07/17 横浜DeNA1-2広島東洋(ハマスタ)
初回、1番に抜擢された蝦名が二塁打を放ち、佐野のタイムリーで先制。しかし、2回以降は床田の前にランナーを出せず。5回に床田がヒットで出塁し、上本の二塁打で1アウト2、3塁として、野間の内野ゴロ間に同点とする。7回にも床田がヒット。この打球を桑原がファンブルして二塁へ進めてしまう。2アウト後、秋山のタイムリーで勝ち越し点を奪われ、島内から矢崎と繋ぐ継投に反撃できず、3連敗。
ポジ [Good]
バウアーは立ち上がり、思ったところに投げられないボールが多かった。先頭の上本にいきなり初球のストレートを狙われ、レフト線へ二塁打。秋山を歩かせ、坂倉に当ててしまい、満塁となったが、何とか田中を打ち取って、無失点で立ち上がった。
2回も先頭の小園に二塁打を打たれ、1アウト3塁となったが、床田と上本を連続三振に取り切り抜けた。3回以降は徐々に修正され、この日はナックルカーブが非常に有効だった。だが、5回に床田に高めのストレートを打ち返され、強烈なライナーがセカンドを襲った。牧がグラブに当てたが捕れずにライト前ヒット。上本にまたもストレートをライト線へ運ばれてノーアウト2、3塁。
ここで前進守備を敷かず、野間のセカンドゴロで同点となった。なおも1アウト3塁と逆転のピンチだったが、今度は前進守備を敷き、秋山のショートゴロで、上本をホームでタッチアウトにした。ここは同点で切り抜けた。
7回も先頭が床田だったが、チェンジアップが高めに浮いたところをきっちり合わされ、センター前ヒット。さらに桑原のエラーが絡み、ノーアウトで2塁。上本と野間を打ち取り、2アウト2塁としたが、秋山にもカットボールが浮いてライト前へ勝ち越しタイムリーを許した。
このタイムリーも記録に表れない守備のミスで、バウアーにとっては気の毒な2点目となった。調子が良かったとは言えない中、111球で7回2失点(自責1)であれば十分で、勝利投手にして欲しい内容だった。試合後は、三振を取れば点は入っていなかったと冷静に自分の投球を振り返った。
「投げるたびに相手の打者のことを理解して、状態も上がってきている。きっと後半戦はさらに良くなっていくと思っている」と後半戦にも意欲を見せていた。5月16日、前回の広島との対戦以来の3敗目となったが、オールスターはぜひ楽しんでもらって、後半戦もベイスターズのために投げて欲しい。
8回はウェンデルケン、9回は森原がきっちりと三者凡退に抑え、逆転への流れを作ってくれた。残念ながら打線が機能しなかったが、三嶋が不在で山崎もクローザーを剥奪されてベンチを外れる中、支えてくれている。後半戦も欠かせない二人なので、オールスター期間に休養しつつ調整してくれれば。
打線は初回、1番に抜擢された蝦名がライトフェン直の二塁打で起用に応えた。関根はバント失敗に終わったが、佐野がレフト前タイムリーでカバーした。ここまでの流れは非常に良かったのだが。
ヤジ [Bad]
前日、信じられないミスから勝ち越し点を奪われ、後味の悪い負けだったが、この日もミスが勝ち越し点に結び付いてしまった。
5回は、床田の強いライナーを牧が弾いて強襲ヒット。しかし、捕れる範囲だっただけに捕って欲しい打球でもあった。投手の打席だったので、強烈なライナーが来るイメージはしていなかったと思う。そこに隙はなかったか。このランナーが還ってしまうのも流れが悪い。
そして、7回にも床田にセンター前ヒットを打たれた。レフト寄りに守っていた桑原が懸命に追うも、バウンドに合わずファンブルしてしまった。先頭打者なので、このエラーは痛かった。難しいプレーだが、桑原なのでしっかりと押さえて欲しかった。
そして、秋山はライナーでライト前に弾む速い打球で、二塁ランナーは床田だったので、止まると思ったのか、蝦名は待って2バウンド目でキャッチ。捕球体勢も強い送球ができる状態ではなかった。
