07/08 読売3-3横浜DeNA(東京D)
前日に今季初の引き分けだったが、2日続けて延長12回の引き分けとなった。先発の今永が、6回途中までノーヒットに抑える好投。宮崎のタイムリーによる1点を守り、8回123球無失点の好投。9回は山崎が2アウトを取るが、吉川に一発を浴びて振り出しに。11回に関根の2点タイムリーで勝ち越したが、平田がポランコに同点2ランを許した。2度リードしたが、いずれも追いつかれる展開となった。
ポジ
今永が、8回を1安打に抑えるほぼ完璧な投球を見せた。6月7日のノーヒットノーランの後は、3試合大量失点が続いた。前回は勝ちはしたものの、内容が良かったとは言えなかった。そうした中、課題の立ち上がりの3人で片付けると、丁寧さと大胆さをうまく混ぜ合わせ、読売打線を封じて行った。
3回2アウトから投手の山崎伊に死球を与えてしまったが、後続を断った。6回2アウトまでノーヒット。前日に続き桑原が好守を見せ、宮崎もサードライナーに飛び込んでキャッチ。ファインプレーもでていたので、今季2度目もあるか?という矢先、吉川にセンター前へ運ばれた。ここは盗塁を嶺井が刺して切り抜けた。
7、8回も三者凡退で抑えた。8回を終えて123球。完封するなら130球を超えてくる可能性もある。結局、8回で降板し山崎に後を託した。山崎が同点弾を浴びて、5勝目はならなかったが、前日延長12回でリリーフを使っている状況下、エースとして8回まで投げたことは素晴らしい。
6日の初回に3点を取ってから無得点が続いていたが、4回2アウトから牧が二塁打を放つと、宮崎がセンター前タイムリー。24イニングぶりの得点となった。
11回は、3つの四球で満塁としたところで、途中出場の関根。左腕に強い今年の関根だが、今村には5打数ノーヒットだった。2ボール1ストライクからバントの構え。これには桑原がスタートしかけて、慌てて戻った。おそらく揺さぶる目的だったと思うが、追い込まれてしまった。しかし、5球目が浮いたところを捉え、一二塁間を破る2点タイムリー。
佐野が際どいタイミングでホームへ還って来て、判定はセーフ。原監督がリクエストしたが、判定通りとなった。スパイクの先がホームベースに触れたタイミングと、タッチしたタイミングがはっきりと分かる映像はなかった。本当に際どいところだった。大城がアピールする間に、関根が二塁まで進む好走塁。しかし、神里が続けなかったのが後の展開を呼んでしまった。
ヤジ
11試合連続無失点の山崎が、八百板を素晴らしいストレートで見逃し三振に取り、重信もツーシームを当てただけのレフトフライ。簡単に2アウトとなり、完封リレー目前だった。
吉川への初球、アウトサイド低めのストレートで入るつもりが、完全な失投で真ん中高めへ。吉川が思い切り良く叩いた打球はライトスタンドに届く、起死回生の同点弾となった。吉川は1番に入っているが積極的な打者でもあるので、初球は気を付けたかった。一発だけはNGという場面で食らってしまった。
山崎も打たれることはあるし、それは仕方ない。ただ、積極的な打者への初球の入りは、もっと慎重に投げて欲しかったかなと思う。
今永を代えるかどうかも、ポイントだったかも知れないが、130球を超えると次回登板にも影響してくるし、今季もその傾向がみられていたので、代えたことは間違いではないと思う。
山崎伊も良い投球をしていたが、打線があと1点でも取れていれば。ソトが先頭打者で二度ヒットを放ったが、下位打線で得点できず、桑原もブレーキになってしまった。
せっかく今永が8回を投げてくれたのに、延長戦となってリリーフを使う羽目になった。11回に2点を勝ち越したが、その裏にマウンドに上がったのは平田だった。この日は、伊勢がベンチを外れ、エスコバーはベンチ入りしていたが、使わないのだと思った。3連投になるから仕方ないが、平田も3連投だった。
中日戦では素晴らしい投球をしていた平田だが、大城にヒットを許すと、代打のポランコに3-1とカウントを苦しくし、速球が高めに浮いた。捉えられた打球は左中間へ飛び込む痛恨の同点2ラン。またも一発で同点にされてしまった。
12回に得点を取れず、引き分けに持ち込むしかない。ここで登板したのがエスコバーだった。平田が中日戦で良かったことと、なるべくならエスコバーを使わずに済ませたいという気持ちは分かる。ただ、温存したいのか勝負したいのか、非常に中途半端な継投と感じた。
エスコバーに行ってもらうなら、勝ちパターンの構成を考えても11回裏のセーブシチュエーションではエスコバーに任せるべき。エスコバーを使わず温存するなら、12回裏はそれ以外の投手で行くべき。変に欲をかいて、却って3連投の投手を3人も使って勝てないという事態を招いたと思う。なかなか難しい判断になるし、結果論なところもあり、正解はないがちょっと疑問だった。
火曜が中止だったとは言え、接戦が続き前日は延長12回を戦っている。今永が素晴らしい投球をした試合なので取りたいとは思うが、同点とされた時点で、入江に3イニング任せるといった運用でも良かったと思う。それをせずに2点を勝ち越した時点で、しっかりと勝ちパターンの投手を出すべきだった。
三嶋とクリスキーが不在であることが、大きな要因にもなっている。宮國、三上、石川とベンチ入りはいるが、勝ちパターンと差があり過ぎて、結局一打サヨナラのような場面では使いづらくなっており、役割が限定されてしまっている。苦しいところではあるが、思い切ってリリーフにローテーションを設けて使って行くしかないだろう。
キジ
2日連続で先発投手が8回無失点の投球を見せながら、その間の援護がこの日の1点しかなく、結果としていずれも勝てなかった。先発投手に課題があるチームだけに、それを生かせなかったのは歯がゆいし、歯車が合ってないなと感じる。
だが、2度のリードを追い付かれたが、負けずに引き分けに持ち込んだことはプラスに考えたい。登板が偏り、3連投も発生してしまったが、負けなかった。これで負けているとダメージがさらに大きくなるところだった。
2日連続で延長12回を戦った選手には、お疲れ様という声をかけたい。ハマスタから東京Dということで実質移動はなかったとは言え、土曜日はデーゲームで行われ、ナイターデーとなり休むこともままならない。この日、大田が全身の疲労を理由に登録を外れたが、選手たちのコンディションは維持して行きたいところ。
2戦目は濵口が先発。前回は濵口も8回2アウトまで無失点という投球ながら、援護が1点で追い付かれてしまった。打線の得点力がそのあたりから落ちているので、少ないチャンスを確実にものにして行きたい。アンドリースとは初対戦。ファームの試合で見た時は、ボールに力があっていいなと感じた。何とか攻略して先発投手を援護したい。
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