06/05 横浜DeNA4-6埼玉西武(ハマスタ)
先発の平良は、3回に源田、外崎の連打でピンチを招くと、鈴木の内野ゴロ間に先制を許す。さらにマキノン、渡部のタイムリーの後、ダブルスチールを決められて一挙4失点、3回で降板した。打線はすぐに宮崎の2点タイムリー二塁打で反撃するが、松本を捕まえ切れなかった。5回に石川が乱れ、押し出し四球で降板。内野ゴロ間にさらに1点を追加された。9回に戸柱の三塁打などで2点を返すも届かず、連日の逆転劇とはならなかった。
ポジ [Good]
宮崎が3安打猛打賞で打率を.390まで戻した。交流戦に入り、対戦の少ない投手に対して自然体で反応できている。5月後半は調子を落としたが、すぐにまた戻して来たのはさすが。連戦が続くので、どこかで休みを入れながらという形になると思うが、コンディションを維持できれば打ち続けてくれるはず。
3回は、代打の林が凡退した後、佐野がセンター前ヒット、関根はフェン直の二塁打。そして宮崎が左中間を破る2点タイムリー二塁打で一気に反撃ムードとなった。前日に続く集中打かと思われたが、あと一歩及ばなかった。
9回には、代打のオースティンがライトへのヒット、戸柱の右中間への大きな打球は、若林と川越が交錯して落球。記録は三塁打となり、オースティンが一気にホームインした。オースティンは、この先6試合DHが使えるので、ここで調子を上げ主軸として打線の得点力をさらにUPさせて欲しい。
上茶谷が連日の好リリーフ。ノーアウト満塁から石川が押し出し四球で追加点を与えたところで登板。若林を1球で併殺打に取った。前進守備を敷いていなかったので1点は与えたが、投手の松本を三振に取ってさらなる得点は与えなかった。
前日も1回2/3で28球投げているので、この場面だけかと思ったが、6回のマウンドにも上がり、回跨ぎで2イニング無失点の投球。おそらく6日はベンチを外れるか、外れなくても投げないと思う。リリーフでの存在感が日に日に大きくなっているので、コンディションを整え、また好投を期待したい。
この日、森原に代わって出場選手登録を受けた中川が、今季初登板。最初のイニングは156キロのストレートを連発し、力のあるボールで西武打線を押し込んだ。たまたま1球だけ出たという感じではなく、アベレージが155キロという感じだった。
回跨ぎの2イニング目は少し抑え気味になったが、フォークやナックルカーブも見せた。小谷アドバイザーに160キロを投げられると太鼓判を押された中川だが、あと4キロというところまで上がって来ている。ストレートを生かせる変化球、再現性、勝負どころで投げ切る技術とメンタルなど、必要なものはまだまだたくさんあるが、敗戦の中でも大きな収穫となった。
高卒の投手がなかなか出て来ない中で、育成出身の6年目24歳が1軍定着を目指す。週末の京セラドームも帯同できれば、地元の和歌山から応援も駆け付けるかも知れない。手にしたチャンスを放さずアピールを続けて欲しい。
ヤジ [Bad]
平良は、それほど悪いようには見えなかったが、3回は特に追い込んでから甘く入ったところを次々と打ち返された。2回まではヒットなどで走者を背負うも、3三振を奪って切り抜けた。球数が嵩んだが粘りの投球だった。
3回は源田を2球で追い込んだが、勝負球が決まらず、最後はスライダーが浮いたところをセンター前へ運ばれた。シンカーはまだ低めに来ていたが、それ以外の変化球が高かったように思う。続く外崎にはインサイドのストレートをレフト線へ打ち返された。詰まらせるかファウルを取りたいところだったと思うが、思ったほど球威もなかったか。
鈴木は低めのシンカーを叩きつけてセカンドゴロ。1点が入り、セカンドランナーはサードへ。このランナーを還さずに行けるか、というところだったが、マキノンへのインサイドのシンカーが浮いて、レフトの前へのポテンヒット。これも低めに行かなかった分、外野まで到達してしまった。
渡部の打席では低めの意識が強くなり、スライダーを叩きつけてしまった。再び得点圏にランナーを背負うと、渡部にも追い込んでからの勝負球、シンカーが甘くなって3点目のタイムリー二塁打。悪くても2点までで止めたかったが、コントロールが甘く止められなかった。
川越は右中間への深いセンターフライ。この打球で渡部はハーフウェイから戻り、タッチアップできなかった。見た目ほど足が遅い選手ではないので、桑原の追い方かたしても落下点に入っていたので、早めに戻ってタッチアップできたはず。続く若林のヒットでは三塁で止まった。タッチアップできなかったことで、1点入らない形になった。だが、それを生かせなかった。
Point: 3回表、ダブルスチールで4点目を奪われる
2アウト1、3塁、8番の古賀。1ボール2ストライクから、一塁ランナーの若林がスタート。伊藤が送球し、平良が捕る素振りを見せたがスルー。二塁はセーフで、すぐにスタートを切っていた渡部が4点目のホームイン。
