10/06 読売6-4横浜DeNA@東京D
防御率1点台の投手から4安打に抑えられながらも、ロペスの2ランなどで3得点。しかし、先発の坂本が丸の3ランで4失点降板。山崎もウィーラーに2ランを被弾し、ロースコアに持ち込めず、開幕投手が13連勝という日本記録の樹立を許した。
ポジ
ロペスが7月24日以来、久しぶりの5号2ラン。対菅野の相性の良さから5番に入れたが、佐野の二塁打に続いて2ランと期待通りの活躍だった。今季はロペスが得意とする高めのボールを捉えても打球が失速することがしばしばあり、考えたくはないが衰えも感じてしまうような打席が目に付いた。しかし、真ん中高めに甘く入ったとは言え、菅野の150キロストレートをレフトスタンドへ運んだのだから問題ないだろう。若干バットの先にも見えたが、打球はギリギリでスタンドに飛び込んだ。
これで日米通算2000安打まで10本。7日はブルペンデーということもあり、もしかしたらロペスがベンチを外れてパットン、エスコバーが入るかも知れない。この日から9試合連続ビジターだが、それが明けたハマスタでの読売戦で達成できると良いのだが。
オースティンが2試合連続の14号ソロ。今年、ホームランを打たれていなかったという中川のインサイドのストレートを捉え、打球はレフトスタンド上段へ飛び込む特大アーチ。ここ4戦5発とペースが上がっている。それにしてもバットに当たれば長打しか出ないというくらいの長打率。
9月は脳震盪、むち打ちから復帰して状態が上がらず.125と苦しんだが、10月は出場4試合だが、OPS1.900というとんでもないことになっている。彼の場合もいかにコンディションを万全に保ち続けるかだけ。願わくば10月最後まで出場して、どのくらいの数字を出すのか見たいが、叶うかどうか。
9月3日の「オープナー」起用以来、1か月ぶりに東京ドームのマウンドに立ったパットンが、増田大の盗塁失敗もあり、2三振を奪って3人で片付けた。あれから無失点登板が続いている。パットンのリリーバーとしての投球に悪影響を与えなかったことは救いだ。彼も来季の動向が気になる投手。いろいろあったシーズンをどう終えるか。
ヤジ
敗因ではないが、あの判定後に山崎が2ランで追加点を許してしまっただけに、流れは一気に読売に傾いてしまった感がある。
5回、死球で出塁した神里を置いて、ソトがショートゴロ。セカンドへ滑り込んだ神里とベースカバーに入った若林が交錯する形になり、転倒した若林はファーストへ転送できず、併殺崩れとなった。
原監督が神里のスライディングに対してリクエストし、ボナファイドが適用された。紳士的な走塁をせず、守備の妨害をしたということだ。神里には警告が与えられた。神里はベースに向かって真っすぐスライディングしており、送球する野手の方向へ故意に進路を変えてはいない。また、ベースを行き過ぎたわけでもなく、すぐに離れることもなかった。
どういう点がボナファイド適用に該当するのかも明確にしなかった審判団。いや、明確にできるはずもない。以前、パーラに適用してしまったので、その原監督からリクエストを求められれば、今回も適用せざるを得ない。ただそれだけのことであり、日本の審判のレベルの低さは今に始まったことではないが、酷過ぎる。彼らは反省もしないし、謝りもしないだろう。今後はちょっとした併殺時の接触でも、各監督はリクエストを求めて行くのではないか。
コリジョンも導入当初は神経質に反応していたが、時間が経つにつれ、少し曖昧になった。人間がやっている審判の判断に委ねるので、感覚には差があるだろう。人間が判定するのには限界があるのは承知しているが、素人目に見てもおかしいと思うような判定で、リクエストで覆るようなことを繰り返しても、何の咎めもなく平然としているのだから、これについても何も感じないだろう。
こういった判定の後は、相手の攻撃を断ち切って、流れを持ってきて欲しかったが、今の山崎には難しいか。7番からの下位打線ではあったが、3割近い大城、ウィーラーと続く楽ではないところ。大城にはカーブ、スライダーという入りで、もはや誰が投げているのか分からない。2球目をセンター前に運ばれると、ウィーラーにはアウトサイドのストレートを2球。2球目が高めに浮き、ライトスタンドへ運ばれた。
甘い球ではあったが、クローザーを務めて来た投手のストレートがこうも簡単に打たれるのは、見ていて辛い。ツーシームが落ちないと再三言われているが、個人的にはストレートだと思っている。150キロを超える計時となることもあるが、打者が振り遅れたり空振りするシーンが少ない。フォームなのか、リリースポイントなのか、回転数なのか分からないが、何かがおかしい。
