09/10 横浜DeNA7-8阪神@ハマスタ
YOKOHAMA STAR NIGHT 2020の3戦目は、中盤から目まぐるしく得点が動くシーソーゲームとなった。6回裏にこの試合初めてリードを奪うが、7回に国吉がサンズに逆転2ランを浴び、終盤は継投に交わされた。スターナイトは1勝1敗1分だったが、盛り上がった3連戦だった。
ポジ
2001年以来19年ぶりという7試合連続2桁安打を今日も続けた。常に先行を許す苦しい展開だったが、打線がすぐに追い上げを見せ、接戦に持ち込んだ。
代打で登場した蝦名が、能見からプロ初ヒットをバックスクリーンへのホームランで飾った。低めのストレートを巧く打った当たりだった。決して甘いボールではない。ラミレス監督が光るものを感じ、先日ファームでは4試合連続ホームランをマークしたことが頷ける。超新星爆発というテーマだったスターナイトで、まさしく新しい星が誕生した。
同点に追いついた直後に陽川の3ランで勝ち越された直後だったが、このホームランが令和のマシンガン打線に火をつけたか。戸柱も打った瞬間という当たりで2者連続ホームラン。今日も行けるぞいう雰囲気になった。
6回、代打から守備に就いた蝦名が先頭打者として歩き、戸柱を迎える。詰まった当たりがセカンドの頭を越えてセンター前ヒット。この日3本目のヒットとなった戸柱。2割を切るような打率で、1本出れば良い方という感じだが、この日のバッティングは見事だった。この後、梶谷の二塁打、ソトの2点タイムリーで一気に逆転。蝦名、戸柱の活躍でついにリードを奪い、劇的逆転ドラマかと思ったが、そう甘くはなかった。
しかし、蝦名という新星の誕生で、1歳下の細川も含めて外野がさらに競争激化するのは良いこと。細川もスタメンで3回に繋ぎのヒットを打ったのだが、ホームランのインパクトで途中交代になってしまった。残念ながら敗れたが、少し未来の光が見えた試合ではないか。
ヤジ
ピープルズは立ち上がり、前回8月28日のヤクルト戦のような素晴らしい投球だった。オンラインハマスタのゲスト、中村紀洋氏もテンポの良さを評価していた。
しかし、3回に投手の斎藤に不運な当たりでヒットを許すと、近本の二塁打でノーアウト2、3塁。ここで糸原のゴロをファーストのソトが出て捕球するも、ホームは間に合わず、ファーストのカバーもおらず内野安打。不運が続き、さらにサンズの犠牲フライで2点の先制を許した。
すぐに同点としてもらった4回も、梅野のヒットの後、木浪の打球をピープルズが弾いてしまい内野安打。またも不運な形でピンチを広げ、陽川には高めに入ったカットボールをライトスタンドへ3ランとされた。確かに甘かったが、そこまで打ち込まれたというわけではないが、5失点となってしまった。
ピープルズは立ち上がり、ボールに力があるが、高めに行く傾向があるが、回が進むごとに低めに集まって行き、球速も少し下がって来る。この日は回が進んでも高めに行き続けてしまった。ここは反省点だろう。ラミレス監督は次回登板について、今後考えるとした。このパターンは登録を外れるのかなという感じ。
サンズに逆転2ランを許した国吉。何と言っても、先頭の糸原を歩かせたことが問題だ。1点差で出てきて、2番からの打順で歩かせてしまっては苦しくなる。球威がある分、コントロールはアバウトな投手ではあるが、勝負どころではきっちりストライクゾーンで勝負しないと。
サンズについては、オンラインハマスタでノリさんが「初球気を付けないとダメ」と言ったそばから初球のカットボールが真ん中高めに。打った瞬間のホームランとなってしまった。その後の大山、ボーアは低めの素晴らしいフォークで連続三振に取っただけに、あの1球が悔やまれる。
回跨ぎで続投した8回にも、中谷にカットボールが甘くなり、センターフェンスギリギリのフライを打たれている。この打球は国吉もしゃがみ込んでしまい、行ったかという感じだった。カットボールの精度が良くなかったので、次回は調整して登板してもらいたい。
キジ
2020年のスターナイトが終わった。初戦は0-7から6回一気の同点劇。2戦目は上茶谷の好投で快勝、3戦目は敗れたが手に汗握る面白い展開だった。観客は5,000人しか入れなかったが、オンラインハマスタを始め、テレビやネットの中継で多くのベイスターズファンが盛り上がったのではないか。
