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終わってみれば牧デー!4安打で決勝打 最後も牧が刺す

06/01 横浜DeNA4-3福岡ソフトバンク(ハマスタ)

ソフトバンクのペースで進んでいた試合を8回、痛快な逆転劇で制した。2回に牧のタイムリーで先制も、ピープルズが4回までに3失点で降板。しかし、平田、国吉、三上がパーフェクトリリーフで反撃を待った。8回に1アウト1、2塁から宮崎がタイムリー二塁打で1点差。ソトが申告敬遠で満塁となり、牧が右中間へフェン直の逆転2点タイムリー二塁打。9回は三嶋が2アウトから四球を出したが、牽制悪送球で三塁を狙った周東を牧の送球で刺し、思いがけない幕切れとなった。

ポジ

楽天戦での凡退を糧に、ベテランのような安心感

4月後半からは相手投手のマーク、試合に出続ける疲れなども見え、開幕直後に比べると打率を大きく落とし、チャンスでも打てないことが目立つようになっていた牧。5月29日の楽天戦では9回表にノーアウト満塁で打席に立ち、松井の前に空振り三振に倒れた。チームは得点を挙げられずにドローとなった。

この日は、プロ野球でも有数と言われるカーブを投げる武田との対戦。最初の打席は2アウト1、2塁のチャンス。早速、2球目にカーブが来て、低めに大きく曲がって空振り。「これが武田さんのカーブか」と言わんばかりに苦笑いを浮かべた。しかし、カーブを続けて来たところ、見事にアジャストし、強く叩いた打球はマウンドに当たってセンターへ達した。前のボールよりも甘く来たとは言え、一度空振りしただけで合わせて来るあたり、開幕から何度も見ているが、ルーキーらしからぬ対応力。

5回は先頭でストレートをセンター前ヒット。7回も真ん中に入って来たストレートをフェン直の二塁打。パ・リーグを代表する投手から3安打の固め打ち。しかし、得点には結びつかず、2点ビハインドの苦しい展開が続いた。

そして8回、代わった松本から宮崎があと少しで逆転3ランというフェン直の二塁打を放ち、1点差となった。1アウト2、3塁でソトの1球目がボールになったところで、工藤監督が申告敬遠を告げた。1アウト満塁で牧が打席に入る。3日前の楽天戦での打席のことを思い浮かべながら。

初球の151キロが外れ、2球目は148キロが甘く来たが、タイミングが合わずファウルになった。3球目もアウトサイド低めの際どいコースに来たが、泰然と見送って2-1のバッティングカウント。次もストレートが来るというベテランのような狙い澄ましたバッティングで、低めのストレートを捉えた打球は右中間へ。逆転のグランドスラムかというところだったが、打球はフェン直となり2点タイムリー二塁打。

それでも逆転をもたらし、二塁ベース上で両手を高く突き上げた。打った瞬間はホームランだと思い、やや確信歩きでバットを持ったまま一塁へ向かっていた。打球が落ちて来るのを見て、一塁ベース付近でやっとバットを捨てて、急いで二塁へ向かった。なかなかここ一番という場面で結果が出ていなかったので、喜びを一気に爆発させた。

9回裏、三嶋が2アウトを取ったが、牧原大を歩かせてしまった。盗塁を4つ決めている俊足の牧原大に対して、プロ野球屈指の盗塁スキルを持つ周東が代走に出て来る羨ましい起用。牽制の上手い三嶋は盛んに牽制球を投じたが、力が入り過ぎて悪送球になった。ボールがエキサイティングシートのフェンスに当たって跳ね返ると、牧が素早く拾って完璧な送球。サードを狙う周東を見事に刺し、ゲームセット。

最後のプレーも牧が少しでもミスをすれば2アウト3塁という場面が残った。牧デーの最後をきっちりと安心感のあるプレーで飾ってくれた。4打数4安打の大活躍で、6月は10割ですねという問いかけには困っていたが、交流戦で再び開幕という形でエンジンがかかった牧の活躍が楽しみだ。

逆転を呼びこんだファイター、オースティン

ここ最近、一塁から三塁への激走やダイビングキャッチなど、4番としてのバッティングだけではなく、走攻守全てでチームを引っ張っているオースティン。それでも、この日の姿にはさすがに度肝を抜かれた。

6回、ショートへのゴロで全力疾走し、内野安打をもぎ取った。そして、宮崎への初球、誰もが予想しない、盗塁のスタートを切った。武田もマークしていなかったし、さすがに甲斐も驚いただろう。準備が出来ていない分、送球はワンバウンドとなり、オースティンの足が先に入り込んだ。来日初の盗塁が、現状プロ野球で強肩ナンバーワンの甲斐からとは、恐れ入った。

思わぬ盗塁成功と、甲斐から決めたという事実で球場は盛り上がった。ここは宮崎が凡退して得点には至らなかったが、オースティンのファイトがチームを突き動かしたのは間違いない。ヒットは内野安打の1本だけだったが、四球で歩いた2度の出塁はいずれも得点を挙げている。4番として十分な役割を果たした上で、チームを鼓舞する走塁、守備。どれだけ賛辞を送っても足りないくらい。怖いのはただ一つ、全力プレーが故のケガだけだ。

勝ちパターンを使わずに逆転を呼んだリリーフ陣

この試合が逆転勝利に結び付いた大きな要因が、5回からの4イニングをパーフェクトに抑えたリリーフ陣の頑張りだった。追加点を許していれば、逆転劇はなかったはずだ。

ソフトバンク打線をかなり警戒し、球数を浪費していたピープルズ。3失点だったが4回までに91球。先週ほど球威もなく、甘く入るボールも多かった。しかし、6連戦の頭で2点ビハインドという状況。ピープルズに5回までは投げさせるというのが普通の考えに思えた。

