07/09 中日3-1横浜DeNA(バンテリン)
6月14日にトレードで移籍した有吉が初先発で好投。2回には3連打でノーアウト満塁のピンチを招いたが、ここを阿部の犠牲フライの1点で切り抜けると、4回から3イニング連続で三者凡退。7回先頭の木下拓に勝ち越しソロを浴び、6回2/3を96球、8安打されたが無四球で2失点と好結果を残した。しかし、打線が小笠原に7回4安打に抑えられ、1-1に追い付くのがやっとだった。
ポジ
一時、5回を投げ切れる先発がいないという状況に陥っていた先発投手陣。国吉をトレードに出してまで獲得した有吉が、7回途中まで2失点、しかも四球をひとつも出さないというピッチングを見せた。HQSまであと1人というところで砂田に交代したが、結果としては十分過ぎるものだった。
ファームでの最初の登板を観た時と同じ印象で、いつでもストライクを取れるので四球を出す心配が少ない。早めに打たせて取ることができるので、球数が少ない。よって調子が悪くなければ、ある程度長いイニングを期待できる。ストライクを揃え過ぎると連打を浴びるので、一発のあるチームには厳しいかも。四球を出さないコントロールはあるが、コースの逆球や失投はそこそこあるので、真の意味のコントロールが良い投手ではない。
ベイスターズ先発陣にあっては、特に球数が少なく、テンポ良く長いイニングを投げてくれる投手が必要なので、この日の投球ができれば文句なしにローテーション投手になる。中断期間明けに期待は高まる。
一方、序盤は緊張があったと思うが、ボールが甘く入ったところを打たれた。腕が十分に振れておらず、低めに変化球が決まってもヒットにされていた。2回は3連打でノーアウト満塁。ここで阿部が甘く入ったスライダーを打ち返したが、左中間への深いフライ。これで助かった。小笠原のバントは決まったが、京田を打ち取ることができた。これで波に乗れたと思う。
4回以降は、低めの変化球でゴロを打たせる本来の投球。同じくパ・リーグ出身の伊藤光もよくリードしてくれたと思う。失投しない投手はいないが、7回の木下拓のホームランは勿体なかった。1ボール2ストライクと追い込んだところで、中盤から低めに決まっていたスライダーが、肩口から入ってど真ん中。よりにもよって、一発のある木下拓のところでこの甘いボール。
チームを勝利に導ける先発投手になれるかどうかは、勝負どころでコースを間違えないところにある。デビューは上々の結果だが、打線が強力なチームに対し、ハマスタで投げた場合にどうなるか。手放しで喜べる内容とまでは行かなかった。それでも、このチームにおいては貴重な戦力になりそうだ。
5安打に抑えられた中、佐野がマルチヒット。6回にアウトサイド低めのストレートを、バットを投げ出すようにして三遊間の真ん中へ持って行く、技ありの同点タイムリー。9回はR.マルティネスからヒットを放った。打率を.325に上げ、ノーヒットだったオースティンに変わって首位打者に立った。2年連続の獲得に向けてトップでオールスター出場なるか。
ヤジ
小笠原はストレートにも力があったし、カーブを効果的に使ってより速く見せていた。変化球も低めを意識し、キレのあるボールが良いコースに決まっていた。なかなか打つのは難しい。
オースティンはやはり少し調子が落ちているようだ。マークがキツいのは元々なので、少しインサイドに攻められ、低めの落ちるボールに合わないというパターンにハマりつつある。ストレートにも遅れてしまっているし、バッティングに迷いがあるような感じだ。そこまで大きな波や穴がある打者ではないので、ある程度修正して来るとは思うが、調子が落ちたところでオリンピックに出場となるかも知れない。日本と対戦する場合は打ってくれない方が良いのかも知れないが。
この日は久しぶりに大和がスタメンを外れ、柴田がショートに入った。しかし、初回の守備で、盗塁を仕掛けた京田にタッチに行った際、スパイクが指に当たり、裂傷となったようだ。出血があった為、交代し病院に行った模様。脱臼のケガから復帰したが、またもケガに泣かされてしまった。左手で送球には影響ないが、バッティングも含めて傷口が塞がらないと出場は難しいかも知れない。あと5試合で中断なのだが。
8回は1点ビハインドで連投となるシャッケルフォードを登板させた。確かにまだ1点差で試合を諦める状況にはないが、再昇格後は無失点で来ており、序列的にも同点あるいはリードの場面で使う投手なのかなと思ったが、僅差のビハインドで連投させてしまうと翌日はベンチを外す形になる。ここ最近投げていない伊勢や平田もいるのだから、ビハインドで注ぎ込むのはどうかと思う。もうすぐ中断期間にはなるが、あと5連戦があるのだから。
キジ
打線が援護できず連敗となった。有吉の好投が勝利に繋がれば、チームとしてもより乗って行けそうなところだったのだが、これだけ打てないとどうしようもない。
この日、バンテリンドームにはロメロと石田が合流したようだ。10日は阪口が予告先発として発表されているが、11日は本来であれば中6日で大貫だが、ロメロを先発させるのかも知れない。大貫は6月の対戦で勝利を挙げている甲子園での阪神戦に回る可能性がある。ここからは先発投手を抹消して、他の選手に入れ替えることができる。10日に有吉が抹消されて石田が登録となるだろう。11日は阪口とロメロの入れ替え。
ただ、ベンチ入りは26人で変わらないので、リリーフが日替わりでベンチを外れるような形になる。柴田が残り5試合で出場が難しいようであれば、野手を1人呼ぶかも知れない。宮崎が肩の違和感を訴えた翌日には伊藤裕が練習に参加していた。大和を休ませてショートを守れるのは知野くらいになるので、代走や守備固めとして起用できる選手が必要かも知れない。
ファームは外野手が足りずにキャッチャーが3人出場しているような状態。この日は、入江が実戦復帰で先発の予定だったが、試合開始を遅らせた結果、雨天中止となった。また改めて登板することになるかと思うが、ひとまず実戦に戻れる段階になったことは朗報。中断期間で状態を上げて、後半戦でリベンジの初勝利を狙って欲しい。
10日は松葉との対戦。バンテリンドームでは彼の投球術にハマってしまうことが多い。相性が良いオースティンがどのようなバッティングを見せるか。松葉も打てないようだとやはり調子の下降は明らかになるだろう。前回は先発が好投する流れを断ってしまった形の阪口。小気味の良い投球を見せて欲しい。
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