04/21 横浜DeNA7-5阪神(ハマスタ)
デイリースポーツが「横浜銀行」の記事でフラグを立てた？連勝で迎えたハマスタ阪神戦。3戦目は坂本が先発するも、牧のバースデーアーチで逆転してもらいながら、小野寺に逆転満塁弾を浴びてKO。しかし、楠本のホームランで反撃ムードを作ると、5回に5安打を集めて再逆転。6回裏の攻撃中に雨が強くなり、そのままコールドゲーム。15年ぶりにハマスタ阪神戦でスイープ。
ポジ
タイシの復帰でタイシが活性化？揃って猛打賞
新型コロナウィルスのPCR検査で陽性判定を受け、療養していた楠本がこの日から復帰。関根に代わっていきなり1番ライトでスタメン出場すると、最初の打席でライト前ヒット。逆転された直後の4回には、今季1号ソロで反撃の狼煙を上げた。
そして、5回は藤田のタイムリーで逆転した後、猛打賞となる3本目のヒットで繋いだ。ファームではヒットが出ていなかったが、復帰戦での固め打ちは見事。昨年、代打で結果が出て、天才的バッティングが完全に花開いた。オースティンがいないうちに、外せない存在まで登り詰めて欲しい。
同じ「タイシ」の大田も、楠本のバッティングに触発されたようにヒットを連ねた。3回は、センター前ヒットで口火を切り、牧の3ランを呼んだ。4回は楠本のホームランに続き、左中間への二塁打。際どいタイミングだったが、二塁へヘッドスライディングを見せた。そして5回は貴重な7点目を叩き出すタイムリー。3イニング連続ヒットで猛打賞。
Wタイシが揃って猛打賞、2人で6安打の活躍。1、2番がこれだけ出れば、5回までで7点という大量得点に結び付く。3安打で楠本、大田ともに3割に乗った。ソトもマルチで4割台の打率をさらに上げ、打線の並びは凄い数字になって来た。
倉本はネタにしてしまって申し訳ないが、宮崎がいない中、サードの守備をしっかりとこなしてくれる倉本は貴重な存在ではある。ただ、離脱する前からバットの方はあまり結果が出ておらず、復帰後もノーヒットが続いている。サード候補は他には田中俊くらいしかいないので、広島戦では謎の強さを見せる倉本が、週末に打ってくれることを期待したい。
しかし、上記のオーダーでサードが宮崎になると、なかなか凄い打線になって来る。宮崎は、5回にノーアウト1、2塁で倉本がバントをする際、代打の準備をしていた。2アウト2、3塁となったので、宮崎を起用しても敬遠される可能性が高いため、代打が藤田に変わった。今週は様子を見るかと思ったが、代打でも出場できるのであれば、復帰も遠くないかも知れない。
桑原、オースティンも不在なのだが、楠本の台頭、大田やソトの復調、大和の好調で厚みを増して来ている。なかなか揃うことがないが、オースティンまで揃った時にはいよいよ代打も含めて、厚みのある打線になる。佐野がファーストも守れるようになっていて、オプションも広がっているし、離脱者が多数出たことは悪いことばかりではない。
42歳のバースデーアーチ？
4月21日は、牧の誕生日。最初の打席はチャンスで三振に倒れた。宮崎から「シンプルに行けば」とアドバイスをもらったようで、それが次の打席の好結果に繋がった。ノーアウト2、3塁から真ん中に入って来た変化球を右方向へ叩き、打球は右中間のスタンドに飛び込んだ。逆転3ランに、牧もダイヤモンドを回りながらガッツポーズを見せた。
6回に雨のため試合が中断に入ると、リモート応援でバースデーソングが演奏された。牧は指で2と4を作り、24歳をアピールしたが、まわりから42歳だろとツッコまれたようだ。ヒーローインタビューでも、藤田が「今日は牧の42歳の誕生日なので」とコメントしていた。
39歳の藤田を上回り、チーム最年長になってしまうが、ベテランのような貫禄と頼りがいから、本当に42歳なのではないかと思ってしまう程だ。チームに活気をもたらす4番の存在は大きい。なくてはならない選手が戻り、反撃態勢が整いつつある。
池谷、クリスキーと初物が続く
先発の坂本が4回で降板した後、5回から池谷が登板した。宮國かなと思っていたところ、3番佐藤輝、5番糸井と左打者に回ることから池谷を選択した。那覇で1試合登板していたが、その後は出番がなかった。1点差に迫った後、中軸を相手に大事なところでの登板。
