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大貫の好投も森の活躍も 三嶋がよもやの炎上4失点サヨナラ負け

07/12 阪神4x-3横浜DeNA(甲子園)

長いことファンをやっていれば信じられないような苦しい負けを経験するが、これは堪える。日本代表に選出された5連勝中の青柳と対等以上に投げ合い、6回無失点と好投した大貫の奮闘。ノーアウト満塁からの併殺崩れの1点だけだったところ、その青柳からプロ初打点となるタイムリーを放った森の活躍。9回、2アウトまで取ったが、5連打でそれらが霞んでしまうようなショッキングなサヨナラ負けに変わった。

ポジ

大貫が、青柳との投げ合いを制した。正確にはどちらにも勝敗は付いていないが、投げ勝ったと言える内容だった。

相性の悪い近本には3打席目に1本打たれたものの、先頭打者として出さず、仕事をさせなかった。梅野にもマルチヒットを許したが、中野を打ち取り、9番から始まる形を作れた。先頭打者を出さないことで、安定した投球ができた。

ストレートにも力があり、左右高低のコースにきっちり投げ分けることができていた。そのため、変化球も効果的で、スプリットで三振を奪った。初回は三者凡退に抑えたが、それ以外はランナーを背負う投球だった。粘り強くコースを突き、内野ゴロを打たせる本来の投球が戻って来た。3連勝とはならなかったが、これまでで一番良い内容だった。後半戦に期待が持てることは非常に大きい。

打線はホームランなしにも関わらず、4安打で3点と少ないチャンスをものにした。しかし、この日もノーアウト満塁のチャンスを作りながら、佐野の併殺崩れで何とか1点を取るのみだった。森の当たりは悪くなかったが、詰まらされており、伊藤光の足ではタッチアップできなかった。近本から良いボールが返ってきていた。

そんな良いとは言えない流れで、勝利を手繰り寄せたのが、連夜の活躍となった森。この日も2番に入った森は、5回に桑原が2アウトから三塁打を放った後、青柳に対して粘り、四球を勝ち取った。当たっている佐野に回す素晴らしい繋ぎの役割を果たしたが、ここは無得点。

そして6回、2アウト2塁で桑原が歩き、森との勝負になる。2球目の真ん中に入って来たスライダーを振り抜いた打球は左中間へ弾んだ。伊藤光が還ってプロ初打点をマーク。サンズがボールを弾く間に桑原も還って3点リードとなった。

主力の先発投手が復調を見せ、救世主のように現れた19歳の若者が活躍。大きな期待を受けて、しっかりと活躍する森の姿に、これだけで幸せという時間だった。

大貫から勝ちパターンのエスコバー、山崎と繋ぎ、完封リレーでの完勝も見えて来ていた。全てが上手く回っている試合だったのだが。

ヤジ

強いて言えばまたもノーアウト満塁で無得点未遂に終わったくらいで、文句のない完璧な試合運びだった。9回2アウトまでは。

梅野に全てライト前へ3本打たれた。9回もインサイドの厳しいところにストレートを配し、ファウルを打たせ、その後のカーブを合わされた。このあたりからも、読まれていたかなという感じ。

中野が快音を響かせたライトへの鋭い当たりは、関根の正面。良い当たりが正面を突き、さすがにベイスターズの流れは変わらない、勝利を確信してしまった。代打で佐藤輝が登場し、甲子園の空気は変わった。不振でスタメンを外れようとも、彼に魅せられた阪神ファンの期待感、そして場外ホームランを目の当たりにしたDeNAファンの不安は変わらない。

2球で追い込み、いわゆるあと1球の状態だったが、フォークを続けて、これをセカンドの左へ転がされた。サトテルシフトでそこには誰もいない。そして、この一打で甲子園の空気はまるで変わってしまった。

たらればを言っても仕方ないが、やはりここが一番のターニングポイントだった。ここ4試合で1安打、スタメンを外されたルーキーに2球で追い込みながら、勝負を焦ってしまった。インサイドに敢えて行かなかったのは裏をかいたつもりなのかも知れない。あるいは、ひとつ前のフォークに合っていないような空振りをしたからだろうか。だが、フォークを中途半端にストライクゾーンに入れてしまった。前のボールより甘くなれば打ちやすい。追い込まれているのだから食らいついて来る。

三嶋ほど経験のある投手が、少々球場の雰囲気が変わったくらいで飲まれるとは思えないが、少しずつ投球が狂い始めた。近本も2球で追い込んでから、ストレートを挟んで佐藤輝と同じようなフォークを投じたが、レフト前へ運ばれた。読売戦で打ち込まれたような、何かどの球種が来るのか分かっているかのように。

連続無得点が続いていた阪神にタイムリーでの得点が入り、これまで溜まっていたものが堰を切ったかのように溢れ出して来た。糸原にはボールが先行し、真ん中高めのストレートでストライクを取りに行ったところをセンター前へ弾き返され、1点差となり1、3塁。

マルテには初球のスライダーで空振りを取り、2球目も同じような球を狙ったはずだが、失投でインサイドから入る形になった。マルテも予想しておらず、見逃しで0ボール2ストライク。

続くマルテの3球目が物議を醸すボールとなる。アウトサイドのボール気味のところを突いたはずのストレートが、これも失投で中へ入ってしまった。伊藤光はマルテのアウトサイドに寄っていたが、ストレートが通った軌道はベースの上だったように見えたが、ボールの判定。ストライクと思った伊藤光が喜んでマウンドへ向かおうとして、崩れ落ちた。

