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新潟で7年ぶり勝利 伊勢と山崎が完璧なリリーフ

05/10 横浜DeNA3-1読売(エコスタ新潟)

前回の対戦でプロ初勝利を献上した山崎伊に対し、初回から速攻で3点を先取した。桑原、関根の連打と楠本の死球でノーアウト満塁とし、牧が犠牲フライ。ソトは詰まった当たりがレフト前に落ち、2点タイムリー。その後は立ち直った山崎伊から追加点を奪えなかったが、先発のロメロがランナーを出してもゴロを打たせる本来の投球で7回1失点。伊勢は三者連続三振、山崎も2三振を奪って三者凡退と完璧なリリーフを見せた。

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ポジ

スミ3の嫌な流れを断ち切るリリーフ

ヒーローインタビューには、投打に活躍したロメロとソトが呼ばれた。もちろん、この二人の貢献も大きいし、文句はない。だが、この試合は、打線が初回に3点を先取したものの、その後は追加点を挙げることができず、嫌な流れだった。そうした中、8回から伊勢と山崎がパーフェクトリリーフを見せ、読売に全く付け入る隙を与えなかったことが大きい。

開幕から失点のない伊勢は、ロメロに代わり2番手として8回に登板。ブルペンでの調子は悪かったようだが、8番の代打立岡から高めのストレートで空振り三振を奪うと、八百板、廣岡と三者連続三振。過度に力むこともなく、落ち着いた投球。今季これまでの結果も自信になっているだろう。

腕の振りが良く、ストレートも打者が伸びを感じるような軌道を描く。ストレートに対応しようとすると、早めに振り出さないと当たらないという感覚があるから、変化球の見極めも難しくなる。廣岡にはボールが3つ先行したが、ストレートで押し、最後はインサイド高めの完全なボールゾーンを振らせた。スピードガン表示は146キロでも、打者はかなり速さを感じているはずだ。

これで開幕から17試合連続無失点。チームはリーグ最少の32試合目だが、リーグトップの登板数。現状、三嶋も登録を外れた中で、伊勢に頼らざるを得ない状況だが、登板過多は気になるところ。せっかくこれだけ良いのに故障させるわけにはいかない。ここまでは多少負けている展開でも投入していたが、今後はクローザーに近いような限定的な起用にして欲しい。それ以外は入江や平田らを使うしかない。

そして、山崎も2点差の9回、2番からという打順だったが、いつもよりもストレートで押した印象。丸には全球ストレートで、最後はインサイド高めで詰まらせてサードフライ。丸もツーシームをイメージしていたと思うが、この日のストレートには自信があったのか。

ウォーカーはストレート3球で見逃し三振。こうなると何かツーシームを狙うような指示、もしくは癖に関する情報があったが、それが完全に外れたか。最後のボールはアウトサイドのコースギリギリではあったが、低めのコーナーへ行ったというほどではなかった。

岡本和に対してもストレート3球で1ボール2ストライクのカウントを作り、最後はツーシームで空振り三振。ここで2球続けて来た。コースとしては真ん中に入って来る甘いボールだったが、タイミングが合っていなかった。

最近の山崎はセーブシチュエーションで登場してくると、気持ちが入り過ぎというか、悲壮感さえ漂うような表情でマウンドに立ち、明らかに力んでいる様子だった。しかし、この日はまず表情が落ち着いていると感じた。力みが少ない分、ストレートもしっかりと指にかかり、回転がかかっていたように思う。こう言ってしまうと悪いが、ハマスタではなく広いエコスタで、2点リードがあったというところも少なからず影響しているだろう。

5月4日にコロナの陽性判定を受けて以来の登板となったが、7-1と大量リードした場面となり、楽な気持ちで落ち着いて投げることができた。この流れで先週のマツダで復帰後初セーブを挙げることができたので、精神的にも良い状態でマウンドに上がれているように思う。

伊勢、山崎が隙のない投球を見せ、不安視されていた勝ちパターンに光明が見えて来たか。

隙のない走塁と好守で流れを引き寄せる

初回の3点は、隙のない走塁から生まれた。

桑原がヒットで出塁し、牽制で逆を突かれ間一髪のタイミングで帰塁。原監督がリクエストしたが、判定は変わらずセーフ。ここは仕掛けずに、関根のヒットと楠本の死球でノーアウト満塁。牧がインサイドのシュートに詰まらされ、浅いレフトフライだったが、桑原がタッチアップのスタート。

