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1-0のゲーム返され2位ならず 9回の逸機が致命的

10/04 読売1-0横浜DeNA(東京D)

勝てば2位という状況で迎えた2023年の最終戦。先発の東は2回、大城と長野の連打でピンチを迎え、秋広を併殺打に打ち取ったが、吉川に先制タイムリーを許した。打線は山崎伊に対して、初回先頭の林のヒット以降、ランナーすら出せない状況が続く。東も5回までに8安打を打たれながら追加点を許さない。9回、ヒットと山崎伊のエラーでノーアウト1、2塁とするが、林がバントを失敗。関根、藤田も倒れて完封負け。あと一歩が届かず3位が確定した。

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ポジ [Good]

最近の登板の中では良くない方の部類と感じられた東だったが、2回に先制を許したものの、5回までに8安打を浴びながらも1失点で8回を投げ切った。打線の援護が得られず、完投負けという形になった。

2回は大城、長野の連打でピンチを迎えたが、秋広はカットボールで芯を外し、ショートゴロで併殺打。2アウト3塁で8番の吉川を迎え、無失点で切り抜けられる可能性が高まった。まだ2回であること、できれば次の回を9番の投手から始めたいこと、山崎伊のバッティングが良いことから、申告敬遠を選ばなかった。

東なら厳しいところを突いて、その中で歩かせる分には仕方ないと考えたのだろう。それも一つの判断だと思う。だが、この日の東のコントロールが良くない点と、前週にこの二人で投げ合って1-0のスコアとなっており、1点勝負ということを考えると、万全を期しておいた方が良かったのかも知れない。2球目のストレートは高めのボールゾーンを要求したが、真ん中へ入り、ライト前タイムリーとなった。

この1点が決勝点となったことは結果論ではあるが、先制点を許した場合の勝率は.347まで落ちてしまうだけに、得点をやらないことを一番に考えなければならなかったと思う。

コントロールが東本来のものではなく、甘いボールが多かった。中盤の時点では1点だけでは抑え切れないように感じていたが、ピンチでも何とか踏ん張り、山崎伊との投げ合いが続いた。

尻上がりに調子を上げ、6回からの3イニングはパーフェクトピッチング。最多勝投手に恥じない立派な投球だった。1失点での完投負けで、結果として今年の3敗は全て読売戦ということになった。5月の2敗は仕方ないにせよ、この負けはは気の毒。連勝も12で止まったが、CSの前に止まった方が良かったのかどうか。東の前に最多勝を獲得した野村氏が17勝だったので、そこまで行くような気がしていたが、最後に来て打線の援護が得られなかった。

打線は僅かに2安打で、打ったのは、この日は良い面と悪い面が出てしまった二人。林は1番でスタメン起用され、初回に山崎伊のカットボールを捉えてライト前ヒット。リードオフマンとしてチャンスメイクの役割を果たした。ショートの守備でも重要な試合の緊張感を感じながらも堅実な動きを見せた。

そして、楠本は9回に先頭で代打起用され、アウトサイドのフォークをレフト前へ落とすヒット。初回の林以降、ランナーすら出せない状況の中で、代打で打つのは至難の業。フォークが少し浮いたところを見逃さなかった。

東には負けが付いてしまったが、最多勝に加えて最高勝率のタイトルも手にした。13勝以上という条件を満たして逆転する可能性があった阪神の大竹が、勝利投手の権利を持っていたが、9回裏にヤクルトが逆転サヨナラ勝ちし、大竹の勝利が消えてしまった。これで条件を満たすのが東だけとなり、2つのタイトルを獲得することになった。1点の援護もなく敗れた東だが、好投が報われるようなご褒美だった。

そして、牧は打点王が確定し、さらに最多安打のタイトルも獲得した。阪神の中野が164安打で並んでおり、牧はこの日ノーヒットだったが、中野もノーヒット。神宮が延長戦になれば中野が単独で獲得するチャンスもあったが、サヨナラ負けで試合終了。牧と中野がタイトルを分け合うことになった。

既に決定的な状況であった宮崎の6年ぶりとなる首位打者、今永の初タイトルとなる最多奪三振も確定した。これだけのタイトルホルダーを擁しているので、貯金8のAクラスには入ったが少し物足りないのが本音。彼らが活躍し、CSで力を見せて欲しい。

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ヤジ [Bad]

初回先頭の林がヒットを打ったが、それ以降は8回までバント以外はパーフェクトピッチングをされた。準完全試合のような状況で、手も足も出ないという感じだった。悔しいが完封負けなら仕方ないと思ったが、9回に楠本がヒットで出塁し、チャンスを得た。

