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5点差をひっくり返されるなら10点差にしてやる

05/06 東京ヤクルト7-17横浜DeNA(神宮)

前日に続く強風の中で試合開始。佐野が初球をいきなり5号ソロ。さらに宮崎も6号ソロとホームランの幕開け。2回には戸柱の2ランに続き、牧がグランドスラムを放って8-1とリード。しかし、濵口が3回に3失点して降板。3点差まで迫られたが、5回以降は毎回得点で17点。20安打を放って大勝し、連敗を阻止した。

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ポジ [Good]

セーフティリードなし、打ち続け20安打

前日は9-4と5点リードしたが、8回と9回で6失点し、逆転サヨナラ負けを喫した。5点差でも足りないなら、10点差にしてやるとばかりに、打線が強力に援護した。

前日の試合後、自分たちにできることは点を取ること、投手にここまで支えられてきたので、点を取りたいと語っていたキャプテンの佐野が、試合開始後の初球を捉える。プロ入り初の先頭打者ホームランは初球だった。

さらに、1アウト後に宮崎もライトへソロホームラン。小川が投げた4球目だった。前日の花火大会がまだ続いているかのような2発。だが、逆転サヨナラ負けを喫した悪いムードを吹き飛ばすには十分な号砲だった。

1点を返された後の2回は、先頭の関根があと僅かでホームランという二塁打で出塁すると、1アウト後に戸柱がライトポール際へ2ラン。さらに濵口、佐野が連打で再びチャンスを作ると、京田は自分も生きようかというバント。二塁ランナーが濵口だったので、ワンヒットで還れないケースもあるため、これは良いバントと思った。

宮崎は3ボールとなって申告敬遠。満塁で牧が打席に入り、ペイオフピッチからのカットボールが抜け、真ん中高めに入ったところをものの見事に捉えた。打球は弾丸ライナーでレフトスタンドへ突き刺さり、グランドスラムとなった。

2回までに4発で8点の援護。絶対に連敗はしないという打線の気迫を感じられる攻撃だった。

しかし、濵口は3回に3失点し降板。4回に上茶谷が自らのエラーで失点し、8-5と3点差まで迫られた。前日の逆転負けがよぎる展開になった。

Point: 5回表、ソトのタイムリー二塁打

5回、桑原がラッキーな形で二塁打となり、関根が歩いて1アウト1、2塁。ここでソトが粘りに粘った。前の打席でも11球目でセカンドゴロに打ち取られたが、この打席も11球目。インサイドのストレートを鋭く打ち返した打球は3ランかと思ったが、打球が低く風には乗らなかった。青木が追い付いたかに見えたが、グラブを掠めてフェン直。タイムリー二塁打となった。

青木も精一杯のプレーで、捕るのは難しい打球だった。だが、これが捕られるかどうかは非常に大きく明暗を分けた。さらに満塁となり、楠本の浅いレフトフライで関根がホームへ還る好走塁で10点目。代わった小澤からも得点し、大量得点の流れを作れた。

前日のことがあるので、5点差ではまだ分からない。チーム全員がセーフティリードはないという気持ちだっただろう。6回には桑原と戸柱のタイムリーで2点、7回は宮崎がこの日2本目となる2ランでまた2点と着実に加点して行った。

気付けば今季最多の20安打、17得点。5点差ではなく倍の10点差を付ける攻撃になった。毎日こんな攻撃ができるわけではないが、前日のこともあって、何が起きるか分からないコンディションの神宮球場で、しっかりと勝利を手繰り寄せる攻撃だった。無駄打ちではないと思う。

各選手の状態も上がって来て、5月は打線の援護で勝ち星を積み重ねる、そんな思いを感じる。

苦しくなったリリーフも救った

前日、大逆転の原因を作ってしまったエスコバーは登録抹消となり、ファームで再調整することになった。伊勢と連投のウェンデルケンはベンチを外れ、三嶋もできることなら使いたくない。山崎も失点しており、使いづらい。そんな状況で、坂本と石川が登録されベンチ入りした。

濵口が早い回で降板し、2番手は想定していたと思うが、上茶谷を投入。だが、5回のチャンスで代打を起用した為、5回からの5イニングを他の投手で組み立てる必要があった。

まず5回は石川をマウンドに送り、先頭打者をいきなり歩かせた。ワンバウンドの投球を戸柱が少し弾き、中村がセカンドに進みかけて、戻り切れなかった。5点を追う場面で、無理をして二塁へ行く必要のない場面で、この走塁ミスは助かった。石川は後続を断って無失点。

6回にマウンドに上がった坂本は、ストレートが151キロをマークし、球威があった。結果的にこの試合では唯一の三者凡退に抑え、回跨ぎで7回もマウンドへ。山田にヒットを打たれ、村上は警戒してしまい、それまでのようには投げられずに歩かせた。しかし、サンタナを併殺に取り、無失点で切り抜けた。坂本が良くなっていたことは嬉しい誤算だった。

