08/05 中日2-4横浜DeNA(バンテリン)
相性の良いバンテリンドームの中日戦。大野雄とは初対戦となったが、3回に神里の内野安打から楠本のタイムリーで先制。5回にも神里の三塁打と嶺井のタイムリーで追加点。6回は宮崎の2点タイムリー二塁打で主導権を握った。大貫はいつも通り無失点の立ち上がり。6回に甘くなったところを打ち込まれて2失点したが、QSで8勝目を挙げた。伊勢、エスコバーと繋ぎ、最後を締めた山崎が22セーブ目。
ポジ
試合前にもツイートしていたが、大野雄大は右打者.169(192-32)、 左打者.288(191-55)と極端な数字。左打者を起用するのは良いかと思うけど、左腕に.390、バンテリンドームで.333の関根の出番じゃないかと思った。しかし、外野に楠本と神里を選んだベイスターズベンチの起用が見事に当たった。
神里は、3回に内野安打で出塁。嶺井が三振、大貫がバント失敗で釘付けになったが、盗塁を決めてチャンスを広げ、楠本のタイムリーで先制のホームを踏んだ。楠本は初回のバント失敗を挽回する、彼らしいバットコントロールの巧さを見せた。
5回には、レフト後方へ放った打球を、レビーラが不味い守備で捕れず、神里の俊足で三塁打とした。外野フライで良い場面となり、嶺井が初球をしっかりとミートして2点目のタイムリー。嶺井も前の打席で見逃し三振に倒れてランナーを進められなかったが、取り返した。
神里は残りの打席も四死球で全4打席出塁。2得点とチームに貢献した。最初の打席は初球から打ちに行く積極性もあったし、四死球も呼び込んだもの。おとといの試合では、走塁も含めて厳しいことを書いたが、見たかったのは、このようにダイヤモンドを駆け巡る姿。
勝利に直結する大きな活躍も数多く見せるが、なかなか安定感のあるパフォーマンスができずに苦しんでいるが、勝負の終盤戦に1つのプレーで流れを変えられる走力、得点圏打率.294の勝負強さは必要となるだろう。調子を上げて来て欲しい。
6回は、佐野が狭い一二塁間を破るヒットで出塁すると、牧は7球目の甘いストレートを左中間へ運んだ。守備の良いレフトなら捕っているかなという落下点だったが、レビーラが追い付けずに二塁打。ノーアウト2、3塁となり宮崎を迎え、大野雄も度重なる拙守に心が折れたのか、初球が真ん中高めへ。宮崎が狙い澄まして振り抜き、センターオーバーの2点タイムリー二塁打。さすがのバッティング。
神里の活躍と、クリーンアップの3連打で4点を取った形だが、実際のところはレフトのレビーラの守備力が、ベイスターズにとっては良い形に出た。まぎれもないスーパーキャッチなのだが、もはや桑原だと捕れるのではないかと思ってしまう程。6回裏に大貫を救う好捕で、守備の差がくっきりと表れた。
大貫は立ち上がりに少し苦労したが、ビシエドを併殺に取って流れに乗れた。5回はレビーラにヒットを許したが、大貫の足元を抜く三ツ俣の打球を、大和と牧が芸術的な併殺を完成させた。
4点リードとしてもらった6回裏は、まだ80球にも満たなかったが、ボールが甘く入り出し、思ったように操れていない様子だった。阿部、ビシエドに連続タイムリーを浴び、危ない場面だったが、木下を何とか打ち取り、6回を投げ切った。
最後が不本意だと思うが、この試合も無失点の立ち上がりで味方の先制を呼び、きっちりとゲームを作った。こうしたゲームメイクの能力が、チームでダントツトップとなる8勝目に繋がった。おととしの10勝の時もそうだったが、このバンテリンドームの中日戦は相性が良い。半分の4勝が中日戦と、きっちりお得意様から勝利を挙げた。今月のうちに2桁を達成し、自己新を更新して行って欲しい。
伊勢は、権藤さんの解説で「無駄球」と言われるくらい、追い込んでから慎重になり過ぎていたが、最後は力でねじ伏せた。打順と相手を考えれば、15球も投げるほどでもなかったはず。連戦が続くだけに、さらにもう1ステップ上の次元で、球数を少なく終わらせるということも考えてもらえれば。その点、エスコバーは大島、岡林とうるさい打者も力で押し切って10球で終わらせた。
