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3回に中軸で一挙6点! 交流戦優勝へ望み繋ぐ大勝

06/17 横浜DeNA10-1千葉ロッテ(ハマスタ)

3回、カスティーヨからヒットと2四死球で満塁とし、佐野の走者一掃の二塁打で先制すると、牧も続いてタイムリー。さらに宮崎が12号2ランを放ち、この回一挙6点で試合を決めた。終盤にも戸柱の走者一掃の二塁打などで2桁の10得点とした。大貫は大量援護を背に6回1失点の好投。救援陣も無失点リレーで9点差勝利。交流戦優勝へ望みを繋いだ。

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ポジ [Good]

願ってもない大量点

カスティーヨの立ち上がりは少し苦労するかなという感じだった。ソトが少し詰まりながらもセンターへ運んだが、他の打者はタイミングが合わず、ゴロアウトが多かった。

だが、3回に先頭の京田がファーストの横を抜くライト前ヒットで出塁。大貫はバントを2球ファウルにしてしまった後、3球目で成功させた。得点圏に走者を背負い、カスティーヨがコントロールを乱し始める。関根にはアウトサイドが外れて歩かせると、蝦名には死球を与えて1アウト満塁。

ここからベイスターズの中軸が機能する。まずは佐野。前日は、2-3と追い上げた7回、2アウト満塁という一打逆転のチャンスで凡退。ヒーローインタビューでも昨夜は眠れなかったことを明かした。バウアーのYou Tubeでも、2回7失点でKOされた翌日、自分に対してかなりネガティブになっている様子が映っていた。

どの選手もそうだと思う。ファンは試合を見て負ければ悔しさもあるが、当事者はもっと悔しいはず。佐野自身も自分がもっと打てればという思いもあるだろうし、ベンチの1番という期待に応えられなかった悔しさはあるはず。一部のファンからバッシングされていることも分かっているだろう。

そうした中で迎えた、3回の1アウト満塁の打席。初球はかなり低いチェンジアップに手を出し、ファウル。何でも振りに行ってしまうなと思ったが、続く2球目はチェンジアップが甘く入って来た。上手く合わせてショートの頭を越える、左中間への二塁打。蝦名の足も生きて走者一掃となった。

Point: 3回裏、佐野が3点タイムリー二塁打を放つ

前日、初回に角中が同じような走者一掃の二塁打を放っており、佐野がやり返した形になった。この日の大貫の出来からしても、長打で一気に3点を取り、さらなる追加点に繋げたこの一打は非常に大きかった。佐野は7回にふくらはぎへ死球を受けて交代したので、大事に至らないことを願いたい。

続く牧も、初球が暴投となって三塁を佐野が進んだ後、ストレートを弾き返してレフト前タイムリー。一気に畳みかける攻撃にすると、宮崎はインサイド高めからのスライダーに対して、体に巻き付くようなスイングで運び、レフトスタンドへの12号2ラン。

テレビで高橋由伸氏が解説していたが、この変化球を手が伸びるようなフルスイングで完璧に捉えると、ファウルになってしまう。脇を締めて若干詰まるようなコンパクトなスイングで、体の回転を生かして遠くに運ぶ、宮崎の技術が成せる業。何度も芸術的なインサイドの捌きを見せてくれているが、改めて素晴らしい。

交流戦でのTQBを考えると、この日に限っては6点で満足せずに得点を積み重ねたいところで、6回は2アウト2、3塁のチャンスを逃した。7回は佐野の死球から2アウト満塁のチャンス。ここで戸柱が、低めのフォークをすくい上げ、ライト後方への飛球。前進守備だったライトの岡が僅かに及ばず、走者一掃の二塁打となった。戸柱は、大貫を好リードで引っ張り、マルチヒットに加えて3打点という大活躍だった。

8回にも相手のエラーで出たランナーを大和がタイムリーで還して10点目。欲しいところできっちりと大量点を稼ぎ出した打線は、見事だった。

2試合連続の大量援護

3回で6点リードをもらった大貫。前回もまさかの宮城から2回で7得点というゲームで、2試合連続の大量援護となった。月曜までの3連戦なので、なるべく長いイニングを投げて欲しかったが、6回で96球を要し、中5日での先発と言うことで交代した。

前回はコントロールに苦しむところがあったが、この日は低めに集めることができていた。5回は勝負球が高めに行ってしまい、ノーアウト1、3塁のピンチ。さらに打順は1番に戻るというところで、大量失点のリスクが高まった。

ここで藤原を低めのストレートで見逃し三振に取った。高めに行ってしまっていたこの回だが、藤原への勝負球は素晴らしいコースへ投げられた。だが、友杉には再び高めに浮いてしまい3ボール。4球目も高めのストレートだったが、ストライクのコール。だが、友杉はボールだと決めつけて一塁へ歩き始めた。

それを見た一塁ランナーの大下も四球と思い、二塁へ向かってしまった。戸柱からの返球を受けた大貫は、ベンチや内野手からの声で一塁へ送球し、大下はアウト。その間に三塁ランナーの佐藤都が生還した。

球審のストライクコールはワンテンポ遅かったが、すぐ前にいるのにストライクコールが聞こえないということがあるのだろうか。友杉は一塁へ歩きながら防具を外しかけていたので、ボールであることを疑わなかったのだろう。確かに、高かったのでボールと言われても仕方ないコースではあった。しかし、当然ながら球審のコールを確認するのが普通。大下には球審のジェスチャーが見えづらかったかも知れない。

この後、レフトスタンドのロッテファンから大きなブーイングが起こった。どこに対してのブーイングなのか分からないが、ボールをストライクと言われたからといって、勘違いして友杉が一塁へ進んだのも、大下が飛び出したの球審の責任ではない。牽制に対してブーイングをするのは風物詩として観ているが、これは違うのではないか。

