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1998年のような大逆転劇!8回一挙5点で3連勝

06/04 横浜DeNA5-4埼玉西武(ハマスタ)

ガゼルマンは、ランナーを出しながらも2併殺を取り、要所を締める投球で5回を無失点に抑える。しかし、6回にヒットと2四球で満塁のピンチを招き、川越に2点タイムリーを許すと、再び満塁から古賀にも2点打を打たれて4失点。打線は、西武先発の平良に7回まで3安打で、チャンスすら作れず。8回から継投に入ると、大和の二塁打をきっかけに、エラーも絡んで5安打を集中。一挙に5点を奪って試合をひっくり返した。

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ポジ [Good]

大和の一打で火が付き、ミスで加速

GET THE FLAG SERIES 2023の第2戦。西武の平良に7回まで完全に抑え込まれていた。150キロ超のある速球と、スライダー、スプリットなどの変化球が決まり、散発の3安打でチャンスすらなかなか作れなかった。

7回96球。これまでの最長が5月3日の7回で、115球を投げていた。今季から先発に転向し、チームの方針もあって8回表のチャンスで代打を送られた。

8回裏は9番からの打順。佐野、関根と左打者に回って行くこともあって、西武は20試合で防御率1.50の佐藤隼を投入した。この日は、オースティンがベンチスタートで残っていたが、先頭ということもあり、大和を代打に起用した。

2ボール1ストライクからのストレートを強く振り抜くと、打球は伸びてレフトのリボンビジョンの上にある黄色いラインに当たる二塁打。あと数十センチでホームランという当たりだった。TBSで解説していた工藤氏も言っていたが、投手にとってはホームランになってしまった方が、ランナーなしで投げられるので良かったかも知れない。

佐野が初球のストレートをライト前へ運んでノーアウト1、3塁。関根にはアウトサイド低めのコーナーへ3球スライダーを配し、カットするのが精一杯というところから、インサイドのストレートで詰まらせた。ピッチャーゴロだったが弾いてしまい、焦りから悪送球でアウトが取れなかった。

Point: 8回裏、関根のピッチャーゴロを悪送球

上茶谷の踏ん張り、大和の出塁と逆転への布石は他にもあったが、このプレーが一番影響を与えたと思う。4点リードだったので、1点入って1アウト2塁であればまだプレッシャーは大きくなかったはずだが、ハマスタの雰囲気も含めて何か起こるという感じが強まった。

8ホールドを上げているティノコにスイッチしたが、宮崎が天才的なインサイドの捌きを見せ、肘を畳んで右手を抜く形でレフト線へのタイムリー二塁打。2点差としてノーアウト2、3塁と一打同点の場面になった。

牧はショートゴロに倒れ、1点差としたがセカンドランナーは進めなかった。続く5番のソトに代打の切り札の楠本を起用した。右打者を.150程度に抑えているティノコだが、左打者には3割打たれている。そのデータから楠本の起用を決断し、楠本が見事に1球で応えて見せた。アウトサイドのツーシームをレフト線へ運び、同点タイムリー二塁打。

楠本は過去にもハマスタでの西武戦で代打逆転満塁ホームランを放っている。ハマスタ西武戦での相性の良さも出て、采配がピッタリとハマった。桑原は倒れたが代走の神里が三塁へ進み、京田が四球を選ぶ。戸柱を迎えたところで、今度は西武が左腕の公文にスイッチした。

左腕には.077と打てていない戸柱だが、既にスタメンマスクの伊藤を交代しており、ここでは代打のオースティンが起用できなかった。戸柱に3ボールとなったが、2ストライクを取ってペイオフピッチ。低めのスライダーに食らい付き、打球は二遊間を抜けるかという当たり。外崎がダイビングキャッチし、一塁へ送球も、これが逸れて内野安打になった。ランナーが三塁へ行っていたので、一塁でアウトにするしかない。外崎も精一杯のプレーで、戸柱の執念で勝ち越しの一打をもぎ取った。

満員のハマスタの声援も後押しにして、チーム全体で大逆転のビッグイニングを作った。思えば1998年、とんでもない勝ち方が多かった。優勝するには勝てるゲームを取るのはもちろん、こういった逆転劇で負けを勝ちにひっくり返す必要もある。そう簡単にできることではないが、こうした勝利を次へ繋げて行きたい。

陰のヒーロー上茶谷、山崎がハマスタ100S

0-4で8回裏の攻撃に入ったので、その時点ではクローザーは準備していなかっただろう。一打同点の場面から作り始め、追い付いた時点で9回表を投げることにはなっていたはずなので、準備の時間はあった。だが、気持ちの面も含めると、そう簡単な登板ではなかった。

先頭の源田にはヒヤッとする当たりを打たれたが、ストレートで僅かに押し込み、神里の好守で1アウトを取った。金子のショートゴロも京田が素晴らしい動きで捌き、外崎にはカウントを悪くしたが、最後は高めからのスプリットがストライクと判定され、見逃し三振。

