08/26 横浜DeNA3-6東京ヤクルト(ハマスタ)
首位攻防戦は、大貫とサイスニードの投げ合い、凌ぎ合いで5回まで無得点。6回、山崎、山田の連打でノーアウト1、2塁として村上に通算150号となる3ランを浴びる。さらに代わった宮國もオスナに2ランを許し、一挙5点。その裏、代打の戸柱のソロ、牧の2ランで3点を返すも、7回に村上の2打席連続ホームランで勝負あり。8、9回は清水とマクガフに三者凡退に抑えられた。
ポジ
恐れていた村上の一発が最悪の場面で飛び出し、さらにオスナにも一発を浴びて一挙5点。ハマスタに絶望的なムードが漂う中、6回裏に代打で登場した戸柱がライトスタンドへ特大のソロ。ライトの4段目で見ていたが、打球は遥か上を越えて行った。インサイド低めをかち上げたというようなスイングだったが、筒香のように見えたファンも少なくなかったのでは。
この一発で少し元気を取り戻したハマスタのベイファン。楠本のライト線二塁打に続き、牧がまたもライトスタンドへ運び、2点差に詰め寄る。サイスニードと中村のバッテリーが高めの釣り球を投げようというところ、少しストライクゾーンに近いところに入り、うまくバットに乗せてライトへ運んだ。
0-5で諦めて飲みに行こうかと相談した直後、この2発で引き留められた。神奈川の牧が「あきらめたら、そこで試合終了ですよ」と言っているような反撃。結果として同点、逆転はならなかったし、負けてしまえば0-5でも3-6でも同じなのだろうが、残り2試合に少しでも何かが繋がれば。
楠本と柴田がマルチヒット。全体的に繋がらなかった打線だが、楠本はだいぶ状態が上がって来たのかなという感じ。柴田もここ最近少し当たりは止まっていたが、8月の状態の良さを見せてくれた。柴田は守備でも再三、良いプレーがあった。大和も戻って来てショートの争いも再び激しくなると思うが、このままシーズン最後まで良い状態をキープしたい。
ヤジ
大貫は珍しく立ち上がりに苦労した。2019年がルーキーイヤーで6勝を挙げたが、防御率は5点台でCSでの登板はなかった。2020年、2021年はBクラスに沈んでおり、こうした大一番を経験することがほとんどなかった。球歴としても、大舞台の経験はなく、今永や濵口、石田と比べるとその点がどうかなと思っていた。もちろん、ここから経験を積んで行けば良いことで、誰しも初めてなら緊張するもの。
不安が的中してランナー2人を置いて村上の1打席目。一発だけは避けたいというところだったが、アウトサイドのツーシームが当たり損ねとなりピッチャーゴロ。三塁ランナーの山崎がホームへスタートしており、セーフティスクイズのような感じになり、大貫のグラブトスで三本間に挟んでアウトを取った。これは大きなアウトだった。初回のピンチを切り抜けると、2回にもオスナが飛び出してしまい、記録は盗塁死。
その後は5回まできっちりと抑え、さすが2桁勝利を挙げているというゲームメイク能力を見せた。ただ、打線の援護もなく、課題の6回を迎えた。先頭の山崎は良い当たりではなかったが、飛んだコースが良く内野安打。山田は強烈なピッチャー返しでセンター前へ。再びランナーを2人置いて村上を迎える。
ノーアウト1、2塁で勝負を避けづらい場面ではあるが、イニングと展開を考えれば一発をもらったら致命的な場面。だが、前の2打席で打ち取っていることが勇気にもなったのか、1ボール2ストライクと追い込む。膝元のスライダー、スプリットがボールになった後、再びスプリットを投じたが、これが真ん中付近に浮いた。
課題の6回、85球目と一番しんどいところではあるが、これはボールゾーンに投げたかった。ノーアウト満塁にしても、後ろの打者を考えれば失点は免れなかったのだろうとは思うが、村上に打たれてしまうと雰囲気がもうヤクルトのものになってしまう。
青木にも追い込んでからのストレートが浮いてセンター前ヒット。ここで降板となった。立ち上がりはバタバタしたが、首位攻防戦で投げる勝ち頭として恥ずかしくない投球はしてくれたと思う。ただ、やはり6回のこの1球。大貫がチームでさらに信頼を得るとすれば、ここでの間違いがないことなのだろう。当然、それまで打てなかった打線にも敗戦の責はあるので、大貫だけを責めるつもりもないが、彼がもう1つステップアップするのであれば、この大舞台でのあとひと踏ん張り。良い経験になったと思う。
