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上茶谷好投も森下譲らず 連日の延長戦は一発に泣く

05/07 広島東洋2x-1横浜DeNA(マツダ)

森下と上茶谷の投げ合いで投手戦となった。5回に大和の2本目のヒットから盗塁でチャンスを作ると、上茶谷がタイムリーを放って自援護。上茶谷は6回、森下に二塁打を打たれ、2アウトから牧のエラーでピンチが拡大したが、切り抜けて6回無失点。7回にエスコバーが守備の乱れもあり同点とされた。森下の威力あるストレートに苦しんだ打線は得点を奪えず、連日の延長戦となり、最後は三嶋が西川にサヨナラホームランを浴びて惜敗。

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ポジ

前回の神宮でも好投しながら援護がなく敗れた上茶谷。4月23日に6失点でKOされた雪辱を期してのマウンドだったが、素晴らしい投球を見せた。

ストレートも低めに伸びのあるボールが行っていたし、カットボールが右打者のアウトサイド低めの良いコースに決まっていて、キレもあった。初回先頭の堂林からカットボールで3球三振。西川からもフォークで三振を奪い、上々の立ち上がりを見せた。

2回はマクブルームに粘られ、カットボールがやや中に入ってヒットを打たれたが、坂倉を併殺に取った。続く小園を歩かせるなど、この回は少しボールが乱れていて球数が嵩んだが、3回にはきっちりと修正できていた。

自らのタイムリーで先制点を叩き出した後の5回は、小園にヒットを許すも、巧みな牽制球で刺した。中村健にもヒットを打たれ、田中広は痛烈な当たりだったがショート正面へのライナー。この回も少しボールが真ん中近辺に集まっていたが、抑え切った。

6回の先頭、森下に初球が甘く入り、ライトオーバーの二塁打。森下には今季、かなり打たれているので、ここは注意して入って欲しかったところ。しかし、堂林はまたも3球三振。今度はスライダーで完全に翻弄していた。菊池涼もキレのあるスライダーで連続三振。西川には一転してフォークを連投し、セカンドゴロに打ち取った。

しかし、牧が何でもないゴロを後逸。二塁ランナーの森下は全力疾走しておらず、ホームへ還れなかったことは助かった。続くマクブルームをライトフライに打ち取り、切り抜けた。

6回4安打無失点は文句の付けられない内容。ただ、8三振を奪ったためか99球と球数を費やしたため、7回のマウンドに上がれなかった。前日、延長戦でリリーフを使っていたこともあり、上茶谷がさらなる高みを目指すのであれば、少なくとも7回を投げ切るような投球ができれば。

だが、チームで唯一の規定投球回に達し、リーグ2位の防御率2.04をマークしており、オープン戦の頃には考えられなかったくらいに復活を果たしている。春季キャンプをずっと近くで観ていた三浦監督始めコーチ陣が開幕ローテーションとして考えていただけのことはある。ケガのリスクを承知でフォームを戻したこともあるし、重要なのは年間を通してローテーションを守れるか。次回も好投を期待したい。

エスコバーは、守備でのミスもあったためか、中村健を歩かせたことが響き、同点を許してしまった。しかし、森下のセーフティスクイズは素手でホームへトスし、三塁ランナーを刺した。何とか同点で踏みとどまれた。8回は伊勢が三者凡退に抑え、16試合連続無失点。ランナーさえ出ない完璧な内容が続いている。

9回に田中健がピンチを招くと、1アウト1、2塁で平田が登板。厳しい場面だったが、會澤はインサイドのスライダーで詰まってレフトフライ。松山は、1-2のカウントで外から入って来るカーブで見逃し三振。これは松山の頭に全くないボールで、平田と戸柱のバッテリーが見事な配球だった。

三嶋も2アウトまでは取っていたが、堂林の三振もスライダーが抜けてしまい、予想しないボールに思わず手が出てしまったもの。スライダーは怖いなと思っていたが、一番相性の悪い天敵に対して、スライダーが高めに浮いてしまった。この日が誕生日だった三嶋だが、一発を避けなければならない場面で不用意さはあるにせよ、打線の援護を考えれば彼だけを責めるわけにも行かないだろう。

