2006年は、6月に肋骨を骨折するなど、故障続きだった多村。シーズン終盤にはトレード話も報道され、日本ハム、ソフトバンク、中日とウワサは絶えない。本当のところはどうなのか?現状の外野手の布陣も踏まえて考察してみる。
多村を取り巻くウワサ
事の発端は、日本ハムがSHINJOの後釜として狙っているという記事。多村本人がチームを出たがっているような内容も書かれていた。金村が監督批判をしたこともあり、多村⇔金村を軸としたトレードがあるのでは、という声が高まった。
日本ハムの次にウワサが出たのが、ソフトバンク。王監督が強打者の獲得をフロントに要請したことから、多村がターゲットになるのでは?というものだった。多村と王監督と言えば、今年3月のWBCで共に戦い、世界一。多村の評価が高いというものだった。
相手としては、寺原の名前が挙がった。投手陣に苦しむ横浜と、斉藤和、新垣ら若手の軸となる投手を持つソフトバンク。横浜はドラフトで寺原をクジで逃しているだけに、ありうる話ではあった。
そして、もうひとつは中日。落合監督がFAの小笠原獲得について、「うちが欲しいのは外野手」という発言で撤退。ドラフトで外野手を急遽リストアップするなど、外野手の補強へ動いた。
しかし、中日はドラフトで外野手を指名せず。逆に横浜が、中日がリストアップしていた下窪を含めて2人を獲得。これは多村が中日へトレードか?という状況になった。
実際はどうなんだろう?大矢監督の多村への評価は、まだファンとして窺い知ることはできない。鈴木尚典の復活に期待しているのはよく分かるのだが、多村についてはどうなのだろう?
ただ、ニッカンによれば吉村をファーストで起用する意向のようで、やはりセンターには多村を予定しているのではないか?
ドラフトで外野手を指名しなかった中日も、韓国の李炳圭(イ・ビョンギュ)を獲得する方針なので、ウワサにあるような朝倉らの主軸投手を放出するトレードは考えづらくなっている。アレックスがいない分は、李炳圭と藤井、英智らでカバーできるのでは?平田はちょっとまだ早いという判断かな。
外野手の陣容
2006開幕時の外野手
鈴木(34) 金城(30) 多村(29) 田中充(27) 古木(26) 小池(26) 河野(26) 田中一(25) 南(25) 西崎(24) 桑原(24) 内藤(23) 吉村(22) 計13名
ここから、南がトレードになり、田中一が戦力外。そして、吉村が再度内野手に戻るとすると、3人減ったことになる。
だとすれば、ドラフトで外野手を2人指名していても、不思議なことではない。ただ、構成的に見ると、最年少が下園になるので、高校生の方が良かったと思うが、横浜高の佐藤を獲れなかったので仕方ない。
2007の外野手(予定)
鈴木(35) 金城(31) 多村(30) 下窪(28) 田中充(28) 古木(27) 小池(27) 河野(27) 西崎(25) 桑原(25) 内藤(24) 下園(23) 計12名
下窪の指名も、日大ということで村田らと一緒にやっていた縁や、プロ入りまでの過程から来る精神力の強さを評価したと思うが、多村が故障した場合のスペアとして、小池と競わせる意図があるのではないかと思う。都市対抗で首位打者になったように、下窪は代打としても期待できる。
鶴岡が右の代打の一番手という状況は厳しい。桑原が良くなってきたにしても、もっと打力のある右打者は欲しいところ。小田嶋を予定していたのだろうが、仁志の交換要員として放出してしまった。打力と守備面を考慮して、下窪獲得となったのだろう。
という風に考えて見ると、やっぱり多村を放出するのはないかな、と思えてくる。いきなりのトレードは想定に入れつつ、来季の多村に期待していきたい。ホントに来季こそは頼むよ。
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