横浜DeNAベイスターズの春季キャンプは16日、第4クール2日目。ライブBPでは新外国人投手のケイが登板。最速150キロをマークし、打者を押し込んだ。個別練習ではルーキー3人が特打。三浦監督がBPを務め、度会が柵越えを放った。17日は北谷で中日との練習試合で、スタメンが発表された。
三浦監督「ブルペンと全然違う」
この日は朝から曇天。未明には雨が降り、ウォームアップは室内練習場で行われた。野手のキャッチボールからメイングラウンドで行われ、ポジション別のノックの後、ケースバッティングを実施。さまざまな場面を想定し、サインを確認しながらの練習となった。
この練習では、球団のアナリストを務めながら中東のベースボール・ユナイテッドで現役続行の平田真吾と、小石BPがホームベースに近い位置から投球をしていた。特に平田アナリストは現役続行ということもあり、各打者が捉えるのに苦労していた。バントもあまり成功していなかったように思う。
マシンや通常のBPが投げるボールで、基礎的なバント技術は練習できると思うが、やはり投手の生きたボールをバントしないと成功率は上がって来ない。実戦で経験するのが一番だが、こうした練習でも補うことができるかも知れない。
続いてランチタイムには、ライブBPが行われた。2月2日に来日し、他の新外国人投手よりも少し遅れて調整しているケイが登板した。最速150キロのストレートで打者を押し込んだ。150キロ台後半も投げるという触れ込みだったので、まだまだスピードは上がって来るかも知れない。
最初の関根に対して、いきなり速球で空振りを奪うと、最後はレフト定位置へのフライ。西浦は初球の高めを打ち上げてセンターフライ。佐野もやや押されて右中間へのフライ。オースティンも押し込んだがセンター前に落ちるヒット性。桑原はグシャというどん詰まりのサードゴロ、柴田は見逃し三振だった。
三浦監督も、ブルペンで見た時とは全然違うボールに驚いたようだ。試合になるとさらにアドレナリンが出て、攻撃的な投球をするのかも知れない。基本的にはパワーピッチャーという感じだが、先発ローテーションに入るには精度の高い変化球が必要だろう。来週には実戦マウンドに立つと思うので、そのあたりの組み立てに注目したい。
ライブBPは、2番手で大貫が登板。今年初めて打者を相手に投げたという段階のようで、高めに抜けるようなボールも多かったし、全体的にコントロールできていなかった。それでもヒット性の当たりは許さなかった。来週以降の実戦登板に向けて調整が必要だが、開幕から逆算してくれれば良い投手。今の段階での出来は関係ないので、今年はケガなく開幕を迎えて欲しい。
森原も同様。西浦に良い当たりを打たれていたが、段階を踏んで仕上げてもらえば良いと思う。この時点でライブBPができているので順調と考えて良いだろう。
現役のような伸びに驚き
この日は、全体練習後の個別メニューで、度会、石上、井上のルーキー3選手が特打を行った。キャンプインから2週間ほどで、体力的にもキツくなっている時期だと思うが、必死にバットを振っていた。
途中から三浦監督がBPとして登板。2023年12月のハマスタドリームマッチでは、三浦監督が度会を歩かせているが、形は違うがそれ以来の対戦ということになった。
度会は、現役選手のように手元で伸びて来るボールとコメントしているが、監督に投げてもらえる喜びを感じながらの練習になったようだ。センターバックスクリーン方向へ2本の柵越えを放った。井上も、三浦監督の右腕が隠れるフォームを体験し、1軍で長年結果を残した投手ということを実感していた。
三浦監督は、へばっていても手を抜かなかった3人を評価していた。紅白戦からの実戦でもスイングの強さを見せている3人。今後の実戦でも持ち味を発揮し、オープン戦、そして開幕1軍に残れるか。疲れもあるだろうから、自分との戦いにもなって来る。ケガをせずに走り抜けて欲しい。
知野は肉離れ、走力に不安
15日の練習試合で、ファーストの守備で左足を痛めて途中交代した知野が、左太もも裏肉離れと診断された。誕生日に悔しい離脱ということになってしまった。B班のリハビリ組に合流する。
村川に続いて二人目の肉離れということになった。村川は育成選手ではあるが、開幕前の支配下登録と足のスペシャリストとして期待されていた。村川の離脱で、知野には昨年同様に代走としても期待がかかっていたが、足のケガということで、なかなか難しい状況になった。
開幕後、終盤に足を使いたい場面での駒不足になりそうだ。右の内野手でユーティリティということでは、西巻に大きなチャンスとなる。試合でも結果を残しているので、このまま1軍に食らい付き、オープン戦で結果を残して欲しいと思う。
21日からの最終クールでベテランがA班に合流して来るが、ケガという不本意な形で内野、外野に1枠ずつ空きが出ている。だが、それ以外でもファームの練習試合に出場させる目的で入れ替えがあると思うので、週末のA班の練習試合は、若手にとっては生き残りをかけた試合になるだろう。
17日は、中日のキャンプ地であるAgreスタジアム北谷で、13:00から練習試合を行う。既に練習メニューで参加メンバー、スタメンが発表されている。
9 梶原 4 林 D 蝦名 5 井上 2 山本 3 京田 6 石上 7 東妻 8 勝又 [継投] ジャクソン(1) 小園(3) 中川颯(3) ウィック(1) 上茶谷(1) 予備:松本凌、マルセリーノ
桑原、オースティン、佐野、柴田、関根は帯同しないが、牧はベンチ入りする模様。スタメンに入っておらず、途中出場は考えづらいが、代打はありうるか。キャプテンとしてベンチでコミュニケーションを取りたいということかも知れない。あとは細川に会いに行く?
上記以外の投手も宜野湾に残って練習を行う。ディアスがランチバッティングでライブBPを務めるようだ。
度会はスタメンを外れ、途中出場となりそう。1番に入った梶原は、バッティングの状態がそこまで悪いとは思わないが結果が出ていない。来週からベテランがA班に合流して来るので、入替の当落線上にいるだけに結果が欲しいところ。東妻、勝又も同様に結果でA班に残りたい。蝦名もバッティングで結果を残したいだろう。競争が良い形で結果となって練習試合に表れてくれると良いのだが。
ルーキーの井上が4番に入る。どんなバッティングを見せてくれるか楽しみだ。魅力である長打力が見たい。
投手は、ジャクソンが先発、ウィックが4番手で登板予定。二人は18日の宜野湾で登板があるかと思ったが、すぐ近くとは言えビジターの北谷で投げるとは思わなかった。ジャクソンは1イニングなので、調整といった形。
2番手は注目の小園が3イニング。開幕ローテーション争いに加わるためにも、しっかりと3イニングで結果を残して行きたい。中川颯も同様で、競い合う形でお互いに結果を出してくれるのが理想的。
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