スポンサーリンク

5月の急降下に一番焦っているのはベンチではないか

05/14 阪神15-7横浜DeNA(甲子園)

初回に平良が佐藤輝に3ランを浴びて先制を許したが、3回に宮崎、牧の連続ホームランで逆転。しかし、4回に平良が捕まり、同点でなお満塁で三嶋に交代。三嶋は大山に押し出し四球を与えると、佐藤輝にグランドスラムを浴びた。1点を返した後の7回は、森原が5失点。宮崎の2発も虚しく、15失点の大敗で今季初の5連敗。

スポンサーリンク

ポジ [Good]

宮崎が2発を含む3安打で打率を.441とした。初回こそ併殺打に倒れたが、2点を追う3回はやや甘く入ったカーブを捉え、レフトへの同点2ラン。2回の1アウト満塁を逃した後、長打で同点にしてみせた。

7回は先頭でヒットを放ち、チームの反撃を呼び込んだ。しかし、7回裏に失点を重ね、森原を交代する際にグラウンドコンディションも良くないので、ケガの防止を考慮して宮崎も退いて良いのではないかと思った。そのまま残った宮崎は、9点差の8回に浜地のカットボールを捉え、この日2本目の2ラン。

ホームランバッターではないと本人も言うが、打率だけでなくホームラン、打点もトップに立って三冠。まだ序盤ではあるが、素晴らしい活躍。某テレビ番組で落合氏が、青柳が先発の日にスタメンを外れたことに苦言を呈したようだが、番組を見ておらず切り取った発言に対しては特に何もないが、適度に休ませながら出ているからこそのパフォーマンスという可能性もあるし、休ませるのであれば、比較的相性が良くない相手の時の方が良い。メリットもあると思うが、考え方の相違なので、相容れないだろう。

いずれにしても、これだけの打者なので、宮崎を欠いてしまえばチームは苦境に立たされる。4割超えを維持するのは簡単ではないが、ケガに対してケアしながら良いパフォーマンスを見せて欲しい。

打線は16安打を放った。宮崎と牧のホームラン3本で5点を取っており、あとの2点は暴投とソトのタイムリー。繋がりが悪かったが、マルチヒットは佐野、京田、宮崎、牧、関根、ソト、伊藤と7人もおり、個々の打者の状態は悪くない。いかに繋いで得点にして行くか。

スポンサーリンク

ヤジ [Bad]

とにかく、先発が試合を作れるかどうか。この日も平良が初回から3ランを浴び、逆転してもらっても踏ん張り切れず、3回1/3で6失点という結果になった。この日に限らず今週は、5試合全てで先発が試合を作れなかった。打線も点が取れない試合もあったが、総じていえば悪くなく、序盤からの大量失点を追いかける展開になっては苦しい。

先発投手の充実ぶりは、チームのストロングポイントになると思っていただけに、ここまで次々と大量失点するとは思わなかった。先発投手で勝って行かなければならないチームなので、5連敗はそこに尽きる。

ただ、この試合は相手の先発も良くなかったし、打線も打てていたし、もう少しやりようがあったのではないかと思う部分があったので、そう考えた部分を書いておきたい。

1つ目は、平良から三嶋に交代した後。平良を代えること自体はやむを得なかったと思う。同点とされて1アウト1、2塁。阪神の西純矢もあまり良くなかったので、同点で止めればまだ分からないという展開。逆転を許したくないからこその継投で、前日に続いて勝負どころで三嶋を連投させた。

三浦監督は三嶋のハートの強さを評価しており、連投となるので厳しい場面ではあるが2アウトだけ取ってもらう形にしたと思う。最初の打者である中野は初球を打ち上げた。だが、ノイジーにはスライダーをセンター前へ運ばれ満塁。ここで大山を迎え、スライダーを連投するが、全て高めに抜けたようなボールになり、3ボール1ストライクからストレートではなくスライダーを選び、それでもコントロールできなかった。

