スポンサーリンク

牧だけが救い、今季を象徴 最下位確定と目前の胴上げ

10/26 横浜DeNA1-5東京ヤクルト(ハマスタ)

ホーム最終戦に集まったファンの前で、相手チームの胴上げ。ファイナルセレモニーを待つ中、歓喜の瞬間を羨望の眼差しで見つめるしかなかった。今永も気合を入れてのマウンドだったとは思うが、3回に捕まった。3本のヒットで1アウト満塁とされ、サンタナと中村に連続二塁打を浴びて4失点。3回5失点でKO。打線は初回に牧のタイムリー二塁打で先制も、その後は再三のチャンスを生かせず11残塁。リリーフが無失点のリレーも生かせず、最下位が確定した。

スポンサーリンク

ポジ

牧と森を見るくらいしか楽しみがない、そんな試合になってしまった。初回は森が二塁打で出塁し、牧がもう少しでライトスタンドというフェン直の二塁打で先制。若い力でこれ以上ない滑り出しだった。

逆転されてからも、3回に森がレフト線へ二塁打を放ち、マルチヒットとした。しかし、後続がなく得点に至らず。牧は4回に二塁打を放つと、6回に低めのチェンジアップを見事に拾ってフェン直の二塁打。あの低めのボールをフェンスまで持って行くのだから、凄い技術だと思う。

これで前の試合から5打席連続の二塁打でプロ野球新記録。一気に35本まで伸ばし、長嶋茂雄氏も抜いた。2リーグ制以降ではトップの数字となった。10月は日々、牧が打って記録が生まれた。栗林と比べて厳しいかなと思った新人王だが、最後の凄まじいラストスパートでの記録の数々。記者がどう判断するか。

モリマキが打つのは嬉しいのだが、ホントに2人しか打たないのでは厳しい。ソトがコースヒットも含めてマルチだったが、1、3、5番がブレーキになり得点に繋がらなかったことが残念だった。

今永降板後、6人のリリーフで村上の1安打だけに抑えた。ワンサイドゲームにもなりかねない展開で、勢いのあるヤクルト打線をよく抑えたと思う。2番手の三上が2イニングを25球でパーフェクトリリーフ。これで流れを止めることができた。

唯一ヒットを打たれた田中健もストレートが146キロをマークし、以前よりも力強かった。村上のバッティングが巧かったというだけで、投球は素晴らしかった。山崎も4点ビハインドで150キロを超えるストレートを投げ込んだ。僅差のリードで力が入る場面でも同じように投げられれば良いのだが、現状は少し波がある。

リリーフの好投で、試合の緊迫感を維持できたが、打線が応えることはできなかった。

スポンサーリンク

ヤジ

いつも良い投球ができるわけではないし、調子が悪くてどうにもならない試合もある。それは理解しているが、この日がそうなるのか、と。こちらが優勝争いをしているわけでもないのに、常に追い込まれたような投球。今永だからこそ言いたい。あまりにも情けない投球だった。

有利なカウントにしても打ち取り切れず、最後に甘いボールを仕留められるという繰り返し。ストレートも押し切れず、ファウルになってしまう。そして、変化球は高めに甘く浮いた。それでも、ベイスターズのエース、大黒柱だからこそ、悪いなりに何とかして欲しかった。1点も取られるなとは言わない。だが、最少失点で凌いで欲しかった。

一番悔しいのは本人だろう。来季に期待を持たせるような投球をし、ハマスタでの胴上げを阻止する。強い気持ちでマウンドに上がったのだと思うが、苦しい投球だった。一番の分岐点は2回表の村上の打席だろう。ストレートをコースに投げ切っても、ファウルになり打ち取れなかった。これでこの日のボールが行っていないのではないかと今永も戸柱も感じてしまった。村上のバッティングがヤクルトに流れを引き寄せた。さすが4番という内容のある打席だった。

そして、3回は塩見を簡単に追い込んだが、やはりなかなか打ち取れない。最後は高めのストレートを弾き返された。この日のストレートでは押せないとバッテリーの意識が強くなった。村上にもストレートで押し切れずにポテンヒット。ストレートがさらに減って行く。サンタナには4球全て変化球で、最後は前の打席にフェン直の二塁打を許した、真ん中高めのチェンジアップと同じボールが行ってしまい、2点タイムリーになった。この配球は全く理解できない。操れていないチェンジアップを、連投してタイミングも外せていない。グランドスラムでもおかしくなかった。