佐藤輝には、アウトサイド低めへスライダーを完璧に決めて空振り三振。大山にはインサイド低めのチェンジアップで良い当たりをされたが、次のボールは同じところからスライダーで足元に食い込ませて空振りを奪った。2者連続三振の後、糸井もセカンドゴロに打ち取り、逆転への流れを作った。
そして、逆転した後はクリスキーが登板。雨が強く降り、マウンドもぬかるんでいるタフな状況で、コントロールに苦労しながら何とか抑えた。先頭の中野のヒット性の当たりを、牧が上手く捌いてアウトにしてくれたのも大きかった。山本は歩かせたが、後続を断った。
6回裏攻撃中で雨天コールドゲームとなったため、池谷がプロ初勝利をマークし、クリスキーは来日初セーブとなった。前日は延長10回を戦った中で、この二人のリレーで勝ち切れたことは大きい。マツダでの3連戦にも影響してくるだろう。
ヤジ
坂本は4回5失点。先制点を許しながら、牧の3ランで逆転してもらったのに、死球からピンチを作って逆転のグランドスラムを被弾。結果ももちろんだが、内容がさらに最悪だ。
1アウト1、2塁から梅野に四球。2点差だったが、天候も悪い予報で一気に逆転が必要ということで、バントではなかった。アウトサイド低めのコースを狙い過ぎて歩かせてしまった。このピンチの拡大は最悪。そして、代打の小野寺に対して変化球2つで追い込む。3球目、嶺井はアウトサイド低めに構えていたが、投じたストレートは真ん中高めへ。
この3球目をどういう気持ちで、どのくらいの集中力で投げたのか。プロの投手であっても当然失投はあるし、コントロールが良い方ではない。しかし、この勝負どころで一番やってはいけない方向へミスするというのでは、勝てる投手になれない。コントロールをミスするとしても、叩き付けるぐらいに低めに行くか、アウトサイドに外れるようでないと。絶対に投げてはいけないコースに行かないという、集中力と投げ切る技術が必要だ。
この試合は、味方が再逆転してチームは勝った。負けにならずに反省できるのは幸運だと思う。コロナの影響を受けた濵口、石田や今永も復帰が近づいている。開幕ローテーションを手にしたが、その座も危うくなって来た。次の先発がもらえるのであれば、大胆さの中にも、ここぞという勝負どころでは集中して投げ切れるように、反省を生かしてもらいたい。
キジ
ハマスタでの阪神3連戦のスイープは、2007年9月以来、およそ15年ぶりとなった。2000年代からハマスタの阪神ファンは膨れ上がり、阪神のホームゲームかと思うような声援。さらに阪神の選手たちも、ハマスタに来るとイキイキとプレーするかのように、活躍した。現在も8年連続負け越し中だが、特にハマスタでの試合の方が分が悪く、ハマスタは阪神のホームと言われるほどだった。
そうしたカードだったので、不振が続く現在の阪神ではあるが、スイープできたことは非常に価値がある。初戦の4点ビハインドをひっくり返したことが、勢いと流れを作った。
| 日付 | スコア | 先発 | 勝利投手 |
| 2007/09/24 | 5-4 | 秦 | 加藤 |
| 2007/09/25 | 4x-3 | 吉見 | 川村 |
| 2007/09/26 | 6-1 | 工藤 | 工藤 |
初戦は今回と同じスコアで、3点差を逆転している。2戦目も延長10回でサヨナラ勝ちという点が同じだった。三浦監督はこの3連戦で投げていないが、石井コーチ、鈴木コーチ、相川コーチ、木塚コーチ、小池コーチも出場した試合。そして、3戦目は藤田もスタメン出場していた。
まだまだこの1回では足りない。苦手意識がなくなるくらい、今年はハマスタ阪神戦で勝ってもらいたい。次回はゴールデンウィーク明け、Girls Festivalでの対戦となる。どんな状況で迎えているだろうか。
3連勝で5割に復帰し、開幕3連戦で3連敗した広島との対戦。大瀬良、森下との対戦もあるが、開幕カードではとにかく打たれまくっただけに、石田の代役で先発するピープルズも含めて先発が試合を作れるか。今週はロメロ、坂本と大量失点して5回を投げ切れていないだけに、先発投手陣の奮起が必要だ。
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