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打線が援護できなかったので、番長を胴上げしたい

2022年のコーチ契約を結ぶことが発表された石井琢朗コーチが、DOCK OF BAYSTARS YOKOSUKAで行われている秋季トレーニングを視察。三浦監督を始め、コーチ陣とコミュニケーションを取った。森や楠本など選手にも声をかけるシーンもあった。

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竜宮城から出てきた浦島太郎状態

2008年に石井琢朗が退団した時、ファームは湘南シーレックス。横須賀スタジアムはあったが、当然隣のグラウンドも、寮もなかった。そして、チームは「DeNA」ベイスターズ。

「竜宮城から出てきた浦島太郎状態」という言い回しで様変わりしたチームに来た心境を語った。ただいまというより、また新しいチームでやってやるぞという気持ちになっているようだ。

それでもファンに対しては、おかえりという言葉に感謝し、この機会を与えてくれたDeNAにも感謝しているということを語っている。勝手に出て行って、帰って来た今、ファンに何か恩返しができればと決意を語った。

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井の中の蛙大海を知らず

高木豊氏のYou Tubeチャンネルにも事前に出演し、その中で2008年の退団当時、「こんなところ二度と戻って来るか」と思ったことを告白していて、広島移籍後も見返してやるという反骨心で戦っていたことを明らかにしていた。それはそうだろう。実際にどんな言葉、やり取りがあったのかはもちろん分からないが、まだ本人ができると思っているところ、チーム事情で戦力外を告げられているのだから、そういう気持ちがなければ続けられない。

だがこの日、「出ていくときはいろんな思いはありましたけど、外に出ていろんなことを勉強して、ここにいるときは井の中の蛙だったと思い知らされた」と語っている。横浜を出てみて知ることができたことがたくさんあるのだろう。

広島で4年現役を続け、コーチとして5年。さらに東京へ戻って、ヤクルトと読売で2年ずつ。大海原を漂流し、多くのことを学んで戻って来た。やはりDeNAという新しい親会社に変わったことも大きいのかなと感じる。大海を知ったその知恵で、チームにさらなる新しい風を吹き込んで欲しい。

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さっそく森と会話、楠本にはアドバイス

練習前に挨拶し、「来季、優勝できるように頑張って行きましょう」と声をかけた。そして、練習に入ると、トンボをかけている森に、自身が持つトンボを当てるような感じでコンタクト。「言えないような話」を一言二言交わした。主に1軍を担当していたので、石井コーチが観たのも限られるが、ちょうどプロ初ヒットは読売戦でビエイラから。きっと見ていたことだろう。

去年出てきた時から良い選手だと思ったと印象を語っていたが、やはりみんなが期待するのは、俊足で左打者のショートと同タイプの森を石井コーチが育ててくれること。やるのは本人ではあるが、これ以上ないアドバイスがもらえるはず。何としてもものにして欲しい。

その後、楠本のティーバッティングで、体の使い方のアドバイスを送っていた。初日は、ほとんどが首脳陣とのコミュニケーションで終わったと語っていた。選手にも何名か声をかけていたが、本格的なコーチングは春季キャンプになるだろう。まだポジションも背番号も未発表で、真新しいユニフォーム姿はお預け。それでも三浦監督と握手する画は心をくすぐられる。

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番長の現役時代の無援護をイジる

1998年組が多いことには、同窓会みたいと語った。三浦監督のことは番長と呼んでいるらしく、番長が投げるときに打線が援護できなかったことを引き合いに出し、今度は背中を押してあげられるように、打撃、守備をしっかり指導して、番長を胴上げしたいと決意を表した。

大魔神も、大輔の勝ちを消してしまうことが多いと語る。石井コーチは1998年の優勝後も、2000年代のいわゆる暗黒時代も共に選手として過ごした。マシンガン打線の終焉後、なかなか三浦を援護できずに勝たせることができなかったということを感じているのだろう。

球団としても、満を持して据えた三浦監督で、初年度最下位という失態。これを挽回するために、経験豊富なコーチを目玉として招聘した。チームと石井コーチの状況がちょうどマッチしたタイミングになったということだろう。いつまでも13年ぶりの復帰の感慨に浸っているわけにも行かない。一番は、その3球団でコーチを務めた経験、外からベイスターズを観ていた視点から、チームに還元してもらうことを期待している。

「何で優勝できないんだろうって見ていた」という石井コーチが、中に入った時にどんな課題を見つけ、それをどう改善して行くか。打線も投手陣も脅威だったとリップサービスもあるだろうが、おそらくここの部分は組み易しと思っていたところはあるだろう。会社でもそうだが、問題を指摘することは皆できるが、改善策を立案して実行することが一番難しい。他のコーチと協力して少しずつ改善してもらいたい。

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今回の復帰の先にあるもの

来年52歳となる石井コーチは、この日のコメントで「年齢的にもここが最後になってくるという思いもある」と語り、ファンへのメッセージでも「ここで僕の野球人生を全うしたい」と言っている。真意は彼にしか分からないが、いろいろと大海原を漂流した結果、帰るべき場所に帰り、このままベイスターズで野球人生を終えたいということだろうか。

高木豊氏のYou Tubeチャンネルでは、打撃コーチだけではなく、ゆくゆくは監督を務めたいという希望も語っていた。三浦監督が長く続けることがベストではあるが、キャリアプランとして監督にというのもあるのだろうか。

ここまでのコーチの実績、そしてDeNAでもさらに実績と経験を積めば、田代コーチのように長く必要とされることになるだろう。発言の裏には、ある程度の年齢で現場は離れるという意思があるのかも知れない。「全うしたい」と言う部分には、「やり残したこと」と言っているベイスターズでの優勝があり、その悲願を叶えるのが最後の挑戦ということかも知れない。

石井琢朗がコーチとして加わったベイスターズが、どんな変化、成長を遂げるのか。非常に楽しみだ。

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