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今度は藤田!10年ぶりに選手として復帰

横浜DeNAベイスターズは12月9日、楽天から戦力外通告を受けていた藤田と選手契約を結ぶことを発表した。待遇は不明で、背番号も未定。また、保留選手名簿に載らなかった平良、勝又、宮城と育成選手契約を結ぶことも発表された。

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コーチ打診も現役続行に強い意欲

12月8日に合同トライアウトが開催され、9日から交渉が解禁となった。藤田はトライアウトには参加せず、即日の正式発表なので、既に声はかけてあったということだろう。

楽天で2013年の日本一に貢献し、華麗な守備とチーム打撃でファンを魅了し、副キャプテンや選手会長を務めるなど人柄も人気を集めていた。しかし、今年は1軍の出場なし。楽天の来季の構想から外れ、引退してコーチなどのポストの打診があったようだ。

しかし、藤田は現役続行に強い意欲を見せ、自由契約となることを望んだ。楽天も功労者に対して、希望を尊重した。選手として声がかかるならどこでもという気持ちだっただろうが、シーズン終了後、早々に古巣のベイスターズが獲得調査に乗り出し、トライアウト参加を求めることなく獲得が決まったと思われる。

他球団に移籍して現役、コーチを務めた4コーチが復帰したが、それはコーチとしてであって、選手として藤田が10年ぶりにベイスターズのユニフォームを着るというのは感慨深い。石井琢朗コーチがいる状況で古巣から声がかかったのだから、それは断る選択肢はないだろう。トレードで楽天に移籍した後もベイスターズを気遣うような発言もあった。ファンとしても藤田の移籍はショックを受けた人も多かったので、FAで戻ってくることがあればと期待していたが、それは実現しなかった。

現役続行を希望する藤田は来年の7月に40歳を迎える。今年は井納の移籍などにより最年長が34歳の大和だったので、一気に様変わりする。10年チームを離れていたので、新たなチームに来たという感覚に近いかも知れないが、経験は豊富で古巣でもある。春季キャンプなどでコミュニケーションを取って行けば、チームには貴重なベテランとして、有形無形の貢献が期待できるだろう。

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僅か数か月だけ着たDeNAのユニフォーム

2004年のドラフト4位で当時の横浜ベイスターズに入団。この年は一場ドラフトとも言われるが、当時は自由獲得枠として2名まで大学、社会人の選手を逆指名により獲得できた。そうした中で有望な選手の獲得競争が激化しすぎてしまい、一場に栄養費として金銭の授受があったことが判明し、読売、阪神、横浜のオーナーが辞任する騒動に発展した。

横浜は、最終的には那須野を自由獲得枠で指名したが、後に那須野に目安とされる契約金の上限を大幅に超える金額を提示していたことが判明した。そんなドラフトは、染田と2人を逆指名で獲得していたため、横浜は4位から当日の指名に参加。最初に指名したのが藤田だった。

これは明確な事実ではないが、近大の藤田は評価が高く、他に自由獲得枠での逆指名の声がかかった球団もあったとか。それでも担当の宮本スカウトが早くから評価していた横浜入りを希望した藤田が、固辞して4位指名になったと当時、言われていた。

相思相愛という形で横浜入りした藤田は、守備力は高いもののバッティングで1軍の壁にぶち当たり、石井琢、仁志の存在もあって1軍とファームを行き来していた。石井琢が退団した後の2009年にスタメン起用が増えて120試合に出場。打率も.269を成長を見せた。

しかし、2010年以降はチームが石川雄洋をショートで起用して行く方針となったため、藤田の出番は次第に減って行った。打席数は少ないものの打率3割をマークし、守備はチーム一だったが、唯一盗塁を含めた足の速さという部分で物足りなさがあった。

DeNAベイスターズの初年度となった2012年は46試合に出場していたが、6月24日に内村賢介との交換トレードで楽天へ移籍した。そこからは前述の通り、堅実な守備力と巧みなバットコントロール、さらにはキャプテンシーも見せて活躍。優勝にも貢献し、ベストナイン2回、ゴールデングラブ3回とリーグを代表するセカンドに成長した。

高田GM時代に敢行したトレードで一番の失敗とも言われるが、当時のベイスターズは打力が弱く、かと言って走れる選手も石川くらいしかいなかったため、足のある内村を求めたこと自体は間違っていない。しかし、結果として内野の守備を安心して任せられる選手がいなくなってしまった。渡辺直人も2013年に放出してしまっている。その後のベイスターズの内野守備を見るにつけ、藤田がいればと思ったファンも少なくないだろう。

