05/03 横浜DeNA3-7中日(ハマスタ)
5月最初のゲームは、ゴールデンウィークで大入りとなったハマスタ。しかし、詰めかけたファンが頭を抱えるような、守備のミスを連発する酷いゲームになった。ソトと嶺井のタイムリーで2点を先行したが、その裏ロメロが先頭を歩かせ、バントで野選に悪送球と独り相撲。一気に3点を奪われて逆転を許す。大和のタイムリーで1点差に詰め寄ったが、8回に今度は田中健が一塁へ悪送球。これをきっかけに3点を奪われ、試合が決まった。3エラーと守備が乱れ7失点で逆転負けを喫した。
ポジ
嶺井は、タイムリー含むマルチヒット、四球も含めて3出塁。凡退した打席も、サードライナーで好捕された。キャッチャーの打力が課題となる中、那覇から得点圏で打てており、得点圏打率が.444。開幕1軍からは外れたが、長打力と意外性のあるバッティングで生き残りを懸ける。
ソトは、2回にタイムリーを放ったが、フェンスの一番上に当たった。少しバットの先だったので届かなかったが、惜しい当たりだった。2四球と相手もかなり警戒しているし、どうしても勝負を避けられるシーンが出て来る。大和がこの日もエラーを取り返すタイムリーを打っており、彼が得点圏で打てているので、まだソトと勝負してもらえるシチュエーションも生まれている。
散々だった守備だが、3回に逆転された後、1アウト1、2塁で木下のバットが折れながらライトへ運んだ飛球で、楠本がチャージし、素早い送球で飛び出していたビシエドを刺し、併殺にした。その前には犠牲フライとはなったが、佐野がレフト線へのフライを好捕していた。
9回には京田の一二塁間へのゴロを、ソトがダイビングキャッチし、ベースカバーのエスコバーへトスし、ピンチを脱した。アウトにできなかったが、伊藤裕が三塁線のゴロを好捕し、送球したシーンもあった。これらの良い守備にはスタンドから大きな拍手が送られていた。
ヤジ
ロメロの投球は、最初の登板以外はほとんど変わらない。ストライクとボールがはっきりしていて、ボールが先行し甘くなったところを痛打される。スピードガン表示が150キロを超えていても、打者が球威を感じている様子もあまりなく、甘く入れば簡単に弾き返される。
初回からずっとテンポが悪く、これでは守備にも影響するし、攻撃にもリズムが生まれて来ない。その守備は、3回は自らの野選と悪送球。それ以前に、2点を取ってもらった直後に先頭を歩かせてしまっているところが問題。岡林は2打席とも2ストライクと追い込みながら、同じように甘いストレートをレフトへ運ばれた。ボールが使える状況なのに、ピッチングになっていない。
石川昂のバントは、フィールディングの良い投手なら微妙なタイミングかも知れないが、それでも一塁へ投げるべきだっただろう。無理やり投げて悪送球というのでは話にならない。気持ちを切り替えられずにビシエドにタイムリー、阿部には死球、さらに高橋周に犠牲フライを許した。ノーアウト満塁だったので、佐野がファウルにせず捕ったのは間違いではないと思う。
5回は1アウトから、ショートゴロを大和が一塁へ悪送球。低い体勢で捕り、横から投げたボールが大きく浮いた。阿部なのでタイミング的に焦る必要もなく、丁寧に投げれば良かったが、流れるような送球が却って乱れた。
そして続く高橋周の初球はおそらくヒットエンドランだったが、アウトサイド高めのボール球で空振り。しかし、嶺井がセカンドを大きく越える悪送球。記録は盗塁だが、タイミング的にも刺せたはず。隙を突かれ、ボールがしっかり握れずに抜けてしまった。高橋周にしっかりとタイムリーを打たれるという、絵に描いたような弱いチームの失点だった。