走って来ることは十分に考えられる状況で、どういう守備の作戦だったのか。ピッチャーカットのサインが出ていたのかどうか。平良はカットするつもりが、伊藤の送球を捕れなかったのか。不可解なシーンだった。前日4点差をひっくり返しているから、とかではなくこの4点目は、やらずに済む1点で、流れの上でも大きな影響があった。
若林が盗塁したとしても、古賀に集中しフルカウントまで行って最悪は歩かせて、投手の松本を打ち取れば良い場面。ベンチの指示が徹底できていたのか、選手がしっかりと準備ができたいたのか、ここはしっかりと確認してもらいたいところ。
そう連日、4点差をひっくり返すのは簡単ではないが、3回裏はヒットが連なって2点を返し、さらに2アウト1、3塁という場面だったが、桑原が凡退して追い詰めるところまでは行かなかった。
5回も、3連敗中の松本が勝利を意識して、佐野と関根に連続四球という願ってもない形になったが、宮崎がこの日唯一の凡退。それが最悪の併殺打になってしまうという、流れもベイスターズになかったか。ここで無得点に終わり、松本を捕まえ切れなかったことが響いた。
継投に関しては、9連戦の3戦目であることと、前の2試合で三嶋らリリーフを温存できていることをどう考えるかによって変わって来る。4回裏に石川を打席に立たせたことから、ベンチは9連戦を考えて無理にこの試合を追いかけないという感じだった。
ただ、上茶谷にイニング跨ぎで投げさせるつもりがあったのなら、石川に代打を出して1イニングだけ行ってもらった方が良かった。石川の大乱調でやむを得ずに上茶谷に行ってもらったのなら、結果論だが。敗れはしたが、中川が2イニングを投げてくれたことでリリーフが温存できたのは救いだろう。
この日、森原が登録抹消となった。5月に特例2023で抹消され、10日かからずに復帰したが、その影響がまだあったのかと思ったが、アクシデントが原因だった。この日、球団から楽天モバイルパークでのストレッチ中に、撤去作業中のネットが倒れ背中を強打し打撲。その影響がまだ残っている為、登録抹消となった。
既に楽天からの謝罪を受け入れて解決しているので、そこに対しては何も言うことはない。古巣との対戦でまさかのアクシデント。今年は非常に良いボールを投げていただけに、特例2023を適用しての療養に打撲まで加わってしまい、調子を崩したり、長い離脱になったりしないかが心配。その分、中川が出て来てくれたが、夏場の勝負どころで森原の存在は必要。万全にして帰って来て欲しい。
キジ [Other]
ガゼルマンに続き、平良も4失点。しかも3回でKOとは予想していなかった。前日に4点差をひっくり返したばかりではあるが、連日そう簡単にできるものでもない。石川が追加点を与えてしまった時点でかなり厳しい展開であった。
交流戦は2カードを終えて、いずれも勝ち越しで4勝2敗。良いスタートが切れたことは言うまでもない。ただ、別に煽ったり舐めたりしているわけではなく、事実として現在のパ・リーグで5位西武、6位楽天との対戦だったので、勝ち越せたことは最低限だがスイープが欲しかった。
特にこのハマスタでの3連戦は、大逆転勝利もあったので、3つ取りたかったのが本音。強い阪神を追いかけ、交流戦の優勝を狙うなら尚更。だが、相手の先発ローテーションも考えればよくやった方だろう。残りのカードで勝って行けばいい。そういう意味では、苦手のビジターで大きく負け越さないことが重要になる。
それは一旦差し置いて、GET THE FLAG SERIES 2023、非常に楽しませてもらった。期待していた以上の内容だったと思う。オールドファンには懐かしい演出の数々があり、当時は生まれていなかった世代などのファンに知ってもらえたことは良かった。しかし、何と言ってもローズ氏の来日が大きかった。他の98年組の皆さんは、コーチとして在籍していたり、解説でよくハマスタにいるが、ボビーはなかなかそうも行かない。
来日前からTwitterで盛り上げてくれたし、金曜の中止はあったが、3試合現在のベイスターズと一緒に戦ってくれた。トークショーにせよ、試合前イベントにせよ、ローズ氏の元に集まる98年組との絆に感極まるものがあった。当時のファンの目には、クールなイメージだったローズ氏が、ここまで横浜のことを思ってくれたことは嬉しくて仕方がない。また横浜で会いたい。
今年優勝を果たし、23年組も同じようにいつまでも絆で結ばれて欲しい。ソトやエスコバー、オースティンはもちろん、そのなかにバウアーも入っていたら、それは非常に面白い。今永コーチと熱い抱擁を交わすバウアーとか見てみたいね。気が早過ぎるけど。
9連戦はここからが本番。3位ソフトバンク、1位オリックスとパ・リーグの強豪とのビジター6連戦。ドームが続くのでコンディション的には安定するかも知れないが、投手や選手のやり繰りも含めて、ベンチワークも重要になる。今永が先発する初戦を取って、勢いを付けたい。
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