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優勝の吉兆?1960年以来の読売戦3戦連続完封

04/18 読売0-2横浜DeNA(長崎)

石田と戸郷の両先発が好投し、試合は早いペースで進んだ。4回、2アウト満塁のチャンスでソトの二遊間への打球が内野安打となって先制。その後も両先発が譲らず緊迫した展開が続く。8回、二塁打の佐野を京田が送り、1アウト3塁から宮崎のタイムリーで貴重な追加点。石田は8回102球無失点の好投。9回は山崎が締めて4セーブ目。今季2度目の4連勝で首位タイに浮上した。

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ポジ [Good]

開幕投手の面目躍如

この日は文句なしのヒーロー、石田。3度目となった開幕投手は不本意なマウンドになったが、前回は大量援護で6回無失点。そして、この日は自己最長タイの8回を投げて無失点。チームの先発が相次いで結果を残す中、開幕投手の面目躍如という投球だった。

立ち上がりからストレートが走っていた。と言ってもスピードガン表示で150キロを超えるわけではない。ボールの軌道、回転そしてコントロールによって打者が振り遅れる。その分、低めへの変化球も効果的だった。

5回は先頭の岡本和にヒットを打たれ、丸のセカンドゴロで得点圏に走者を背負った。ここでウォーカーをインサイドのカットボールで見逃し三振。門脇には追い込んでから粘られたが、インサイドのストレートで空振り三振。戸柱の配球とそこに投げた石田が見事だった。

唯一苦しかったのは6回。前の回に続いて先頭の大城卓にヒットを打たれ、戸郷がスリーバントを成功して1アウト2塁。オコエは2球で追い込むも勝負球が決まらず、最後はチェンジアップを巧く拾われたが、鋭いライナーは宮崎の守備範囲だった。ややバットの先かも知れないが、紙一重の打球だった。

続く中山にはスライダーが浮いて2ボール。3球目もスライダーを続けたが、今度は低めへ外れて3ボール。ランナーを溜めて中田翔には回したくない場面。中山は4球目を打ちに行ったが、低めのカットボールに押されてライトフライ。待てのサインがないなら打ちに行っていいが、手を出すボールはゾーンを小さく絞るべき。これは助かった。

6回のピンチを乗り越えると、7回は三者凡退。高低、左右のコーナーにコントロール良く決まり、思い通りの投球だった。8回もマウンドに上がり、先頭のウォーカー空振り三振を奪ったカーブは素晴らしい1球だった。6回に浮いていたスライダーも修正し、門脇と小林も打ち取った。

9回表の攻撃ではバッティンググローブを付け、ヘルメットを被って打席の準備をしていた。2アウト1塁で打席が回ったところで、三浦監督は代打の大和を送った。プロ初完封も狙える状況だったが、それは次回以降に持ち越し。それでも8回無失点は先発の役割として十分過ぎる。同期入団の山崎がしっかりと三者凡退に打ち取り、石田に2勝目が付いた。

お笑い軍団の多いベイスターズで、石田は真面目キャラ。この日のヒーローインタビューでも実直にコメントしていたが、いつもよりも力強く、頼もしい言葉が並んだ。表情にも自信を感じる。先発投手の良い流れを加速させられたと思う。昨年はコロナで約2ヶ月の離脱があったが、今年は年間を通して活躍し、チームを導いてもらいたい。

リードが冴えた戸柱、捕手も分業制

ちょっとでも打たれて負けようものなら、不可思議に叩かれる戸柱。この日はあともう少しでホームランという二塁打を放ったが、4回の満塁では追加点は奪えなかった。9回のチャンスでは自らバントを試みるなど、何とかしようという気持ちが見られた。

三浦監督も石田も評価していた通り、リードも冴えていた。うーん、と思ったのは6回に中山に対してスライダーを3球続けたところだけ。浮いて制御できていないスライダーを3球目にも投げさせ、3ボールにしてしまったのは理解できなかったが、前述の通り手を出してくれて助かった。

それ以外は、インサイドも攻めて意識させ、チェンジアップを低めに投げるよう石田に徹底した。ワンバウンドになる球もいくつかあったが、しっかりと体で止めていた。良い時は何も言わず、悪い時だけ叩く人、捕手のリードを批判して玄人ぶっている人などがいるが、試合に出ている時に限らず戸柱の存在は大きい。

今年は打力が向上した山本、経験値を活かす伊藤と3人で補い合うことができている。権藤さんでさえ捕手が固定できないことに批判的な評論を書いているが、昨年も規定打席に到達した捕手は中日の木下のみ。投手が分業制になったように、捕手もそうなりつつある。