石川と坂本が3イニングを無失点で抑える間、打線が得点を取り続けたことで、8回に10点差で宮國を送ることができた。点差が詰まっていれば、森原や入江を送る必要があったが、リリーフの負荷も打線がカバーする形になった。宮國が2失点ながら2イニングを締めてくれたことは、日曜は中止が濃厚ではあるが、非常に大きかった。

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ヤジ [Bad]

3戦3敗で登録抹消となった濵口は、ファームでは4月26日の先発予定が雨で流れ、28日にリリーフで9回の1イニングを投げただけでこの日の1軍での先発を託された。

本人も汚名返上、ローテーションへ返り咲きの大きなチャンスで気合が入っていたと思う。初回、早々に2点をもらったが、青木を歩かせて村上にタイムリー二塁打を浴びて失点。しかし、打線が2回に2ランと満塁弾で6点を追加。8点と言う大量援護を手にした。

投手にとっては大量援護があるのも、気持ちの持って行き方が難しいと聞く。しかし、7点リードの3回、青木を2球で追い込んだところから再び歩かせ、山田もストレートの四球。これでは話にならない。

以前から書いている通り、濵口はストライクを揃え過ぎると打たれるので、適度に荒れてボールを投げる必要がある。だが、7点リードの場面で自ら四球でランナーを溜めるようではさすがに困る。個人的には、村上にタイムリーを打たれた時点で交代しても良いと思った。三浦監督は、できれば5回まで投げて欲しいというのと温情もあったのか続投させた。

中村の良い当たりのライナーが正面を突き、犠牲フライにならなかった。8-2で2アウト満塁。オスナを打ち取れればまだ立ち直るチャンスはあったかも知れないが、ボールが先行した後のフォークが浮き、2点タイムリーとなった。このフォークも空振りを取りたかったのか、ゾーンに入れようとしたのか分からないが、満塁で2-1というカウントでは、投手はどうしてもストライクゾーンに投げてしまうだろう。ストレートが投げられなくなってしまっていたということか。

強風で投げづらかったことは同情の余地もある。だが、初回も四球から失点し、7点リードで連続四球では言い訳にもならない。本人も分かっているだろうし、またも悔しいマウンドになった。特に応援している選手だけに観ている方もツラい。

先週の土曜は大貫が先発したが、5回途中4失点で降板し、翌日に登録抹消となった。平良は4月27日に先発し、それまでと同様に投げ抹消となっており、その時点で土曜の先発は濵口しかいない状況になった。

そのため、前述の通りファームではリリーフでの1イニングしか投げていない中での先発になった。大貫が登録を外れた理由や、濵口が復帰できる裏付けがあったのかも知れないが、結果としては裏目に出ており、起用した三浦監督の責任でもある。しかし、打線がカバーしたことで試合に勝って反省できる。

交流戦やその先まで見越した時に、8枚の先発を整えておきたいというのも分かるが、現在の陣容で、ファームで結果を残して来ていない投手を戻し、先発させるほど窮していないはず。1軍で結果が出ていない投手は、じっくりとファームで調整する時間を与えられる。

過去2年、ヤクルトがやっていたような、2桁勝利の先発はいないが、ゆとりを持たせたローテーションで結果を残して行くことを見習っているのだと思うが、その運用は簡単ではない。充実した先発投手陣があっても、ベンチが使いこなせなければ意味がない。

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キジ [Other]

初回に小川から4球で2本のホームラン。前日に続く強風の中、どれだけのホームランが出るのかという立ち上がりだったが、DeNAは前日と同じ5発を放ったが、ヤクルトにはホームランを許さなかった。強風もあったが、DeNAの打者の状態が上がっていることを表していると思う。

前日の負け方が悪かっただけに、何としても連敗を避けたかった。まだ勝っていない濵口が先発と言うこともあり、打線の援護は必須な状況だったが、期待を超えるくらいの猛打を見せてくれた。

4月は、1960年以来となる月間7度の完封勝ちがあった。特に先発投手が結果を残したからこその貯金9だった。5月に入って先発に勝利が付いたのはバウアーだけだが、投手が打たれた場合は打線がカバーしなければならない。そういう意味で、前日を大きく上回る得点を奪い、不安の残る投手を援護したことは投打が噛み合っていると言える。

ファームでは大貫が先発し、7回74球でノーヒットに抑え、ランナーはエラーの1人だけという完璧な投球だった。前回の登板では、自らのバント処理の悪送球などもあり、点の取られ方も良くなかった。三浦監督は全て悪かったとコメントし、登録を抹消したが、投げているボールがそこまで悪いとは思わなかった。

7日は朝から雨の予報で、夜にかけて強まることから、神宮でのナイターは絶望的。東の先発が流れることになりそう。来週は5試合しかなく、平良も戻るとなると、先発がかなり余ることになる。繰り返しになるが、状態の良い先発投手を見極めて使って行くことが重要で、三浦監督と齋藤隆コーチの手腕にかかっている。

9日の新潟はバウアーと公言されているが、来週末は2位の阪神と甲子園で対戦する。一番良い先発投手を選んでローテーションを再編してもらいたい。エスコバーの再調整で少し苦しくなったリリーフは、ストロングポイントの先発でカバーして行きたい。

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