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佐野に代打も実らず ハマスタ8連敗で自力優勝消滅

08/06 横浜DeNA2-3阪神(ハマスタ)

先発の石田は2回に梅野のタイムリー二塁打で先制を許したが、クロスファイアと緩急を上手く使って5回まで1失点。しかし、6回に佐藤輝に2点タイムリー二塁打を打たれて降板。6回裏、牧のサード強襲ヒット、ソトも投手を強襲するヒットで2点を返す。7回、8回に大きな同点チャンスを作るも後続がなく、そのまま逃げ切られてハマスタ8連敗。自力優勝が消滅した。

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ポジ [Good]

7月13日に阪神戦3連敗を阻止した石田が先発。この日は2回に甘く入ったチェンジアップを左中間に運ばれ、タイムリー二塁打となってしまったが、その後は落ち着いた投球を見せた。3回は近本に巧くレフト前へ落とされたが、巧みな牽制で刺した。5回は2アウトから小幡にライトオーバーの二塁打を打たれたが、伊藤将をきっちり三振に取った。

その分、6回が1番からの打順となってしまい、またも近本にやられた。ライト線への二塁打で、中野が送って1アウト3塁。ここで森下を内野フライに打ち取り2アウトに漕ぎ着けた。だが、大山とは勝負し切れず歩かせると、佐藤輝へのストレートが中へ入ってしまい、左中間を破る2点タイムリー二塁打。

現状の信頼度だとここで交代となったのはやむを得ないか。6回を投げ切ればギリギリではあるがQSなので、そこまで悪いわけではないが、あと一歩が足りない。打線の状態が良ければ同点かリードしてこの回を迎えることもできたのかも知れない。こんな状況だけに3点目は痛かった。こういう場面で長打を許さないように、また調整して次回を迎えて欲しい。

石川がノイジーをきっちり打ち取り、リリーフ陣は無失点リレーで反撃を待った。7回は山崎が登板。これは驚いたが、二段モーションでの投球も取り入れていた。クローザーを外れてからストレートとスプリット(ツーシーム)だけではなくカットボールも投げるようになっていたが、長く持ったりクイックで投げたりと球種以外でも変化を付けていたが、二段モーションで投げるとは思わなかった。彼なりに工夫して何とかしようとしている。この日は2三振を奪う好投だった。

JBがこの日もきっちり仕事をした後、9回はビハインドで森原も投入。先頭の佐藤輝は2-2からアウトサイドへストレートを投げ込んだ。佐藤輝はアウトサイドへ外れていると判断したようだが、キレのあるボールと伊藤のキャッチングでストライクを取ってもらえた。

ノイジーはストレート2球で押してファウルを打たせた後、絶妙の高さにフォークを落として空振り三振。糸原にはストレート2球で追い込むと、そのまま勢いのあるストレートを投げ込み、見逃し三振に取った。甘いコースなのだが、気迫がこもった回転の良いストレートに打者が完全に押されていた。気持ちのいい投球で、苦しい試合の中で一服の清涼剤となった。

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ヤジ [Bad]

佐野に代打起用の衝撃

先制点は与えてしまったが、先発投手が5回まで1失点で抑えれば、今度は打線が2安打無得点。先発が踏ん張り切れずに追加点を許してしまうという弱さを露呈する展開。試合が動くとやっと反撃に転じることができて、1点差まで迫るも追いつけず、相手がミスでチャンスをくれても生かせず、接戦を落とした。典型的な弱いチームの負け方で、点差以上に完敗だった。

6回は牧、ソトの執念で強襲ヒットが続き、2点をもぎ取った。なおも2アウト1、2塁で好調の大田だったが、カットがインサイド高めへ来て、詰まらされキャッチャーファウルフライ。ハイボールヒッターの大田としては打ちに行きたい高さだったが、インサイドへ入って来てしまった。

7回は先頭の大和がヒットで出塁し、伊藤はバント。処理した浜地が一塁へ悪送球し、ノーアウト2、3塁のチャンスをもらった。動揺しているはずの浜地に対して、桑原が粘ったが空振り三振。カットには全く合わなかった。