リードも捕手が自分で考える以外に、アナリストも含めてチーム全体で考えているのだから、同じ捕手が3連戦全てに出なくても、チームとして統一された考え方がベースとなって配球が成り立っているのが現代野球だと思っている。神様の権藤さんだが、そこだけは考え方が古いなと感じているところ。あの時は谷繁という異次元な大捕手がいたから仕方ないが。

嶺井は移籍したが、山本がバッティングでも戦力になりつつある中で、強力な投手陣を捕手3人でうまく生かして行ければ、今後もディフェンス面は計算できるだろう。

宮崎が13試合連続安打で切り開く

打線は戸郷に苦戦しながらも、4回に先頭の京田がヒットで出塁し、宮崎が開幕から13試合連続安打となる二塁打でノーアウト2、3塁。一気に行きたかったが、牧と桑原が倒れて2アウト。関根は冷静にボールを見極めて歩き、2アウト満塁でソト。

初球のストレートを弾き返した打球は、二遊間を抜けるかというコースに飛んだが、中山が追い付き、セカンドへ送球。スライディングキャッチだったので送球も弱くなり、三塁寄りに守っていたショートの門脇もベースに入るのが遅れた。関根の足が僅かに早くベースに入って内野安打に。読売がリクエストするも判定は変わらず。かなり際どいが審判がよく見ていてくれた。

何とか取った1点を石田が守る中で、8回にようやく追加点。これも好調の佐野と宮崎がもたらしたが、つなぎ役として2番に入っている京田の活躍も見逃せない。4回のチャンスメイクもそうだが、佐野を二塁に置いたバントは、余裕を持って三塁に到達できる完璧なバントだった。良いリズムで宮崎を迎え、2球目の甘く入ったストレートをいとも簡単にセンターへ運んだ。

先発投手がしっかりと抑える中、難敵から何とか得点をもぎ取り、逃げ切る形ができた。16日もそうだが、得点が多くは奪えない中で守り切る野球ができている。そこに今の強さを感じる。

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ヤジ [Bad]

今季ここまで無失点だった戸郷が相手なので、最初からそんなに点を取れるとは思っていない。もちろんもっと援護があれば石田がプロ初完封できたかも知れないが、緊迫した投手戦の中だからこそ、素晴らしいピッチングができたのかも知れないわけで、それは結果論。

16日にはハマスタでの今季最初のホームランも飛び出し、マルチヒットをマークした4番の牧だが、この日はノーヒット。完全復調まではまだ少しかかるか。得点圏で毎回ランナーを還せるわけではないが、4回のノーアウト2、3塁は何とか打点を稼ぐバッティングをして欲しかった。

追い込まれるとフォークがあるので、ファーストストライクから打ちに行ったが、仕留められなかった。打てるボールもなかったかも知れないが、牧だからこそ期待したいところでもある。今はまわりの選手がカバーしてくれている。早く頼りになる牧の活躍が見たい。

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キジ [Other]

5日、6日のハマスタでの読売戦は、平良と東の好投でいずれも完封リレー。それ以来の対戦となったこの日も石田から山崎の完封リレー。読売戦で3試合連続で完封するのは、大洋時代に最初の優勝を果たした1960年以来、63年ぶりだという。優勝に向けて吉兆か?

大洋のチーム防御率が2.32をマークし、最下位のチームでも3点そこそこという投高打低の時代のことで、野球の内容がかなり違うが、今もその時に匹敵する投高打低。それでも、先発投手がしっかりと投げているからこその結果だ。開幕4連敗で無惨だったチーム防御率は、8勝1敗の快進撃の間に改善し続けて、ついに2点台の2.85まで回復した。

ホームのハマスタでは6連勝中だが、ビジターは1勝4敗だった。今週はビジターでの5試合なので苦戦するかなと思ったが、ハマスタでの勢いをそのまま遠征に持ち込めている。

2019年以来の首位ということになったが、まだ騒ぐには早過ぎるだろう。その2019年も2勝1敗で3チームが並んでのもの。10試合以上消化した時点だとしても2018年4月23日というのだから、いかに首位に慣れていないかというところ。4月に首位に立つことが目標じゃない。9月にその場所で優勝へ突き進むことが目標。その為にやれることを一つずつ重ねて行くだけ。もちろん、ファンとして嬉しいけどね。

19日は、地元の佐賀で濵口が先発する。ローテーション投手で唯一、2戦続けて試合を壊している。この流れを止めるのか、地元でチームの流れに乗って好投するのか。ホントに頼むよという感じなのだが、現状の読売打線にも捕まるようなら、文句なしでファーム行きだと思う。背水の陣で委縮するのではなく、思い切った投球で地元のファンを魅了して欲しい。

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