勝負しに行って、相手が見極めた形での押し出しではなく、明らかにスライダーをコントロールできておらず、危険な状態だと素人でも分かるレベル。

Point: 4回裏、三嶋が押し出し四球を与えるも続投

野球ゲームではないので、この時点で次の投手を準備していなければ交代できない。ケガなどのアクシデントであれば、時間をもらって肩を作らせることは可能だが、そうではない。三嶋を登板させた時に、連投による影響で乱調だった場合の想定ができていたか。初回に3ランを打っている状態が上がっている佐藤輝に回った場合にどうするかを決めてあったか。

三嶋に残りのアウトを託したということなのだろうが、信頼だけでなくリスクマネジメントもしておかなければマネージャではない。確かに、石川の実績を考えれば、佐藤輝に回ったとしても、三嶋をそのまま投げさせた方が打ち取る可能性が高いだろう。ただし、通常時であれば。この日の三嶋はスライダーが全くコントロールできていなかった。

佐藤輝は、押し出し四球の後、ストライクを取りに来るストレートに100%張っていたと思う。ものの見事に捉えて、完璧なグランドスラムだった。押し出しの後、ベンチはどういう指示をしたのか。ストライクを先行させるようにアドバイスしたのなら、ベンチの責任だ。前の打者のスライダーを見れば、捨てて行ける。投手も押し出しの後だとストライクを投げに行ってしまう。この初球にボールゾーンに投げ込めない状態の投手を続投せざるを得なかったことが、大きな敗因だったと思う。

序盤の4回と、終盤の7回は、比べるまでもないほどに状況は異なるし、リリーフ左腕のラインナップにも差があるが、阪神は3連投の加治屋が打たれると、左の代打に対して岩貞を送った。序盤の大量失点が続いており、4回でゲームが崩れてしまうことを防ぐために平良を代えたのであれば、4連敗中の日曜のゲーム、三嶋も良くなかった場合のプランは用意しておくべきなのかなと思った。

4月のように、全てが上手く行っている時は、こうしたプランができていなくても、思い通り運ぶので露呈しない。チーム状況が悪くなって来た時こそベンチワークが重要になる。とは言え、よりによってグランドスラムを打たれてしまうというのは、あまりにも巡り合わせが悪過ぎると思う。

もう1つは、7回に1点を返して1アウト満塁の場面。前述の通り、3連投の加治屋がソトにタイムリーを打たれた。次の打者はマルチヒットの伊藤だが、ベンチは代打に戸柱を送った。

まず、キャッチャーの伊藤に戸柱を送った場合、その戸柱に代打の代打を送ると、キャッチャーが山本だけになってしまう。グラウンドコンディションが悪く、アクシデントが起きやすい試合で、7回裏から代えのキャッチャーがいなくなるのはリスクが高過ぎるのでありえない。

つまり、戸柱を送った時点で、相手が左腕に代えて来たとしても、そのまま打席に送るしかない。そして、戸柱は左腕に対して今季11打数ノーヒットだった。阪神は岩貞、岩崎と左腕が2枚残っており、岩崎を出すには早く、岩貞は前日に1アウトしか取れず、3安打を浴びて失点している。だから左腕に代えて来ないと踏んだのか。だとしたら考えが甘すぎる。

伊藤は、左腕に.091だが、右腕には.281だった。3連投で状態があまり良くないように見えた加治屋との対戦よりも、戸柱を代打に出して左腕が来た場合の期待値は、比べるまでもないと思う。アナリストからは別の切り口のデータが出ていたのかも知れないが。

テレビで見ていたので、戸柱が代打に出た後のネクストには誰がいたのか分からない。仮に戸柱に対して左腕が出て来ても、併殺でなければ次の投手のところで大和を出すつもりだったのかも知れない。大和も左腕との対戦の方が多いが、今季は左腕を決して打っているわけでもないので、伊藤を代えて左腕を引っ張り出す意味もない。

これは結果論なので、伊藤をそのまま打席に立たせても、同じように併殺打で終わったかも知れない。ただ、野球は確率のスポーツとも言われるので、起用した時点で分かるような低い確率を取る采配をしたことは理解できない部分がある。

