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平田真吾初勝利チャレンジ大成功!

Twitterトレンドで2位まで浮上した、平田真吾初勝利チャレンジ。丸のホームランなどの2失点で5回まで投げ切ると、打線が読売のエラーも絡めて2発で逆転。6回以降はリリーフがリードを守り切り、7年目の平田が見事に初勝利で、チャレンジは大成功!

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ポジ

苦難を乗り越えて初勝利の平田

2013年ドラフト2位でベイスターズに入団。前年の井納に続いて大卒社会人を即戦力として獲得し、初年度から活躍が期待された。開幕1軍を果たし、2014年の開幕戦でプロ初登板。2年目の三嶋が開幕投手となったが2回9失点で降板した後、7回に登板した。川端に内野安打を打たれたが、畠山を併殺に取り、6球で1イニングを投げ切った。ちなみに、現地で観ているはずだが、最初のショックが大き過ぎて全く覚えていない。

続く2試合目は、以後伝説として語り継がれる試合となる。2014年4月2日の読売戦は、打線が宮國から3回までに5得点。DeNA先発はMLBから復帰の高橋尚成で、5回まで無失点の好投。6回に3者連続ホームランを浴びて降板するも、その裏にDeNAが3点を取り返して再び5点差。中畑監督は8回のマウンドにルーキーの平田を送った。

しかし、読売時代のロペスに死球を与えると、阿部、橋本、矢野にヒットを打たれ、1点失ってなおも1アウト満塁。中畑監督はたまらずに山口(現ブルージェイズ)を投入した。ところが、ここからさらに悪夢が始まる。長野、アンダーソンの2本の2点タイムリーで同点。坂本の勝ち越し打の後、最後は橋本に満塁走者一掃の二塁打を浴びて、この回10点目。「5点差が5点差」という大事件となった。

山口はこの試合がきっかけでファーム落ちするが、先発投手として起死回生。その後、FAで読売に移籍し、2020年からメジャーリーガーとなったことは言うまでもない。一方、平田もこの後すぐにファーム落ちし、ルーキーイヤーは9試合の登板だった。

2年目に28試合に登板して4ホールドをマーク。リリーバーとしてキャリアを順調に積んで行くかと思われたが、3年目が大不振でほとんどをファームで過ごした。その後は1軍でいわゆる敗戦処理として登板するも、安定した投球はできず、登板試合数は減って行った。2019年は再びルーキーイヤーを下回る8試合登板に終わり、戦力外となるのではという声もあった。しかし、オフに大貫らとともにオーストラリアのキャンベラに派遣された。若手とは言えない年齢ながら、何かを掴むのに必死だったのだろう。

2020年はキャンプ、オープン戦からアピールを続け、結果も出して来た。特例2020でベンチ入りの枠が広がったことも追い風に、4年ぶりの開幕1軍入り。開幕当初は敗戦処理として投げていたが、山崎やパットンの不振もあり、勝ちパターンでの登板も増え始めた。そうした中で、先発のコマ不足からブルペンデーの先発として、2年ぶりにまっさらなマウンドに上がった。

不安な立ち上がりを立て直す

初回から1点の援護をもらったが、これで余計な力が入ってしまったのか。いきなり吉川尚、松原を歩かせ、ウィーラーにはレフト前タイムリーで早くも同点。これは何点取られるんだという立ち上がり。パットン以上の惨劇を覚悟し始めた。

しかし、4番岡本が完全なボール球のフォークを振ってくれて三振。1アウト取ったことと、リードがなくなったことで一息付けたか。丸もフォークで連続三振。大城も簡単に追い込んで、最後はフォークを当てただけのライトフライに取って、ピンチを脱出した。

その後は修正がうまく行って、スライダー、フォークが冴えて好投。4回に再び岡本から三振を奪ったが、続く丸に対してフォークが高めの失投となり、ライトスタンドへ運ばれた。それでも4回2失点ならブルペンデーの先発としては合格だった。ところが5回先頭は平田だったが、そのまま打席へ。ラミレス監督の中でも2年前に5回を投げ切ったことが頭をよぎっていたのかも知れない。

5回は先頭の立岡に3本目のヒットを打たれ、田口が送って1アウト2塁。吉川尚、松原と左打者が続くところでも交代はなかった。松原を歩かせたが、タイムリーを打たれたウィーラーを2打席連続となる三振に仕留め、5回を投げ切った。

6回は、併殺打という当たりが吉川尚のエラーで同点となり、走者が残った。ロペスの2ラン、ソトの連続ホームランで3点のリード。代打大和が告げられたが、平田に勝ち投手の権利が発生した。いつもは自分が登板する側だったリリーフが、必死にリードを守る姿をベンチから見守り、最後は三嶋が連続三振で締め、ウィニングボールを受け取った。

7年目の31歳、史上3番目に遅い130試合目で挙げたプロ初勝利は、2回目というほとんどない先発で手にした。試合数、イニングともにこれまでの最多だった2017年に肉薄しており、残りの試合でキャリアハイの成績となるのは確実。そこへプロ初勝利の勲章を加えることができた。

