07/03 東京ヤクルト4-5横浜DeNA@神宮
天気予報が悪く雨天中止と思われた試合は、雨の中、結局9回まで行うことができた。両開幕投手は、コンディションに苦しみ、3回までに4失点の乱戦。4回にDeNAが勝ち越すと、一転してリリーフ陣の凌ぎ合いとなり、三嶋の好投でDeNAが逃げ切った。
ポジ
前日、桜井に封じられた打線が、雨の中再びヒットの雨も降らせた。初回、2回と先頭がヒットで出塁するも無得点に終わったが、3回に試合をひっくり返した。
大和のヒットの後、石川が珍しく制球に苦しんだ。球審と合わなかったし、雨でコンディションも悪かったが、打線のプレッシャーもあっただろう。初回にヒットを打たれた梶谷、ソトを警戒して歩かせ、ノーアウト満塁。オースティンは打ち上げてしまったが、坂口、山田らが打球を見失い、打球がポトリ。さらにロペスの犠牲フライで同点とすると、宮崎、嶺井もタイムリーと打線が繋がった。
開幕から2試合、今永はレギュラーキャッチャーの伊藤光と組んでいたが、この日は石川に対して非常に相性が良い嶺井を起用。キャッチャーを打撃成績で選ぶのはどうかと思ったが、見事に期待に応えた。
今永は立ち上がりからストレートに威力がなく、変化球もコントロールできておらず、見ていてイライラする投球。3回に逆転してもらっても、四球、四球でランナーを溜めて、長打を打たれる最悪の展開。エースとしてあるまじき投球だった。だが、同点とされなおも1アウト満塁という場面で嶋を捕邪飛に打ち取ると、4回からは別人のような投球。6回までヒット1本に抑え、5三振を奪った。
開幕戦でもっと強い雨の中で投げた時も、良くなかった。相手先発の大瀬良の投球を見て、ぬかるむマウンドでの投げ方を学習した。この試合では4回くらいからやっと、どのように投げれば良いのか分かったようで、今後の雨中での登板に役立つ経験が得られたようだ。「勝って反省できるのは野手の皆さんに感謝したい」と言う通り、3回までは大反省の投球だったが、結果として2勝目も得られた。大きな成果のあった試合だったと言えるように、今後のマウンドで見せて欲しい。
その成果をもたらしたのは、三嶋の2イニングだろう。この日はパットンがベンチ入りしていなかったが、エスコバー、石田もいる中で、7回からマウンドに上がり、回跨ぎで好投を見せた。前日はリリーフを4人使い、そのうちパットンが打たれたが、投手を数多く使うよりリスクは減らせる。その分、次の試合は三嶋以外のリリーフが頑張ってくれれば良い。接戦が続いていてなかなか登板機会がないが、武藤も使って行くべきだろう。
ヤジ
全力プレーと積極性に好感が持てるオースティンだが、この試合の4回の走塁はまずかった。ロペスのレフトライナーで飛び出してしまったが、打った瞬間に正面かなという当たり。良いスタートを切ってホームまで行きたいという気持ちが先走ったが、判断はきっちりしないと。この走塁をきっかけに試合の流れが止まったので、致命傷になりかねないプレーだった。今永の立ち直りと三嶋の好投があって、何とか流れを渡さずに済んだ。
ロペスはさらに心配になった。犠牲フライで1打点マークしているが、非常に甘いボールで、好調ならグランドスラムもあり得た。オースティンが飛び出したライナーも会心というよりは差し込まれ気味だった。ピープルズを登録するタイミングで入れ替えとなる可能性が高くなってきた。
キジ
ほとんどの解説者が最下位と予想しているヤクルトだが、そんなに悪くないという印象。バレンティンは抜けたが、村上が4番として一層迫力を増しているし、西浦が好調だから打線に繋がりもある。山崎が好調なことも大きい。そして、今週はヤクルトのリリーフが踏ん張って接戦を連勝してきた。この試合でも清水が2イニングを好投。長谷川もまだこれからの投手だし、今後に期待が持てる。ただ、このチームはケガなく1年間続くかが一番の問題。
この試合でけっこう大きかったのは8回裏に、代走の渡辺が飛び出したところ。9番に代打の西田が出ており、ここで打ち取ったとしても、9回裏は1番からになる。前回はセーブをマークしたとは言え、状態が良くない山崎だけに1点差では不安があった。渡辺が記録として盗塁死したことで、9回裏が9番の西田からになった。
山田にヒットは打たれたが、青木を打ち取ってゲームセット。村上に回さずに終えられた。1番からの打順になっていれば、1人出しただけで村上に回る。前日にサヨナラグランドスラムも打っており、個人的に現地にいたから印象も強いのだが、昨年8月12日の神宮で村上に落ちないツーシームをサヨナラ2ランさせている。本人も覚えているだろうから、ランナーを置いて村上まで回れば、神経質な投球になって歩かせてピンチが広がっていたことが想像できる。
8回裏に何とかランナーを2塁に置いてというのは分かるが、盗塁をしてアウトになるならまだしも、飛び出してしまってのアウトというのは勿体ない。西田が2ストライク取られていたとは言え、9回裏の攻撃にも影響を及ぼしたかも知れない。
土曜は、やはり中川が先発する。当初はピープルズを外した分、平良が詰めて井納か、濵口の中4日かといろいろ想像したが、中川だった。先週のファームの順番は櫻井、中川、大貫だったのだが、東京ドームで投げるのは大貫がベストと判断したのだろうか。もしくは神宮での中止を見込んでいたとか。土曜は夜なら試合ができそうだ。
小川は今年、まずまずの状態のようなので、簡単ではないが、中川の初勝利のために援護点を早めに取る展開にしたい。ロペスがベンチを外れて、パットン、エスコバーを入れることになると思う。昨年のヤクルト戦で.353、6打点をマークしている柴田をセカンドに入れると良いのではないか。
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