10/15 フェニックスL 読売3-1横浜DeNA(アイビー)
先発の石川は、初回の1アウト1、3塁のピンチは併殺で切り抜けたが、2回に岡田の2点タイムリーで先制を許す。3回は連続三振を奪い、3回2失点の成績。2番手の宮城は2回を無失点。3番手の坂本は7回、小深田のエラーで出塁した鈴木が、盗塁と暴投で三塁へ進み、湯浅の犠牲フライで追加点を許した。打線は6回に梶原の二塁打からノーアウト満塁のチャンスを作るも、知野がファウルフライに倒れ、田部のサードゴロ間に1点を返すに留まった。
勝又が逆方向へのマルチヒット
フェニックスリーグ開幕2試合連続で3安打猛打賞をマークした勝又。昨年の今頃は、投手登録のまま外野を守って出場し、バッティングでも光るものを感じさせた。育成契約とはなったが野手に転向し、1年が過ぎた。ここに来てさらに成長を感じさせている。
前日は逆転2ランを放っていたが、この日は力強さだけでなく巧さも見せた。初回は2アウト1塁で、追い込まれてから浮いて来たチェンジアップを、ショートの頭を越えるセンター左へのヒットで繋いだ。6回は、ノーアウト1、2塁で外から入って来るスライダーを三遊間へ運んだ。
15打数10安打の.667という凄い数字を残している。フェニックスリーグとは言え、状態が良ければここまで打てることは示した。今後、支配下登録に復帰して1軍の試合へ出場することを考えると、レベルの高い投手との対戦でいかに自分のバッティングをするか、そして左腕への対応が必要となるだろう。
バッティングフォームも独特のものがあるので、調子が下がって来た場合に、いかにして自分の形に戻せるか。調子の波を少なくすることができるかが課題となりそうだ。それでも野手転向後は順調に来ていると思う。
森もマルチヒット。最初の打席は高いバウンドでセンターへ抜けるかという打球にセカンドが追い付くも投げられず。5回は真ん中に入って来たスライダーをライト前に弾き返した。CSでは悔しい思いをしたが、来季のレギュラー獲りに向けて全ての面でレベルアップが必要だ。
守備では、最初の試合で併殺を狙った際にファーストへの悪送球があったが、この試合では三遊間の抜けようかというゴロを捕って、素早くセカンドへ送球して併殺を完成させた。
6回に左腕の大江が登板し、2アウト2、3塁の場面でバットに当てられずに空振り三振。左打者には難しい投手だが、1軍でレギュラーを張れば、終盤の試合を決める場面で高梨と対戦することもある。簡単に打てる相手ではないが、無様な三振をしているようでは代えられてしまう。1軍の速球と左腕というのが、バッティング面での課題になって行くだろう。
全体としては、1軍の課題でもあるように得点がうまく取れなかったという印象。初回は2アウトランナーなしから3連打も無得点。6回はノーアウト満塁だったが、知野がファーストファウルフライで得点を奪えず、田部の当たり損ねのサードゴロで1点を取るにとどまった。
8回は蝦名がクリーンヒット、勝又には勝負し切れずに歩かせ、1アウト1、2塁のチャンスだったが、代打で出場した細川が見逃し三振。期待している選手だけに厳しくなるが、代打で出て来て2球目のど真ん中のストレートを見逃し。3球目の同じストレートをファウルにしてしまい、最後は変化球を投げられて手が出なかった。
2球目を振らないから後手後手になっている。1軍の代打という役割で結果を出さなければその先はないが、こういう代打の打席でそこへの準備ができているのか。何を考えて打席に立っているのか分からなかった。フェニックスリーグの打数を見ても、他の選手よりも少なく、もう強化指定選手のように毎試合スタメンで打席をもらえる段階にない。出場している選手でも、田中俊、蝦名に次いで年長という立場。現状を打破するにもそれほど猶予があるわけではないという危機感は持って欲しい。
投手陣は4人がパッとしなかった。石川はストレートの力はあるが、変化球の精度が低い。今年の春先は良かったが、一度調子が落ちてからはなかなか良いボールが投げられていない。支配下登録になった以上は、来季の開幕1軍を狙う必要があり、春季キャンプに向けて変化球という課題をクリアしたい。
宮城はストレートの角度が良かったが、変化球にしても特長があまりないので、これという武器を身につけたい。坂本は、リリーフとして生き残るのであれば、もう少し出力が欲しい。以前にも書いた通り、どのような投手になるのかというビジョンが必要。池谷は中山にヒットを打たれたが、2三振を奪った。左のリリーフ争いに割って入りたい。
