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好守に阻まれ伊藤将を崩せず 今永は悪癖を露呈

07/23 阪神3-1横浜DeNA(甲子園)

5割復帰へエース今永を立てたが、初回に暴投で先制点を奪われる。3回は近本のタイムリーで追加点を奪われ、なおも1アウト満塁だったが、ここはショートライナーで併殺となり、辛くも切り抜けた。打線は苦手の伊藤将からあと一本が出ない。5回ノーアウト1、2塁で嶺井のセンター前へのライナーは、近本がダイビングキャッチで併殺に。代打の細川が今季初ヒットとなるソロを放ち、1点を返したが、8回に平田がダメ押し点を奪われ、逃げ切られた。

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ポジ

細川が6回、代打で伊藤将からホームランを放った。先発の今永に代わって打席に入り、積極的に振って行ったが、2球ファウルで追い込まれてしまった。3球目のストレートもファウルし、4球目は低めへのチェンジアップ。完全にタイミングを外され、泳いでしまったが、片手でスイングし、バットに乗せるように打ち返した打球は伸びて行き、レフトスタンドまで届いてしまった。

よく、これで入るのか?と思うことがあるが、この打球はホントに信じられないという感じだ。コース的には真ん中だが、低めへ落ちて行くボールを、上から叩いている。芯の近くに当たっているのだろうし、うまくバックスピンもかかったか。

これだけタイミングを外されてもきっちりとバットに当たれば、スタンドまで持って行く力があるのだから、もう少しコンタクト率を上げたいところだ。ファームではかなり改善しているが、1軍の投手の変化球のキレに、なかなかアジャストできていない。

今季は15打席目でやっとシーズンの初ヒット。苦しみ抜いた末、チームにとって天敵の伊藤将からのホームランという形になった。昨年はプロ入り初めてホームランを打てなかったので、2020年11月1日に、ハマスタの阪神戦で岩貞から打って以来、約2年ぶりのホームランとなった。

蝦名もブレイクしているし、楠本、関根もいる中で、すぐに出番が増えるわけではないが、今季まだノーヒットの打者をスタメン起用というのはなかなか難しいので、この一打をきっかけに代打で結果を出し、チャンスを掴んでもらいたい。

この日は、蝦名がエラーもあり、タイミングが合っていなかったので、そのまま9番ライトに残しても良いかなと思ったが、そういう起用はあまりしない監督。結果的には、伊藤将も変わったし、この日の湯浅では厳しかったかなと思う。

今永が5回でマウンドを降りたが、その分、6回から登板した入江が素晴らしい投球を見せた。150キロ台中盤のストレートに、フォークが効果的で4三振を奪って、2イニングをパーフェクトに抑えた。1点ビハインドという緊張感のあるところで、これだけのピッチングを見せてくれたことも大きい。勝ちパターンの投手を注ぎ込まずに済み、同点に追い付けば延長で勝ちパターンを使えるような展開に持って行けた。

今年はリリーフとして開幕を迎え、離脱することなく32試合に登板した。良かったり、悪かったりと波が激しい時もあったが、かなりまとまって来たと思う。3、4月の7点台の防御率から、5月が3.72、6月2.92と徐々に良くなり、7月は7回1/3で無失点。四死球も1つしかなく、コントロールが安定しているのが好成績の要因だ。伊勢に大きな負荷がかかっている状況なので、入江が後半戦、大学の先輩の負荷を下げる役割を担うことを期待したい。

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ヤジ

はっきり言って、今永なだけに情けない期待外れの投球だった。5回2失点。坂本ならまずまずと言ってあげる結果かも知れないが、内容も含めエースの投球ではなかった。

ノーヒットノーランを達成したように、誰もが素晴らしい左腕であることは分かっている。球威のあるストレートに、精度の高い変化球で三振を取って行く投手。だが、個人的にはそれほどコントロールは良い方だと思っていないし、どちらかと言うと、力でねじ伏せるパワーピッチャーだと思っている。

ノーノーを達成した時も、逆球や甘い球はあったが、力で押し込んだ印象。ストレートが押されると打者が意識するからこそ、変化球が効果を発揮する。悪い時は、ストレートで押せずに変化球を多投し、カウントを悪くして痛打されている。

この日も、初回に何となく投げた初球のストレートを中野に痛打され、二塁打。今永、嶺井ともにストレートに手応えを感じられず、変化球が多い配球になった。山本のバントの後、近本には変化球で追い込んで、勝負球もカットとチェンジアップ。いずれもコースを狙い過ぎて低めへ外れた。最後にインサイドのストレートを持って来たが、辛い判定で四球となった。

