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2回に一挙5点も追い付かれ 連日の延長で敗れる

05/25 横浜DeNA6-9広島東洋(ハマスタ)

先発の中川颯が1、2回に1点ずつ失うも、2回裏は筒香のヒットから8人連続出塁。伊藤、中川颯、蝦名のタイムリーなどで一気に5点を奪って逆転した。しかし、中川颯は2点差の5回、2アウトから連打され、坂倉の2点タイムリー二塁打で同点とされ、降板。5回裏に伊藤のタイムリーで再びリードを奪うも、8回に山崎が石原に一発を浴び、試合は2日連続の延長戦に入る。12回、三嶋が坂倉のタイムリー二塁打で勝ち越しを許し、代わった石川も二俣に2点打で試合を決められた。

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ポジ [Good]

6回から登板した坂本が、2イニングをヒット1本に抑えた。その1本も、アウトサイド低めのボールゾーンへスライダーを投げたが、秋山がバットを差し出すように当てただけの打球がヒットゾーンへ飛んだもの。これは秋山の技ありだったが、坂本の内容は非常に良かったと思う。

今季初のイニング跨ぎとなったが、一度同点に追い付かれ、1点をリードしたという状況で、攻めの投球ができた。広島打線も中川颯をKOして勢いづいていたが、自分の投球をした。7回は先頭の小園に粘られたが、根負けすることなく高めのストレートで押し込んだ。末包はクロスファイア、坂倉もインサイド高めのストレートで連続三振に取った。

徳山は延長10回から登板。残り投手を考慮し、最初からイニングを跨がせるつもりで、9回の打順が終わった7番の伊藤のところに徳山を入れ、山本がマスクを被った。

最初の打者の坂倉は、低めのフォークでファーストゴロに取り、矢野の高いバウンドのゴロが内野安打となってしまったが、二俣のバントを山本が素晴らしいフィールディングで二塁へ送球。森敬も上手く捌き、強肩で併殺を完成させた。

2イニング目は、2アウトから野間にセンター前へ運ばれ、代走の羽月が初球に盗塁を決めてピンチが広がったが、菊池は三遊間への深いゴロ。ここも森敬の強肩が生きてアウトに取った。守備にも助けられたが、1点が勝負を分ける場面のプレッシャーを感じながら2イニングを投げ切った。

坂本、徳山が結果を積み重ねて信頼を得て、伊勢が3連投となってしまうようなシチュエーションで起用してもらえるようになって欲しい。

伊藤が2本のタイムリーで貢献した。2回、ノーアウト満塁のチャンス。最初の打者の結果が大きく影響する場面だが、甘いストレートをきっちりとセンター前へタイムリーヒット。一挙5点を奪う攻撃を呼び込んだ。

同点とされた後、宮崎が二塁打。大和が右打ちで進塁打として1アウト3塁から、伊藤がショートの後方に落ちるヒットで勝ち越しのタイムリー。出来が今一つの中川颯を立ち直らせることができず、苦労したが、バッティングの状態は悪くない。スタメンマスクの機会はなかなか難しいが、代打も含めてチームの力になって欲しい。

森敬斗が躍動した。オースティンが守備で負傷し、6回裏の代打で登場。左腕・森浦の浮いたチェンジアップを鋭く打ち返し、ファーストのミットを弾くライト前ヒット。佐野の打席で盗塁を決め、送球がセンターへ抜けると、三塁まで進んだ。ここは得点に至らなかったが、大きくチャンスを拡大する役割を果たした。

そして、ショートの守備では何度もその強肩で投手を救った。前にも書いた通り、森敬斗の肩はプロ野球でもトップクラス。まだまだバッティングは課題だらけだし、ミスも多い。その身体能力を生かし切れず、とんでもない暴投をしたり、暴走や転倒をしたりという場面もあるが、毎日観たい守備で、魅力がいっぱいだ。これまではどうしてもミスの方が目立ってしまっていたが、この日は7回以降の守備だけでも存在感を示せた。

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ヤジ [Bad]

徳山が延長の2イニングを無失点で抑え、最後の12回は経験豊富な三嶋。この回を何とか抑えれば負けはなくなるところで、初球をあっさりと二塁打を打たれた。末包にはバントさせず釘付けにしたが、坂倉にも初球をライトオーバーの二塁打とされ、守って来た1点をあっという間に失った。

石川も残っている中で、坂倉のところで継投が一手遅れたように思えたが、石川が前日に続いて精彩を欠く投球だった。勝ち越し点が入った後、プレッシャーから解き放たれた打線を相手するのと、同点の段階で投げるのとでは大きく違うと思うが、結局は11回までに勝てなかったことがこの結果を招いた。

最後はこういう形で12回に失点することになったが、敗因は他にいくつもある。これだけの長い試合なのだから当然で、勝利を大きく手繰り寄せられる場面は何度もあった。

2回に8者連続出塁という集中力を見せた打線に苦言を呈するのは気が引けるが、5点を奪ってなおもノーアウト満塁で3番というシチュエーション。少なくとも1点、もっと言えばこのイニングだけで試合を決めてしまうくらいの攻撃になってもおかしくなかった。佐野が玉村に全く合っておらず、最低限の役割さえこなせずにボール球を振って3球三振。玉村に一息つく間を与えてしまった。

最初の打席では変化球をうまく拾ってヒットを放った筒香も、有利なカウントから低めのスライダーに手を出して併殺打。玉村が少し弾いたゴロを二塁ベースの前で捕り、二塁を踏んでから素早くターンして強い送球。これは矢野が非常に上手かった。隠れたビッグプレーだろう。

