06/29 広島東洋5-3横浜DeNA(マツダ)
試合開始前から雨が降り続き、2回裏には雨で17分の中断があった。足元が安定しない中、ガゼルマンが3回にノーアウト満塁のピンチを招くと、西川の2点タイムリーで先制を許した。今季初先発の野村に6回まで3安打に抑えられていた打線は、7回から代わったターリーを攻め、宮崎の犠飛と大和のタイムリーで同点とした。しかし、7回裏にエスコバーが坂倉のタイムリーですぐに勝ち越され、その後も追加点を許して敗れた。
ポジ [Good]
6月10日以来の先発となったガゼルマン。5月13日の甲子園でも終始雨が降る中、コントロールを乱して6四死球で5失点だった。この日も試合前から雨が降り、2回裏にはかなり強まって17分の中断があったほどだった。
再開した後もまだ雨は強めに降っていた。2アウトから2本のヒットと死球で満塁としたが、投手の野村を打ち取って何とか無失点で切り抜けた。だが、1番から始まることになる3回がどうなるか注目していた。
雨はまだ弱まらない中、先頭の菊池の二遊間へのゴロは森が追い付くも、回転しながらの送球が大きく逸れて内野安打。森の肩を考えれば、ここはしっかりと送球してアウトにして欲しかったところ。野間が繋ぎ、秋山には粘られた末に四球。ノーアウト満塁の大ピンチとなった。
西川はスライダーに泳ぎながらも高いバウンドが一二塁間を抜ける2点タイムリー。この時、ライトの関根が三塁へダイレクト送球。打者走者も二塁へ進めてしまった。ハマスタの阪神戦でもあったが、この日は雨でぬかるんだグラウンドで、走者のスピードが落ちることを計算しての送球だろうか。ノーアウトなので、三塁へ進む走者は仕方ないとして、打者走者を得点圏にやらない方が良かったように思う。
結果的には、ガゼルマンがここから何とか踏ん張り、3点目を与えなかったので、関根の送球により失点が増えることはなかった。この場面で代えられてもおかしくなかったが、最終的には5回まで投げた。グラウンドコンディションに苦しみながらも、5回2失点で抑えたことが同点に繋がったと思う。
前日、右足の張りで途中交代した宮崎は、やはりベンチスタートとなった。しかし、7回1アウト2、3塁で代打として登場。ライトへの犠牲フライを放った。練習もしていたようなので、肉離れなどの重傷になる前に大事を取ったのだと思う。しばらくはこのような起用が続くかも知れない。
調子を上げている得点圏の鬼・大和は、この日はベンチスタート。宮崎に続いて2アウト3塁で代打起用され、ストレートに押されて追い込まれたが、インサイド高めを弾き返し、ショートのグラブを掠めるタイムリー。5月までは1割台と苦しんだが、6月は.366と数字を上げて来た。得点圏はさすがの.435で、この勝負強さは頼りになる。
牧が9回に2試合連続となる13号ソロを放った。3点ビハインドの9回、敗色濃厚という中で、クローザーの矢崎からストレートを弾き返した放った一発。マルチヒットもマークし、次につながるだろう。
ヤジ [Bad]
敗因を1箇所に押し付けるのもどうかなと思う試合だった。結果的には終盤に追い付きながらもリリーフが失点を重ねて敗れた。だが、2失点で留めたとは言え、ガゼルマンも攻撃のリズムを生む投球はできなかった。コントロールと投球術に長けていたとは言え、今季初先発の野村に翻弄され、僅か3安打の打線。
3連戦の初戦から続く、得点した直後に失点するという流れ。この日も7回に追いつき、ここからというところで失点してしまった。野間から5人、左打者が続くところで復調気配だったエスコバーを使うのは理解できる。森原を後から出すなら最初からというのは完全な結果論。
エスコバーも、マウンドのコンディションが悪い中の投球だったが、そこは言い訳はしないだろう。野間を歩かせたのは非常に痛かったが、四球を出しても力でねじ伏せて来るのが本来のエスコバー。だが、今年はどうしても力感がなく、ゾーンの強い球で勝負できない。
エスコバーと言えば荒れ球で、やや腕が下がったフォームで左腕からの155キロ前後のストレートで押し込むパワーピッチャー。だが、近年はリリーフ投手の球速は大幅に平均が上がり、珍しくなくなった。そうした中で、30歳を過ぎたこともあり相対的にエスコバーの球速は下がる形となった。今までのようにアバウトなコントロールで、剛腕だけで何とかなる感じではなくなった。
だからこそ、1ヶ月強のファームで少しモデルチェンジを図って来た。それがすぐに上手くは行かない。左にこれだけしっかりと打ち返されるということは、まだ改善すべき点があるということ。今後、エスコバーがリリーバーとしてどのように生き残って行くか、それを考えるシーズンになるのではないか。
