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東も続いて連夜の完封リレー 投手力で連勝

04/06 横浜DeNA4-0読売(ハマスタ)

先発の東が、力のあるストレートを中心に変化球を織り交ぜ、5回まで無失点の投球。5回裏は先頭の関根が歩き、山本のヒットで1アウト1、3塁。ここで東がバントし、山本を2塁に進めた。1塁へ送球される間に関根がホームを突いて先制点をもぎ取った。東は7回で8奪三振の好投。東に代わる代打の楠本が3ランを放って試合を決めた。伊勢、山崎と繋いで連夜の完封リレー。

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ポジ [Good]

気合十分、球威で押した東

沖縄の浦添での練習試合で登板した時は、球威、コントロールともに精彩を欠き、今年も厳しいのかと思ったが、ハマスタでのオープン戦で球威のあるボールを投げていた東。だが、その後も打ち込まれる登板があり、開幕ローテーションから後退と三浦監督が苦言を呈する場面もあった。最終的には19日のソフトバンク戦で6回無失点と結果を出し、開幕ローテーションを掴んだ。

何とか掴んだ6番目のイスだったが、前日に同じくトミージョン手術を受けて復帰した、同じ1995年世代の平良がの投球が刺激になった。初回から力のあるストレートで押し、吉川のバットを追って内野フライに打ち取り、丸からはストレートで空振り三振を奪った。

2回は、このカードで大暴れしているブリンソンに、高めのストレートを左中間へ運ばれた。しかし、一塁ランナーの岡本和が三塁で止まっているのを見ておらず、ブリンソンがオーバーランしたことで、岡本和がホームを突き、タッチアウト。さらにブリンソンはアウトカウントを間違えており、その様子を見て、ベンチに帰ろうとしているところでタッチアウト。

稀に見るダブルボーンヘッドでまさにダブルアウト。これに助けられた東は、ゼロを並べて行く。4回は先頭の長野に二塁打を打たれながら、岡本和を三振に取ってピンチを切り抜け、大きなガッツポーズを見せた。ストレートに力があるだけに、チェンジアップが有効だった。スライダーやカット、ツーシームなど的を絞らせない山本の配球も奏功し、7回まで8奪三振。

ハマスタでの勝利は2021年10月23日以来だが、その時も8回1安打という素晴らしい投球だった。これほどの投球をするのは、本当にそれ以来と言っていいかも知れない。トミージョン手術からの完全復帰が期待された2022年は開幕投手を務めたが、結局1勝しかできなかった。今年こそローテーションを守り、チームに貢献してもらいたい。それだけのボールは投げていたし、良いスタートも切れた。期待している。

関根の走塁技術、気持ちで打った楠本

先制点は、関根の走塁技術が生きた。5回、横川の変化球が少し高めに浮いたところ、しっかりと見極め、先頭打者として四球を選んだ。2回の最初の打席ではヒットを放ったが、2塁を狙ってアウトになっていた。それでも、積極的に次の塁を狙う姿勢を変えることはなかった。

ソトの強い当たりのショートゴロは、坂本がよく押さえたが、体勢が悪くトスが浮いた。関根の足が生きて二塁はセーフ。続く山本がヒットで繋ぎ、1アウト1、3塁となり、投手の東はバント。ボールが先行したが、フルカウントから敢行し、三塁線へ良いバントになった。

横川が一塁へ送球すると、三塁ランナーの関根がすかさずスタートを切った。一塁ベースカバーの吉川も無駄なくホームへストライク送球したが、関根の足がホームベースへ入り、追いタッチの形となった。スタートを切るタイミング、スピード、そしてスライディングの技術が素晴らしかった。

少し前からのファンなら思い出すかもしれない。2017年4月に、白崎のサードゴロで三塁ランナーの関根が生還し、サヨナラ勝ちとなった。僅かに一塁寄りに送球が逸れ、関根がホームベースを掠めるように一番遠いコースへスライディングし、セーフを勝ち取った。それと似たようなシーンだった。

前日から守備でもファインプレーを見せている。チームでは多くないスピードを持ち、泥臭い役割ができる選手。三浦監督に代わり、その個性的な存在が評価され、活躍の場も増えて来ている。もちろんレギュラーを狙っているだろうが、さまざまな役割ができる貴重な存在として、チームに欠かせない選手になって欲しい。

記録は東のスクイズということになった1点で、1-0という緊迫した展開が続く。7回を無失点で投げた東に、7回裏2アウト1、2塁というチャンスで打順が回った。ここで代打に起用されたのは楠本。この時点で13打数ノーヒット。