1点差で迎えた8回は、田中健がバントを失敗させたにも関わらず、今季2打席目の郡を歩かせてしまった。何か嫌な感じがあったのかも知れないが、ベテランなのでここはきっちりと締めて欲しかった。加藤翔の打球は、完全な当たり損ねだったが、間に合わないファーストへ投げて悪送球。こうした乱れを突かれ、岡林のセーフティスクイズも成功。これも間に合わないホームへグラブトスしている。左腕だからランナーは見づらい。嶺井、ソトは的確に指示できていたのか。
田中健のボールは低めに集まっていて、丁寧に投げ過ぎて低めに外れたものばかり。まともに打たれたのは先頭の木下くらいで、打たれた感覚はないのに失点を重ねたという登板だっただろう。3点ビハインドになって三嶋を投入。さらに9回はエスコバー。雨天中止があり、登板間隔が空いているということ、本人の希望も加味してということだと理解しているが、6連戦の最初で登板させるとは。
延長12回も考慮すると、田中健のところで先に二人を出すわけにはいかなかったか。両打の加藤翔、左の岡林まで田中健と決めて準備していたのであれば、もう少し早く三嶋に交代すればというのは結果論に過ぎない。
ロメロが3点を奪われて逆転されたが、小笠原もそれほど良かったというわけではなかった。2回に2点を取った後、8番の伊藤裕が併殺打で、3回が9番のロメロからになってしまった。牧、ソトを小笠原がかなり警戒していたので、1~3番が出塁し、彼らにチャンスで回したかったが、牧とソトがチャンスメイクする形になってしまった。2回は得点できたが、4回は大和がバントとなり、嶺井の打球は鋭かったがサードの守備範囲。伊藤裕は歩かされることもなく、あっさりと打ち取られた。
伊藤裕は、大きなチャンスを得たのだが、2打席ともにランナーを置いての凡退になった。この1試合でどうこう言うつもりはないが、1軍に生き残っていくためには、この打席で結果を出してアピールすることが求められる。大卒4年目で、それほど後があるわけではない。宮崎のいない今週の残り、死に物狂いになりつつ頭は冷静に対応してもらいたい。
キジ
火曜日のハマスタは、先々週、先週と勝利で来ていたが、ここで黒星。個人的にも現地0勝7敗となり、いつ行ったら勝てるのか、もう分からなくなって来た。自分が来たから負けたという意味のない考えは持たない(本当にチームの勝敗に影響が与えられるなら光栄だ)が、なかなか歓喜の瞬間を見られず、気持ち的には凹むものがある。前回にも書いた通り、今季も負け越しているし、球団通算でも大きく負け越しているので、負ける可能性の方が高いものに来ているという認識はあるが、それにしても。
得意の中日戦でも、ロメロの投球は変わらなかった。最初のバンテリンドームこそ途中から昨年後半のような投球をしていたが、それ以外はコントロール、ボールの威力ともに欠いており、リズムも非常に悪い。他の投手次第だが、再調整が必要か。もともと、踏み込みが浅く重心が高い投げ方で、昨年の映像と見比べても、それほど投げ方が変わっているようには見えない。しかし、相手も研究してきており、配球やボールの使い方に変化を加えることは必要だろう。齋藤コーチのコメントにもある「単調」という部分も配慮が必要かも知れない。
日差しが強いデーゲームの中日戦、完封勝利を挙げた昨年9月20日の再現を期待したが、投球内容があまりにも違い過ぎた。チームは月が変わっても勝てず、連敗は4に伸びた。借金6と膨らみつつある。このままズルズル行くのか、歯止めをかけられるか。
4日はまだ勝てていない大貫と、今季から先発転向している岡田が今季初登板。大貫がしっかりとゲームを作れるかという部分が重要だろう。最初の登板で打ち込まれたが、その後の3試合は全てQSは達成できている。しかし、大貫が先発した試合は4戦全敗になっているので、まずここを止めたいところ。
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