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横浜一心!全員が心で繋いだ初勝利 阪口も念願叶う

04/04 横浜DeNA3-1広島東洋(ハマスタ)

全ベイが泣いた。前例のない苦しい開幕を迎えていたDeNAは、自身のプロ初勝利、そして三浦監督の初勝利を懸けて阪口が先発。初回2アウトから連打で2、3塁のピンチを背負ったが、何とか松山を三振で切り抜けた。阪口の懸命な投球が続く中、3回に神里が1号ソロで先制し、宮崎のソロと牧のタイムリーで1点ずつ追加。5回112球で阪口が投げ切った後、平田、伊勢、山崎と繋ぎ、最後は三嶋が1アウト2、3塁のピンチを断ち、三浦監督そして阪口の初勝利となった。

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ポジ

丁寧に冷静に投げ切った阪口

2019年5月3日。北海高校のエースとして甲子園でも活躍した阪口が、プロとしてそのマウンドに戻って来た。想い出のマウンドでのプロ初登板は、ピンチの連続ながらも踏ん張り、5回無失点で勝ち投手の権利を得たが、リリーフが逆転されて手に入れられなかった。

そして、昨年11月1日。3年目のシーズンはファームで最高勝率(.800)をマークし、終盤に先発のチャンスを与えられた。チームはBクラスが確定したが、自身のプロ初勝利を掴むため、気合の入った投球だった。5回までに7安打を許したが、サンズのタイムリー二塁打の1点に抑えた。5回は1アウト満塁を併殺で切り抜け、見たことがないようなガッツポーズでベンチに戻った。3-1とリードしていたが、7回にパットンと砂田で4失点し逆転された。チームはサヨナラ勝ちを収めたが、阪口のプロ初勝利は3年目もお預けになった。

今年はキャンプも1軍メンバーに選ばれ、開幕ローテーションを7人で争って来た。オープン戦でもまずまずの結果を残したが、最終的に7番目で開幕ローテーションから漏れた。先週はイースタンで先発し、152キロをマークするなど、状態をさらに上げてきていた。

平良が右肘の張りで登録抹消となり、2週目にして早くもチャンスが巡って来た。しかし、チームは8試合未勝利。三浦新監督と阪口自身のプロ初勝利が懸かったマウンド。プレッシャーがかからないはずもなかった。試合前は心臓が飛び出るくらい緊張したという。

初回、2アウトを取ったが西川にインサイドの152キロをレフト前へ運ばれた。これは凄いバッティング。西川はセ・リーグの中で一番厄介な打者だと思う。悪球打ちな面もあるが、何を打ってくるか分からないし、素晴らしいボールを投げてもヒットにされる。鈴木誠には3-1から甘く入ったカットボールを左中間に持って行かれた。1点入ったと思ったが西川が三塁で止まった。前の2試合でやられている松山には落差のあるカーブを決めて空振り三振。初回のピンチを脱したのが大きかった。

2回は安部を歩かせたが、堂林の打席で戸柱が盗塁を刺して三振ゲッツー。3回は1アウトから田中広のレフト前へのライナーを佐野が弾いて、得点圏に走者を置いて菊池涼、西川を迎えたが、いずれもショートゴロで切り抜けた。

2点のリードをもらい、勝利投手の権利がかかる5回は堂林にいきなり3ボールと苦しい場面になった。しかし、3-1からストレートでショートゴロに取り、これが非常に大きく2アウトを取った。田中広を歩かせ、菊池涼には高めのボールを強引にレフト前へ持って行かれた。フルカウントからスタートを切っていた田中広が三塁を陥れる好走塁。2アウト1、3塁という場面で西川を2球で追い込み、最後は低めのスプリットでセカンドゴロに打ち取った。

5回まで112球を要した。濵口よりもさらに球数を使ったが、ボールがそこまで荒れていたわけではない。とにかく丁寧に慎重に投げた結果、多くのボールを使うことになったという印象だ。力で強引に行くわけではなく、しっかりとボール球を使いながら丹念に攻めたと思う。