ウォーカーのレフトの守備については、プロ野球ファンの中でもかなり話題になっており、守備範囲、動作の機敏さ、肩のどれを取ってもかなり厳しいとの評判だった。当然、ベイスターズのコーチ、選手もそれを理解しているので、かなり浅いフライでもスタートを切った。思ったよりはまともな送球が返って来たが、桑原が僅かに早くホームへ滑り込み、先制点。

この間に、関根と楠本がそれぞれタッチアップで進塁しているのが素晴らしい。当然と言えば当然だが、セカンドランナーの関根が、ウォーカーがバックホームするのを確認し、ホームがクロスプレーになることを予測してサードへ進んでいる。楠本も、前のランナーの動きを見て、しっかりと合わせた。

それにより、続くソトの詰まったレフト前に落ちるヒットが2点タイムリーとなった。1アウトだったが、楠本も打球が落ちると判断し、ホームまで還って来た走塁も素晴らしい。

相手の守備力をしっかりと頭に入れ、打球判断も適切に行っていなければ、牧のレフトフライでは得点が入らず、ソトの打球でも1点しか入らなかった可能性もある。佐野、宮崎ら強打者は不在だが、少しでも先の塁を奪うという走塁が、初回の得点を3点にまで広げた。

楠本は、守備でも勝利に貢献した。6回、1番からの好打順で、廣岡がフラフラと打ち上げたライト線の飛球にダイビングキャッチを見せ、ロメロを盛り立てた。先頭が出塁していれば2点リードも危ういものになっていた。

そして、7回は2アウト1塁から、大城が右中間を破る二塁打。楠本が捕って中継の牧へ送球。牧も良いボールをホームへ返して来た。中田では回せないのではないかと思ったが、2アウトで次が8番ということもあったのか、ギャンブル的に回して来た。山本が捕ってしっかりとタッチする余裕もある中継プレーで、ロメロをまたも救った。

中継プレーにどこかミスがあると1点差になっていた場面。しっかりと守れたことは大きかった。レフトのウォーカーの守備で3点に広がった初回と、ライトの楠本の活躍で失点を阻止した7回。この日は、守備力の差が、勝敗に直結したように思う。

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ヤジ

初回に好走塁で3点を奪って主導権を握ったが、4点目が取れれば言うことなしだった。チーム防御率的にも4点目というのは必要な状況。3点のまま追加点が取れなければ、流れも相手に傾く。この日は守備とリリーフで流れを渡さなかったが、あと1点を取りに行く野球をして行きたい。

山崎伊に負けを付けたことは有意義だが、初回3失点もQSをマークしており、プロ初勝利を挙げたイメージの良さを消すまでには至らなかった。

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キジ

新潟では、2015年以来となる7年ぶりの勝利。DeNAに変わる前から新潟では主催試合を行っていたが、2012年以降は、地方でのホームゲームを減らして行き、近年では新潟が唯一の地方ゲームになっている。南場オーナーの出身地ということも大きな要素としてあるだろう。

この日は平日ということもあり、16,352人にとどまったが、球場のキャパシティとして大きく、設備も新しいという点でエコスタでの主催試合を行っているのだろう。管理人も昨年、現地に行ったが、施設としてはキレイだし、広さもあると思った。だが、隣にあるビッグスワンの方が凄いなという印象だった。新潟アルビレックスも独立リーグの試合を行っているので、ヒーローインタビューのお立ち台くらいはあっても良いかなと思った。

ヒーローインタビューの最後にネタを披露したロメロは、立ち上がりは少し不安な面もあったが、ランナーを出しながらもゴロを量産し、併殺を取って行く持ち味を発揮。ずっと序盤に失点する登板が続いていたが、3回に内野ゴロ間に許した1点だけで切り抜けることができた。3勝目を挙げ、来週は相性の良いバンテリンドーム。気温も上がって来ているので、これから本調子になってくれれば。

水曜日は移動日となり、木曜に2戦目をハマスタで行う変則日程。金曜はDeNAがそのままハマスタ、読売も東京ドームでの試合になるので、移動ゲームにならないという背景で、水曜が移動日となったのだろう。

ゴールデンウィークは連敗が続いている読売。故障者も出て勢いのないところで、連勝しておきたい。木曜は菅野が復帰と言われているが、どのような状態だろうか。DeNAも宮崎が復帰予定で、先発の大貫は前回、今季初勝利を挙げて状態は上向き。菅野を攻略できるかどうかが鍵になる。あとは、管理人が現地というのが最大の問題だろうか(0勝5敗)。そろそろ勝利を見せて欲しい。

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