しかし、打順が回ったわけでもないのに5回から平田にスイッチした。これ以上得点を許さなければ逆転の余地が残るという思いだろうが、ちょっと追いかけ過ぎで、またリリーフの負担が増えそうだなと思った。

平田は久しぶりに良い投球を見た感じだ。登板間隔がかなり空き、5月は4試合のみ。まるでローテーション投手のような間隔で投げたが、そのうち3試合で2失点していた。この日はストライクを先行させ、5回を僅か8球で三者凡退に退けた。

国吉も楽天戦ではあわやホームランという危ない当たりを打たれていたが、この日はストレートが最速155キロをマークしたように力があった。栗原にまたも危ない打球を打たれたが、柳田には低めへフォークを投げ切って三振。2イニングで3三振を奪った。

2点ビハインドで8回。勝ちパターンのエスコバーや山崎を投入したくなるところで、三上を登板させた。甲斐に12球粘られても根負けせず、3つのゴロで三者凡退。逆転の流れを作った。

勝ちパターンを注ぎ込まずに、他のリリーフがしっかりと抑え、逆転してからはクローザーが締める。価値ある逆転劇は、翌日以降にも生きて来るような、チーム全員で勝ち取った勝利だった。

ヤジ

ピープルズは、いつもより少し球威が落ちていた。ソフトバンク打線を警戒し過ぎた結果、球威も落ちてコントロールも微妙に乱れたという印象。何とか3失点に留めたが、彼らしくないほどに球数を要した。

三嶋は最後、150%セーフでなければ行ってはいけない場面でサードを狙った周東を、牧が完璧な送球で刺して助けられた。スライダーは良い形で投げられていたように思うが、2アウトを取ってから、力みが強く、ストレートが指にかかっていなかった。牽制球も同じ感じになってしまった。

昨年は山崎の不振で、急遽クローザーを任され、あくまでも代役で、リリーフで投げているのと同じ感覚で投げられていた。しかし、今年は開幕からクローザーとしてシーズンインしており、チームがなかなか勝てない中で、自身も5月中盤から調子を落とし、結果が出ない中で力が入ってしまっている。

曲がりなりにも、急に逆転して1点差という難しい部類のセーブシチュエーションでセーブを挙げたという結果をキッカケにして、昨年のような落ち着いたマウンドを見せてもらいたい。

そして、8回の逆転劇は痛快だったので陰に隠れがちだが、代走起用が遅れた場面があった。1アウトから佐野がヒットで出塁し、代走の桑原を起用した。残りは9回なので打順が回るかは微妙なところ。その後、宮崎のタイムリー二塁打で1点差となり、なおも1アウト2、3塁。3塁ランナーはオースティンで、この日の盗塁を見れば足もある程度期待できることは分かる。しかし、逆転のランナーとなる宮崎は、交代すべきところ。

だが、宮崎はそのままで、ソトが打席に入った。1球ボールとなったところで申告敬遠。ここで宮崎に代走の田中俊が送られ、同時にソトも知野と交代した。

佐野に代走を出しているくらいなのに、もっと打順が回らないはずで、かつ二塁から生還しなければならないのに代走を出さない意味が分からない。宮崎の一打で興奮し、忘れていたとしたら監督失格。ソトが歩こうが、逆転のランナーは二塁であることは変わらないのだから、待つ必要がない。初球はボールになったが、ソトがヒットを打ち、ホーム突入で憤死しては目も当てられない。

早いイニングで代打を使って行ったので、確かに残り野手は少なめではあったが、結果的に田中俊と知野を出したように、躊躇するほど残っていないわけでもなかった。9番に楠本が入っており、代打を出すとすれば1番に入っていた投手のところくらい。2番の伊藤光は交代しないと思うが、回るとしたら既に逆転している場面になる。9回裏があっても中軸に回り、代打が必要なところまで行けばサヨナラになっている。

誰の打力を期待するかだけ決めておけば、1人残っていればいいはず。細川を代打に残すのであれば、2人はすぐに使えるし、高城を一塁の代走に起用しても良かった。このあたりのベンチワーク、監督1年目とは言え、先を読んで迅速な判断を下すことが要求される。

キジ

交流戦はこれで3カード全てで初戦を取った。始まる前は、とにかく各チームに一つは勝って欲しいという、かなり低い願望を抱いていた。特にソフトバンクにはこれまでも大きく負けていたので、ハマスタでやる分、何とか一つ勝って欲しいと思っていたが、初戦でこんな形で勝利を掴むとは。

まだ7試合目で順位うんぬんは早過ぎるが、しっかりと先勝できていることは評価したい。ただ、やはり先発投手が安定しないと。この日は比較的、これまでも安定感のある投球を見せていたピープルズだが、ビッグイニングで試合を壊すことはなかったので、それが勝利に繋がった。

2戦目は久しぶりの先発となる中川。過去2試合は2回2/3、4回と早めに交代している。しかし、その2試合ともチームは打線が活発で勝利している。本人はまだプロ初勝利はお預けになっているが、チームへの貢献は高い。

ソフトバンクは東浜。この日限定であの男を連れて来てはどうか?2017年日本シリーズ第6戦、レフトスタンドに向かって飛び込んできた、あのソロを忘れることはない。それは冗談にしても、プロ初勝利を目指す中川に、援護点が欲しい。

神里が4回に今宮のセンターオーバーの打球を処理する際、足を痛めたため途中交代した。その時は大丈夫という合図を出していたが、少し症状が出ているのだろうか。代わって楠本がスタメン起用される形になるだろうか。楠本の交流戦と言えば、西武戦でプロ1号が逆転満塁弾という印象に残る活躍がある。

交流戦で復帰し、2試合目となる東浜を攻略できるか。

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