0-3となり、大貫を交代する時点で、この3点差を何としても守るか、ビハインドゲームとしての運用をするかの選択となる。もちろん、いずれにしても負けて良いと思っているわけではない。ただ、先のことも考えた上で、このゲームにどれだけ突っ込むのかということ。トーナメントで、この試合に負けたら終了なら村上に回る前に交代もあったかも知れないが、そこは143試合のリーグ戦。9月には過密日程もある。
結果として、2番手は前日も登板した宮國を選択。3点ビハインドであれば、妥当な選択でもあるだろう。ただ、オスナに痛い2ランを浴びてしまった。これは結果論だろうが、何を置いても初戦を絶対勝つという投手起用ではなかったのは間違いない。
それでも、7回の村上の2発目はありえない。三浦監督もそれについてはコメントなしと言っていたが、2アウトランナーなしとなって、ホームランだけは避けなければならない場面。嶺井も2ボールからインサイドのボールで外そうと考えたのかも知れないが、三上のコントロールのアバウトさから考えれば、リスクを負ってまで行くところではない。
嶺井なりに2戦目以降への布石を考えたのだろうが、それができる投手、状態なのかも考えないと。この一発があってもなくても負けたかも知れないが、球場の雰囲気にも水を差す1球だった。
2番手以降は前日と全く同じ、敗戦処理という役割の投手で繋いだ。ビハインドゲームということを考えればそれも打倒だろう。3点を返して2点差としても、平田や入江を出さずに徹底した。2戦目以降、ひいては9月の連戦も考えた上で、ビハインドゲームは深追いしないというのは悪いことではない。
ただ、この投手リレーが良かったと言えるのは2戦目以降を勝つことが条件になるし、9月にもう一度勝負のタイミングを作ることが必要になる。この1敗から立て直し、そういった見せ場を作れるのか、これからも見守って行きたい。
キジ
前日の8連勝に続いて、ハマスタ17連勝も止まった。首位攻防戦でそれが止まるというのは痛いが、何となくそういう予感もしていた。連敗もオールスター前最後のカードで阪神に3タテを食らって以来。前から書いている通り、快進撃はいつかは止まる。止まった時にいかに沈み込みを抑えるか。
また昔話になってしまうが、1997年も石井一久投手にノーヒットノーランを達成され、勢いが大きく萎んだ。この村上の150号そして151号の連弾が、それを象徴するようなものにならなければいいなと思う限り。
初戦がかなり重要だったことは言うまでもないが、このカードで負け越してもすぐに終わりというわけではない。苦しくはなるが、そもそも17.5差からの逆転優勝なんて、半分夢物語のようなもの。9月にもまた驚異的な快進撃がなければ、夢のままで終わる。このカードで全てで出し尽くすというのは疑問がある。
とは言え、3つとも負けてしまうと、前述の沈み込みが大きくなり、絶望的なものになってしまうだろう。何としても1つ取らなければならない。かつてハマスタでノーヒットノーランを食らった小川が先発するが、今の重苦しいムードを払うべく、攻略しなければならない。前回は7回途中まで好投を見せた石田も、その悔しさを秘めたマウンドになる。村上にはさらに警戒する形にはなるだろうが、前後の打者を打ち取るしかないだろう。
試合が終わって飲みに行き、タクシーで帰宅。酔って書けないってことはないが、一番眠い金曜の夜に、この負け試合の投稿をする気力はさすがになかった。
珍しくライトスタンドでの観戦。最近はウィングが多くなってしまった。久しぶりに座ったら座席の前後間隔が思ったよりも狭かった。隣の大ベテランのお姉さまにも言われてしまったが、身長に比例して足の長さもあるので、前の人と膝が当たってしまいそうだった。特に外野は背もたれがないので、気を付けなければ。
開幕戦よりは発表された人数は少なかったが、首位攻防戦に駆け付けたファンは、自分を含めて多かったと思う。ヤクルト戦だとSTAR SIDEが寂しくなってしまうが、かなり埋まっていた。
水曜夜に急遽買い増しした席だったが、周りは30年レベルでずっと同じメンバーが揃う年間席だったエリアと隣の大先輩が教えてくれた。昔のように酒を飲みながらヤジを飛ばす人、飲み過ぎて倒れる人がいて、一部の人ではあるがなかなかカオス。昔はこうだったなと思いつつ、特にコロナ禍の今、こうも行かないだろうと思う。個人的にはそこまで気にしないし、隣の方と話ができて、負け試合ではあるが楽しい観戦になったと思う。
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