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反撃の炎、燃えず 青柳から得点できず今永は2失点

10/08 横浜DeNA0-2阪神(ハマスタ)

燃やせ、反撃の炎。というスローガンで迎えたハマスタでのCSファーストステージ。今永と青柳のエース対決となり、序盤は両投手がランナーを出しながらも凌いで行った。5回、青柳のライト前ヒットから中野が繋ぎ、1アウト1、2塁。ここで糸原に代えてマルテを送って勝負。マルテが歩いて満塁となり、近本が2点タイムリーで先制。その後は入江、伊勢、エスコバーと繋いで追加点を防ぐも、打線が青柳に6回まで4安打無得点。終盤は阪神の強力リリーフ陣に抑え込まれて完封負け。

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ポジ

藤田が、好守で球場を沸かせた。CS初戦に6番サードでスタメン出場。スタメン発表の際にはどよめきも起こった。当ブログをよく読んでいる方は、やはりやってきたかという感じになると思う。最終的なスタメン予想には宮崎の名前を入れていたが、藤田のスタメンは十分に考えられた。

一発勝負のCSで、宮崎も外してくるかどうか。青柳は右.163、左.241と、右打者にとっては難しいのは確か。宮崎自身は右.298、左.303とほとんど変わらない。左打者で行くのであれば、柴田ではなくサードで藤田を起用するのもアリだと思う。

番長が挑む初めての短期決戦 野手編

その期待に応え、4回に佐藤輝の三遊間への強いゴロに飛び付き、素早く送球してアウトにした。このプレーには球場から大きな拍手が起こった。ベイスターズが完封負けしただけに、この日一番の盛り上がりということになった。続く陽川のサードゴロも華麗に捌いた。TBS解説だった広島の新井新監督もまだ若いとコメントしたそうだ。

試合前のシートノックでは、スコアボードで映像とともに阪神戦の成績が紹介されていた。

バットの方でも、5回に先頭打者として一二塁間へ強いゴロを打ち返し、一塁強襲のヒット。結果論として完封負けになったので、宮崎を外したことも批判されるのかも知れないが、対青柳として藤田を使ったことは失敗とは思わない。藤田がベイスターズの選手としてCSで出場していること自体が、不思議な感覚で、感慨深いものがあった。

青柳が降板し、代打から登場したソトがマルチヒット。最初の打席では、浜地の高めに入ったカットボールをおっつけて、ライトリボンビジョン直撃の二塁打。あと少しでホームランという打球だった。9回も2アウトから湯浅のフォークをセンター前に運んだ。

9月28日に頭部死球を受け、2試合欠場して復帰。10月の最後2試合はいずれもマルチで、ホームランも放っており状態が良くなっていた。この日も、青柳でなければスタメンだったと思うが、右打者ということで外したのはやむを得ない判断だったか。後がなくなった9日は、伊藤将との相性はあまり良くないが、おそらくスタメン出場になると思うので、調子の良さでチームに得点をもたらして欲しい。

青柳キラーということでスタメン出場した神里は、最初の打席でいきなりライト前ヒットを放ち、存在感を示した。6回も簡単に追い込まれたが、やはり投げづらいのか、ボールもよく見えており四球を選んだ。後続がなく得点には結びつかなかったが、2出塁は期待された役割を果たしたと思う。

入江が、村上56号の後、初めての実戦登板となった。試合前の声出しで「56号!」と早くもネタにしており、切り替えもできているようだ。この日は6回に登板し、イニング跨ぎで24球。中野にヒットを打たれたが、小幡のバントが併殺となって、6人で片付けた。後がないので、展開によっては連投もあるだろう。投手のキーマンに挙げた一人だが、期待通りの投球をしてくれている。

伊勢はかなり苦しんだが、何とか無失点で切り抜けた。四球、盗塁、バントで1アウト3塁という内容の良くないピンチを招いた。佐藤輝とは勝負しないと思ったが、インハイで誘って浅いレフトフライに打ち取った。島田を歩かせ、坂本にも3ボール1ストライクとカウントを悪くしたが、何とか外野フライで打ち取った。

エスコバーも中野にヒットを打たれ、近本を歩かせたが、代打の北條を打ち取った。2019年のCSでは手痛い3ランを打たれているだけに、3年越しのリベンジにはなったか。矢野監督もそれを期待して江越に代打を出したのかなと思う。