ただ、今年はCSがないので、優勝のことだけを考えると、この試合が取れなかったことは非常に痛い。7試合連続2桁安打をマークしても、その間2分もあり、3勝しかできていない。投手陣が苦しい状況ではあるが、早期に対処しなければ、セ・リーグは早い段階で消化試合になってしまう。ほとんど猶予はない。
ピープルズがこの日、打たれたことで週末にオースティン、ロペスをどうするのかというのも気になるところ。ファームは金曜から仙台の森林どり泉での試合となる。この遠征に同行していないのなら、実戦調整はしづらい。来週もさらにファームのゲームに出てということになるだろう。ラミレス監督はいつとは明言を避けたが、良いタイミングで復帰させるつもりのようだ。それが今週末になるのか。7試合連続2桁安打と、打線はヒットを連ねて得点を挙げている状況なので、急ぐ必要もないし、調整不足の彼らが入ることで止まる可能性の方が高い。現状の課題は先発投手なのだから、あまりうまく行っていないブルペンデーをするのだったら、ピープルズに先発してもらう方が得策ではないか。
オマケ
開幕前のオンラインイベントはzoomで参加し、先日のバーチャルハマスタも参加していたが、オンラインハマスタは今回が初。現地参戦は火曜をターゲットにして、中村紀洋氏がゲストの木曜をオンラインハマスタにした。
多村氏、本来は荒波氏だったので、この2人は解説でもお馴染み。ノリさんがどんな話をするのか聞いてみたいと思った。その期待通り、いろいろな話を聞けて楽しかった。ダーリンハニーの吉川氏が非常に詳しいし、ファン心理そのものなので、聞きたいところを突いてくれる。
今秋にハマスタライトスタンド近くの回遊デッキの下にオープンする、&9の新店舗で取り扱うバーガーをいきなりの食レポ。貴重な姿を見ることができた。かなり大きなバーガーで、非常においしいとのこと。
調子が悪い時に、狙っている球をわざとタイミングが合っていない空振りをすることがあったそうで、大抵の場合、バッテリーはその球種を投げて来るようだ。調子が悪いので、来ても打てないということがあったそうだ。こういった話はプロの経験者しかできないことなので、非常に興味深いし貴重な話だ。
ノリさんがベイスターズに在籍している頃から、宮崎を褒めていたのは知っているが、彼とのエピソードも語っていた。宮崎がバッティングフォームを変えると言っていたのを変えるべきじゃないとアドバイスしたそうだ。小学生から基本的に変わっていないという宮崎のフォームは、ノリさんが救っていた。
2012年の岩瀬から打ったノリ、ラミの連続ホームランは、ノリさん自身が今でもYouTubeで見るらしい。意外。カッコいいバット投げも、小学生から練習していたものだとか。初ヒットが藤井寺での3ランホームランで、そのボールは見つかっていないそうだ。そんな話をしている中で、蝦名が初ヒットをホームランで記録したので、非常に盛り上がっていた。
さらに、サプライズゲストとして、三浦2軍監督も登場。ファームはこの日、試合の予定がなく、翌日から仙台での楽天戦。仙台のホテルからオンラインハマスタに登場してくれるサービス精神には頭が下がる。少年からの質問に答えていた番長はいつも通りだった。「ファームからすぐに1軍に上がる選手は?」に対して、オースティン、ロペス、伊藤光というガチなメンツの名前を出していたのが真面目と思った。期待の若手ではなく、彼らを1軍に戻すことが差し当たっての優先事項なのだろう。伊藤光は仙台での試合に出るようだ。
途中、立候補して抽選に当たった人が、ハマスタのカラービジョンに登場したり、dianaによるダンスレッスンやマスコットの撮影タイムもあった。DeNAになって、こういうことが上手い球団になっているので、アフターコロナでもこういった経験を生かして、さまざまなイベントに反映してくれるのではないかと期待大だ。単なる配信ではなく参加型、普段聞けない話を聞けるというのは有料でも価値がある。
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