三嶋も6月に入って防御率9.64と調子を落としている。19日はノーアウト満塁を森原に助けられたので、実質はもっと失点してもおかしくなった。難病から復帰を期するシーズン。ずっと調子を維持するのは簡単ではない。4月はリリーフ陣の厚みに期待感が強かったが、少し綻びが見えて来た。勝負どころで活躍できるように、少し時間を置くのも手だろう。
ホーム開幕戦で無様に4失点した三浦銀二も、フォーム改造に取り組み、ファームで結果を残し続けている。中川は抹消されてしまったが、こうした機会に次の戦力を育てておくのも監督の仕事。調子の上がらない選手を信頼するのも1つだが、やがて来る勝負どころの為に戦力を整えておきたい。
キジ [Other]
最低1つは勝って横浜へ戻りたかったが、終始流れを引き寄せられないまま3試合が終わってしまった。阪神に3連勝した勢いで床田から先制点を奪ったが、直後に追い付かれた。再び勝ち越すも、大貫がまたも追い付かれ、最終的には逆転負け。得点した直後に失点するパターンで、一度もリードして次のイニングを迎えることができなかった。終始、防戦一方だった印象だ。
交流戦明け最初の阪神戦を重視し、今永、東、バウアーと注ぎ込んだ。狙い通り3連勝し、首位に立ったが、いわゆる裏ローテーションの3人で臨んだ広島戦は3連敗で吐き出してしまった。こういうリスクを考慮していたと思うが、残念ながら顕在化した。
DeNAが交流戦初優勝を果たしたが、広島も交流戦は散々やられてきた。昨年まで3回連続で最下位、勝率も2023年を終えたところでDeNAに逆転され最下位。だが、今年は9勝9敗の5割で乗り切った。近年の成績を考えれば大きな改善だ。読売に2勝1敗で3位に浮上して来た広島は、強かった。
現状のチーム状態で言えば、セ・リーグで一番いいだろう。阪神戦に全勢力を傾けた結果、疎かになったとまでは言わないが、この広島の強さは想定外だったと思う。大貫も調子が上がって来ていたし、石田もマツダで相性が良かったので、悪い運用ではないと思ったのだが。
この日、30日の先発は今永と発表された。三浦監督によれば1日がバウアー、2日は東となる。中4日で6月5勝目を目指すものだと思っていたので、これは意外だった。前回、114球を投げたことを考慮したのか。今永は126球を投げているが、彼の能力からすれば中6日で先発することは問題ない。
これまでファームの登板も含め、バウアーが投げる日はほぼ晴れ(一度、他の先発投手が雨で流れてスライドし、先発が飛んだことはあった)。晴れ男だと思っていたが、1日は午後から雨で、雷雨を伴って強く降る可能性がある。管理人も自称晴れ男で、土日とも行く予定だが、土曜には強力な雨をもたらす何かがあるのかも知れない。登板が流れた場合、東はそのまま先発すると思うので、来週のヤクルト戦に回ることになるか。
ビジターで負けた分はハマスタで取り戻すしかない。次のヤクルト戦も含めて6試合。天気が気になるが、ハマスタでしっかりと勝って、優勝争いについて行きたい。そして、オールスター前最後に、ハマスタで広島3連戦がある。ここで絶対にリベンジして欲しいと思う。
コメント
阪神戦の3連勝が完全に無駄になりました。その間に阪神は2勝し、ゲーム差を戻しています。
本当に無様でした。奇跡的な3連勝による首位奪還で浮かれてこうなったのがよくわかります。
2019年の巨人0.5ゲーム差まで追い上げる、去年もハマスタ17連勝でゲーム差を追い上げイケイケムードで
いけるぞ!というところで3連敗し、終戦しました
(両年とも、CSを勝ち抜くことすらできず、リベンジの機会すらありませんでした)
どうやら、今年もそうなってしまったようですね
こんなチーム状態では、いくら調子が良くても優勝するのなんて無理でしょうね
どうして、こうも簡単に油断しちゃうんでしょうね
そして今年一番ひどいのは、一度負けだすとしばらく止まらないことです
特に、ビジターの初戦を落としたらかなりの確率で3タテされています
阪神開幕戦、阪神甲子園、そして今回。
(ソフトバンク戦もそうなる寸前まで追い込まれました)
ちょっとメンタルの出来で簡単に試合が決まりすぎです
得点してもすぐ吐き出す、それどころかきっちり逆転されるの連続で
いずれの試合も、終盤は誰も戦う顔をしていなかったのがそれを物語っています
メンタルを鍛えないと優勝は無理です
ファンの中にはどうせ中日戦で3連勝して取り戻すだろうと楽観視している方もいますが、今の状態でははっきり言って足元を掬われる可能性が高いです
個人の意見、考え方なのでしょうが、負けた時だけ愚痴のような負の言葉を発するなら、ツイッターでツイートでもしていれば良いのでは?勝った時には何も言わず、負けた時だけ批判するのはどうかなと。
阪神が3つ負けたのは事実ですから無駄にはならないと思いますし、過去の8月の話をまだ半分も終わっていない6月の出来事とごちゃ混ぜにする理論も理解はできないです。