ライナーだったので、バウンドを合わせるのが難しかったとは思う。最悪なのは後逸することなので、チャージをかけるにも勇気と技術が要る。だが、全力でバックホームする動きができていたか。試合後、三浦監督が蝦名の登録を抹消することを明言し、「蝦名はもう1回反省して取り組んでもらいます」ということから、チームとしても問題のある守備と判断したということだろう。
ゴロのヒットなら当然チャージするが、ライナーで来たので難しいのは分かるが、それができなければ1軍にいられない。走攻守に期待できる選手だが、現状打てるわけではないので守備は他の外野手を上回るくらいでないとチャンスがない。打席では二塁打を放って唯一のホームを踏んでおり、本人もショックだろうが、これを糧とするのか、このまま消えて行くのかは本人次第。もう一度、この舞台に戻り、ホームでランナーを刺す姿を見せて欲しい。
バウアーも、この2点目には両手を膝について項垂れていた。疲れて怒る元気がなかったのではなく、彼なりにどういう振る舞いをすべきか考えているのだと思う。7月1日の時は、本当に酷いプレーだったので、あそこまで怒りを露わにしたと思うが、床田や秋山に失投して強烈な打球を打ち返されているのは事実なのだから、バウアーがそこまで怒るのも違う場面。少し大人になったと解釈しておこう。
キジ [Other]
オールスター前最後の3連戦。初戦は今永を中7日、この日はバウアーを中4日で先発させ、三本柱で臨み、最低でも勝ち越し、3連勝を狙っていた。
今永 8回5安打無失点 東 7回5安打2失点 バウアー 7回7安打2失点(自責1)
全員がHQS(7回以上で自責点2以下)をマークしているにも関わらず、全て1点差で3連敗。一般的に先発投手が安定しているチームは連敗が少ないと言われるが、この内容での3連敗は本当に厳しい。
初戦は大瀬良との投げ合いで今永のスクイズの1点しか取れず、クローザーがひっくり返された。2戦目は何とか追いつくまでは行ったが、信じられないミスから勝ち越され、同点機も逸した。そして、この日も記録上のエラーと記録に残らない守備の問題で勝ち越され、打線は僅か3安打に終わった。
最悪の雰囲気の中でオールスターブレイクとなった。8人が出場する、楽しみにしていたオールスター。山崎はクローザー剥奪、関根もミスが目立ち、宮崎は最後2試合でスタメンから外れた。それでもオールスターは切り離して、楽しんで来て欲しいし、こちらも楽しみたいとは思っている。
この3連敗が、優勝を逃すターニングポイントとなるという意見も尤もだし、そうなる可能性は低くない。だが、数字で見れば首位と3ゲーム差で、まだ優勝のチャンスは十分で悲観する必要はないという意見も当然ある。昨年は首位と12.5ゲーム差の4位、ヤクルトにはM41が点灯していたところから、一時4ゲーム差まで詰めている。
個人の意見なのでどちらが正しいということもない。優勝なんて言っていられないくらいの酷い負け方で3連敗したのも事実だし、首位と3ゲーム差であることも事実。監督、コーチ、選手がここをどのように考えてオールスター明けから取り組むか。諦めるなんて簡単なことで、諦める必要もないと思う。
確かに今、酷い状況だが8月、9月にそうした綻びが出るよりも、ここで出た方がまだ取り返す余地が残っている。もちろん、このまま酷い状態がずっと続き、ズルズルとBクラスへ転落する可能性もあると思うが、そこまで弱くないと信じている。
このタイミングでソトの登録を外すことを決めた。ずっと状態が上がり切らないが再調整はさせて来なかった。1軍で復調させたいという思い以外にも、契約上登録を外せない理由でもあるのかなと思っていたが、このタイミングというのは遅いかなという印象。ファームで凄まじいバッティングを見せているオースティンを上げることを決断したというのもあるのだろう。まだファームでは守備には就いていないが、どのタイミングで登録するか注目したい。