結局、友杉は次のボールを打ってショートゴロ。大下を一類で刺した時の送球間で1点を失ったが、それがなければ無失点だったという結果論もある。しかし、逆に言えば1アウト1、3塁で3ボール1ストライクの状況が続いていれば、友杉の結果も変わっていた可能性もあるし、1点では済まなかった可能性もある。6点リードの状況で1点は仕方ないという守備なので、DeNAとしては助かったと思う。

大貫は、6回は立ち直って三者凡退に抑えた。6回1失点であればQSでも良い方なので、先発として責任は果たした。ケガと不調でかなり出遅れたが、3連勝と乗って来た。ようやくこれで中6日でローテーションとして回ることになりそうで、東、今永、バウアー、大貫と4本柱が見えて来た。

楽天モバイルパークで、練習時にネットの支柱が背中に当たり、治療のために登録を外れていた森原が、この日の8回に復帰登板。ボールは離脱する前のような力のあるストレートが行っていた。ピッチャーライナーにもしっかりと反応し、これでまずは一安心という姿を見せてくれた。

前日はエスコバーも復帰登板を果たし、再び強力なリリーフを形成できそうな流れ。交流戦残り2試合を全力で行き、3日間の休みを挟んでリーグ戦再開へ備えて欲しい。

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ヤジ [Bad]

交流戦の勝率、勝数が他チームと並んだ場合、TQBで順位が決定される為、大量点での勝利が欲しいところだった。10-1という見事な勝ち方で、さらに読売にも負けたことで優勝への望みが繋がった。そういう意味では文句なしの結果になった日だった。

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キジ [Other]

交流戦の上位チームの並びでは、16日の試合が始まる前の状態に戻った形。オリックスが連勝で優勝へ望みを繋いでいる。読売が勝って、DeNAが負けると読売の交流戦優勝が決まるところだったが、逆の結果となり、優勝争いがまだまだ分からないという状況になった。

勝率で差が付けば明快だが、勝敗が並ぶと複雑になって来る。交流戦の順位決定方法は以下の通り。

【2球団が並んだ場合】

  1. 勝数
  2. 直接対戦成績
  3. 交流戦のTQB((得点/攻撃イニング)-(失点/守備イニング))が大きいチーム
  4. 交流戦のER-TQB((相手自責点による得点/攻撃イニング)-(自責点/守備イニング))が大きいチーム
  5. 交流戦のチーム打率
  6. 2022年度日本生命セ・パ交流戦の上位チーム

【3球団以上が並んだ場合】

  1. 勝数
  2. 交流戦のTQB((得点/攻撃イニング)-(失点/守備イニング))が大きいチーム
  3. 交流戦のER-TQB((相手自責点による得点/攻撃イニング)-(自責点/守備イニング))が大きいチーム
  4. 交流戦のチーム打率
  5. 2022年度日本生命セ・パ交流戦の上位チーム

18日に読売が楽天戦に勝った場合、DeNAが負けるか引き分けると、読売の交流戦優勝が決まる。DeNAが勝てば19日に持ち越され、日本ハム戦にDeNAが勝った場合は、12勝6敗で両チームが並ぶことになる。2球団が並んだ場合の順位決定方法になるが、セ・リーグ同士のため直接対戦はないので、TQBによって決定される。

DeNAがこの日9点差で勝ったことで、17日時点のTQBは0.127でトップに立っている。DeNAと読売は得点はともに71点で並んでおり、失点はDeNAが54、読売が53。ただ、上記に記載した通り単純な得失点ではなく、攻撃・守備イニングで割り算をするため複雑。計算は面倒なので新聞等の報道に任せる。

18日に読売が敗れた場合、DeNAが勝っても優勝は決まらない。19日の日本ハム戦でDeNAが勝つと12勝6敗で勝率1位で文句なしの優勝。18日、19日のいずれかでDeNAが敗れた場合は、11勝7敗で並ぶことになる。こうなると、ソフトバンク、オリックスが18日に勝った場合、11勝7敗で並ぶ可能性がある。

さらに、楽天は現在8勝7敗だが、18日の読売戦に勝ち、予備日に組み込まれた2試合も勝つと11勝7敗で並ぶ可能性を残している。このパターンだと、21日の楽天-中日戦が終わるまで優勝が決まらない可能性がある。

チーム現在18192021最終
読売11勝6敗11勝7敗
DeNA10勝6敗11勝7敗
ソフトバンク10勝7敗11勝7敗
オリックス10勝7敗11勝7敗
楽天8勝7敗11勝7敗

半分を終えたところで6チームが首位タイという混戦でスタートした2023年の交流戦。最後の最後で稀に見る混戦で終えるのだろうか。ただし、上記のように最大5チームが並んだとしても、TQBではDeNAと読売がかなり他を離しているので、それ以外の3チームはよほどの大勝でもしない限り、逆転は難しいだろう。

DeNAにとっては、直接対戦で負け越しているソフトバンクと2球団で並びたくないところだったが、読売が既に11勝しているのでその可能性はなくなっている。

とにかくDeNAとしてはシンプルに残り2試合をハマスタで連勝すれば、初優勝の可能性が高まる。まずは、難敵の佐々木朗希からいかに得点を取るか。そして、勝機を掴むためには、開幕投手の石田がいかに失点を防いで行くかが重要なポイントになる。

143試合のうちの1試合に過ぎず、ペナントレースの方が重要かも知れないが、交流戦優勝という初タイトルのチャンスがあるので、18日の試合はCSに近いような総力戦で勝ちに行って欲しいと思う。

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