リリーフは追加点を許さず、反撃に望みを繋いでくれたが、打線が応えられなかった。

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ヤジ

一言で表せば得点が取れなかった。全く打てなかったわけではないが、ホームが遠い。9月から最終戦までの試合を見ている限り、打線の得点力のなさは顕著だったので、こういう試合をして負けるんだろうなというイメージ通りではあった。

9月11日に大貫が1失点で耐えた試合、9月25日にヤクルトの胴上げがかかって今永が耐えた試合。いずれも大事な試合で得点を奪うことができなかった。今年はずっとこんな調子で、これはもうどうにもならないのだろう。

後半は疲れが見え、調子があまり良くなかったとは言え、青柳は防御率、勝利数、最多勝、最高勝率の3冠。セ・リーグで群を抜いて一番素晴らしい投手。しかも生麦中出身。地元のハマスタで、しっかりとしたコンディションで投げられたら、そう簡単には打てない。それは分かる。

しかし、CSなのでそうも言っていられない。過去の青柳との対戦は、セ・リーグのチームの中では一番青柳を苦しめていた。この日も宮崎、ソトを外し、左打者を並べた。だが、初回に神里が出塁したが、佐野の打席でランエンドヒットをかけることなく、併殺に終わった。レギュラーシーズンでは失敗しながらもブレずにやっていたことが、できなかった。佐野はバントの構えもしていたくらい、ランナーを進める意識もあったので、ここは仕掛けても良かったが、結果論か。

5回は今永が2点を奪われたが、先頭の藤田がヒットで出塁。森にはバントのサインを出した。つまり、今永を交代するということだ。だが、森はバントを決められず、3球三振。彼にとってはまた苦い経験になったのかも知れないが、チームにとっては痛かった。嶺井が1アウトから送り、代打は戸柱。

確かに青柳に6-3と好相性で、スタメン起用も考えられた戸柱だが、予想通り今永とのコンビネーションを重視してスタメンは嶺井を使ったが、代打としての起用。だが、ここで使ってしまうと、これ以降で伊藤光を代打として使えないし、バッティングで結果が出ていない嶺井も代えられなくなる。ベンチとしては相性の良い戸柱を得点圏で使い、仕掛けたということなのだろうが、不発に終わった。

6回終了時でビハインドの場合は、1勝57敗で勝利は.017。投手の分業制が進み、クローザーだけでなく強力なセットアッパー複数枚を各チームが揃えている現代の野球では、終盤の逆転劇はなかなか起きない。一番勝率が良いヤクルトでも11勝48敗の.186なのだから、6回終了時点でリードしていることの重要性は大きい。リリーフを出し惜しみなく注ぎ込むCSはより顕著となる。先発投手から得点を奪えない時点で、行く末はほぼ決まっていた。

それにしても、打線が強いとは言えない中日でも、6回終了でビハインド時に.100の勝率があり、5位の阪神も.071なので、いかにベイスターズが終盤にリードをはね返す力がないかを示している。劇的な勝ち方もあまりないところが、2位止まりでCSファーストで敗退するような状況を招いているのだろう。

8月は投手力で勝ったが、さすがに0点では勝てない。

今永も、抜群の出来ではなかったが、試合の重さも考えて慎重な投球。球数が嵩んでしまったが、この試合は長く投げることよりも点をやらないことが重要。それも理解した上で、慎重に丁寧に投げていた。

だが、5回は青柳にストレートをライト線に運ばれた。油断して投げたわけではないだろうが、ストレートを打ち返されるというのは、今永にとってもショックはあっただろう。2アウトランナーなしで中野を迎えたかったが、ランナーを背負ってしまった。中野に繋がれ、糸原には代打のマルテが送られた。

マルテは選球が非常に良いので、2ストライクにはなったが、コースを狙い過ぎて歩かせなければいいなと思って見ていたが、案の定、際どいコースを見られ、最後は投げミスでストレートがインサイドにワンバウンドしてしまった。1アウト満塁で、この日一番合っている近本に回ってしまったのが致命的だった。

それでも、何とか2点だけで切り抜けた。ベンチもこの日の今永は良くないと判断し、追いかけなければならないため、その裏の打席で代打が送られた。素晴らしい活躍をしたシーズンだったが、ここまで頑張って来て、最後の登板がこれというのは悔し過ぎる。何とか他のメンバーが盛り返し、ファイナルステージでリベンジをする機会を作ってあげて欲しい。

