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「初」が並んだ試合 開幕投手が待ちに待った白星

06/23 読売5-7横浜DeNA(東京D)

5月15日以来の先発となった東に対し、初回に佐野が2試合連続の8号ソロで援護。東が初回のピンチを切り抜けると、森と蝦名のタイムリーで着実に加点。6回には、森がプロ初ホームランを放ち、7-0とリード。しかし、6回に東が2点を失い、クリスキーに交代するが、中田に2ランを浴びて3点差。7回にも岡本和のタイムリーで2点差まで迫られたが、エスコバーから山崎に繋いで逃げ切った。東は今季初勝利を挙げた。

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ポジ

ベイスターズにとってたくさんの「初」が並んだ試合で、大きな勝利を掴みとった。

  • 開幕投手の東が今季勝利
  • 伊藤光が今季ヒットからの猛打賞、スタメンマスクで今季勝利
  • 森がプロホームラン、プロの3打点
  • 公式戦対戦の赤星を4回5得点でKO
  • 今季の16安打で7点
  • 今季の東京ドームでの3連戦で、読売戦今季の勝ち越し

他にもあるかも知れないが、思い付く限りでもこれだけの「初」があった。

三浦監督も苦しんだ開幕投手の連敗、反撃なるか

中でもチームにとって大きいのは、やはり開幕投手の東に今季初勝利が付いたことだろう。どんな形であれば勝ったということが何よりも重要。だが、内容としては褒められたものではなかった。

初回に佐野のソロで1点をもらい、久しぶりの1軍のマウンドへ。前日の石田もそうだが、このところ初回に先制しながらすぐに失点するパターンが目立っていた。

先頭の丸にヒットを打たれたが、ウォーカーと吉川を打ち取り2アウト。岡本和を3球で追い込むが、なかなか勝負球が決まらない。結局歩かせて、坂本には初球高めのストレートをセンターへ弾き返された。逆転3ランかと思ったが、フェンスの手前で桑原がキャッチ。絶好調の坂本ならスタンドまで持って行かれていただろう。何とか立ち上がりを0点に抑えられた。

その後も、5回まで4度先頭打者を出すピッチングで、常にランナーを背負う形になった。それでも、カーブやカットボールを交え、得意のチェンジアップを有効に使ってスコアボードに0を並べた。味方の打線が爆発し、6回までに7点の援護をもらえた。今季ここまで6試合に先発している東だが、平均得点は1.83点と自身の失点も多いが援護も得られなかった。

6回まで投げ切りたかったが、2点を失って代打の中田を迎えたところで交代となった。クリスキーが2ランを浴びた為、5回2/3で3失点という結果になった。7安打と3四球で塁上を賑わせ、良かったとは言えないが、打線の援護にも救われた。

三浦監督も1999年に自身初の開幕投手を務めたが、開幕から6連敗と苦しい経験をしている。勝ったのは6月20日。東は5連敗だが、ほぼ同じような経験をした。1999年の三浦は9勝を挙げている。一つ勝って、ここからどれだけ変われるか。東が本来の力を発揮すれば、借金6前後で停滞するチームが浮上するはずだ。

ケガに続いてコロナ、2ヶ月半ぶり出場の伊藤光

その東を攻守に支えたのが伊藤光。実に4月2日以来の出場となった。4月7日に左脚の張りで登録を外れ、5月にファームで実戦復帰したが、5月19日に新型コロナの陽性判定を受けた。5月末に復帰し、今週から1軍へ合流した。

先週、ファームで5打数5安打をマークするなど、バッティングも好調だった。そのファームでの調整期間に、東とバッテリーを組むこともあり、直近のボールを受けているという点、スタメン出場を続けていた嶺井の疲労への配慮という点からこの日のスタメン起用となった。

打たれる怖さのある東を鼓舞し、引っ張って無失点を続けた。1軍ではまだ5打数でヒットがなかったが、2打席目でライトへの二塁打を放って今季初ヒット。そこから一気に3安打の猛打賞。バッティングでも貢献した。東が交代した後は、逆転のピンチで平田を好リードで支えた。

スタメンマスクは、この日が4試合目だったが、チームが勝ったのは今季初めて。フル出場でチームに大きく貢献した。今年も含め、ここ数年ケガが多く、1軍にいる期間も少なくなってしまっている。だが、バッティングの良さに加えて経験も豊富で、キャッチャー陣でも重要な存在。嶺井、戸柱と補いながら投手陣をリードして行ってもらいたい。

森がプロ初ホームラン、3年目コンビで6打点

6回に森が戸田からプロ初ホームランを放った。2球目のアウトサイドのストレートを弾き返し、右中間を破るかなという打球が伸びて、スタンドまで届いた。その前には佐野、大城がこれは行ったかなという打球を放ったが、フェンス最上部に当たって単打になっていた。それらの打球よりも勢いはないように見えたが、森の願いが届いた。

最初の打席でも2点目のタイムリーを放ちマルチヒット。2四球も含めて4度出塁した。3打点を挙げ、結果的には7-5と2点差の勝利で、6、7点目を叩き出した森のホームランが勝負を分けた。ヒーローインタビューにも呼ばれ、爽やかな笑顔とあどけない受け答えを見せていた。全ベイがキュンとしながら見ていたことだろう。