6回以降は先輩の投手がヒヤヒヤさせながら、何とか繋ぎ、念願の初勝利を手に入れた。三浦監督の初勝利でもあるが、ウィニングボールはもらったという。開幕ローテーションに漏れた阪口が、一番最初にチームに勝利をもたらすとは、思いもしなかったことが起こるが、非常に価値ある投球、勝利だった。今後は6回、7回と投げられる先発に成長して欲しい。この勝利でまたひとつ成長した彼の投球を楽しみにしたい。

スタメン起用に攻守で応えた神里

広島の先発、野村との相性とバッティングコーチの進言でスタメン起用したという神里。3回の第2打席で浮いてきた初球のツーシームを捉えてライトスタンドに運んだ。起用した三浦監督も嬉しいだろう。それだけではなく、4回には先頭の鈴木誠の左中間への大飛球をダイビングキャッチ。阪口にとっても、援護をもらった直後の大事な先頭打者で、長打になるのとアウトでは天地の差がある。阪口の初勝利を呼んだスーパープレーだった。

梶谷の移籍で、1番センターに最も近い男とされてきたが、キャンプの実戦からオープン戦と状態が上がらず結果が出なかった。梶谷と争った昨年同様、開幕スタメンを桑原に譲る形になった。桑原が活躍し、出番は限定されていたが、ここでチャンスを得て、ヒーローの活躍ができるのは心強い。オースティンの合流までまだしばらくあるので、関根も含めた3人でハイレベルの競争を続けて欲しい。

やっとハマスタで挨拶ができた牧

ここまで再三、チームに貢献するバッティングを見せて来た牧だが、勝利へ結び付かず、ハマスタのヒーローインタビューに立つことはなかった。この日、貴重な3点目となるタイムリーを放ち、早くも3度目の猛打賞をマーク。ハマスタ初勝利でヒーローインタビューに立った。

「長野県から来ました牧秀悟です」と進んで自己紹介をし、「1年目で分からないですけど、ノリにノったら止まらない、それがベイスターズだと思うので、これからもよろしくお願いします!」と締めていた。

キャンプ中のインタビューの受け答えでも感じていたが、プレー同様ルーキーらしからぬ落ち着き。ベイスターズファンの心をさらに強く掴んだことだろう。来週以降の活躍も楽しみだ。

W初勝利の重圧背負い投げぬいたブルペン陣

阪口の球数がかさんだ分、6回から継投となった。エスコバー不在の中、石田が勝ちパターンから外れて苦しい台所事情だが、平田、伊勢がヒットを打たれながらも無失点で繋いだ。残り2イニング。

山崎が8回のマウンドに上がり、先頭の菊池涼を2球アウトサイド低めの良いストレートで追い込んだが、4球目のストレートは高めに浮いてセンターへ運ばれた。好調な打者はちょっとした失投も見逃してくれない。西川にはインサイドのストレートでストライクを取ってもらい、見逃し三振。鈴木誠にも2球目に素晴らしいアウトサイド低めのストレートを投げ込んだ後、ツーシームが浮いて強烈なセンターへのライナー。ホームランにされなくて良かったという当たりで一発同点の場面を招く。

この3連戦で打ち込まれていた松山に、これも初球のツーシームが真ん中に入ってセンター前タイムリーで失点。かつて逆転のカープと言われた終盤の集中力に脅威を感じる。いずれも甘いボールを着実にセンター返しのバッティングで、チームとして山崎を攻略する意思も感じた。

會澤には昨年、ハマスタでグランドスラムを浴びていたイメージが残っていたので、非常に嫌な感じがしていたが、4球目のツーシームを打ち損じてファウル。5球目はそれよりも低く行ったため、当たり損ねのゴロになった。バントのような形で2アウト2、3塁の一打同点の場面。どうしても火曜のハマスタ開幕戦のイメージがちらつく。

安部に対してインサイドの際どいボールが決まらず、フルカウントから投げたツーシームがハーフスイング。これを球審がスイングと判定してピンチを乗り切った。VTRで見ればスイングと言われてもおかしくはないが、球審が採るほどでもなく、何となく温情を感じたのは気のせいだろうか。それくらい、山崎の鬼気迫る投球だったとも言える。

8回裏はチャンスで追加点が取れず、2点差のまま9回へ。今季、これが初のセーブシチュエーションでの登板となった三嶋。いきなり堂林にストレートの四球。代打長野はストレート2球で追い込むも、変化球がはっきりとボールになり連続四球。ノーアウト1、2塁で1番に返るという絶体絶命の場面。

