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オースティン、3年オプション1年で残留!桑原も4年契約

横浜DeNAベイスターズは12月22日、オースティンと2022年の選手契約を結ぶことを発表した。報道によると、3年契約の推定総額8.5億円に加えて、最後の1年は球団に選択権があるオプションが付いているとのこと。また、桑原が契約更改で年俸変動制の4年契約を結んだ。

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MLB復帰も囁かれた中で長期契約

11月末の保留選手名簿にも掲載されたし、MLBを含めて他球団の動きも特に報道されていなかった。残留は濃厚という状況ではあったが、12月に入ってロメロの契約延長が正式発表されても、オースティンの情報は何もなかった。大田を獲得したのも、オースティンとの契約延長が難航しているのか?と憶測も飛び交った。

そうした中でも、細川をアメリカに呼んで一緒にトレーニングしたり、「ベテランルーキー牧」の映像でもコメントを寄せたり、BBBの予告編にも登場したりと絶対に残留するよね?という感じは出ていた。

12月も後半に入り、少し時間がかかり過ぎていて心配になっていたが、やっと正式に発表された。複数年契約で残ってくれたらと思っていたところ、3年契約にオプション1年という期待を超える結果だった。すっかりオースティンに魅せられたファンにとっては、非常に嬉しい報せだった。

だが、2年間でもケガによる欠場が多かった選手。これから年齢も重ねて行く中で、長期契約はリスクも伴う。それでも魅せてくれた全力プレーには、それだけの価値がある。4年後、どんな結果になるのかは分からない。もしかしたら、不良債権などと言われてしまう可能性もある。全力プレーもそうだし、BBBの予告編でも見せてくれた仲間を想う気持ち、チームを一番に考える姿勢は何にも代えがたい価値があると思う。この時点で、これだけの契約をするのは間違った判断だとは思わない。

年俸については、高い安いというのはさまざまな意見があるだろう。実際、MLBや他球団からオファーがあったのか、どんな金額だったのかなどは分かるものではない。アメリカ代表として銀メダルに貢献した、ヤンキースの元メガプロスペクトにMLBがどんな評価をしたのかは想像しかできないが、もしオファーがあったとすれば今回の3年8.5億円というレベルでは済まないと思う。

今年はMLBの労使が決裂してロックアウトとなったことも、もしかすると影響したかも知れない。初めからベイスターズ残留を前提に年数や細部を詰めていた、ということだったらいいなという願望はあるが、その時点までにまとまらず、ベイスターズ残留という選択肢が強くなったということだろう。

3年契約をするということは、MLB復帰ということは今はあまり考えておらず、ベイスターズで長く活躍したいという気持ちの表れだと思う。彼のプレーを3年、場合によっては4年見られるというのは、ファンにとって本当に嬉しいことだ。

投打の軸となる外国人選手との残留も無事に決まったので、あとは2月1日のキャンプインで、日本に入国できるかどうか。今年、痛い目に遭っているので、対策はしていると思うが、オミクロン株の感染状況によっては再入国でもどうなるかは分からない。いずれにせよ、隔離期間も必要だろう。2月1日の最初からではなくても、中盤くらいから合流できるような形で来日してもらえればと思う。

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桑原とは年俸変動制の4年契約

昨年、FAで日本国内の移籍となったのが、DeNAから読売に移った井納と梶谷だけだった。そういった過去も反省点とし、今年は来季以降にFA権の取得が見込まれる選手も含め、早くから交渉したり、複数年契約を提示するなどの対策を取った。

宮崎にはチーム史上最長タイとなる6年契約を提示し、生涯横浜の宣言に至った。FAを再取得した大和にも2年契約。そして、順調に行けば来季にFA権を取得する三嶋とも3年契約を結んだ。

そして、桑原も年俸が大幅増で推定1億円を超えた。さらに年俸変動制の4年契約となったようだ。過去2年は大不振で、今年はキャリアハイの成績を残したという流れは、昨年の梶谷と似ている。桑原の場合は来季FA権取得が見込まれるという中での大型契約。

詳しくは書かないが、BBBを見ていても彼は複数年契約にしても抜くタイプではないし、何よりもケガに強く、ムードメーカーとしてもベンチに欠かせない選手。そうした単純に成績の数字に表れない部分を評価したのだと思う。プロは結果の世界というのはもちろんだが、チームとして勝つスポーツであるから、試合に出場して挙げた成績だけで判断できるものではない。

桑原自身も、崖っぷちのところから今年大きく飛躍して、来年が勝負と分かっているだろう。多くの経験を重ね、来年も同じくらいの成績を残せるだけの確固たるものを得ていると思う。大田らライバルも増えたが、リードオフマンとしての活躍を期待したい。

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大型契約を提示できるのも企業努力

今年は宮崎を筆頭に複数年契約の大型契約が目立ち、牧には史上最高レベルの条件提示を行った。今年のベイスターズはどうしたのか、という声も聞かれるが、昨年もソトに3年契約を提示しているし、結果的に移籍となってしまったが、梶谷と井納にもベイスターズとしてできる提示はしていたはずだ。

ただ、今年はFA権を取得した選手以外にも長期契約を提示したというのが新たな試みだと思う。3年や4年分を今年に支払うわけでもないので、今後彼らがこれを励みに大きく活躍してくれれば年俸を抑えられる部分はあるし、ケガや不振に陥ればそれはリスクが顕在化したとして受け入れるしかない。

2020年12月期の各球団単体の利益が出ていたが、コロナ禍でほとんどの球団が大きく赤字となる中、ベイスターズは黒字を達成していた。球場での入場料収入という球団にとってメインの部分が大幅に失われたにも関わらず、オンラインの展開やグッズ、スポンサーの獲得などにより、企業努力で黒字を達成した。

これはどうしても勝者がいれば敗者もいるので難しいところがあるが、黒字を達成してもBクラス、そして翌年最下位では評価し切れない部分はある。それでも、かつての球団のように親会社の宣伝費として資金援助を得られる時代ではなく、特にDeNAではスポーツ事業として独立採算を取って行く球団なので、そのラインは越えられない。

コロナ禍での展開にある程度の手応えを感じつつ、来季以降にさらに観客が戻って来れば、さらに売り上げを伸ばせるという想定も、今回の選手契約に結び付いているのではないか。

DeNAがNPBに加盟申請して10年。NPBのルールで、10年の球団保有で加盟金の一部が戻って来ることになっている。ファンの一部が、この25億円が補強資金になると言っているようだが、これは親会社のDeNAが支払ったもの。会計上どう処理するか、実際は球団への投資が行われる可能性はあるものの、基本的には関係ない。三原代表も、22日の仕事納めでそのように明言している。

100年続くボールパークを守っていく、DeNAがそう決意したように、この球団を長く続くようにするための活動として、ファンに愛されるチーム作りをしている。それは何か。長年愛した選手を簡単に出すことなく、そしてチームとしても安定した戦いをする。その両方が見えるコンセプト。結果がどのように出るか分からないが、ファンとしてこのチームを誇れる、愛せると強く感じるオフだったのではないか。

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