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リーグ2位同士の対戦も守乱 バウアーが9K3勝目

06/09 オリックス2-4横浜DeNA(京セラ)

2回に牧とオースティンが連続二塁打を放ち、山下から先制点を奪ったが、直後にサイン違いによる捕逸で同点とされてしまう。4回にバウアーが頓宮に2号ソロを浴びて勝ち越されたが、6回に牧のタイムリーで同点とし、さらに送球エラーも重なり一気に牧も生還して3得点で逆転。バウアーは7回2失点で3勝目。伊勢から山崎と繋いで逃げ切り、山崎はリーグトップの15セーブ目。

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ポジ [Good]

バウアーが自身初の連勝。6月3日のヒーローインタビューで、2勝目がちょうど1か月後だったことに対して、次は1ヶ月お待たせしないようにしたいと言っていたが、中5日で3勝目を手にした。

初回は野口を歩かせたが無失点で立ち上がり、2回に先制点をもらった。その裏、サイン違いで同点とされ、さらにエラーからピンチを招いたが、ここは落ち着いて後続を断った。

4回は先頭の頓宮に、3球目の高めに入ったナックルカーブを完璧に捉えられた。外野手もほとんど追わず、レフトスタンドの上段に飛び込んだ。これで6試合に先発し、全試合でホームランを打たれていることになる。被本塁打10は早くもリーグトップ。

一般的に回転数が多いボールは、スピンがかかって飛距離が伸びると言われているが、このナックルカーブは高めに行ってしまい、頓宮もタイミングが完璧に合った。ボールの精度は登板する度に良くなっているが、少しの失投をスタンドまで運ばれるのは何故なのか。

とは言え、これまでの登板では平均で2本打たれていたところ、このソロホームラン1本に抑えられたのは、また1つ段階を上げたと思う。

ラッキーな形で逆転した直後の6回裏、京田のエラーで出塁を許したが、ゴンザレスを打ち取り、チームへ流れを引き寄せた。

そして、7回は先頭の紅林に二塁打を打たれ、大きなピンチになった。だが、茶野から三振を奪い、ランナーを進ませなかった。エラーを取り戻したい廣岡は、必死に打ちに来て、アウトサイド低めの難しいスライダーをレフト前へ運んだ。だが、続く野口は強い当たりながらファーストの正面。3-6-3の併殺を完成させ、無失点で切り抜けた。

Point: 7回表、野口の併殺打

バウアーも併殺となった瞬間にガッツポーズを見せた。野口は、一塁にヘッドスライディングを見せたが、スピードが落ちてしまうスライディングに見えた。気持ちはよく分かるが、駆け抜けたら併殺崩れとなり、杉本に回ってあるいは、というところだった。

前日の展開、伊勢と山崎の調子から言っても、1点差だったら非常に苦しかった。打線がさらなる追加点を取れなかったので、ここで2点差のまま維持できたのは非常に大きなポイントだったと思う。

7回108球でHQSをマーク。9奪三振とバウアーらしさも出た。鮮烈なデビューからその後、屈辱と挫折も味わったが、ボールの精度も上がって日本の打者に向けた配球も良くなっている。日本の梅雨特有のジメジメは気になるが、いよいよ本領発揮か。

水曜に先発した石田が登録抹消となったため、来週は中4日で水曜の先発となるか。雨天中止がなければ、その翌週は火曜から木曜が予備日で試合がないので、無理に間隔を詰める意味がないのだが、どうだろうか。ハマスタで4勝目を挙げ、チームを加速させて欲しい。

バウアーの後を受けた伊勢、山崎が、前日の投球を払拭する無失点リレーを見せた。だが、伊勢の投球内容は決して良いとは言えない。昨日も書いたが、ストレートは空振りが取れず、フォークが真ん中付近に甘く来てしまう。頓宮に二塁打を打たれたが、何とか無失点で踏ん張った。

山崎は、前日トップギアで30球を投げたのでその影響も心配だったが、ヒット1本のいわゆる4凡で締めた。前日のようにヒヤヒヤさせられる覚悟もしていたが、逆に拍子抜けしてしまった。廣岡から三振は取れたが、高めに抜けたようなスプリットで、タイミングも合わなくて助かったという印象。

クローザーの大役なのでいろいろと言われてしまうが、これでリーグトップの15セーブ。これだけ毎年、ケガで離脱することもなく投げ続け、しっかりとセーブやホールドの数字を積み上げる投手がどれだけいるか。どうしても大魔神の幻影が残っているから、クローザーでこんなにヒヤヒヤさせられたくないのが本音ではあるが、もっと苦労しているチームはある。