続く佐野のところで三浦監督が出て、代打の楠本を告げた。佐野は悔しさを隠せず、投手が島本に代わって試合が止まっている間、グラウンドに背を向けていた。その後も無情にカメラは佐野の表情を映し出し、悔しさから涙を浮かべているように見えた。

4日に2アウト満塁の場面で、島本の変化球に空振り三振に終わっているが、投手交代の前に代打を告げられた。結局、楠本はスライダーを捉え切れず、三塁後方へのショートフライ。関根も空振り三振に倒れて同点にすらできなかった。

佐野を代えたことについては、三浦監督が「難しかったですけど、あそこはクスに任せてというところで。結果が出なかったのはこっちの責任です」とした。佐野にとってもファンにとってもインパクトのある決断だった。代打の切り札である楠本を起用したところはせめてもの配慮なのか。

もちろん結果が出ていないという事実があり、代えられても不思議はない。しかし、ここまでそれでもスタメン起用を続けてきたのはキャプテンであり、欠かせない打者だからこそ。そうであれば、このような代打という形ではなく、試合前に話し合ってスタメンを外れるのがベストではないか。1番に起用したというのも、出塁は期待しているがチャンスで打つことは期待していないから、代打を起用するという意味なのか。

この日、日比野氏ツイートによれば、試合終了後2時間が経過しても三浦監督、佐野はハマスタを出ていなかったようだ。

三浦監督なので、この日の起用についてフォローはしていると思うが、佐野本人だけでなくチームにも強い衝撃を与える起用だったはずなので、それがどんな影響を与えるか。チームが分解してもおかしくない状況で、逆にまとまることができるか。ただ、言わせてもらうならこれくらいの覚悟をもう少し早く見せられなかったのか。はっきり言って今日じゃ遅いという印象しかない。

8回にも宮崎がヒットで出塁し、牧が冷静に選んでノーアウト1、2塁のチャンスがあったが、ソトがセンターフライ。進塁打となり1アウト1、3塁となったが、代打の蝦名があえなく空振り三振。左打者は1割台中盤に対して右打者に3割近く打たれているケラーに、右の蝦名を起用したと思う。拙守を取り返して欲しいという期待もあったと思うが、150キロ超のストレートを弾き返すという意味でベストな人選だったか。代打も使ってしまっていて、層の薄さも否めなかった。

追い付いた直後も含め、3度のチャンスで追い付けないということが、現状のチームを表していた。

ソトのバッティングに残酷な下降傾向

この日、前日に先発した大貫が登録を外れ、宮國が登録された。4日のファームでは押し出しでサヨナラ負けしているが、ブルペン要員として登録。宮國には悪いが、次の先発を登録するまでに序盤に壊れた試合でイニングを食ってもらうための要員だと思っている。前日に上茶谷を2イニング、石川も1イニング投げさせているので、石田が序盤で降りた場合に投げさせる投手がいなかった。

野手の方ではソトが登録された。オールスターに入ったところでファームでの調整となった。どういう課題を持って調整していたのかは分からないが、34打席で打率.219でホームランなし。普通に考えれば再昇格するような成績ではない。前日の最後の打席は、ライトオーバーへの鋭い打球を放っていたが、ソトに期待するのが一発の怖さであれば、そこを求める状態にはなっていない。

あまりの貧打に手がなく上げたというのが正直なところではないか。もちろん、ファームでホームランがなくても、感覚さえ戻っていれば1軍でいきなり打つ可能性もあった。阪神戦ではその一発を打っている印象も強い。

6回はストレートを強烈に打ち返し、伊藤将のグラブを弾き飛ばす強襲ヒットがタイムリーになった。だが、他の打席はそれほど厳しくないボールをしっかりと捉えられずに外野フライに倒れた。最初の打席は3-1からストレートを狙い、甘く来たが当たり損ねのようなショートゴロ。6月にホームランを打っているケラーのど真ん中のストレートも仕留められなかった。

ファーストの守備は安心できるが、やはりファーストを守る外国人選手には打力、とりわけ長打を期待したい。ソトは横浜を愛してくれているし、我々ファンも好きな選手だと思うが、現実は残酷だ。かつて西武に在籍したメヒアも華々しくタイトルを獲って活躍したが、3年契約の中で力が落ち、1軍で出場することが減って行った。30歳を超えたところでの下降傾向がほぼ同じ。最終的にどんな決断が下されるか分からないが、難しいところだ。