フェニックスリーグ成績(10/15現在)
打撃成績
選手 | 打率 | 試 | 打 | 得 | 安 | 点 | 本 | 振 | 四 | 死 | 犠 | 盗 |
益子 | .000 | 5 | 7 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 1 | 0 | 1 | 0 |
山本 | .400 | 2 | 5 | 0 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 |
東妻 | .167 | 5 | 6 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 |
森 | .364 | 3 | 11 | 0 | 4 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1 |
粟飯原 | .083 | 4 | 12 | 0 | 1 | 0 | 0 | 3 | 1 | 0 | 0 | 1 |
田中俊 | .167 | 4 | 6 | 0 | 1 | 0 | 0 | 3 | 1 | 0 | 0 | 1 |
小深田 | .176 | 5 | 17 | 1 | 3 | 2 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 |
田部 | .000 | 4 | 11 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
知野 | .222 | 5 | 18 | 4 | 4 | 0 | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 |
細川 | .250 | 5 | 8 | 2 | 2 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 |
梶原 | .278 | 5 | 18 | 2 | 5 | 1 | 0 | 6 | 1 | 0 | 0 | 1 |
蝦名 | .154 | 5 | 13 | 0 | 2 | 0 | 0 | 4 | 2 | 0 | 0 | 0 |
勝又 | .667 | 5 | 15 | 3 | 10 | 5 | 1 | 4 | 1 | 1 | 0 | 2 |
村川 | .111 | 4 | 9 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 |
大橋 | .143 | 5 | 7 | 2 | 1 | 0 | 0 | 3 | 2 | 0 | 0 | 1 |
前述の通り、何と言っても勝又の成績がずば抜けている。盗塁も2つ決めている点もポイントが高い。森は3試合目からの合流だが、コンスタントにヒットが出ている。梶原も三振は多いが、二塁打含めてヒットは出ている。山本は少ない打数ながら、甘いボールを2点タイムリー二塁打とするなど、少し打撃に改善の兆しか。
他の選手はなかなか結果に結び付いていない。田部は相手の好守でヒットを内野ゴロにされてしまい、未だノーヒット。粟飯原もなかなかヒットが出ない状態。各自テーマを持って臨んでいるとは思うし、結果が全てではないと思うが、もう少し躍動する姿を見たいところ。
投手成績
選手 | 防御率 | 試 | 回 | 球 | 打 | 安 | 本 | 振 | 四 | 死 | 失 | 責 |
阪口 | 7.50 | 1 | 6 | 97 | 27 | 12 | 1 | 6 | 1 | 0 | 5 | 5 |
徳山 | 5.40 | 1 | 5 | 78 | 22 | 5 | 0 | 5 | 1 | 1 | 3 | 3 |
小園 | 0.00 | 1 | 2 | 25 | 8 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
坂本 | 3.60 | 3 | 5 | 85 | 23 | 7 | 1 | 5 | 0 | 1 | 4 | 2 |
三浦 | 1.80 | 2 | 5 | 71 | 20 | 5 | 0 | 7 | 0 | 0 | 1 | 1 |
