07/31 阪神3-3横浜DeNA@甲子園
両チーム5割で迎えた対戦は、雨のため約1時間遅れて開始し延長10回で引き分け。お互いに勝てそうで勝てなかった、負けなくて良かったという微妙な試合だった。つまり、痛み分けということか。ポジ、ヤジでそれぞれ良かった、悪かったを振り返ってみる。
ポジ
阪神戦、ビジター、3点の先行を許したという点で見れば、勝ちに等しい引き分けだろう。特に、5回終了時点では青柳の状態も良く、梶谷が2安打しただけでゴロの山を築いていた。失った3点が重く、致命的に感じられた。
上茶谷は、全体的に見ればかなり良かったと思う。直球、変化球ともにキレ良く低めに決まっていた。それだけに梅野への1球が悔やまれる。初球ストレートが外れただけに、前のボーアも歩かせていたため、ストライクを取りに行ってしまったか。カットボールが高めに浮いてしまった。ただ、あれをライトスタンドまで持って行く梅野も見事。大山の二塁打はオースティンのエラーに近いので余計に悔やまれる3ランだったが、それも打線が取り返し、負けが付かなかったのはプラスに考えたい。
バタバタしていたリリーフも今週からの配置転換で、エスコバー以降の投手が良い仕事をしてくれた。石田はピンチでも断ち切ってくれそうな雰囲気がある。山崎も三者凡退で抑えた。三嶋は昨年、甲子園で2度サヨナラ負けをしている嫌なイメージがあったが、代打福留から中軸を簡単に片付けた。勝ちパターンの投手をつぎ込んでしまったが、負け試合ではないので無駄遣いではないだろう。
打線は、6回にオースティンの二塁打をきっかけに1点を返した後、7回に疲れの見える青柳を捉えた。宮崎が逆球で甘くなったところを逃さず長打。代打の神里が歩き、代打攻勢で山下を起用。詰まりながらもレフトの前に落ち、今季初のタイムリーヒットとなった。さらに変わった馬場からオースティンが今度はレフトへ引っ張って同点タイムリー。青柳を引きずりおろして、よく同点まで持って行った。あの涙のサヨナラ打以来の打点となった山下の活躍も嬉しい。
ヤジ
同点に追いついた後の7回2アウト1、3塁のソト。8回2アウト1、2塁の大和。9回2アウト1、2塁の佐野。10回1アウト1、2塁の大和。毎回複数ランナーを置きながら、一本が出なかった。10回大和の当たりは、前進守備の外野の頭を越えるかと思ったが、サンズに好捕された。あと僅かに飛距離が足りなかった。
一本出なかったこともあるが、8回は先頭の佐野がヒットで出塁したが、ロペスの詰まった投直でダブルプレイ。最後の10回の大和の当たりも、倉本が戻り切れずダブルプレイ。サンズがよく捕ったとは言え、完全に抜けたという程の当たりではなかったし、あの体勢で後ろへ走っているわけだから、取れなければ十分還れる。ハーフウェイにいるべきだっただろう。こういった基本ができていないことが、勝ち越し点を取れなかった要因だ。ここまで攻めて勝機があったにも関わらず引き分けたのはマイナスだろう。
ソトの状態が一向に戻って来ない。7月はこれで.219と低迷した。6月の.351から通算の打率も1割下がった。青柳は昨年13打数5安打と打っていたが、この試合では音無し。月が変わって流れも変われば。
キジ
スタメンを見た時、昨年青柳12打数7安打.583と得意にしている神里を使わず、オースティンをラインナップに戻してきたのはどうかと思っていた。結果的にはオースティンが反撃の狼煙となる二塁打と同点タイムリー、神里には青柳が勝負しづらそうに歩かせ、同点のホームを踏むことにあるチャンス拡大の役割を果たした。
オースティンはそんなに守備は上手くないが、全力プレーで飛び込んで行くので、見ていて怖い。この試合もフェンスに激突して脳震盪になっていたし、前進が遅れて前にダイビングしたプレーもあった。猪突猛進という言葉がピッタリだが、またすぐにケガをしそうだ。
2戦目は西勇と今永が早くも3度目のマッチアップ。打線は西勇を全く打てていないが、ここまでの2試合はいずれもDeNAが勝っているだけに期待したい。今永は前回の甲子園、ボーアの2ランによる2失点のみだった。打線が藤川から逆転して負けを免れている。ロースコアの試合が続くと想定されるので、守りをきっちりとこなして欲しい。
打線は、昨年西勇に9-4 .444で、前回の甲子園でも二塁打を放った宮崎の前に走者を置きたい。佐野、ロペスがいかに出塁できるかがカギになりそうだ。
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