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一丸の勝利、石川を囲むみんなの笑顔

08/04 横浜DeNA3-2読売@ハマスタ

DeNAが首位読売との直接対決で3連勝、ゲーム差を一気に0.5と縮めた。初回に1点を先制したが直後に追いつかれ、緊迫した展開が続いた。今永が5回まで94球を費やして1点のリードを守ると、6回に石川がライト線への三塁打で通算1000安打を達成。このチャンスで追加点を挙げ、逃げ切った。

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ポジ

このチーム一丸となっての勝利を、みんなの笑顔に包まれた写真が象徴していた。

石川がようやくプロ野球史上301人目の1000安打を達成。2-1と1点リードの6回、先頭でのスリーベースという貴重な場面で飛び出した。嶺井のタイムリーでホームイン。結果的に、これが決勝点となった。

初回は神里のヒット、宮崎とのヒットエンドランが内野安打となりノーアウト1、3塁。勢いに乗って一気に行くかと思われたが、ロペスのゲッツー崩れでの1点に留まった。同点とされた後の3回は、1アウト1、2塁からのロペスのピッチャーゴロで、セカンドの若林が悪送球。それでも読売の桜井が踏ん張り、重い展開が続いていた。

それだけに、石川の記念すべきヒットで得たチャンスからの追加点は、球場のムードも一変させた。

今永は苦しみながら5回を併殺打の間の1点で切り抜けた。初回から150キロのストレートが走っていたが、どうしても慎重にならざるを得ず、球数を要した。2回は先頭の岡本を歩かせた後、ゲレーロ、若林に連打されてノーアウト満塁。いずれも追い込みながら勝負球を決めきれなかった。

ここで山本を併殺打に仕留め、続く岸田からは三振を奪って1失点で切り抜けたのが大きかった。4回は1アウト1、2塁、5回は2アウト満塁のピンチを切り抜け、勝利投手の権利を得た。ローテをずらし、満を持して中9日でこの日に先発した。首位攻防戦で3タテがかかるこの試合、プレッシャーもあったと思う。それでも5回を投げ切り、10勝目を手にした。今後も厳しいマウンドが続いて行くが、勝ち星を伸ばしていくことがチームの優勝に近づいていく。チームが勝つ投球を続けてもらいたい。

2-1という展開以上に重苦しい試合の中で、今永を5回で降板させた。これは驚いた。94球を費やしていたが、中9日での登板で、いつもの今永の投球数からしても、もう1イニングは行かせると思っていた。パットンがいなくなったブルペンを考えても。ピンチの連続で精神的なスタミナも考え、今永に無理をさせないこともあるし、パットンがいなくなった中で新たな勝ちゲームの形を作っていく必要があった。

これに応えたリリーフ陣は、見事だった。6回は武藤がゲレーロから始まる打順を13球で、三者凡退に抑えてリズムを作り、追加点を呼んだ。エスコバーは失点したが、続くピンチは岡本を159キロストレートで三振に切った。そして、圧巻だったのは国吉。ボールを先行させて3ボールとしてしまったが、角度のあるストレートを投げ込み、3者連続三振。

前日、8回のピンチでゲレーロを迎えた場面で、エスコバーをリリーフした。俺の意見としては、延長も見据えれば不要な交代と書いた。だが、あの場面で抑えたことで、厳しい場面でも自信を持って登板することができるようになっているのかも知れない。そこまで考えて起用したのかは分からないが、この2試合の登板は、国吉にとってターニングポイントになるかもしれない。

最後は3連投の康晃が、三振はなかったものの、ストレート、ツーシームともしっかり低めに決めて、三者凡退。坂本勇に回すことなく試合を締めくくった。パットンが不在でも、リリーフが一丸となって、リードを守り切り、今永に、チームに、勝利をもたらした。

キレイな得点はなかなか取れなかったが、それぞれの選手が自分のやれる仕事をきっちりこなし、チームの勝ちにつながった。まさに一丸となった勝利だった。

ヒーローインタビューは、1000安打を達成した石川だけだった。石川も、それ以外のすべての選手も、今日は代表して石川が立っているというのをよく分かっているようだった。インタビューが終わると、キャプテンの筒香がケーキを持って登場し、サプライズとして全員での記念撮影。コージーコーナーで急遽用意されたようなケーキには、「1」「0」「0」「0」のロウソクが乗り、「たけひろさんおめでとう」と書かれていた。

301人目ではあるが、1000安打であり、1500とか2000に比べれば、そこまで凄い記録なわけではない。それでも選手全員がこんなにも祝福して、一緒に記念撮影をするなんて、あまり見たことがない。石川の人柄であり、ここ数年苦労している姿を見てきたからこその光景だろう。

DeNAになってからどころか、1998年の優勝以来なかったのではないかと思う、優勝争い。本当の争いは1ヶ月先だが、そこへの挑戦権を得る意味でも重要な3連戦で、チーム一丸となっての3連勝。それを象徴するようなシーンだった。

先の不安もあるが、期待もある。このまま目の前の試合にベストを尽くし、進んでほしい。

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ヤジ

今日はなし!

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キジ

横浜高校時代の甲子園での活躍を見て、その選手がドラフトで指名された喜びも覚えているし、初めて出てきた頃の姿も思い浮かぶ。いわゆる暗黒時代の中、台頭してきた期待の若手。選手層が薄い中で、期待も込めて抜擢され続けた。3年連続90敗、5年連続最下位と負け続けるチームで、ずっと主力として出場を続けた。球団の身売りが表面化し、内川、村田といった主力がFA移籍して行く中で、DeNAの初代キャプテンとして、チームを引っ張った。

ヒーローインタビューなどでのバカっぽい発言、独特なセンスのファッションなど、ファンからも「チャラい」印象で、負け続けるチームの中で、ヤジの対象になりやすかった。「タケタケステップ」と呼ぶ守備の妙な動きを含め、俺もヤジった数は数えきれない。

筒香にキャプテンを渡し、チームが若返り、CSに出場できる力をつけていく中で、脇役に回り、いつしか1軍に居場所がなくなりつつあった。2018年は1軍定着以降、最も出場が少なく、今年も開幕を2軍で迎えた。日本人野手では最年長になっていた。4月に10連敗しているチームに精神的支柱として昇格、10連敗を止めたゲームでは決勝ホームランも放った。

1000本なんて、そんな大した記録じゃない。でも、その裏には本当に大きな苦しみ、悲しみ、辛さがある。表の姿だけ見てきたファンがそう思うのだから、本人はもっと感じているに違いない。そんな石川が、みんなに囲まれ、笑顔を見せた姿に涙が出た。でも、引退試合じゃねーぞ、と。

願わくば、優勝した時に、今年を象徴するシーンとして思い出したい。ここから先が熱く、最高のシーズンだったと。そして、このみんなの笑顔がまた、日本シリーズの後に見ることができたと。

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