佐藤輝にもカットを連投し、ワイルドピッチで先制点を献上。結局、佐藤輝には3球ストレートを投じてはいるが、コーナーを狙い過ぎてボールとなり、勝負できず。大山にやっとインサイドのストレートを投げ込み、詰まってライトフライ。糸原はストレートで追い込んだ後、チェンジアップで空振り三振に仕留めた。

3回にも失点を重ねたが、近本にはインサイドへ見せ球のストレートはあったが、変化球ばかりで、最後はカーブをしっかりと溜めてタイムリーとされた。解説の湯舟氏がカーブは腕が緩むので、打者が分かっているのではないかと指摘していたが、しっかりと待たれて打ち返されていた。

佐藤輝にはカットをセンター前に打ち返され、大山とは勝負できず。1アウト満塁で糸原を迎え、また変化球で勝負し、捉えた当たりだったがショート正面のライナーで併殺。

5回は牧のエラーもあってピンチを作り、再び糸原を何とか抑えて3点目は与えなかった。しかし、ここまでで101球を要し、味方の攻撃のリズムを作ることができなかった。もちろん、ピンチになって軽率に甘いボールは投げられないということは分かるが、あまりにもコーナーを狙い過ぎてボールになり、球数が嵩み過ぎている。

基本的にパワーピッチャーで、コントロールはアバウトなのだから、ストレートを意識させるためにもファウルをとってカウントを稼いでいかなければ。そして、勝負球にストレートが来ないと思われれば、打者は手を出して来ない。ストレートに遅れるという感覚を打者に与えることができず、コーナーを狙い過ぎるという悪癖が出てしまった。

オールスターを5割で迎えるに当たって負けられない試合だったが、エースとしては本当に残念な投球だった。伊藤将のようにコントロールできるわけではないし、彼にはない球威があるのだから、もっとそれを生かした投球を見せて欲しかった。負けることは仕方ないが、残念な投球だった。

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キジ

打線も伊藤将を打ち崩せず、連敗となった。代打細川のソロによる1点だけというのは、あまりにも寂しい。1、2番がノーヒットで6三振。先頭もなかなか出せず、出たと思ったら併殺でチャンスも潰えてしまった。嶺井のセンターへの打球に、近本がスーパーキャッチを見せ、宮崎も落ちると判断してスタートを切ってしまった。判断の難しいプレーで、後続の打順も考えて満塁ではなく還りたいと思ったのだろうが、落ちてからスタートにすべき打球だったかも知れない。

1点ビハインドで勝ちパターンを注ぎ込まないという考えは見られたが、移動日と前日の2日が空いているので、8回は中軸からという打順だったので、エスコバーは投入しても良かったかも知れない。入江と平田で3イニングを抑えられれば、9回に追い付けた場合に、エスコバーと伊勢が残るので延長戦でアドバンテージはあったかも知れない。平田で失点したのは結果論でもあるが、逆転への流れを作る意味では、エスコバーの投入はあっても良かったのかなと思う。

これでオールスターは借金を抱えたまま迎えることが確定してしまったが、スイープだけは絶対に避けたい。ガンケルは、ハマスタでの対戦ではKOしているが、甲子園だと好投されているイメージがある。ソトが不在で苦しいが、打線がなかなか得点できずに苦しい試合になっているので、奮起を期待したい。絶対に落とせないという気迫を全面に押し出して、勝利をもぎ取って欲しい。

最後に、この日は1軍の試合と同時に、フレッシュオールスターが行われ、梶原が4安打2盗塁をマークし、優秀選手として表彰された。4月12日の沖縄でのプロ初出場でも4安打デビューを飾ったが、ここでもインパクトのある活躍を見せた。MVPは同点の9回裏にサヨナラ3ランを放った、ヤクルトの赤羽となったが、引き分けだったらMVPだっただろう。

過去にもこのフレッシュオールスターで表彰された選手が、トッププレイヤーになったことが多い。梶原も1軍はなかなか狭き門になっているが、コロナの状況もあるし、いつチャンスが訪れるか分からない。後半戦、1軍でチャンスをもらえるように、今後もファームでしっかりとアピールして欲しい。

投手では徳山が、先頭を歩かせたが併殺を取り、1イニングを3人で抑えた。三浦は、2本の内野安打も絡み2失点だった。結果の明暗は分かれたが、試合で投げること以上の経験もあったかと思うので、後半戦以降に生かしてもらえればと思う。

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