審判も人間で、あと1球のストライクでゲームセットとなることは分かっている。キャッチャーがアウトサイドに寄り、1球は外してくると思っているところ、際どいボールが来ても、なかなかストライクとは言いづらいだろう。プロの審判であるからには、そういったことに関係なく公平で正確なジャッジを求めたいが、現実はやはりそういうこと抜きで判定するには自動判定を考える必要がある。こうした判定で救われたり泣いたりすることも野球なのだろうか。

気持ちは分かるが、この判定の後も冷静でいて欲しかった。もう少し周りが声をかけることはできなかったか。マルテへの4球目もストレートを続け、真ん中に入った。サトテルの時と同じで、厳しいボールの後に同じ球種を続けても、それより甘くなった場合のリスクが高過ぎる。外し気味のストレートの後だったので、裏をかいたのかも知れない。マルテは選球眼が良く、この日も2四球を選んでいたことから、カウントを悪くしたくなかったと思うが、まだ1-2だったので、あまりにも真正直にストレートを投げてしまったと思う。

マルテの打席あたりからは平常心では投げられなくなっていた。大山にも初球が甘く入り、あっという間のサヨナラ劇。かつてクローザーになる前は、甲子園での3連戦で、2度サヨナラ負けを喫したこともあり、それほど良い思い出は残っていないかも知れない。

昨年途中からクローザーになり、同点からの負けはあったが、セーブ機会それも3点ありながらの逆転負けは初めて。クローザーの重圧、そして完璧な試合の流れを土壇場でひっくり返してしまうツラさ。これは今のチームでは山崎しか分からないこと。後輩ではあるが、クローザーの先輩として声をかけて欲しい。登板過多になっているが、このままオールスターに入るのではなく、セーブを挙げ、胸を張って出場して欲しい。

阪神がもし優勝すれば、彼らの中で語り草になるような、奇跡的な逆転劇になるのかも知れない。我々がハマスタの広島戦で経験した3者連続ホームランでのサヨナラのように、こういう勝ち方の喜びは分かる。こんな苦しい夜があるからこそ、「その日」の喜びが爆発するのであろう。

キジ

大貫の好投に、連夜の森の活躍。森の一打には全ベイが歓喜したはずだ。それらが消えることはないが、勝利という形となって報われ、喜びを分かち合い、次へ気持ちよく繋げて行けるはずだった。本気で応援しているからこそ悔しく、しばらく震えが止まらなかった。

このショッキングな敗戦で再び最下位に転落とは出来過ぎている。一時的な順位に一喜一憂しても仕方ないが、あと2試合、逆に気持ちを入れて戦って欲しい。結果は変えられないのだから、切り替えて戦うしかない。連投にもなっているクローザーのところをどうするか、注目したい。

2戦目はアルカンタラと坂本の先発となる。アルカンタラは最初の2試合は打ち込まれていたが、最近は4試合連続でQSをマークしている。しかし、青柳以上の投手はいないと思って、自信を持って対戦して欲しい。坂本の先発試合は、チームで一番の勝率。10連敗を甲子園で止めたのも坂本だった。この4連敗を止め、先週に引き続きチームに勝利をもたらしてくれることを信じたい。

コメント

  1. 8年目 より:

    こんにちは、突然のコメント失礼します。
    人気ブログランキングの方で貴ブログを知りまして、拝見させていただきました。
    数々のクオリティの高い記事、とても感銘いたしました。
    宜しければこれからも、意見交換などができたらなと思っております。

    試合についてですが、直接的な敗因は三嶋投手でしたが、やはりここ最近の懸念通り打線が不活発なのが痛いですね。
    大貫投手の好投で、少ない得点ながらも優勢でしたが、いずれにせよこのような打線の状態では難しい試合だったと思います。
    顔ぶれはそろっているわけですし、シーズン序盤の貧打とは事情が異なりますよね。打順の組み換え、選手起用の入れ替えなど、どのようにしたら改善が見込めるでしょう。
    個人的にはさっぱりなのですが、どう思われますか?

    • RockyRocky より:

      コメントありがとうございます。

      そうですね、ラミレス監督の頃から長打力、爆発力、見た目では「怖い打線」と言われ続けて来ました。
      しかし、ホームラン頼みの攻撃は、良い時は脅威ですが、少し落ちると得点が入らなくなる脆さがあります。
      三浦監督もプラスアルファを取り入れるべくキャンプで考えていたと思いますが、結局陣容から足を使えるのは僅かで、進塁打さえままならない状況です。

      神里も不調の末ケガで離脱し、足があるのは盗塁を量産できるほどではない桑原のみ。今週やっと森が入りましたが一時的でしょうね。
      ソトか宮崎のどちらかしか使わないとか、佐野をファーストに回すといった思い切りはできないと思うので、故障でもない限り基本的には変えようがないです。
      貧打と言っても2~3点は取れるのであれば、先発投手がゲームを作ってこの日のような試合をするしかないかと思います。そもそも打線より投手陣の問題が大きいです。
      引き分け試合でも投入する勝ちパターンに負荷がかかっているので、シャックや伊勢、三上、平田あたりにしっかり働くようにしてもらう方がいいと思います。出しづらいのは確かですが。

      • 8年目 より:

        返信ありがとうございます。

        足が使えないという点では、盗塁以外にも一点を取るために必要なヒット数が変わってきますよね。
        例えばランナー一塁でライト前ヒットのとき、一三塁を作れるか、それとも一二塁で収まってしまうか。
        二塁ランナーが外野の前のヒットで帰ってこられるか。
        いずれもベイスターズは各打者各駅停車で、塁打以上の余分な進塁が望めません。
        長打が出ないと一点を取るのにヒット四本を要してしまいます。
        ヒット数は多くても得点が少ない要因になっていますね。

        おっしゃる通り打順などでの解決はできそうもないので、投手陣の奮起が待たれますね。
        このオリンピック休みでどれだけ立て直せるかというのがカギになるでしょう。

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