投手陣に関しては、上茶谷が好投し、リリーフも連日の延長戦でよく投げたと思う。

攻撃面はあまりいいところがなく、マルチヒットだった大和の前にチャンスが作れていればというところだった。ピンチバンターとして入った関根が、10回にヒットで出塁して盗塁を決めた。タイミングは際どく、一度アウトの判定だったが、リクエストで覆った。スライディングがベースに近く、スピードがあるので、ワンバウンド送球でグラブが少し浮いた隙に足が入った。

得点には繋がらなかったが、前日の神里と同様、こういう場面で盗塁ができれば得点チャンスも広がって来る。昨年は、流れを切ってしまう、打者に期待した方が良いなどの理由で、一切こういった攻撃にトライしていなかったが、やらなければいつまでもできない。1点を取るための作戦が徐々に見られており、石井コーチの方針が少しずつ見えて来ている。

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ヤジ

森下から奪えた得点は、投手の上茶谷が放ったタイムリーのみ。5回のそのヒット以降は、森下からヒットすら放てず、9回まで抑え込まれた。

中日戦でホームランを放ち、前日にも1番で三塁を放った宮本、前日のヒーロー神里で1、2番を組んだが結果は出なかった。牧、ソトも四球が一つずつだがノーヒットに抑えられた。ソトが少し調子を落として来ているのは気掛かりだが、ずっと好調が続くはずもない。ただ、一気に落とすのではなく悪いなりに打ち損じをせずにヒットを出して行ってもらいたい。

森下は9回も続投したが、153キロの威力あるストレートを投げ込んでおり、この日の森下を打ち崩すのはなかなか至難の業だったか。敵ながら天晴という投球だったが、彼のリズムで投げさせないような工夫はもっとできたのではないか。

この日の上茶谷の出来であれば、もう1点あれば違っていたと思う。大勝の時の大味な攻撃ができても、接戦で1点をもぎ取る野球はまだ見られていない。攻撃に関してはまだまだこれからだろう。

ミスをゼロにすることは難しいが、この日も守備の乱れが失点に結び付いた。7回ノーアウト1塁で小園が2球続けてファウル。スリーバントに行くのかどうかというところで、ヒッティング。当たり損ねのピッチャーゴロとなり、エスコバーがセカンドに送球したが、セカンドに牧が入っておらず、捕るのが精一杯でオールセーフ。

牧は、真っすぐセカンドベースに入らず、バックアップに入るように少し膨らんで走っていた。大和とどちらがベースに入るのか、明確にしていなかったのかも知れない。山本も二塁を指示していたし、セカンドで刺せるタイミングだったので、ファースト送球へ切り替えるのも難しかったかも知れない。

スリーバントに来るのかどうか探ったり、もう少し慎重に進めるべき場面だった。記録は野選となったが内野全体のミスでもあるので、しっかりとこのプレーについては確認して欲しい。

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キジ

木曜はゴールデンウィークの休日だったため、デーゲームで組まれていたので、試合後に移動となり、金曜は移動ゲームにはならなかった。それでも、延長11回を戦った後のナイターデーとなり、連日の延長戦にもつれ込んだ。連勝は止まったが、締まった試合はできており、よく戦っていると思う。

坂本が4回で降板となったが、先発投手がQSを達成できていることが重要。この日は勝ちパターンのリリーフで2点を失ってしまったが、軒並み調子が上がって来ているので、先発が試合を作れば勝機が出て来る。

開幕投手の東が3戦目に先発となる。今回は雨天中止などによるローテーションの再編で少し間隔を空け、日曜の先発に回った。まだ勝利が付いていないが、今永も復帰した中で、両輪としてローテーションを支えてもらいたい存在。しっかりとゲームを作る投球を見せてもらいたい。

ファームでは、森林どり泉での楽天戦で宮崎が実戦復帰。この日は4番DHで3打席立ち、最初の打席で辛島のストレートをセンター前へ運ぶヒットを放った。残りの打席はライトフライとセカンドゴロ。8日は守備に就くのではないかと思う。問題ないことが確認できれば週明けの新潟から復帰。佐野が椎間関節炎で離脱となっているので、宮崎の復帰が切望される。

なかなかベストメンバーが揃わない状況が続いているが、それを言い訳にもできないし、しないと思う。上位4チームが貯金を持っている中、そこに離されずに付いて行かなければ、ペナントレースから脱落してしまう。ここまで大きく負け越している広島に対し、ビジターで勝ち越して来週以降の戦いに勢いを付けて行きたい。

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