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完敗!開幕よりも一つ上の挫折 目の前の勝利を

08/28 横浜DeNA4-5東京ヤクルト(ハマスタ)

4ゲーム差で首位ヤクルトをハマスタに迎えたが、3連敗で返り討ちにあった。2回にキブレハンのタイムリーとソトのエラーで2点を先制され、山田のソロで3点のビハインド。佐野のタイムリーで1点を返すも、5回にノーアウト満塁のピンチを招いて京山が降板。しかし、平田がここを1点で凌いで流れを引き寄せると、6回裏に大和のタイムリーと大田の犠牲フライなどで同点に追い付く。直後にエスコバーが村上に49号を浴び、清水とマクガフの前に反撃できず惜敗となった。

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ポジ

チーム一丸で必死に戦ったが、それでも力及ばず。最後は村上に驚異的な一発を浴び、沈んだ。

悔しい降板も辛うじて試合を作った京山

後がない連敗で迎えた3戦目で、京山が素晴らしい立ち上がり。だが、村上はそれを許してくれない。際どいコースを突いても見逃される、ファウルにされる。まるで村上が見逃した球はボールだというように、審判の手も上がらない。2回先頭で歩かせると、オスナとキブレハンに初球を連打され、あっさりと先制された。

だが、中村を三振に取り、長岡も初球を引っ掛けてファーストゴロ。併殺かと思ったが、ソトがセカンドへ悪送球。まさかの2点目。次が投手であることを考えれば、確実にスローイングすべきところが雑だった。足を引っ張られたが、塩見を三振に取りさらなる追加点は与えなかった。

3回は山田に少し甘くなったボールを捉えられ、3点目となるソロを浴びた。防ぎたいところだが、次の打者の村上が心理的にも影響を及ぼし、2-1のカウントからストライクを取りに行くしかなかった。それを確実に仕留める相手が上だった。

4回は三者凡退に抑えたが、5回は先頭の山崎にヒットを許し、前の打席でホームランを打たれている山田に、今度は甘いボールを投げられなかった。低めを突いたが、際どいコースも見切られた。ノーアウト1、2塁で迎える村上。2ボールからカーブとストレートをコースに投げ込み、低めのストレートで勝負するもファウルされ、最後はカーブをゾーンには投げられない。歩かせてノーアウト満塁。ここで降板となった。

本人も悔しさを露わにしていたし、この結果で好投と言ってあげることは難しいが、先輩も無惨に打たれた中で、4回までではあるが、よく投げたと思う。アウトを取れず、ランナー3人を残してリリーフに負担をかけたことは、心苦しいだろうが、この舞台で投げた経験は今後に生かしてもらいたい。

平田の生き様、ベンチを助ける存在

この大ピンチでマウンドに上がったのは平田。三振が取れる入江よりも、経験と開き直りができる平田を選んだ。その期待に応える立派な投球だったと思う。以前にも書いたが、サヨナラの被弾もあったし、厳しい場面で行くが故に直接敗因になることもあり、批判的なことを言われたり書かれたりすることもあるが、彼の存在がどれだけベンチにとってありがたいか。それを示すマウンドになったと思う。

オスナにも臆することなく投げ込んだ。だが、オスナも際どいコースを見極め、最後はゾーンに入れるしかないスライダーを右方向へ押っ付けて一二塁間を割った。これは相手が巧かった。1点を奪われ、なおもノーアウト満塁が続く。ここで試合が壊れ、前日のようになってもおかしくなかった。

だが、キブレハンをインサイド低めのツーシームで空振り三振、中村もキレのあるスライダーで空振り三振。粘る長岡もフォークでセンターフライに打ち取った。1点の追加を許してしまったが、この25球は平田の生き様を見た。称賛されるべき登板だった。

「三振の取れる入江」と書いたが、この日の登板を終えた時点で、入江の奪三振率は10.37だが、平田も9.00。イメージで考えがちだが、平田も一級品のスライダーに加えてフォークもあり、三振は取れている。

9月の過密日程を乗り越える為にも、ベイプラで須田氏が力説していた通り、平田が勝ちパターンで投げることは必要なことだ。だからこそ、平田が以前担っていたポジションに投手が欲しい。その期待が、ガゼルマンであり、復帰が待たれる田中健であり、それ以外にも投手が出て来て欲しいという状況。

必死に追いつき、復帰の大和、大田も貢献

この平田の熱投に打線が応えた。というよりも、原樹理がチャンスをくれた。この日はそれ程良くなかったが、要所で良いボールが来ていて、なかなか捕まえられなかった。佐野のタイムリーで1点を返したが、詰め寄るきっかけが得られずにいた。6回は急にコントロールを乱し、佐野、牧、宮崎と3連続四球で、今度はベイスターズがノーアウト満塁。

ここで初回に満塁で凡退し、エラーで2点目も献上したソトが打席に入る。前日の柴田のように悪い意味でキーポイントになってしまうのか。代わった梅野の4球目、スライダーを引っ掛けて併殺打かと思ったが、当たりが緩くファーストはセーフ。二塁ランナーが三塁へ進んだ分、犠牲フライよりも結果的には良かった。代走に神里が送られて交代。