大卒だが同期にあたる蝦名も3打点を挙げた。3年目コンビで7点中、6打点を叩き出した。2回に森のタイムリーに続き、レフト前へしぶとく運ぶタイムリー。4回にはチームが主導権を握る4、5点目の2点タイムリーを放った。

交流戦の途中からスタメンの機会を得て、結果を出し続けている。前日から1番に入っているが、下位打線から作ったチャンスでランナーを還す役割もこなした。4回はアウトになった走塁も積極的。

楠本もそうだったが、やはり1軍のレギュラーで試合に出続けるというのは、ファームとは全く違うものなのだろう。1ヶ月を過ぎたあたりからどうしても調子も落ちて来る。今は行けるところまで行けという感じだが、オールスターまでスタメンに残り続けられるか。一気にレギュラーまで駆け上がるか注目しつつ応援したい。

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ヤジ

継投の難しさを改めて認識する試合だった。

前日、決勝のホームランを浴びた伊勢は連投していた。基本的には、この日は使うべきではないだろう。伊勢なしで7回以降の勝ちパターンを組み立てる必要がある。ベンチとしては大量リードの展開で勝てればというところだったと思うが、6回表までに7-0とリードし、思い通りの展開になった。

しかし、東が6回に2点を失い、なおランナーを残して代打に中田が起用された。ベンチとしては、中田の一発で3点差という勝ちパターンの投手が必要となる展開を避けたかったのだろう。苦労しながらも石川を打ち取った東を交代させた。

球数は100球を超えたが、ストレートの威力もそこまで極端に落ちているようにも見えなかったし、変化球も抜けているわけではなかった。6回2失点でQSをマークした上で、勝利投手になれればベストだったと思う。だが、前述の背景から交代しても不思議ではない状況だった。結果的に、クリスキーが一発を浴びるという誤算になった。これが来日初の被本塁打で、まさかホームランだけはないと思ったというのが、ベンチの正直なところだろう。

クリスキーの被弾でベンチのプランが崩れてしまう。7点リードになったので、6回までは東、ピンチになればクリスキーを準備していて、7回は田中健と平田で抑えるというプランだったのかなと思う。7-4となり、7回は1番からの打順だったが、そこはエスコバーとは入れ替えず、そのまま田中健を登板させた。

田中健の今年の内容であればあわよくば一人で投げてくれるかもという期待もしていたかも知れないが、連打を浴びて岡本和を迎えるという想定よりも悪い状況になった。ここで平田にスイッチしたが、岡本和にタイムリーを打たれ、一発逆転のピンチを迎えた。しかし、ここは伊藤光が引っ張り、平田もキレのあるスライダーと、コーナーへのストレートで切り抜けた。

クリスキーが被弾した時点で、7回は上位打線に回るのでエスコバーと順序を入れ替えるというのは、ブルペンの準備上、難しかったのだろうか。伊勢とエスコバーを使う場合、打順の左右構成などで順番をフレキシブルに変えていたので、それもできたのではないかと思う。結果的に2点のリードを守れたし、8回をエスコバーが抑えたので、大事には至らなかった。

打線は、16安打を放って7得点と十分な援護だった。だが、贅沢を言えば7回以降に1点でも取れていれば、もう少し楽に勝てたと思う。勝てば何でもいいというのでは、その日は勝てても次の日以降に響いて来る。7回以降も毎回ヒットは出ていたので、何としても1点を取るという姿を見せて欲しかった。

昨年も交流戦明けはケガで欠場が続き、7月のオールスターまで1割台だった牧が、今年もこの時期に苦しんでいる。4番のところで切れているのも、得点が取り切れなかった要因だろう。だが、体に問題がなくケガのリスクも高くないなら、ここで休まずに乗り切って欲しい。1年間4番として出続けるというのは、やらないと体感できない。無理をさせろとは言わないが、可能な限り使い続けて欲しい。牧には不動のレギュラーになってもらいたいし、彼ならそれを乗り越えられるはずだ。

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キジ

今季最多の16安打を放って打ち勝った。勝利のなかった東を援護できて、彼に勝ちが付いたことが、チームとして大きい。昨日も書いたように、この日の東の投球はこの1年に対して、ターニングポイントになる。一つ勝てたことで、気持ち的には大きく違って来るはずだ。次回の登板の内容に注目したい。

今季初の東京ドームの3連戦は勝ち越し。読売戦でも今季初のカード勝ち越しとなった。オールスターまでに5割を目指して行くうえで、3連戦を着実に勝ち越して行かなければならない。2戦目がうまく戦えていたらスイープも狙えたのかも知れないが、まず勝ち越しという結果は手応えにもなるだろう。

交流戦から12試合ビジターが続いたが、次は5日以来、久しぶりにハマスタでの試合となる。1勝8敗と苦手の広島戦。大瀬良、森下、九里という先発に対して、どこまで得点が取れるか。広島は交流戦はかなり苦しんだが、相性の良かった阪神戦では2勝1分と、依然として今季まだ無傷の9連勝。相性の良いチームには確実に勝ってくるので、何とか開幕3連戦の反撃をしたい。

ノーヒットノーランを達成した次の登板であった先週は、6失点と悔しい思いをした今永。父が亡くなっていたことが発表されたが、予定通り中6日で先発する。前回の反省を踏まえ、自分らしい投球ができるように、あまり入れ込み過ぎることなく、淡々と投げてもらえたらと思う。

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