最後は山崎が、阿部に3本目のヒットとなる二塁打を浴びながらも無失点で切り抜けて、22セーブ目。阿部には、権藤さんが「こんなもんフォークですよ」と言うツーシームを連投して打たれたが、ビシエドにはウィークポイントのインハイをきっちり攻めて、力で勝った。一発のある木下もストレートで押し、レビーラはツーシームをきっちり決めて三振。落ち着いた投球で締めた。
ヤジ
この日、9月の追加日程が発表された。9月は30日間で27試合が組まれている。雨の時期でもあるので、全部こなせるかは分からないが、過密日程となるのは間違いない。その点を考えると、勝ちパターンを温存するのが負け試合だけでは、成績も上がって来ない。勝ちパターンを使わずに勝つということができないと、連戦では苦しくなる。
そうした意味で、6回に一気に試合を決め切れなかったのは課題として残るだろう。宮崎の2点タイムリー二塁打で4-0として、大和がバントで送り1アウト3塁。神里が死球で1、3塁となってから、嶺井の初球で神里がスタート。嶺井はヒットエンドランのように打ってピッチャーゴロに倒れた。
これはサインミスなのか、本当にヒットエンドランなのか。神里が単独スチールを仕掛け、スタートが遅いと見た嶺井が、ボール球を強引に当てに行ったのだろうか。三塁ランナーは宮崎なので、細かい作戦は取りづらいが、ここでヒットエンドランというのは理解に苦しむ。
大貫が巧く打ってライト前へ運んだが、当たりが良く正面でライトゴロとなり、5点目を取れなかった。大貫もゲームメイクはしてくれたので、責めることはできないが、球数的にも、展開的にも、7回までは投げ切って欲しい試合だった。自らのライトゴロで流れも中日に行ってしまったところ、大島を歩かせて傷口を広げてしまった。6回裏の反撃で2点を失ったことで、勝ちパターンの3人を投入せざるを得なくなった。
もちろん勝つことが一番大事なことではあるが、これから貯金を増やして行こうというのであれば、勝ち方も重要。その試合に勝つだけでなく、次の試合以降にも繋がるような形でうまく戦って行きたい。
キジ
オールスター前の阪神3連戦で3連敗してしまい、目標の5割に届かない結果となったが、遅れて始まった後半戦は3連勝スタートで、再び5割に戻した。
権藤さんに「横浜も大したことない」と斬られてしまったが、バントのミス、追加点を取り切れず、理解しがたい作戦もあったことは確か。勝って反省できることは非常に良いと思うので、今後、ヤクルトや阪神を追いかける上で、しっかりとした野球ができているという状態に近づけて行きたい。
この日から大田も復帰した。オースティンも含めてまだスタメンに名前はないが、徐々にメンバーも揃いつつある。ファームの試合で中止が相次いでいるので、ソトや森の復帰も実戦調整が難しいが、彼らも戻って来ると非常に楽しみだ。
2戦目は坂本が先発する。京山が1軍に残っているので彼が先発するのかと思ったが、坂本が当日に登録されて先発となる。前回がそうだったように、展開によっては早めに京山にスイッチすることを考えているかも知れない。3戦目はロメロの先発が予想される。
中日は小笠原。中日戦は11勝2敗1分だが、その2敗は小笠原なので要注意の相手だ。3戦目は高橋宏が予想されており、こちらも苦戦は必至なので、小笠原を攻略してカード勝ち越しを決めておきたい。対戦成績を見ると神里が引き続きスタメンで、楠本か蝦名かといった感じ。坂本を早めに援護して行きたい。
明日は権藤さん、地元の地上波の解説だそうで、JSPORTSでは聞けないのが残念。
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