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キジ

野球で10月8日と言えば、1994年のDG決戦だろうが、ベイスターズにとっては1998年に権藤さんが舞った日。甲子園ではあったが阪神との一戦を制したこの日に、番長監督のCS初勝利とはならなかった。

ベイスターズは、特に攻撃が終始重い雰囲気だった。なかなか得点が入る流れにならない。ランナーが出ないわけではないが、あと1本が出ない。8月のヤクルト3連戦から、ずっとそれが続いている。0-2というスコアの割には長いしあいだった。試合時間は3時間34分。334でも泣いたのはベイスターズの方だった。

以前から書いている通り、過去14度のファーストステージで、初戦に勝ったチームが12度、ファイナルステージに進出している。敗退する可能性が85.7%になったということで、かなり厳しい。

2度逆転したうちの1回は、2017年のベイスターズ。これは3位から進出した甲子園で、阪神と2戦目の泥んこ試合、さらには雨天中止も挟んで火曜に連勝を決めて、ファイナルステージに進んだ。

日付スコア先発(De)先発(阪)
10/14(土)0-2井納メッセンジャー
10/15(日)13-6今永秋山
10/16(月)中止
10/17(火)6-1ウィーランド能見
2017年CSファーストステージ VS阪神@甲子園

初戦の負けがこの日と同じ0-2のスコアだったわけだが、初戦にこの年の勝ち頭である今永ではなく、6勝10敗だった井納を当て、天敵中の天敵であるメッセンジャーを回避している。ある程度、初戦は負けることを想定し、2戦目から挽回するプランで臨んでいるが、今年は違う。

大貫も今永と同じ11勝を挙げている投手。終盤は少し内容が良くなかったが、今永とは逆に、ここで好投を演じてくれるかも知れない。中野が4安打、近本が3安打と足もある打者を勢いづけてしまったため、相当警戒することにはなりそうだが、他の打者に当たりが出ているわけではない。課題の左打者だけに苦労しそうだが、何とか凌いで欲しい。

大貫が頑張っても、とにかく打たないことには絶対に勝てない。2位になった意地で、何とかタイに持ち込み、3戦目に懸けたい。

ただ、皆さんご存じの通り、2戦目は日曜のハマスタ、デーゲーム。今季の日曜のハマスタは2勝9敗だが、2勝はいずれもナイター。デーゲームは0勝8敗。一番勝てないパターンになっている。前にもちらっと書いたが、今季唯一の日曜ハマスタデーゲームの勝利がここに来てくれるなら、それはそれで良いと思っている。絶望したくなる数字しか出て来ないが、何かのきっかけで、奇跡が起きて欲しい。

最後まで信じるも良し、諦めるもそれはそれ。個人的には絶対に勝って欲しいと思っているが、勝つとは思わずにハマスタへ向かうこととする。ファンがどう思っていようが、誰が球場に行こうが、結果は訪れる。できれば、雨が降る前に終わって欲しいかなと。

さて、少しだが現地の写真を紹介。

この日は外野の回遊デッキは封鎖し、炎を演出をする設備が置かれていた。
試合前のdianaとマスコットのステージを、回遊デッキから。凄い人で、遮るテントが横浜公園のトイレの先まで設置され、見えないようになっていた。
でっかいカツ丼ベイスターズは、長蛇の列。早々に受付終了。1,500円のカツ丼が飛ぶように売れる凄い世界。ゆるりと見に行ったが、買えるはずもなく。
タイガースのシートノックの脇でキャッチボールを始めるベイスターズ
シートノックへ散らばるベイスターズの選手たち
外野でアップを始めた先発の今永。グラウンドではCSオープニングセレモニーの準備
試合前からグラウンドで花火も炎も上げちゃう球団。
炎で炙られるマスコットたち(違う)
日当たりの関係でスコアボードが上手く撮れていないが、スタメン発表前には、矢野監督、三浦監督からのメッセージがあった。
スタメン
神里がヒットで出塁し、バントの構えを見せる佐野
WAVE TIMEだけど、どこでウェーブしているのか、写真だと全く分からない
夕暮れを迎える
9回最後の攻撃に望みを託す。dianaとマスコットのパフォーマンス
ホントに1点が遠いシーズンになった。

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