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キジ [Other]

4日の初戦で、三本柱の東が勝ち投手の権利を得たところから逆転負けを喫したことで、3つともやられるのかなと予感していたが、その通りになってしまった。正直なところ、勝てると思っていなかったので、今までに比べると悔しさを感じなくなってしまっている。

ハマスタ8連敗で最大12あった貯金はゼロ、4位に転落し自力優勝も消滅した。全てを失うような敗戦となってしまった。そこに佐野への代打起用というインパクトも加わった。

現状においてあらゆる面で阪神の方が上だった。先発投手の全体的なレベル、リリーフ陣の力、豊富さ、安定感。スピードのある攻撃、選球眼、チャンスを着実にものにする勝負強さ、長打力。

7月以降は、東、今永、バウアーの活躍で何とか勝ち星を拾い、持ちこたえて来たが、8月に入って今永では勝ったが、バウアーが10回無失点にもかかわらず引き分け、東で落としたこの3連戦は1つも勝てなかった。7月は不調、底と考えるようにしてきたが、現状はこのくらいの実力なのだろうと思う。

8月反攻で上位に迫るとしたら、オースティンという軸が加わって打線全体に好循環をもたらすこと、大貫やその他の投手がローテーションの4番手、5番手でしっかりと回ることの2つが必須と思っていた。オースティンは未だに隔日でDHの出場のみ。これはいないと思った方がいい。そして、先発投手は石田がギリギリ及第点も、大貫はKOされて登録抹消、濵口は1試合まずまずだったが未勝利でまだ計算はできない。

それに加えて伊勢やエスコバーらリリーフにも不安が見える。ここからプラスの要素を導き出すのが難しく、苦しい戦いは避けられない。

自力優勝が消滅した。もともと自力だけで優勝できないし、また復活させればいい。確かにその通りだ。だが、自力優勝が消滅するというのは優勝が消えゆくカウントダウンでもある。8月の頭、スターナイトの前にこの日は来て欲しくなかったが、また下記の記事が伸びて来るのだろう。

6日現在の数字で計算すると、47勝47敗3分のDeNAは、残り46試合に全勝した場合は93勝47敗3分で勝率.664となる。阪神は、DeNAが全勝する前提なので直接対決の8試合に負けることになるが、それ以外の37試合に勝つと93勝46敗4分の勝率.669となる。

数字が大きいのでありえないのだが、DeNAが全勝したとしても阪神が他のチームとの対戦で負けなかった場合に優勝することができないので、自力優勝が消滅したということになる。上記の記事でも書いているが、阪神がDeNAに対するマジック37が点灯しているということ。今後、この数字が減っていくことで、DeNAが残り全勝しても優勝できなくなり完全に消滅することになる。

優勝が完全消滅するまでのカウントダウンとしての計算上のことなので、自力優勝があろうがなかろうが関係ないが、残り46試合で9ゲーム差というのは簡単なことではない。前述の通り、現状で上がり目がない以上、いかに5割ラインを守って行くか。三本柱では何としても勝たなければならないし、負けたとしたら他の先発で何とかカバーして行きたい。

キッズスターナイトは散々な結果になってしまった。それでもイベントを楽しんでもらえていたら良いのだが。火曜からは中日戦に変わるが、スターナイトメアにならないよう切り替えて、思い切りの良いベイスターズらしい試合を見せて欲しい。

コメント

  1. あかり より:

    文字通り完璧な終戦ですね

    ただの負けでなく
    全てを失った試合でした

    さすがに三浦監督はクビになると思います

    もう残り試合はほとんど見る意味がなくなったうえに、精神的に完全に打ちのめされてしまったので、自分はこのあたりでいったん今年は応援をやめようと思います

    半年間ありがとうございました

    • Rocky より:

      三浦監督は今年から複数年契約だと思うので、自ら辞任しない限り解任はないでしょうね。中畑監督と同じく、ここから借金10を超えたら自身で判断すると思います。
      むしろまだ見ていたのですね。お疲れ様でした。

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