9回の攻撃が始まる前、ベンチでは柴田がヘルメットを被って準備していた。楠本の打席ではネクストに藤田。楠本が凡退なら藤田で、楠本が出れば柴田で送る想定だった。楠本がヒットで出たので、東への代打は柴田になった。

3球目をバントし、打球はやや強く投手の前に転がった。大城が二塁を指示し、山崎伊が送球しようとした時、ボールがこぼれた。すぐに拾って一塁へ送球しようとしたが、焦りでボールが手に付かず、オールセーフとなった。非常に大きなミスで、チャンスをもらった。

ベンチは、エラーなりバントヒットなり、ノーアウト1、2塁になることを想定していただろうか。林の打順なのでバントすれば良いと思っていたのだろうか。1点ビハインドの最終回、1、2塁からのバント。フォースアウトなので難しいシチュエーション。

プロでまだ犠打は5つというルーキーに大きなプレッシャーがかかった。こういう場面を経験させたいと思ったなら、それはそれで仕方ない。だが、絶対に決めるなら使える選手で一番上手い選手を起用すべきだ。柴田は使ってしまったので、残りを考える藤田だろう。だが、三浦監督の中には、当初から藤田に打たせるという考えしかなかった。

引退する藤田ではあるが、現状の左の代打で考えると楠本よりも数字を残しており、ヒットを期待できる切り札のような存在。だから、林にピンチバンターを送るという考えはなかったのだと思う。これはいい。

次に、バントの成功率を上げるためのセカンドランナー。楠本は、足は速い方ではあるが、代打起用が多く、こうした場面の走塁に慣れているかと言えば疑問だ。根本の原因は、こういう場面で満を持して起用する足のスペシャリストを獲得し、育成して来なかったことだ。阪神の熊谷や島田、ヤクルトの並木、読売の増田大、重信、広島の羽月。各チームが整えている中、DeNAは何もできていなかった。

知野が代走で使われることが多いが、足は速い方ではあるがスペシャリストとまではいかない。結局、楠本も速いので大して変わらないという思考になり、交代はなかった。スペシャリストがいれば、楠本がヒットを打った瞬間に代走が起用されただろう。

林は初球をバントしたが、投手の正面への緩いゴロ。山崎伊が三塁へ送球し、余裕を持ってアウト。楠本は林がバントした後、一度止まってしまい、スタートが大幅に遅れた。これではどんなバントでも成功しなかった。林が空振りしたように見えたのか。信じられないミスがまたも出てしまった。

1アウト1、2塁となって関根。山崎伊からホームランを打っているが、この日は1つバントを決めているが、非常に内容が悪かった。最近の調子を考えても代打の起用が必要と思った。藤田を使うならここだったのだろうが、併殺が怖かったのかも知れない。関根で併殺崩れにでもなれば、ランナーが進んで勝負できるという考えか。

関根はそのまま打席に入り、ファウルで7球粘ったが、インサイドのストレートに完全に詰まらされてサードへのファウルフライ。ランナーを進めることさえできずに凡退となった。他の打者でも簡単ではない相手だが、これは予想できる範囲の結果だったと思う。

そして3番の大田の打席だが、ここで代打の藤田を起用した。大田はここまで3打数ノーヒットだったが、初回のチャンスでは捉えた打球でサードライナー。あと僅かでヒットという当たりだった。7回のレフトフライも、コースが良くバットの先になったが、タイミングは合っていた。

関根に比べたら凡退の内容が非常に良かったが、大田の方に代打を起用した。結果論にしかならず、大田がそのまま打席に入っていも結果は変わらなかったかも知れない。だが、この日の打席の内容ではなく、左右だけで決めたような采配で、とにかく藤田に打たせたいという気持ちだけが先走った起用に感じた。

前述した通り、現時点の代打の構成において藤田は、左打者としてヒットを期待できる選手になっている。だから、この代打が想い出起用とされるのは違うと思う。起用するタイミングの判断が稚拙なので、こういうことになる。1-0の試合なので、ワンチャンしかない。状況が目まぐるしく変わる中で、それを生かす最適な判断、人員配置が求められる。

采配に正解はないし、別の選択肢を選んだ場合にどうだったのかは知る由もない。だが、起用した時点で違和感を覚える采配が多いと思う。そして、このような大事な試合でそれが多い印象。やるのは選手だが、選手が正しく力を発揮できるように導くのが監督の仕事で、それができているか。

