04/29 読売3-5横浜DeNA@東京ドーム
10連敗中のDeNAは3回、この日1軍に昇格して2番でスタメン出場の石川がチーム初ヒットで繋ぎ、ソトの内野安打で先制点を挙げる。しかし、5回に先発の上茶谷が乱れて3失点で逆転され、嫌なムードが漂う。8回、大和のタイムリーで追いつき、続く石川が勝ち越し2ランを放ち、長かった連敗を止めた。
ポジ
そうか、そこに答えがあったのか。
前日にファイターズTVで、ファームの試合のハイライトを見た。宮本、細川、そして石川のホームラン、さらには乙坂の満塁ホームランで11-1と快勝した試合だった。
この日の東京ドームに石川と乙坂の姿があった。石川は2番セカンドでスタメン。困ったときの石川頼み。そう、もうベテランの域に達しているんだね。
筒香にキャプテンを引き継いだ、DeNA初代キャプテン。そのファッションセンスやチャラチャラとした印象を受ける言動から、ファンには伝わりづらいが、周りの選手から野球への取り組みや仲間への気遣いを尊敬されるという。
こういう苦しい時こそ精神的支柱が必要。筒香がアドバイスを求めることも多いとか。ただ、この日は精神的な支えに留まらず、主役の結果を残した。
3回のヒットエンドランは鮮やかだった。高めの変化球を思い切り叩きつけて引っ張り、ファーストの頭を高いバウンドが超えるヒット。1アウト1、3塁の場面を作った。開幕して、こういうケースできっちりライトへ運んで1、3塁を作れたことが何度あったか。決勝ホームランも素晴らしいが、それよりもここを讃えたい。神里、楠本はしっかり見習ってほしい。
このチャンスで得た先制点は上茶谷の勇気にもなっただろう。
その上茶谷は最近、コントロールが乱れていたが、この日は見事なコントロールを見せてくれた。初回に嶺井が盗塁を刺してくれたことも大きい。不安があった立ち上がりを結果的に3人で抑え、腕を振って行けた。ただ、勝利まであともう一歩。
岡本には外側のボールを上手く持って行かれたが、それ以外は打たれていない。10連敗中のチームにあって、まだ未勝利のルーキーが僅か1点のリードで5回。意識するなというのが無理な話。慎重になり過ぎて亀井、陽を歩かせてしまった。
ここで読売が代打攻勢に打って出る。それだけ上茶谷に手を焼いていた証拠で、ここしかないという賭けだった。阿部を見事に3球三振に取ったが、大城への投球が引っ掛かり過ぎた。これは勿体ない。甘くなってはいけないという気持ちが強すぎた。3人連続代打となった石川は打ち取ったが、打球が緩すぎて併殺を取れず。同点で止めたかった。
坂本には上茶谷の右足の靴を直撃する強襲ヒットを打たれ、さらに1点を追加された。これが後に重くなる1点と思われた。6回のチャンスで降板したが、上茶谷の投球は読売にインパクトを残したのは間違いない。
上茶谷に初勝利をつけるため、必死に粘り、センター前は運んだ嶺井。5度目の登板で初めてマスクをかぶった嶺井だが、インコースを使いながら上茶谷をよくリードしてくれたと思う。すぐに点を返せたのは大きかった。1点差としてなお2アウト1、2塁で大和が打った打球はライトの右へ。これを陽がスーパーキャッチ。これにはTwitterで「勝てないようにてきている」とつぶやいたが、それくらい大きなプレーだった。抜けていれば当然2者が還って逆転、上茶谷に勝利投手の権利が発生していた。
10連敗をしているチームの流れなのか、無情にも阻まれた逆転の一打。流れをつかめずにそのまま試合は進んでいく。
オープナーで悔しい思いをした国吉が、本来のポジションで好投を見せた。6回表のスーパープレーで読売に流れが行ってもおかしくない場面。国吉は冷静にアウトを積み重ねた。2回を27球でパーフェクトに抑え、終盤へ繋いだ。
中川が非常に良い投球をしているので、8回までに何とかしないと厳しい状況だった。宮國から四球でもらったチャンスに大和がタイムリーを打ち、振出しに戻す。上茶谷の負けは消してやれた!そんな余韻に浸る間もなく、石川のスイングから想像もしない打球が放たれた。まさか、この場面でホームランを打つなんて出来過ぎている。いや、逆の意味で出来過ぎているようなことを散々見せつけられてきたではないか。救世主は思わぬところからやって来る。面白いストーリーだ。
連敗が伸びる原因を作り、誰よりも悔しい思いをした山崎が9回裏のマウンドに立つ。ビジターだから大丈夫だよね。それでもプレッシャーは計り知れない。昨年、筒香から言われた堂々とマウンドに立つ姿。2度も失敗はできない。連続三振を奪い、三者凡退で締めた。15日ぶりの勝利は多くの人を解き放ったであろう。監督もコーチも選手もファンも。
そして、またあの言葉が頭をよぎる。
野球は筋書きのないドラマである。
10連敗したとして、ファンは辞められない。
ヤジ
今日はなし。結果が出てない者も含めて、全員の勝利だ。
キジ
ポジはちょっとストーリー仕立てで書いてみた。何か用意されたドラマのようだったのでね。この勝利はとても印象的なものになったね。いろいろとヤジる対象になってしまう雄洋だけど、ホントに素晴らしい活躍だったね。ファームで地道にやってきたことが報われたのだと思う。これで全てが帳消しになるわけではないし、そんなに甘くはないけど、解き放たれたことは確か。1勝して安心しているわけにはいかないが、違った気持ちでゲームに臨めると思う。
ファームでは東が7回98球を投げ、1安打12奪三振で無失点の好投。左肘の状態に問題がなければ、来週5/6のハマスタでの読売戦が復帰のターゲットになるだろう。本来に近いボールが投げられているからこその結果だと思う。石田も土、日と中継ぎで連投していたし、パットンが抜けて苦しいリリーフをカバーする存在として期待される。
4/30の先発は、進藤。土曜の試合で2イニングを投げたばかりだが、ブルペンデーのスターターとして先発マウンドに立つことになる。ただ、ちょっと天気予報を見る限り開催は難しいかもね。こういった先発事情なので、観戦に行く人には申し訳ないが、チームとしては流したい試合かもしれない。
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