ここも戸柱が併殺以外であればと思っているところ、併殺になってしまうあたり、やることなすこと全て裏目という状況なのが厳しい。

前日の試合で、防御率0.00で頑張ってくれている三嶋と森原をポジに書いたが、雨のマウンドで連投、さらに先発投手が試合を作れず火を付けた打線に投げる形となり、大量失点となった。彼らが積み上げて来たものが1試合で失われるわけではないが、あまりにも気の毒な試合になった。

打線も16安打を放ったが、2回、5回、7回の満塁のチャンスを生かせず、3併殺。3発を放ったが、3ランとグランドスラムというランナーを置いた場面での長打と差が出てしまった。

スポンサーリンク

キジ [Other]

こう書くと負け惜しみにしかならないと思うが、5月中旬の時点で首位にいるかどうかは重要ではない。もちろんファンとしては、勝ち続ければ嬉しいし、首位に立っている心地よさもある。だが、重要なのは秋に首位にいること。

阪神は力のあるチームなので、独走しないように付いて行かなければならないが、1998年も6月までは5割前後で、首位に立ったのは6月後半だった。大事なのは、夏場に優勝を争う位置に付けていること。5連敗は当然、痛いし苦しいが、全てが終わるようなことじゃない。

ただ、これはあまり書きたくはないのだが、1996年の転落に似て来てしまっている。このブログの読者は、割とオールドファンが多いとは思うが、あまり昔のことを持ち出すといつまでも昔話してるなとか言われそうだ。

だが、4月に投打が噛み合って貯金9を作りながら、5月に投壊で借金生活に転落した形と同じようになって来ている。1996年も5月は特に後半、投手陣が総崩れし、5月31日の広島戦では20失点している。その後も月間の勝ち越しがなく、結局55勝75敗の5位となった。

1996年は優勝の2年前で、この時は優勝メンバーの多くが出揃っていた。一時的には終わったが月間で貯金9も作るくらいの力はあったということ。それが翌年の2位に繋がり、優勝まで駆け上がった。昨年2位になったチームだから、今年も4月にそれだけ勝てたのは力があるということ。5月は少し厳しい月になりそうだが、6月以降で取り戻す力は持っていると思う。5連敗は苦しいが、焦る必要はない。

前述のような采配を見ると一番焦っているのはベンチではないかと思ってしまう。管理人も5月最初の週を3勝2敗で入って、バウアーも良いスタートを切ったことで、これは大きく負けることはないんじゃないかなと思い始めたところだった。5試合で先発が誰も試合を作れないとは思わなかったし、ベンチもさすがに思わぬことに困惑しているとは思う。

采配については所詮、結果論だし、同じことをしていても4月はうまく行っていたが、5月はうまく行かないということ。そうした噛み合わせというものがあると思うので、ブレずにやるべきことをやって行くしかないのだと思う。

16日は、バウアーが2度目の先発をする。毎週日曜にUPされるバウアーのVlogでは、新潟で打ち込まれた要因については、あまり多くは語られなかった。木塚コーチが後日にクイックについて触れていたが、そこも含めて、日本の打者を抑える為の作戦を考えて来ていると思う。それがすぐに上手く行くかどうかは分からないが、実績のある投手なので何らかのものは見せてくれると思う。

仕事の関係で1試合だけ甲子園に行ったに過ぎないが、この3試合を遠征で観に行ったファン、開幕カードの京セラドームも含めての6試合を観戦した関西のファンもいる。こういう巡り合わせになってしまったが、来月の交流戦での京セラドームは、良い姿を見せられるようにして欲しいと思う。

昨年は、阪神にハマスタで3連勝を3回したが、今年は逆になりそう。阪神を苦手にしそうな雰囲気になっている点だけが気がかり。7月11日の倉敷の後、12日と13日が次の甲子園。交流戦を挟んでまずハマスタで対戦するが、流れを変えて行くしかない。

個人的には、自費で1泊追加して甲子園をもう1試合行くか迷ったが、どうせお金を落とすならベイスターズにということで16日のチケットを追加した。連敗が止まるよう応援したいと思う。

コメント

タイトルとURLをコピーしました