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「競争」が激化 知野4安打、梶原3安打

02/20 練習試合 読売2-6横浜DeNA(沖縄セルラー那覇)

先発の坂本は、大城の内野ゴロ間に1点を失ったが、四球は4回に岡本へ与えた一つだけと制球が纏まり、4回1失点の好投。上茶谷も3イニングを森の悪送球による1点だけに抑えた。打線は6回に神里、桑原の連打で追い付くと、終盤はこの日4安打の知野、3安打の梶原の活躍で追加点を奪い、逆転勝ち。

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牧、佐野の居ぬ間に競争が激化

第5クールのテーマである「競争」が内外野で激化しつつある。

8番ファーストでスタメン出場した知野が4打数4安打と爆発した。3回に好投の直江からチーム初ヒットをセンター前へ運んだ。5回は細川がホームで憤死した後、繋ぎのライト前ヒット。7回は1アウトからストレートをライト前に運んで出塁。森の打席で牽制球に飛び出して盗塁死という形になった。

フル出場で迎えた4打席目は、9回に戸柱が投手が弾くヒットで出塁した後、フォークを巧く拾ってレフト前へ運んだ。広角に打ち分けるバットコントロールを見せ、16日の練習試合での2本の犠牲フライに続く、大きなアピールとなった。

昨年はプロ初出場を果たし、初ホームランまでマークした。右打ちの内野では伊藤裕もいるが、同学年の牧のライバルとして大きく浮上した。現状は、ショートを森で固定して育成しているが、ショートも守れる知野は、今キャンプでもサード、セカンド、ファーストと内野全てのポジションを務めている。内野は左で柴田、倉本もいるが、右のユーティリティとしての立ち位置から、牧のポジションを奪うくらいまで競争が激化してくれば面白い。

途中、楠本に代わってレフトに入った梶原が、練習試合初ヒットを放って、そこから3安打の固め打ち。第4クールに足の張りを訴えて別メニューとなり、16日の練習試合は欠場したが、外野手争いの中で大きなアピールとなった。

6回の最初の打席では、同じ大卒ルーキーの赤星のアウトサイドのツーシームを押っ付けてレフト前ヒット。続く神里の右中間への二塁打で俊足を飛ばしてホームイン。8回は堀岡のストレートに押されてレフトへのフライだったが、廣岡が目測を誤り、さらに転倒したため打球が落ちた。廣岡が立ち上がって返球したが、梶原は三塁まで到達した。三塁まで行ったことにより、神里の犠牲フライで勝ち越し点をもたらした。神奈川のギータと呼ばれる俊足は認識していたが、それにしても速かった。189cmの長身でこれだけの走力というのは魅力。

9回には2アウト2、3塁で谷岡の甘く入ったスライダーを引っ張り、一二塁間を抜く2点タイムリー。左、右と打ち分けた3安打2打点の活躍で、外野手の競争も激化。

16日の練習試合で3打点と活躍した神里は、この日も反撃の狼煙となるタイムリー二塁打と勝ち越しの犠牲フライで勝利に貢献。3三振は少し気になるが、思い切りの良い積極的なバッティングが印象的。桑原も途中出場できっちりとマルチヒットで、3割打者としての貫禄さえ感じさせる。細川も詰まりながらセンターの前に落ちるヒットで、セカンドを陥れる好走塁を見せた。

佐野の離脱で外野はチャンスが広がっているが、大田は最初のタイムリー以降は結果が出ていないし、ここまで8打数ノーヒットの楠本も、うかうかしていられないという状況になっている。まだまだ開幕までは時間があるが、競争が激化して開幕を迎えられれば、チーム力は高まって行くだろう。

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開幕ローテ狙う坂本、上茶谷が好投

先発の坂本は、立ち上がりからボールがまとまっていて、ストライクを先行できた。今キャンプの投手陣のテーマである「80%以上の確率で有利なカウントを作る」ということができていた。昨年の先発登板では立ち上がりにボールが高く浮き、ボール先行の投球が多かった。この日はストレートの球速は145キロに満たないボールが多かったが、キレを感じたし、コースに行っていた。

2回は岡本に真ん中に入ったボールをきっちりと弾き返され、ウィーラーに3ボール1ストライクとボールを先行させてしまった。粘られた末、チェンジアップを巧く拾われて、良い当たりとは言えなかったが、左中間に落ちて先制点を奪われた。