何とか2点で止めて欲しいところだったが、中村にも今度はカットボールが甘く入り、連続二塁打。ストレートが激減する中、変化球にタイミングを合わせているところ、これだけ甘く入ってしまってはどうしようもない。

復帰戦となった今季初登板でもヤクルトに打ち込まれ、これで4戦4敗。今季5敗のうち4つがヤクルト戦で、完全に苦手となってしまった。来季にどうリベンジするか。打たれた原因をオフにしっかりと分析して欲しい。

4回に1アウト1、3塁で戸柱が併殺打に倒れたあたりで、これはそういう試合かなという雰囲気はあった。ヒットが出て塁上を賑わしても得点に至らない。ヤクルトと同じ9安打も1点止まり。ここぞの集中力、1点を取るしたたかさが足りない。最終戦で今年を象徴する拙攻を見せつけられてしまった。

スポンサーリンク

キジ

頑張っているのは牧だけ、そんな今年を象徴するような試合になってしまった。いや、もちろん他の選手も頑張っていないわけではないが、結果が全て。牧が4番に入ってこれだけ打っているのに、ほとんど得点に繋がらない。エースと目される投手が、優勝したヤクルトに全く通用せずKOされる。

最終戦のセレモニーも予定されている中、先に敗戦。ビジターファンにもサービス心旺盛なDeNAは、セレモニーに入らず、甲子園の阪神-中日戦の中継を流した。ヤクルトにおめでとうの気持ちはあるし、自分が相手の立場だったら凄く嬉しいこと。ビジターファンもお客なわけで理解しないことはないが、あまりにも切ない。ヤクルトの優勝と同時にDeNAの最下位も確定し、歓喜の瞬間を見た後での最終セレモニー。こんなの盛り上がるはずもない。

この日に優勝が決定したのだから、胴上げをハマスタでするのは良いと思うし、ヤクルトファンも何とかこの日のチケットを手にしたのだから、一緒に歓喜の瞬間を味わって欲しい。だが、試合終了時点で決まっていないのだから、最終戦セレモニーをした後で、ハマスタを存分に使ってもらえばいい。

こんな最終戦は前代未聞だ。最終戦セレモニーがこの形になったこと、どれだけ横浜DeNAベイスターズの球団職員、フロント、監督、コーチ、選手が悔しく思っているのか。本気で悔しいと全員が感じていなければ、横浜一心でもないし、来季の巻き返しなどない。三浦監督は、目の前の胴上げが悔しいと言ったが、それは2019年に見たばかりだ。結局、その悔しさは何の形にもなっていない。

ヤクルトの強さは、一番身に染みている。6勝17敗2分。これだけカモにされ、最後は本拠地で胴上げまでさせるのだから、個人的には悔しいを通り越して恥ずかしい。ドラフトで指名した来季のルーキーを招待して、こんな醜態を見せた。どんでもないチームに入団することになったと思うかも知れない。でも、一人でも自分の力で何とかしたいと思ってくれれば嬉しい。

思えば、3月30日のハマスタ開幕戦。開幕3連敗のヤクルトになら勝てそうだと思っていたし、試合も優位に進めていた。だが、8回にひっくり返され、3戦目も11-6から引き分けて2敗1分。最初からヤクルトの差は大きく開いていた。

もともとケガ人さえ出なければ、と言われていたが、それ以上に投手陣をよくぞここまで仕上げて来たと思う。高津監督、伊藤智仁、石井弘寿両コーチを中心に、もちろん投手たちの努力に敬服する。そこに4番がどっしりとした、勝負強い打線が噛み合い、見事な6年ぶりの優勝。おめでとうございます。

観戦試合だが、時間の関係もあり試合内容を中心に書いて今回は終了。あと1試合残っているし、振り返りはオフにじっくりするとして、観戦記は気持ちが向けば別投稿として書ければと思う。

(10/28追記)観戦記部分は翌日の投稿を参照

コメント

タイトルとURLをコピーしました