ここでこの日からスタメンに復帰した大和が、高めのスライダーをきっちり捉え、サードの頭を越すタイムリーヒット。神里が三塁まで進んだ。得点圏打率は3割を大きく超える頼りになるベテランが帰って来た。さらに、嶺井には代打としてこの日に1軍に復帰した大田を起用。球場の雰囲気も変わる。

低めのストレートに詰まり、浅めのライトフライだったが、肩が強くない山崎ということから神里がスタート。ボールが返ってくることなく、同点のホームイン。チーム一丸となり執念で同点に追い付いた。

ただ相手を褒めるしかない、異次元の打撃

同点に追い付けば勝ちパターンを使い、勝機を見出せると思った直後だった。エスコバーの低めの154キロの速球を、ライトスタンドにぶち込む打者がいるなんて、想像できない。逆球ではあったが、これはエスコバーを責めるよりも、相手が素晴らしかった。ホントにこの3連戦のバッティングは異次元だった。

阪神が3連発を食らって逆転負けし、5打席連続ホームランをマークしたが、それも分かるような、ホントに今までNPBで見たことがないようなスラッガーだ。ただ称賛するしかない。9回も、山崎が完璧な2球の後、少しストレートが浮いただけで、左中間へ合わせて持って行く。

エスコバーとの対戦で、フルカウントから低めをスタンドまで運び、2ストライクと追い込まれていた状況では合わせて逆方向へヒット。ベイスターズが誇るこの2人が打たれるのなら、諦めるしかない。全く止められず、14打席連続出塁、9打数連続安打のまま対戦を終えた。

初戦に0-0のまま進んだ6回、2打席抑えていた大貫のスプリットが少し浮いたところ、フェンスが高いハマスタでは、今まで観たことがないくらいの弾丸ライナーでライトスタンドへ突き刺した。そして、この日の試合を決める49号。村上に始まり村上に終わった3連敗。彼が凄かったのは言うまでもないが、それ以外の打者もそうだし、投手にもほとんど歯が立たなかった。そういう意味で村上一人にやられたというよりも、全ての面で完敗だったと思う。

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ヤジ

ミスもあったし、球審の判定にも苦しめられた。いろいろなたらればがあったと思うが、この試合に限っては書かない。何とか必死に1つでも取ろうという気持ちは感じた。そして、取れなかった結果が全て。

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キジ

あまりにも悔し過ぎる3連敗。8月に入り、コロナの影響もあり調子が出ないチームを相手に勝ち進み、8連勝でヤクルトの背中が少し見える4ゲーム差まで詰めた。3位に上がって来たチームを悉く叩き、マッチレースへ持ち込みかけたのに、いざ自分が直接対決したら3連敗でしたというのは、悔しいし恥ずかしい。

借金9から貯金11まで駆け上がって来て、ちょうどDeNAの調子が下降するタイミングと、ヤクルトが8月前半の不振から復調するタイミングが重なり、両者の調子が真逆に近い状況で当たったこともあるが、まだまだ優勝を争うには実力が足りない、そう痛感させられる3連戦だった。

しかし、所詮は最下位チームだと下を向くことはない。確かに大きな挫折だ。2戦目には恥ずかしい試合もしてしまった。それでもチームはこの2ヶ月で確実に成長した。今年は横浜反撃だと意気込んで臨んだハマスタでの開幕3連戦で、無残な3連敗を喫したが、それよりもワンランク上の挫折だと思う。もう一歩先の優勝を争うチームになるための挫折。

ヤクルトのように最下位から見事に駆け上がることができればベストだが、そう簡単ではない。昨年と違い強くなったヤクルトが存在しているのだから。われわれが応援する番長は、無名な存在から少しずつ挫折を乗り越え、ステップアップして来た。彼を応援する上で、この挫折を一緒に味わうことは必然の通り道。そこから強いチームを倒す姿が、本当に見たいプロセスであるはず。

はっきり言って、今年のリーグ優勝は極めて難しいと思うが、諦める必要は全くないし、諦める意味もないと思う。来週以降、速やかにチームを立て直し再び連勝ができる状態にすること。とにかく目の前のゲームを勝っていくこと。その先でヤクルトのマジックがまだゼロになっていなければ、その時考えればいい。

数字上、まだ自力優勝は残っているが、追いかけるチームに勢いがあってこそ、7ゲーム差を逆転する奇跡が生まれる。現状ですぐにそれを考えることはできないと思う。下記の通り、数字の上では直接対決がまだ6試合あるので、6敗差が付かない限りはマジックは点灯しない。

全勝ヤ残V勝率
11166847127
2De11158512326.63823-4.641
312158612226.56713-14.570
412156623224.55712-15.563
512056631234.55612-15.563
611552621287.56313-14.570

ただ、直接対決で3連敗したチームが、直接対決を全勝する前提なんて机上の空論過ぎて、意味がない。次の対戦である9月11日までに、どのようにチーム状態を立て直し、再び戦えるようにするか。とにかくこの連敗を止めること、それだけを考えて欲しいと思う。今季はまだ5連敗はしていない。火曜の今永が破られれば、それこそズルズルと落ちて行き、優勝争いどころではなくなる。

この日、大田が復帰し、オースティンも来週からファームで出場すると思われる。復帰するメンバーにも期待しつつ、過密日程の9月をどう乗り切って行くか。まだまだ残り32試合。落ち込んでいる暇はない。

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