現在のベイスターズは、セカンドには牧がいる。ファーストのソトの状況によってはファーストを守ることを視野に入れながらということになるだろう。ショートには森を使って行きたいところではあるが、大和、柴田も黙っていないだろう。藤田はベテランならではの精神的なサポートであったり、石井コーチ、田中浩コーチのサポートのような形でのアドバイスであったりと多くの期待がある。

もちろん、現役時代に強い意欲を見せたのだから、プレーヤーとして試合に出場することがベストだろう。ここ一番で守りを固める場合や小技を含めた代打はもちろん、状況によってはスタメンで出てもらうこともあるかも知れない。

DeNAに変わってから僅かに3ヶ月ほどしか来ていないDeNAベイスターズのユニフォームを再び着ることになった。来年もコロナ禍が続き超満員、大声援とは行かないが、当時から大きく変わったハマスタは、藤田の目にどう映るだろうか。ハマの牛若丸が最後にハマスタで輝きを放つことを期待したい。

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平良、勝又、宮城は来季育成選手

宮城は今年が3年目だった為、育成契約のルール通り一旦自由契約となった。しかし、ベイスターズは来季も育成選手として契約する意向だった為、そのまま残留という形になった。来季の競争も激しいが、イースタンで結果を出して支配下登録を目指して欲しい。

勝又は来季から育成契約に移行となり背番号は028。フェニックスリーグでは外野手として出場し、野手転向となった。投手として入団し、3年間を過ごしフォームも試行錯誤したが、最終的に制球難が解消し切れなかった。高校時代も通算30本塁打をマークするなどバッティングが良かった。フェニックスリーグでも逆方向への巧いバッティングや長打も見せていたので、期待したい。

そして、先日報道されていた通りトミージョン手術を受けた平良も来季は育成契約となる。背番号は059で、来季はリハビリが続く。しかし、経過は順調なようで、早ければ来春のキャンプでブルペン入りもという状況のようだ。来季中にイースタンの公式戦で投げられる可能性もある。

また、トレーニングで体重も増えて、筋力が増しているようで、トミージョン手術を受けた投手が球速アップを果たすというパターンにも期待ができそうだ。田中健、東と直近で同じ手術を経験した投手がいるのも大きいだろう。球団としてもリハビリのノウハウが蓄積できている。無理せずに復帰の道を歩んで欲しい。今永から贈られたカレンダーをめくりながら。

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クリスキー獲得もまだ補強とは言えない

以前に獲得の報道があったオリオールズ傘下のクリスキーの獲得が正式に発表された。ロメロもそうだが、新外国人は来てみるまで分からない。アメリカでの内容から見ると、奪三振率が高く空振りを取れる投手のようだが、1イニングで4暴投という荒れ球の持ち主。

150キロ台中盤のストレートとスプリットというクローザー向きの持ち球だが、どこまでコントロールを適度なレベルまで持って行けるか。エスコバーも少しまとまったことにより、球威が生かせている。左右で違うがうまく微調整できれば、リリーフにとっては大きな戦力になる可能性は秘めているものの、未知数だ。

そして、藤田の獲得はもちろんファンとしては復帰は非常に嬉しいし、選手として獲得しているわけだから戦力として見ているが、レギュラーでバリバリやる年代でもないので、補強とまでは言い難い。コーチの復帰で盛り上がっているが、もちろん現有戦力に大きな変化をもたらす可能性はあるが、プレーするわけではないので、直接的な補強ではない。

FAで又吉の獲得調査は行っている模様だが、ソフトバンクが参戦しており、金銭面やプレー環境で張り合えるとは思えず、獲得の線は薄い。そして、ここに来て日本ハムからノーテンダーFAというような形で自由契約となった大田の獲得調査を行っているようだ。こちらも複数球団が狙っているようで、比較されてしまうと、ハマスタの狭さと高校時代を過ごした神奈川という点くらいしかない。

これがストーブリーグというような動きで、それに対して一喜一憂するのもファンの楽しみ方ではあると思う。ただ、実際のところまだ獲得したわけでもないので、それほどポジれる状況にもない。どちらかでも獲得できれば戦力的にはプラスが見込める。

それ以外にもトライアウトからさらなる獲得があるのか、外国人選手は追加での獲得があるのか、今後も注目して行きたい。

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