08/06 中日0-1横浜DeNA(バンテリン)
白熱の投手戦を勝利し、4月1日以来となる待望の貯金1をマークした。坂本が粘り強く、丁寧な投球で5回無失点。2番手の京山も2回を無失点に抑えた。打線は小笠原に8回まで4安打に抑え込まれ、無得点。0-0のままリリーフ勝負となる。入江が8回に3安打を浴びながらも無失点で切り抜けると、9回に関根の死球から佐野の内野安打で1アウト1、3塁のチャンスを作り、4番の牧がライトへタイムリー二塁打。R.マルティネスから1点を奪うと、山崎が9回裏を締めた。
ポジ
防御率0点台のR.マルティネスから1点をもぎ取り、緊迫したゲームをものにした。
0-0のまま迎えた9回、先頭の代打関根が追い込まれてから右肘への死球。一度、一塁まで行ったが、治療でベンチに戻った。相当痛そうだったが、何とかプレー続行。桑原がしっかりと送って1アウト2塁。代打のオースティンは空振り三振。2アウトとなって佐野が粘り、7球目を一二塁間へ。ビシエドのグラブを弾いて内野安打となり、2アウト1、3塁。
ここで4番の牧が登場。1-2と追い込まれたが、甘くなったスプリットをライトの左へ弾き返し、岡林が僅かに届かず、打球を弾いて二塁打に。三塁ランナーの関根が還って待望の先制点。スプリットが高めから真ん中付近に入って来たとは言え、155キロを超えるストレートをケアしながら、タイミングを合わせて右方向へ持って行くバッティングは、さすがの一言。得点圏打率は.357となってリーグトップ。
6月以降は不振に苦しみ、ホームランのペースは急ブレーキ。打率も.280台から上がれず、打点もペースが上がらない。だが、得点圏でのバッティングは非凡なものを見せている。4番なのだから、それが一番重要だ。8月はまだ4試合だが.333とまずまずのスタート。昨年もそうだったように、夏から秋にかけて爆発的に打ってくれることを期待したい。
打線が小笠原に封じられた分、投手陣が踏ん張りを見せた。
先発の坂本は、初回に好調の阿部にヒットは打たれたがビシエドを打ち取り、無失点の立ち上がり。2回は三者凡退に抑えた。4回は2アウトランナーなしから、木下に技ありのライト前ヒットを打たれ、レビーラにレフト線への二塁打を浴びてピンチを招いた。三ツ俣を歩かせて2アウト満塁。しかし、続く土田を初球のスライダーでセカンドゴロに打ち取り、切り抜けた。
直近4度の先発は、4回でマウンドを降りていたが、5試合ぶりに5回のマウンドへ。投手の小笠原に粘られながらも三振に取ったが、大島にぶつけてしまい、岡林が送って2アウト2塁で阿部。ここも9球粘られたが、最後はチェンジアップで三振を奪った。
まだ6回も続投というほどの信頼は得られていないが、小笠原が非常に良い投球をする中、坂本も5回を無失点で投げてくれたことは、チームにとっては非常に大きかった。自身に勝利は付かなかったが、勝利に貢献したと言っていい。
2番手の京山も、150キロのストレートに変化球を織り交ぜて、2イニングを無失点で抑えた。甘いボールもあったが、力で押せていた。7回は2アウト2塁から、岡林の詰まったハーフライナーがセンターへ抜けるかと思われたが、牧が追い付いた。
伊勢をベンチから外したこの日は、同点の8回に入江を起用。1つ上の役割を担った。阿部にストレートを狙い打ちされ、センター前ヒットで出塁させたが、ビシエドを詰まらせて、おあつらえ向きのショートゴロ併殺打。しかし、木下にセンター前へ運ばれ、滝野は完全に詰まらせたがショートの後ろに落ちるヒットとなり、ピンチを迎えた。ここで代打の平田が登場し、厳しい場面になったが、ストレートで押し込んでライトフライ。苦しんだが、セットアッパーとしての役割を果たした。
牧のタイムリーで勝ち越したため、入江に2勝目が付いた。ハマスタだったら、ドラフト1位、2位が揃ってヒーローインタビューだったかも知れない。この二人の活躍はファンにとっても嬉しい。火曜には入江がスターナイトショーでソロのダンスを披露したし、ノーゲームとなった木曜には、牧が大雨の中で知野とブルブルダンスを披露していた。野球でもしっかりと結果を残し、今後もパフォーマンスでファンを喜ばせて欲しい。
ライマルから虎の子の1点を取り、9回裏は山崎。低めにボールを集めて内野ゴロ2つを取り、最後は大島からストレートで空振り三振。スターナイトでもハマスタで155キロをマークしたが、この日も大島に対して154キロを投げていた。ここに来てストレートが早くなるという進化。23セーブ目で防御率も1点台となり、絶対的クローザーが帰って来た。
ヤジ
もっと早く得点を取り、坂本を援護したかったが、この日の小笠原は丁寧に低めへ集めていたし、球威もあった。初回と5回は併殺を取られてしまった。2回は牧の二塁打から宮崎が進塁打で1アウト3塁としたが、大和のピッチャーへの強いゴロを好捕され、得点を奪えなかった。
小笠原にも相性の良い神里が、前日の9回にセカンドでフォースアウトとなった際、三ツ俣のグラブがヘルメットに強く当たったため、脳震盪特例で抹消となった。9回裏の守備には就いていたので、大事にはならないとは思うが、心配ではある。その分、楠本と蝦名を外野で使う形になったが、結果が出なかった。相手の投手が良ければ簡単に得点は奪えないが、単に打つこと以外で得点をもぎ取るような攻撃を見せて行きたい。
キジ
8回まで0-0という展開で、9回にホームの中日がクローザーを出したところで1点を奪っての勝利。小笠原が素晴らしい投球で8回まで無失点に抑えていたゲームだけに、これを勝ったというのは非常に大きいと思う。延長にならないと勝機はないかなと思っていたので、繋いだ佐野、決めた牧の活躍は素晴らしい。
昨年54勝に終わった三浦監督だが、今季46勝目となって、監督通算100勝の節目。100勝は2シーズン監督をやれば、普通に行くでしょと思うが、昔は130試合だったということもあり、意外と達成していない監督も多い。最近では尾花氏が2シーズン指揮を執ったが95勝。過去、秋山登氏、土井淳氏も2シーズンで100勝に到達していなかった。今年はあと50試合を残しているので、25勝以上を上積みし、牛島氏の127勝に肉薄し、超えて行きたい。
チームにとっては念願の貯金1。4月1日以来となったが、目標はここではない。ここから5、10とステップアップして行く為に、チーム一丸で突き進んで欲しい。オースティン、大田がベンチには戻ったがまだスタメン起用はない。ソト、森もファームで調整中という状況下で、しっかりと貯金生活まで上がることができており、チームに力は付いて来ている。
相性の良いチームには徹底して勝っておくことが重要。高橋宏は簡単な相手ではないので、3戦目も得点がなかなか取れない試合になりそうだが、相性の良いロメロが何とか粘って、この日のようなロースコアの接戦に持ち込みたい。伊勢をベンチから外していた分、3戦目に投入しやすい状況ではある。それが生きるようなゲーム展開になれば。
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