これまでのコーチらの指導、裏方の支え、オーストラリアへの留学など、いろいろなことがあってのプロ初勝利という今日。ヒーローインタビューで上重アナに「先発やってみたいな、なんて思いはどうでしょう?」の問いに「無理だと思います」と即答し、「頼りない31歳ですが、まだまだ頑張りたいと思いますんで、これからも応援よろしくお願いします」と言うところに、人柄が表れていた。これからはマウンドでは頼りにされるような飛躍を期待している。

芸術的なチャモ、続いたソト

初回、1番神里から3連打でノーアウト満塁としたが、佐野が低めの変化球で空振り三振。ノーアウト満塁は、最初の打者で得点できないと無得点になりやすいと言われているため、嫌な雰囲気になった。ロペスも初球、低いボール球のフォークを空振り。2球目も同じような球が、バットにかすったような力ない打球で、併殺崩れとなって先制点は入った。

1アウト満塁でバッテリーは併殺を狙って来る。当然、低めの変化球で誘ってくるのだから、追い込まれるまではゾーンを上げて待つべきだ。そうしていれば、2球とも見逃すような低いボール球だった。典型的ハイボールヒッターのチャモさんだが、何故か低めのボールを打つのも好きで、よくあるパターンだ。高めだけに絞ったら、もっと打つのではないかと思っている。

だが、3打席目にその低いボールに対して、芸術的なバッティングを見せる。6回ノーアウト1、2塁で佐野がスライダーを引っ掛けてファースト正面のゴロ。これは併殺だと思ったが、吉川尚の送球が大きく逸れて、セカンドランナーがホームインして同点となり、佐野はファーストに残った。

珍しい読売の守備の乱れに乗じて、ロペスが低めのフォークをすくい上げるように捉え、レフトスタンドへギリギリ飛び込む勝ち越し2ラン。こんな風に低めを打ててしまうから、低めの変化球に手を出してしまうのだろう。そして、打ててしまうからこそ日米で2000本に届くヒットを打って来れた。チームにとっても、平田にとっても非常に大きな一打になった。

そして、ソトはカーブでストライクを取られた後の2球目、ストレートをライトスタンドへ運んだ。2者連続ホームランは、相手に与えたダメージが大きかった。その裏、すぐに1点を返されただけに、このホームランの価値がより一層高まった。昨年まで幾度となく見て来た2人揃ってのホームランだが、今年はなかなか見ることができなかった。この2人が揃ってこその強力DeNA打線だと思う。

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ヤジ

初回の攻撃含め、佐野が気になるが、今日のところは何も言わずにおこう。

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キジ

5回を過ぎたあたりからTwitterでハッシュタグ「#平田真吾初勝利チャレンジ」のツイートが増え始め、試合終了後にMAXとなり、日本のトレンドで2位まで上がっていた。他にも初勝利や平田真吾もその下に入っていたので、トータルすると1位だったかも知れないくらい、多くの祝福が寄せられた。

この日、昼間にはほぼ確定だったとは言え、梶谷が9月の大樹生命月間MVP賞に輝いたことが発表され、ナイターでは平田のプロ初勝利。今永の手術やラミレス監督の退任報道など暗めの話題が多かった中、良い話題が出てきたことは素直に喜ばしい。

もはや優勝はどうこうなるものではないかも知れないし、肝心な勝負どころで負けた事実は変えられないが、負けっ放しで良いのかということ。このカードが終わってもハマスタで6試合ある読売戦で意地を見せて行くためにも、このカードを勝ち越しで終わりたい。

3戦目は井納が中5日で登板する。前回は86球で5回持たずに降板しているが、間隔が短くなるのは今季初だろう。一時の好調さに陰りが見え始めているが、ベテランの投球に期待がかかる。

上茶谷が10月1日に登録抹消となったが、抹消するほどでもない症状のようで、チームに帯同している。最短の登録可能日は11日で、先月完封勝利を挙げた甲子園で先発する可能性もある。濵口は早々にKOとなり、大貫も早めに交代していることからそれぞれ中5日の先発がありうる。

ロッテの新型コロナウィルスへの集団感染で、ファームで出場できる選手が不足するために、イースタンの試合が中止となったが、今週末のDeNAは試合がもともと組まれていない期間になっている。平良は前回80球メドだったが、今週はどうする計画だったのか。13日からの読売戦でもう一度投げてからナゴヤドームでの復帰なのか、週末の甲子園で復帰となるのか。

順調にいけば、上茶谷と平良の右腕が2枚戻ってくるので、平田には再びリリーフで頑張ってもらうことになりそうだ。ただ、今後もブルペンデーの必要が出た場合は、他の投手よりも優先して先発することになりそうだ。武藤も悪くなかったのだが。

このムードに乗って、上位チームに少しでも勝って行きたい。

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