横浜DeNAベイスターズは11月24日、2023年のドラフト会議で指名した11名の入団発表を行った。背番号の入ったユニフォームを着用し、初々しく緊張した面持ちで自己紹介。例年通り、色紙に書いた言葉とハマの○○の愛称をそれぞれコメントした。度会は父の現役時代と同じ4番を背負うことが発表された。
各選手が選んだ言葉と愛称
順 | 選手 | 背番号 | 言葉 | 愛称(ハマの) |
1 | 度会 隆輝 | 4 | 笑顔 | 一番星 |
2 | 松本 凌人 | 34 | 気迫 | 松ちゃん |
3 | 武田 陸玖 | 33 | 自信 | 二刀流 |
4 | 石上 泰輝 | 44 | 執念 | カミカミ |
5 | 石田 裕太郎 | 54 | 覚悟 | ルパン |
6 | 井上 絢登 | 55 | 度胸 | ケンティー |
育1 | 高見澤 郁魅 | 193 | 最善 | 一休さん |
育2 | 清水 麻成 | 102 | 継続 | 努力家 |
育3 | 小笠原 蒼 | 125 | 全力 | 給食番長 |
育4 | 庄司 陽斗 | 122 | 強気 | ウッディ |
育5 | 近藤 大雅 | 130 | 恒常 | バズーカ |
コロナ明け、ファンクラブの抽選で当選した100名のファンも出席した新入団選手の発表会。冒頭に萩原本部長が思ったよりも緊張していないと紹介していたが、まだ高校生の5人も含めて、個性的なコメントを堂々と発言していた。
背番号は後述するが、各選手が色紙にしたためた言葉では、度会の「笑顔」はそうだよね、という感じ。トップバッターで話すということもあり、緊張していたのか、それともただの天然なのか分からないが、帽子を取って話初めて指摘され、さらに立ち上がっていないことを指摘され、というバタバタぶり。笑ってしまったが、そういう笑顔ってこと?プレーでもたくさんの笑顔を生んで欲しい。
それでも、話し始めたら好感の持てる話し方で、しっかりと言いたいことを言えていた。さすがプロ野球選手を父に持つだけあって、慣れている部分もある。まずは1軍で結果を出して、そのキャラクターを全面に出して、横浜の新しい顔になってもらいたい。
松本凌は、落ち着いた話の中で、自信も見て取れた。お笑い界の松本人志氏のように、選手からも憧れられる選手になって欲しい。高卒の選手たちは、まだまだこういった場で流ちょうに話すのは難しい。清水は口数は少ないながら真面目さを感じた。今後、どう成長していくか楽しみだ。
あまり定着しないハマの○○だが、度会はノジマが喜びそうな一番星。その他ではルパンを挙げた石田裕は面白かった。ハマの二刀流は、成功すれば間違いなく定着しそう。いしがみではなく、いしかみである石上は、カミカミで濁らない読みをアピール。ウッディというのもなかなか個性的だった。
近藤の父親が大の阪神ファンであることが話題になったが、現在の監督である岡田監督の後援会だった親を持つ三浦監督が、現役時代に阪神キラーとなり、今は監督として対戦しているのだから、全く問題ないだろう。チームとしては阪神を応援することは変わらないだろうが、当然ながら息子が出場するなら、一番に応援するはず。
この日もファンが出席しての発表会ではあったが、25日はいよいよハマスタで3万人ほどのファンの前でお披露目となる。全員が活躍するわけではない厳しい世界だが、一人でもベイスターズの勝利に貢献してくれることを願っている。
背番号に悲喜こもごも
度会は大方の予想通り、父の博文氏がヤクルトでの現役時代に付けていた4番となった。自身も横浜高時代に背負っており、野球をやっている兄弟全員が背番号4になったことを喜んだ。球団から背番号4で、と指定されたことを明かし、父に背番号を伝えると「マジで?」というリアクションだったことを話すと、会場が爆笑の渦となった。
ベイスターズにとっては、伊藤裕季也が楽天にトレードとなって以来、空き番だった背番号4だが、かつては横浜高の先輩にあたる荒波氏がつけ、ダイヤモンドを駆け回った。そんなイメージにも近く度会家にとっても縁のある番号が重なり、非常にしっくり来る背番号となった。日本において数字としてはあまり良いとはされない4だが、横浜だけでなく、プロ野球で背番号4と言えば度会というくらいメジャーな番号にしてもらいたい。
そして、松本凌は平田が付けていた34番。二刀流が注目される武田が33、石上が44、井上が55と3人がゾロ目を付けることになった。石田は、小杉コーチが現役時代に付けた54番となり、1軍のマウンドでその姿を早く見せたいところ。
33と44は、来年から育成選手となる粟飯原、小深田の番号が使われた。これまで、手術や野手転向で一時的に育成選手となった場合、頭にゼロが付いた3桁番号に変わり、復帰の際に元の番号に戻っていた。田中健、平良、松本隆、櫻井、勝又あたりはそのパターンだ。
だが、今回の粟飯原、小深田は手術などではなく、言葉は良くないがいわゆる育成落ち。これまでのベイスターズはやって来なかったことだが、今回はそこへ踏み込んだ。二人とも番号を踏襲して133、144にはなったが、元の番号を空けておくことはなかった。
応援しているファンにとっては複雑だと思うが、個人的にはこれで良いと思う。番号も限られているし、競争の世界。二人が育成契約となるニュースの時には、手術の可能性もあるので、強い表現は削除したのだが、これではっきりしたのは、二人とも崖っぷちに立たされているということ。