田中広にはきっちりとバントを決められて1アウト2、3塁。再び一打同点の場面で、セ・リーグ打率トップの菊池涼。3球目のストレートを弾き返した打球は、セカンドへの痛烈なライナー。打った瞬間、抜けて同点と思ったが、ほぼ正面を突いてくれた。まだ阪口の運は残っていた。最後は厄介な西川との対決。2球目のフォークを打った打球は投手の頭の上を越えそうな嫌らしいあたり。しかし、三嶋が背走して捕り、一塁へジャンピングスロー。何とかアウトにして三浦監督、阪口の初勝利を守った。

最後のプレー、フィールディングが良い三嶋だったから助かった。かなりリスクのあるプレーだった。山崎はけっこうエラーしているし、山口俊なら捕れないか、捕っても悪送球で同点だったかも知れない。

とにかく非常に長く感じる2イニングだった。こういうドキドキ、ヒヤヒヤが心の底から勝って欲しいと思う贔屓チームを応援するファンの醍醐味ではあるが、疲れた。ひとつ勝てたので、来週以降は少しプレッシャーも収まり、落ち着いた投球ができるのではないか。

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ヤジ

11安打うちソロ2本で3得点の打線、山崎、三嶋の投球など細かいことはいろいろあるが、この日だけは勝ったことをプラスに、気分を変えて来週に臨んで欲しい。

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キジ

互いに助け合い心つないだ初勝利

3回、田中広の打球を佐野がエラーし、大きなピンチになったが無失点で切り抜けた。その阪口と同期入団の神里が、頑張りに応えるソロで先制し、さらに4回のスーパープレー。

5回は阪口の代打で出場した宮本が、冷静に見極めて歩き、チームとしても今季初盗塁を決めてチャンスメイクした。ここで神里は三振に倒れ、進塁打を打てなかった。しかし、2アウト3塁で牧が大学の先輩を助けるタイムリー。阪口の初勝利に向けて大きな1点を追加した。

7回は先頭の堂林の当たりを宮崎が2バウンドで送球したが、牧が捕りきれず内野安打に。しかし、直後に伊勢が大盛をセカンドゴロに取り、柴田、倉本と完璧な動きで俊足の大盛で併殺に取った。

今までの試合ももちろん勝とうとしてみんなが一生懸命だったが、この試合はより心がひとつになり、お互いにカバーして全員で勝ち取った試合になった。

「横浜一心」。かなり遅くなってしまったが、この言葉を象徴するような価値ある1勝目。まだ巻き返しの時間はたっぷり残されている。

エスコバーらベネズエラ組も前日に来日

この日、まだ来日していなかった残りのエスコバー、ディアス、デラロサが4月3日(土)に来日し、PCR検査も陰性で隔離期間に入っていることが発表された。これで10人全員が来日したことになり、ソトやオースティンから1週間遅れではあるが、エスコバーが4月のうちに1軍のマウンドに立てるメドがついた。

オトコハダマッテナゲルダケというエスコバーなので、4月18日に隔離期間を終えたら、すぐにでも試合で投げると言うだろう。ファームの登板を挟むかどうかは状態を見て決めるだろうが、チーム上からすると、すぐにでも使いたいというのが本音だろう。ただ、状態が良くないのに見切り発車して負けに繋がるようなことのないようにしてもらいたい。

11連敗中の名古屋へ

ようやく1勝目を挙げられたということで、まずは一息ついてもいいと思うが、来週は鬼門のバンテリンドームでの3連戦と、ハマスタでの阪神戦という厳しい日程が続く。ここに向けてひとつ勝てたことは大きいが、既に借金5を背負っている状況なので、何とか5割で乗り切りたい。

特にバンテリンドームは、昨年最初の試合で大貫がラミレス監督を驚かせる好投で勝って以来、11連敗で終わっている。初戦はその大貫が投げる予定だが、大野雄大との投げ合いになりそうだ。厳しい試合が予想されるが、大きな連敗の後に大きな連勝とできるか、重要な試合になる。簡単な相手ではないが、相性の悪さを好転させるためにも何とか攻略したい。

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