はっきり言って内容は良くなかったが、1点差を抑えればクローザーの仕事。本人もヒーローインタビューで野手に支えてもらったと言っていたように、お互いに支え合うのがチーム。ハマスタでの通算100セーブとなった。

MLBへ移籍した大魔神・佐々木氏は、ハマスタでは95セーブ。ハマスタでは初めての100セーブ達成となった。一つの球場で100セーブ以上を達成するのも史上5人目。今季はまだ昨年ほどの安定感がないが、夏場に向けて状態を上げ、さらにセーブを積み重ねて欲しい。

この逆転を呼んだのも、2番手の上茶谷が追加点を許さなかったから。6回は4失点したガゼルマンに代わって1アウト2、3塁でマウンドに上がった。投手の平良、さらに源田と連続三振でピンチを断つと、7回を三者凡退で片付け、西武へ一気に傾いた流れを止めた。今年はリリーフで素晴らしい活躍が続いている。ピンチでの火消しも板について来た。今後も頼りにしたい。

入江も苦しみながら無失点で切り抜け、今季初勝利が付く形になった。昨年も5勝しており、リリーバーなのでそこまで勝利は意識していないだろうが、チームへの明確な貢献として1つ数字が付いたことは、今後に良い影響があるだろう。

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ヤジ [Bad]

ガゼルマンは、5回まで再三のピンチを招きながら、無失点で切り抜けていた。低めにボールを集めることができていて、ゴロアウトを取る彼らしい投球だった。

だが、6回は1アウトを取ってから外崎を歩かせ、渡部のヒットの後、マキノンも歩かせた。1アウト満塁となり、川越を迎える。2球チェンジアップを空振りさせた。明らかにストレート狙いだったが、3球目は高めの釣り球を要求。これがシュート回転してアウトサイドへ行ってしまった。失投に合わせるようなバッティングでレフト線へ運ばれ、2点タイムリーとなった。

右打者だがこの日2安打の若林を迎えるところで、まずここで1つ代えるポイントだったが続投。若林にツーシームをライトへ運ばれて再び満塁。8番で1割台の古賀と9番の平良。古賀を抑えられれば、平良がそのままなら続投、代打が出れば相手に合わせて継投するつもりだったか。

5回まで無失点に抑えていただけに、2点で6回投げ切らせたいという思いが出たか。古賀に長打を打たれるのは想定外だったかも知れない。ガゼルマンも5回までは粘ったのだが、6回は粘り切れなかった。2四球を出し、川越にも失投を打たれた時点で決断が必要だったかも知れない。齋藤隆コーチのコメントも、この日のガゼルマンは良くないと見ていただけに。

ガゼルマンに投げさせたいという気持ちが決断の遅れに繋がり、4点のビハインドとなったが、この継投を打線がカバーして逆転勝ち。前回は7回1失点ながら援護なく敗れたガゼルマンにとっても、救われたと思う。次の登板では本来の投球を見せて欲しい。

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キジ [Other]

ベイスターズに限らず、今の野球は6回裏終了時でビハインドの場合は、非常に勝率が悪い。セットアッパー、クローザーを整備しているので、終盤の逆転はなかなか起きづらい。この日は平良に完璧に抑え込まれていたので、流れ的にも厳しい試合だった。

ベイスターズとしては、8回表に代打が出たが無失点で切り抜けたことが大きかった。平良から代わったところで大和の二塁打で、チームもそうだがハマスタが盛り上がり、全体が行けるかもしれない雰囲気が生まれた。僅かなチャンスをこじ開け、相手のミスにも乗じてビッグイニングにする集中力。

GET THE FLAG SERIES 2023として1998年の復刻ユニフォームを着ているが、当時のマシンガン打線のような攻撃で、大逆転劇を演出した。これで交流戦は3連勝となり4勝1敗のスタートで、単独首位も守った。勢いが付きそうな形で勝てたので、西武をスイープして乗って行きたい。

ハマスタも5月17日から引き分けを挟む5連勝となった。ハマスタでは16勝4敗1分と、昨年以上のペースで勝ち続けている。土曜から9連戦となったが、火曜からはPayPayドーム、京セラドームと相性の良くないビジターの試合が続くだけに、ハマスタでは勝って遠征に出たいところだ。

5月23日の読売戦で素晴らしい投球を見せた平良が中12日で先発となる。これまでも間隔は空けながら投げて来ているので、大きな違和感はないだろう。前回に続く好投を期待したい。西武は、金曜の予告先発が発表されていた松本。ここ最近は3連敗で、少し間隔が空いたことがどう影響するか。月曜の振替試合なので、さすがにスタンドは空席が目立つことになりそうだが、ハマスタのアドバンテージを生かしたい。

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