オースティンが戻れば、ということをずっと言っているような気がするが、交流戦で少し戻って来たが、また1ヶ月ほどの離脱になった。個人的には怪我をしやすい選手は計算できないので評価しないのだが、いざオースティンのバッティングを見ると期待してしまう。この3連戦の打線を見れば見るほど、オースティンの存在を大きく感じてしまう。
ベンチで精神的にも支えてくれる、経験のある大田もオールスター明けから戻って来る。月が替わったらというのと同じで、オールスター期間の4日で何かが急に変えられるわけでもないが、流れを変えなければ先はないので、こうした入れ替えというのは必要だろう。彼らが力を発揮し、再び上昇ムードへ戻ることができれば、熱い夏はやって来る。そこに期待したい。
最後に、オールスター前の順位は阪神が単独首位となった。オールスター時点で首位だったのに優勝を逃したのは、近年では2015年のDeNAと2021年の阪神だけ。今年と同じく阪神が首位だった2021年に優勝したのは、その時点で2.5ゲーム差の3位だったヤクルト。つまり、絶好の位置につけたということ。
コメント
お疲れ様です。悔しい敗戦でした
貧打の予兆は随分前から現れていたように思われますが、表ローテ3枚でホーム3連戦を落とすとなるといよいよ深刻ですね
ここまで重症だとは思わなかったです
過去を見ると、スーパー貧打などと言われた2018年の阪神はロサリオ以外1軍メンバーのほとんどが打率1割台という深刻な状況があったそうですが、打率だけ見ればベイスターズのメンバーはそこまで深刻ではないので、メンタル的な要因なのか肉体的な疲労が重なっているのかはハッキリしませんが、今の横浜打線に必要なのは軸となるリードオフマンの存在かと思います
足が使える選手も積極的に起用して出塁意識を高めて相手にプレッシャーを掛ける状況を増やしたいですね
それと、ピンチの場面になれば相手投手の球はある程度絞りやすくなると思うので、チームの決め事として打ちにいく球をしっかり決めておくことで必然的にヒットも増えていくのでは?と思いました
現状はあまりにも凡退が多い気もしますし…
拙守や初歩的なエラーで失点してはいるものの、それでも大量に得点を奪われているわけでは無いので、取られたら取り返せる野球はできるんじゃ無いかなという部分に希望を見出だしたいです
DeNAは三本柱でしたが、広島も天敵・大瀬良、前回無得点の野村、今季全敗の床田ということで、おっしゃる通り打線がずっと低調だったので怖さはありました。ハマスタとBLUE☆LIGHT SERIESの力で何とかと思いましたが、点差以上に攻守で圧倒されました。
交流戦明けの21試合で3点以上が9試合しかないですが、それも5勝4敗なので苦しいです。交流戦の中で佐野から関根に1番を代えましたが、関根の数字が落ちて来てしまって上位からチャンスが回る機会が減りましたね。そういう部分で梶原や蝦名を入れてみたのでしょう。
投手陣が壊滅状態ではないですし、打線は水物で好不調の波もありますので、7月は我慢して借金を最小限にとどめてその先で勝負できるようにしたいです。
首位チームが独走で日進月歩とは言えない現状、チャンスは十分有ります。一昨年のヤクルトのように9月半ばに頭一つ出て、そのまま逃げ切るのが理想ではないでしょうか。今の時期から独走でフィニッシュしてしまうと三連覇中間年のカープのようにCSすら敗退してしまう緊張感の無さに陥りかねません。
そういう考え方もありますね。ファンとしては独走でも何でもいいからリーグ優勝して欲しいと思いますが。
9月に本当の意味で優勝を争って勝ち取って欲しいと思います。なので、今は何とか離されずに堪えて欲しいです。