粟飯原はウィンターリーグに追加で派遣したし、小深田もかつては派遣されていたし、彼なりの課題を今オフに取り組んでいると思う。当然ながら、期待していないわけではない。ただ、厳しいプロの競争の世界で、このままだと次は戦力外になるということ。番号を空けて待ってもらう立場にない。本人もよく分かっていると思う。これからの1年でより努力し、支配下登録に復帰した場合にはより良い番号をもらえるようにやるしかない。
新しく33と44を付ける二人は、その番号を自分のものにする、あるいはさらに望む良い番号をもらえるように、成長をして欲しいと思う。
支配下は5名だが、背番号には3、4、5の3つの数字しか登場しない。空き番などの都合から偶然なのだが、非常に珍しいことが起こったと思う。
育成選手では、高見澤は「いくみ」の名前に合わせて193としたのだが、それとは別に一休さんという意味もあるようだ。歌詞にも出て来る一級品になりたいという思いがあるようで、度会と同じくプロ野球選手だった父を超える存在になってもらいたい。
ベイスターズファンの小笠原は、憧れの筒香にあやかって125を選んだ。庄司は、今永を目標としているため121を希望したが、既に埋まっている為、カーショウの22を使って122としたとのこと。近藤は甲斐が育成時代に付けていた130を選んだという。
このあたりも個性が表れていて良いなと思った。だが、その番号を一日でも早く脱することが必要なので、支配下登録に向けて日々を大事に過ごしてもらいたい。
ローズが火の国サラマンダーズの監督就任
新入団選手発表会が行われている最中、驚きの情報が発表された。ベイスターズのレジェンド外国人選手であるボビー・ローズ氏が火の国サラマンダーズの監督に就任した。
昨年、GET THE FLAG 2023のイベントで久しぶりに来日し、その後にもファンとの交流で再来日し、甲子園やハマスタの外野スタンドで応援するなど、日本での活動を行った。Xのアカウントも作成し、ベイスターズを応援するポストを続けていた。また機会があればベイスターズのイベントで来てくれたらと思っていたが、まさかの日本の独立リーグでの監督就任。
学校のコーチ歴の他、マイナーなどでもコーチをしていたことを語っていたが、監督を務める。将来的にベイスターズで指導者としてユニフォームを着ることもあるのか?ポンセ氏もベイスターズの監督になることが夢と語ったことがあるが、ローズ氏はそれに少し近づいただろうか。
2024年からファームはイースタン8球団、ウエスタン6球団となり、これまでのように1チームずつ余ることがなくなった。これまで独立リーグとの交流戦や練習試合が行われていたが、それは少し減ってしまうだろうか。火の国サラマンダーズなら、ソフトバンクの3軍、4軍との交流戦はあるかも知れない。難しいかも知れないが、ベイスターズとの交流戦もあるといいのだが。
とにかく、ローズ氏の監督就任、おめでとうございます。日本で素晴らしいキャリアを積まれることを祈っている。
バウアーはベネズエラのウィンターリーグに?
アメリカに戻ったあと、You Tubeではショートの動画がいくつかアップされたが、週1のVlogは停止している。先日のMLBのGMミーティングでは、バウアーの代理人が複数球団と接触したことが報じられたが、やはりすぐに動きはない。
そんな中、バウアーがベネズエラの球団と契約に至りそうであることが伝えられた。現在、エスコバーが母国に帰って参加しているウィンターリーグに、バウアーも参加するのではないかと言われている。
ベイスターズとの契約が11月末までということであれば、12月からは当然そういったことが可能だし、ベイスターズが認めればすぐにでも可能なのだろう。新しい移籍先が決まったというよりは、来季の契約、プレーに向けてウィンターリーグで実戦登板をするということだろう。
MLBでは2021年7月に制限リストに入り、そのまま復帰することなく、ベイスターズに移籍した。日本では素晴らしいパフォーマンスを見せたが、MLBとしては2年半のブランクともなる。さらに日本でも8月末にケガをしてから実戦復帰ができないまま終わってしまった。
既に契約の打診があるなら、来季に最高のパフォーマンスを見せる為の準備、契約の話がないようであれば、デモンストレーションの役割になって来るだろう。ベイスターズも、多くの選手が現在、ウィンターリーグに参加しているように、この時期に海外でプレーすることは問題ない。ベイスターズに残留することになるとしても、プラスになること。
バウアーくらいのレベルの投手がウィンターリーグで投げなくてもと思うが、やはり彼は試合で投げることが好きなのだろう。その結果、来季の所属先がどういう方向になるか分からないが、以前にも書いた通り気長に待つしかない。MLBの一部では、まだバウアーの獲得に反対する声もあるようなので、2月まで決まっていなければ、ベイスターズ残留もあるかなという感じ。
コメント
山崎福は日ハム入りを決めたようです。さて、先発投手補強はどうするのでしょうか
そうですね。山崎福は来るとは思っていなかったですが、現時点で少なくとも今永の分は何とかしないといけませんね。
まず森唯斗がどこまでできるのか、それ以外は今年1軍で先発をしてなかった選手を確立する必要がありますね。まずは上茶谷でしょうか。