6回に1アウトから森敬が盗塁に成功し、坂倉の悪送球で三塁まで進んだが、ここも佐野がセカンド正面のゴロ。筒香も倒れてリードを広げられなかった。8回2アウトまで1点リードを守っていたが、あと一人で森原まで繋がるというところで、山崎がストレートを投げミスし、真ん中に入ったところを石原に同点ソロとされた。レフトポール際の打球だが、完璧に芯で捉えた打球ではなく、ハマスタ特有の風で切れなかった。低めに良いストレートが決まっていたのに、指に十分かからず威力がないボールになってしまった。

同点とはなったが、9回裏は筒香のヒットと宮崎の四球でサヨナラのチャンス。二人にそれぞれ代走を送って勝負に出たが、大和の鋭い打球は、前進守備の末包が下がりながら何とか捕った。これも紙一重だが、勝負に出たところで決められなかった。

広島ファンの同僚も、金曜にとにかく点が取れないと嘆いていた。本来、2回で5点を取ってしまえば、セ・リーグの状況からしても主導権を握れるはずだった。広島打線もこの2試合は特に中軸が非常に活発だが、そんなに良い状態ではなかった。昨年から苦手にしているチームだが、ちょっと打たれ過ぎだと思う。ベンチワーク含めた総合力で後れをとっているように見える。

このところ先発投手はずっとゲームを作っていたが、中川颯が3回から立ち直ることができず、いずれも2アウトランナーなしから失点した。ベンチとしても、5回であと1人を取れば勝利投手の権利ということで、継投に躊躇したか。まだ5月なので、中川颯が成長するために、5回のあと1人のところを乗り越えさせたいという思いもあっただろう。そこは中川颯の今後の成長に繋がってくれれば良いが、この試合に限って言えば、広島の流れにしてしまった。

リーグ最低の防御率3.31の投手陣が、打線の援護を無に帰してしまった形だが、それ以前は打線が全く援護できない状況も続いていた。前日や大貫が投げる日曜と逆になっていればなと思うが、噛み合わせが良くない。

オースティンが6回の守備で、ファウルフライを負って一塁側のカメラマン席に飛び込み、左手首付近を痛めた。飛び込んでもボールを離さなかったが、倒れたまましばらく起き上がれず、担架も用意された。監督、コーチ、選手たちも心配そうに様子を見ていたが、しばらくして自ら起き上がり、左手首を動かさないように押さえたままベンチ裏に下がった。

6回裏に打席が回ったが、代打が告げられて交代した。試合後の時点では、本人も必死のプレーの中でどうなったのか分からないということで、トレーナーが様子を見ているということだった。26日の状態を見て決めることになるが、かなり厳しそうな様子だった。

打撲であれば、あそこまで痛そうな様子にはならないと思う。映像を見る限りグラブの手から落ちて行ったので、体重がかかって左手首に負担を与えたように思う。最悪、手術が必要なレベルの骨折ということも想定される。17日に復帰して僅か8試合、またも長期の離脱になりそうな気配だ。

勝つための全力プレーの中でのことだが、ケガに繋がるような状況は回避するのもプロ。一生懸命やったからの結果が、ほとんど試合に出られないでは話にならない。オースティンの存在の大きさは、チームもファンも誰もが分かっている。それでも、この状況では戦力として全く計算が立たない。今はまた復帰してプレーが見られることを祈るしかない。

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キジ [Other]

横浜を舞台にした「あぶない刑事」の最新映画の宣伝も兼ね、タカとユージが試合前に登場し、セレモニアルピッチを行った。柴田恭兵さんは、大洋時代からのファンということで、筒香の復帰も含め、阪神との3.5ゲーム差はハンデとして、ベイスターズの躍進、優勝を期待するコメント。

この日はハマスタ史上最高の33,376人が入場した。5月の晴天の中でのデーゲームで、多くの広島ファンも席を埋めた。そうした中、シーソーゲームのような展開で、6-6で延長戦に突入。12回で勝敗が決したが、5時間16分という長い戦いに多くのファンが熱中した。

神宮でヤクルトをスイープし、5割に戻して迎えたカード。勝ち越して、貯金を持った状態で交流戦に入りたかったが、それは叶わなかった。広島もハマスタに来る前は得点が取れずに苦しんでいたが、相性の良いDeNA戦で各バッターが復調しつつある。

今季、日曜日は2勝6敗、ハマスタでは5連敗で勝ちがない。金、土を連敗したのは9週目にしてこれが初めて。火~木は2連戦が多かったこともあり、これが今季初のスイープの危機。神宮で逆に今季初のスイープをして来ただけに、ここで食らう流れなのかなとネガティブにもなる。この日は2回で5点を取ったが、東と大貫、どちらかの日であれば1つは勝てたのに、という結果になるのはよくあることだ。

交流戦で好成績を収めれば、貯金を持ってリーグ戦に戻れるという状況にしたいので、何としても3連敗は阻止したい。交流戦は、ハマスタで日曜に行われるのは6月9日のソフトバンク戦だけだが、日曜のハマスタの連敗もここで終止符を打ちたい。

大貫はここまでの8試合、ゲームを壊すことなく投げている。問題は、苦手にしているアドゥワから得点を取れるかどうか。オースティンが外れると想定されるオーダーでいかに得点を奪うか。長打に頼れないので、上位でチャンスを広げ、筒香と宮崎で還すような形にしたい。

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