二人とも年間ずっと調子が良いということはないので、こうした時期を何とか凌いで、一番の勝負どころで実力を発揮して欲しい。

牧が2回、山下の156キロのストレートを打ち返し、レフト線への二塁打。5勝0敗、防御率0.84、160キロ右腕とやる前から追い込まれそうな相手だったが、4番がストレートを叩いたことで、チームに行けるという雰囲気を作った。

オースティンも2ボールからの156キロストレートをセンターへフェン直二塁打。ハマスタならあるいはという当たりで先制タイムリー。待望の一発が出るのも近いと予感させるバッティングだった。交流戦に入る前は、代打と1試合のスタメンのみで内容的にも不安しかなかったが、さすがに合わせてきた。DHはあと2試合のみだが、来週以降もスタメンで使いたい選手だ。

6回は、先頭の林が四球を選び、思い切って盗塁を仕掛けた。リーグ最少の盗塁数だが、重要な場面で走ることができる存在は大きい。2アウト1、2塁となって牧が今度は初球のカーブに合わせ、三遊間を抜く同点タイムリー。多くの選手がカーブに苦しむ中、きっちりと合わせた。

レフトから送球を受けた廣岡が、飛び出していた関根を刺すためセカンドへ送球したが、悪送球となりボールは右中間を転々。フェンスまで到達する間に打った牧もホームへ還った。記録は当然単打で打点も1だが、この2点の勝ち越しは心理的にもダメージが大きかった。

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ヤジ [Bad]

2回、バウアーがヒットと盗塁でランナーを二塁に背負ったが2アウトを取り、紅林と対戦。初球は155キロのストレートをインサイド高めに投じたが、これを伊藤が後逸。記録はパスボールでサイン違い。ナックルカーブのサインでバウアーのストレートが来たら、さすがに捕れない。三塁ベンチの方へ転がってしまい、二塁ランナーが一気に生還した。

バウアーもショックを受けたような顔をしていた。サイン違いはほとんどの場合はピッチャーのミス。ランナーが二塁に行ったので、サインが変わっていたことに気づかなかったのだろう。その後、齋藤隆らも交えて伊藤と長く会話していたので、今後は起きないように対策されると思う。

さらに、紅林のセンターへ抜けそうな打球に牧が追い付き、必死に送球したがこれも逸れてしまい、紅林は二塁へ。これは牧も精一杯のプレーでやむを得ないが、得点圏にランナーが進んでしまうことは避けたい。

6回に相手のエラーで勝ち越し、その裏をバウアーが三者凡退に抑えた、かに思ったが、ショートゴロを京田が送球ミス。アンツーカでワンバウンドし、佐野がカバーするのも難しかった。すぐに後続を断ったが、本来は三者凡退で流れに乗って行きたいところだった。

エラーがゼロになることはないが、勝負どころで出ないように、集中力を持って欲しい。それにしても、この試合は山下舜平大にとっては気の毒だった。エラーで3点を奪われた後、キャッチャーのヘルメットを拾って渡していた。自分だったら、苛立って気を遣えないのではないかと思った。20歳だが、落ち着いていて将来の日本を背負う投手になるのだろうと感じた。中日の高橋宏斗とともに楽しみだ。

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キジ [Other]

試合前の時点で、ともにリーグ2位という両チームの対戦となったが、お互いに守備のミスが得点に直結する試合となった。そういう日もあるが、好投手が投げ合う中で締まらない試合となった。

思わぬ乱戦となったが、バウアーがHQSをマークして2点リードを守ったことで、リリーフの二人も流れに飲まれることなく抑え切った。開幕カードで3連敗を喫した鬼門の京セラドームで、苦戦が予想された山下相手に初戦を取れたことは非常に価値がある。

交流戦はヤクルトと楽天を除いて10試合目と後半に入った。6チームが5勝4敗で首位タイとなっていたが、この日勝ったソフトバンク、DeNA、広島が6勝4敗で首位を守った。交流戦優勝8度で、通算成績もダントツの1位であるソフトバンクと、11位、12位のDeNA、広島が後半に入ったところで首位に並ぶとは、数年前には想像できない。まだ残り8試合もあるので、最後まで優勝争いから目が離せない。

ソフトバンクとは対戦を終えているし、広島とは対戦しない。交流戦の性格上、他力本願な面はあるが、優勝するには自分で勝って行くしかない。オリックス戦の初戦を取れたので、勝ち越すことができれば、来週は大きく勝ち越しているハマスタでの6連戦となり、優位に進められる。

山下から4点(自責は2)を奪った勢いで、打線はガゼルマン、大貫を援護したい。宮崎が右肋骨肋間筋の炎症と診断されており、しばらくは場面によっての代打でしか起用できなさそうだ。宮城は左右とも抑えているが、山崎福は右打者の方が圧倒的に打たれているので、右打者を並べたいところだ。

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