4回にも岡本を警戒して歩かせてしまったので、ここは反省点だろう。続くウィーラーにはインサイドに攻め込んで、詰まったセカンドライナーに打ち取った。4回を投げて64球は少し多いが、四球を一つだけにとどめて1失点の投球は合格点。新球ツーシームも試投して手応えをつかみ、開幕ローテーション入りへ一歩前進した。

2番手の上茶谷は3回を投げて1失点。立ち上がりに中田にストレートを弾き返され、センター前ヒットで出塁させた。続く大城の当たり損ねの打球を、素晴らしいフィールディングでセカンドフォースアウトに取った。廣岡に繋がれて1アウト1、2塁となり、中山をカットボールで引っ掛けさせ、ファーストゴロに打ち取ったが、セカンドのベースカバーに入った森から転送されたボールが悪送球となり、ファーストへ入った上茶谷が捕れず、1点を失った。

6回は力のあるストレートを軸に三者凡退に片付けた。7回は増田陸にヒットを許し、大城にはストレートが3つ外れてカウントを苦しくしたところ、カットボールが甘く入って二塁打。1アウト2、3塁とされたが、廣岡をファウルフライ、中山をセカンドゴロに打ち取って、無失点で切り抜けた。いずれも甘めの変化球だったが、ストレートに力があるので意識させることができていた。

昨年は苦しみ、大学時代のフォームに戻した。さらにシュートを右打者のインサイドに投げ込んで、よりアウトサイドの変化球を生かそうという配球も試している。キャンプのブルペンでも小谷アドバイザーを始め、コーチからも助言を受け、精力的に投げ込み、シャドウピッチングをする姿があった。前日は18日は1軍が休養日だったが、登板の前々日練習としてブルペンで投げていた。

坂本、上茶谷も今永が離脱したことで開幕ローテーションを争う枠にチャンスが出て来ている。オープン戦でアピールし、その座を掴みたいところ。対外試合の最初の登板はまずまずのスタートと言えるのではないか。

3番手で山崎が登板。この日はストレートを中心に投げるつもりだったようで、戸柱のサインに首を振ってストレートを投げ込むシーンが目立った。松原、八百板、吉川に対して最速149キロの速球を投げ込み、力で抑え込んだ。今後の登板で変化球とのコンビネーションを試して行くと思うが、この時期にしっかりとストレートが投げ込めているので、現時点では順調だろう。

最後は田中健が締めて勝利のハイタッチ。カーブで見逃し三振も取っていたし、ストレートが144キロをマークしていて、球威も感じられた。こちらも最初の登板としては良かったのではないか。エスコバーに加えて、砂田、田中健と揃うと左のリリーバーも充実する。そこを池谷も狙って来ているし、競争になればベストだ。

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牧がファーム練習試合に出場へ

練習試合に帯同しなかった大和、宮崎、ソト、オースティンは、この日はランチ特打を行わずコーチ指示のメニューで調整。投手陣では東と三浦がブルペンでの投球を行ったが、その他の投手はランニング、室内でのバント練習などを行った。

21日は、宜野湾でファームの練習試合が行われる。そのため、1軍は嘉手納に行っての練習日となる。今季の春季キャンプを最後に、2年ほどかけて大改修が行われる嘉手納のメイングラウンドは、両翼が91.5mしかなく、設備も古く不足がある。そのため、ファームの練習試合も行えず、宜野湾で開催するかビジターとして出向くしかない。2023年、24年に関しては、ファームは奄美大島でキャンプを行うことになっている。2025年から両翼100m、センター122mの新球場となった嘉手納でキャンプを行う予定だ。

その宜野湾で行われるファームの練習試合は、社会人の沖縄電力と対戦する。以前は沖縄で韓国のチームがキャンプを張っていたので、練習試合をよく行っていたが、コロナ禍で開催が難しいため、地元の社会人チームである沖縄電力とは昨年から練習試合を行っている。

この試合のスタメンも発表されており、コロナ感染によりファームで調整している牧が、4番で出場する。そのまま牧は宜野湾に移り、22日から1軍キャンプに合流する予定だ。22日、23日の練習試合に出場するかどうかは、21日の試合やその後の状況で変わって来るだろう。

9 関根
8 蝦名
5 小深田
4 牧
2 高城
3 山下
6 田部
7 勝又
D 宮本

[投手]
有吉
平田
池谷
中川
石川
加藤
ディアス
スターリン
(登板順未定)

ここまでファームの練習試合は2試合とも雨で中止となっており、21日は何とか天気は持つかなという感じ。有吉もなかなか投げる機会がなかったので、ここでアピールしたいだろうし、石川も紅白戦後はずっと投げられずにいるので、登板して欲しいと思う。

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