開幕戦では、9回に佐藤輝のライトの左へのヒットで、緩慢な動きと送球を見せ、二塁を許してしまった。三浦監督も珍しく「大いに反省してもらいます」とコメントしたプレーだった。何とか取り戻したいという気持ちが、余裕をなくしていたかも知れない。

楠本も1995年世代。連日、先発として素晴らしい投球を見せる同世代に刺激を受け、ハマスタのファンからは声援を受けた。ボールが先行した後、船迫がストライクを取りに来たところを逃さず、真ん中のストレートを捉えた打球は伸びて、ファンの待つライトスタンドへ飛び込んだ。

チームの、東の勝利を大きく引き寄せる代打3ラン。今季初ヒットは、値千金の一発となった。昨年は終盤にホームランを重ね、6本。バットコントロールが巧みな打者だが、しっかりと振ることの重要性も学んだ。有利なカウントからファーストストライクの甘いボールを振り抜くことができた。

沖縄での練習試合では面白いようにヒットを量産していた。この一打がきっかけでその状態に近づいて行ければ、チームにとっては心強い。開幕戦でのプレーは褒められないが、自分を高めるきっかけ、糧にしてくれればと思う。

お立ち台にいなかった陰のヒーロー

ヒーローインタビューは、関根、楠本、東の3人。まあ、順当なところだろう。だが、そこに呼ばれなかった山本もそれ以上に勝利に貢献したと思っている。東がインタビューで山本のリードへの感謝を口にしていたが、前日の伊藤に続き、完封リレーを完成させたことは評価されるべき。

そして、オープン戦で.438をマークしていたバッティングだが、開幕3戦目はヒットが出なかった。この日、2打席目で関根を二塁に置いてレフト前へクリーンヒット。2球で簡単に追い込まれたが、昨年までのような脆さはなかった。ボールを見極め、甘く入ったところをきっちり捉えた。

7回も桑原が二塁にいる場面で、冷静にボールを見て四球を選んだ。船迫がコントロールを乱したというより、際どいコースを見極めたという打席だった。それが楠本の3ランに繋がった。

2度の得点に繋ぎ役として貢献。リードだけでなくバッティングも含めて攻守に活躍した山本。今は笠原、東の左腕とバッテリーを組む形になっているが、伊藤と戸柱のベテランに割って入り、レギュラーキャッチャーを掴みたい。松尾の育成を進めるチームにおいて、のんびりとはしていられない。本人も分かっていると思うし、その覚悟は感じる。キャッチャーの争いもチームを高めてくれるはずだ。

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ヤジ [Bad]

オープン戦でもなかなか打てなかった横川が相手ということで、得点が取れないことは想定していた。もう少し早い回で得点を取りたいところではあったが、そう簡単な相手ではなかった。足で稼いだ先制点にダメ押しの3ランと、終わってみれば良い形で攻撃できた。投手陣は文句なし。

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キジ [Other]

開幕4連敗でスタートしたが、連勝で星を戻した。2カード目で勝ち越せたことは大きい。やはり勝利の原動力は投手陣。4連敗中は先発が早い回に3点、4点と奪われてしまい、防御率は12球団でダントツのワーストをマークしていた。

しかし、平良と東で13イニング無失点と先発投手が踏ん張り、勝ちパターンのリリーフも失点を許さず、防御率を一気に回復させた。それでもまだ12位だが、投手力で勝って行く必要があるベイスターズにとっては良い兆しだ。

7日からは、ローテーションが2巡目に入る。今永、大貫の復帰も秒読みで、特に週末の3人は早くも背水の陣となる。7日は天気予報が悪く、現在の見込みだとちょうどナイターは難しいかも知れない。開幕投手の石田がスライドするのかどうか。

この日、平良の登録を抹消した。以前から書いているが、来週から2週間は、週に5試合しかない。今永と大貫が復帰となれば、さらに先発投手は余ることになる。平良は中6日ではなく、最短となる16日の阪神戦に回るか、あるいは再び18日からの長崎、佐賀での読売戦に回るかも知れない。

中日戦が中止になれば、ガゼルマンか笠原は挽回のチャンスがなく登録を外れ、6連戦が戻る4月下旬までファームでの再調整になる可能性もある。厳しいローテーション争いになり、本来想定していた通りリーグ随一の先発投手陣になれば、チームも浮上してくるはずだ。

投手陣が頑張ってくれている間に、4番の牧も含めて打撃陣の調子が上がってくれれば。中日の投手も素晴らしいが、何とか凌ぎ合いで勝ち切り、カード勝ち越しを続けたい。

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