深沢 | 4.50 | 1 | 2 | 32 | 9 | 3 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 | 1 |
池谷 | 0.00 | 3 | 4 | 67 | 18 | 2 | 0 | 5 | 3 | 0 | 1 | 0 |
高田 | 17.18 | 1 | 3.2 | 81 | 21 | 8 | 0 | 4 | 1 | 1 | 7 | 7 |
宮城 | 4.50 | 2 | 4 | 61 | 20 | 7 | 0 | 4 | 0 | 1 | 2 | 2 |
石川 | 6.00 | 1 | 3 | 56 | 15 | 4 | 0 | 3 | 1 | 1 | 2 | 2 |
スターリン | 7.71 | 1 | 2.1 | 41 | 11 | 1 | 0 | 1 | 1 | 2 | 3 | 2 |
マルセリーノ | 0.00 | 2 | 2 | 28 | 6 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 |
小園、深沢の高卒ルーキー2人も登板した。フェニックスリーグで残り何度か登板があると思うので、楽しみにしたい。
坂本は、リリーフとして3試合に登板。シーズン終盤からリリーフという形になっている。本格的に転向を考えているのだろうか。高田は苦しい投球だった。手術明けのシーズンだが、全体的にまだまだレベルアップが必要。枠の関係で育成になる可能性もあるか。
1軍で苦い経験をした三浦が5イニングで7三振。飛躍したい2年目に向けて、良い感覚を掴みつつある。徳山もこれに続きたいところ。
試合日程
フェニックスリーグの中継予定は、宮崎観光サイトの特設ページで公開されている。
ベイスターズに絞って見てみると、16日以降は以下の通り。
日付 | 相手 | 球場 | 中継 |
16(日) | 阪神 | サンマリン | BSスカパー |
17(月) | ソフトバンク | SOKKEN | イージースポーツ |
18(火) | 西武 | ひむか | |
20(木) | 中日 | 生目第二 | |
21(金) | ヤクルト | 西都 | |
22(土) | ロッテ | 都城 | |
23(日) | オリックス | ひむか | |
25(火) | 阪神 | SOKKEN | イージースポーツ |
26(水) | IP選抜 | アイビー | イージースポーツ * |
27(木) | ソフトバンク | サンマリン | スポーツライブ+ |
29(土) | 楽天 | SOKKEN | |
30(日) | 広島 | 天福 | スポーツライブ+ |
31(月) | オリックス | 生目第二 |
(*フェニックスリーグのサイトでは中継なしだが、イージースポーツのサイトで記載あり)
ここまでの5試合全て中継があり、スポナビの1球速報もテレビ中継があるカードだけ対応している。17日は天気が微妙だが、イージースポーツ(旧イレブンスポーツ)で配信が予定されており、7試合連続で中継がある。しかし、18日以降は少なめ。イージースポーツで2試合、スカパーのスポーツライブ+で2試合。
フェニックスリーグ参加選手で、まだ出場がないのは平良だけ。コンディションに問題がなければ、16日の阪神戦(サンマリン)で先発すると見られる。上記の通り、BSスカパーで中継があるので、視聴可能な方は平良の復帰への道を見届けてみてはいかがだろうか。
ということで、悔しいCSファーストステージの敗退から、若手のフェニックスリーグを見つつ気持ちは来季へ。コーチ人事、戦力外などの報道も一部あるが、正式に決まったところで来季の陣容を考えつつ、いろいろ書いて行けたらと思う。
オフはアニメ&ゲームで時間を使っているので、ここまで溜めていたものを順次捌いている感じ。CSも、地上波だった神宮の最後の試合と、オリックスがサヨナラ勝ちするところだけ観た。野球好きではなくベイスターズ好きなので、他球団同士の試合を観ても気持ちが入らないし、やはり面白くはないね。日本シリーズは多少観るかも知れないけど。
CSが終わって、20日のドラフトに向けて少しベイスターズ界隈も動きがあると思う。フェニックスリーグと並行で書きたいことがあれば、投稿して行くと思うので、お付き合いいただければと。
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