ストレートに球威がないから、それに合わせながらでもツーシームに対処できる。だから空振りしない。そして、ストライクゾーンに入ってくれば、打ち頃のボールになる。ストレートを早く見せるためのカーブや、ツーシームとは異なる変化をするスライダーを投げて対策しようとしているが、球威が衰えて来たベテランじゃないのだから、ストレートを何とかしないと。ウィーラーのところはファウルになるくらいではないと困る。今年、ここからの登板で劇的に良くなることもなさそうだし、かと言ってファームで模索するとそのままシーズン終了。4億円の投手としてどう考えるか。ただ、現状だと進藤あたりと入れ替えた方が良いのではないかとさえ思うレベルにある。
この試合では回跨ぎもこなし、2イニングを投げた。僅差ビハインドでのリリーフであれば、複数イニングもこなせないと、扱いづらい。そういう起用をするようになったのだろう。先日は、勝ちパターンで出した方が、気持ちが入って本来のボールが投げられるとラミレス監督は言っていたが、結局そのような起用はやめるのか、それとも負けが込んでそういう機会がないから、仕方なく使ったのか。先が見えない状態が続く。
キジ
先制を許したが、菅野から戸柱のヒット1本で、犠牲フライによる得点で同点。坂本が丸に3ランを浴びたが、佐野、ロペスと長打が続いてヒット3本で3得点を挙げた。しかし、それ以外はそれほど調子の良くない菅野にうまく打ち取られてしまった。
絶好調で圧倒されたわけではないが、結果的に勝利が付いてしまっているのは、さすが開幕13連勝の投手で、勝負どころでのピッチングがきちんとできているし、間違いが少ない。ロースコアに持ち込めれば、9月の対戦のように勝ち負け付かずか、土をつけることも可能だった。
坂本は良い球もあったが、ランナーを溜めての長打は痛恨だった。初球のストレートが甘くなったところを見逃さずに、レフトへホームランできるのだから、相手が上だった。今年の丸の成績は今一つだが、やはりここというところでのバッティングは健在。広島や阪神がかなり抑えている反面、DeNAはヤクルトに続いて打ち込まれており、工夫の足りなさを露呈している。
この日、スポニチでは終面でラミレス監督の退任、後任は三浦2軍監督が有力と報じられた。当然、球団の編成トップである三原代表は、去就については何も決まっていないと否定。正式発表の前に認めるはずもない。これについてはまだ1紙で報じられただけであり、三浦2軍監督を昇格させたい人間が仕掛けた記事の可能性もある。ただ、時期的も近いうちに他紙も情報を掴んで追随してくるだろう。落合氏の名前を書いた東スポはネタなのでスルーするが、流れとしては退任となるだろうか。書こうと思いつつ、試合の投稿で終わっているのだが、個人的には6:4で続投かと思っていた。
コロナの影響で難しいシーズン、擁護する理由はいくらでも付けられる。球団の収入も減っており、戦力補強面でも「勝負」することが難しい。ラミレス監督が退任するということは、現状のままでは優勝は困難という判断で、「勝負」するわけだから、その土壌がなければ監督を交代しても結果が出ない。そうであれば、現状のままという可能性があるのかと思っていた。
ただ、2021年は横浜DeNAベイスターズの10周年目となるシーズン。新しい顔でアニバーサリーイヤーを迎えるという考え方もあるかも知れない。
理解できないのは「番長はまだ早い」という意見が多いこと。まだ早いって何をもって言っているのか。それでは、いつ、どうなったら番長が監督として相応しくなるのか。年齢があと2歳増えればいいのか?2軍で経験をと言うが、勝負する1軍と育成する2軍では、采配の振るい方から何から異なる。例えばあと2年、2軍監督をやると何が得られて、1軍の監督になれるのか。全く根拠のない感覚論。
コーチをしたり、2軍監督をしたり、ベンチから野球を見て、作戦を決めるプロセスを理解することは必要だろうが、Nice to haveであってMust haveではない。もちろんその球団のチーム構成や戦力にもよるが、コーチ経験なしで監督になって優勝し、長期にわたって監督を務めることもある。特に日本のような、指導者を育成するプロセスが確立されていない国では、どれだけコーチをしたというのはそれほど重要ではない。
1軍の監督は、1軍の監督を経験しないと育てることはできないと思う。近くで見ていても、その立場になってみて初めて見える視界というのは、野球の監督に限らず存在する。球団が、三浦大輔に監督を任せるつもりで、彼自身が受けるのであれば、早く経験するに越したことはないと思う。
ちょっと監督の話が長くなってしまったが、7日は平田が先発する。ブルペンデーということになるが、2018年に開幕時点で先発投手の離脱者が多かった時に、平田が東京ドームで先発し、5回を無失点という好投をしたことは強く印象に残っている。未だに勝利がない平田が、この時のような投球をして、勝ち星を掴んでくれればと思う。あの時は谷間の先発としての期待で、今回はブルペンデーという形で状況は違うが、とにかく1人1人抑えて行って、その先に長いイニングの登板となれば良いと思う。
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