この日の試合後、既に複数年契約のため続投が基本線ではあったが、来季も続投することが正式に発表された。このニュースは、時間がないので別途投稿するが、CSでの短期決戦に向けて勝負勘をもっと研ぎ澄まして欲しいと願わずにいられない。

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キジ [Other]

今年を象徴するような敗戦になった。先発投手が頑張っていても打線が援護できない。大きなチャンスを得てもミスが出て逸する。ここで勝てばという試合での勝負弱さ。6月19日に勝てば交流戦優勝が決まる試合でも勝てなかったので、何となくそういう気はしていた。

交流戦は、ギリギリに許される負け方で調整できたが、この試合はそうはいかなかった。これまで何度もやられている山崎伊をまたも打てなかったわけだが、この日の出来だとなかなか難しい。7回の2番からの攻撃が僅か5球で終わった時に、これは完封されると覚悟した。

9回表に山崎伊のミスで大きなチャンスをもらっただけに、少なくとも同点には追い付いて東の負けは消して欲しかった。引き分けでも3位だったので、追い付くだけではダメなのだが。先週の1-0のゲームをやり返される形で、3位が決まってしまった。

年度2位3位結果
2013阪神広島広島2勝0敗
2014阪神広島阪神1勝1分
2015読売阪神読売2勝1敗
2016読売DeNADeNA2勝1敗
2017阪神DeNADeNA2勝1敗
2018ヤクルト読売読売2勝0敗
2019DeNA阪神阪神2勝1敗
2020中止
2021阪神読売読売2勝0敗
2022DeNA阪神阪神2勝1敗
クライマックスシリーズファーストステージの結果

再掲だが、直近10年で9回のCSファーストステージは、3位チームが7回勝ち抜いており、6年連続で3位チームとなっている。前回3位だった2017年は、甲子園、マツダのビジターで勝ち上がっているので、今回も行けるかも知れない。

負け惜しみにしかならないが、リーグ優勝ができなかった以上は2位でも3位でもどちらでもいい。できればハマスタで観たかったし、球団の収入を考えれば2位になった方が良かったのは言うまでもないが、勝ち上がるには3位の方が良かったのかも知れない。個人的に観たいのは、バウアーが甲子園で再び投げる姿だけ。

ファンなので勝って欲しいと思うし、始まったら真剣に観るし、勝ったら嬉しいが、やはり今年に関しては阪神とオリックスで日本シリーズをやって欲しい。DeNAにはファイナルステージまで勝ち上がって、阪神の強さを改めて感じ、来年このチームを上回らない限り、念願のリーグ優勝はないのだと心に刻んで欲しいと思っている。

この日の大事な試合で、こんな負け方をしているチームがCSを勝ち抜けるはずない。確かにそれはごもっともだろう。管理人もそう思う。6月19日の試合があったのに反省が生きていないが、CSに入ってからでなくて良かったのかなとも思う。自分たちは3位で、こんなにミスが多いことを改めて自覚した上で残りの1週間半を過ごし、本番に備えて欲しい。

ハマスタでファーストステージが行われるなら現地で観ようと思ったが、広島はさすがに難しいか。ビジパフォも取れるか分からない。誰かチケット取って呼んでくれないですかね?(笑)

非常に悔しい負けではあったし、シーズンが終わった後でしっかりと反省材料にしなければならない試合だが、ベイスターズにはまだ次がある。今は切り替えてCSに全力を傾けて欲しい。

143試合、レギュラーシーズンが終わったので区切りとして。今年は何度かチラホラと予告した通り、プライベートの飲み会もコロナ前に戻りつつあるので、書けない日は無理に書かない方針でやって来た。それでも書けなかったのは数試合かと思う。

何でこの試合書かないの?というコメントをいただいたが、それは当ブログを愛読いただき、投稿を待っていただいているということ。何人かの方からも励ましの言葉をいただき、今年も最後の試合まで続けることができた。まだCSが残ってはいるが、今年も愛読いただき、ありがとうございました。

感想等は一番下にあるコメントで寄せていただければと思うが、今年はアンケートを計画している。5日からCSまでしばらく試合がないので、その期間にニュースやCSに向けた展望を投稿しつつ、準備できればと思っているので、その際はご協力いただければ。

コメント

  1. pandaha より:

    いつも出鱈目な三浦監督の采配を理解するような記事には落胆します。9階は他の監督でしたら逆転できた可能性高いです。東が17勝できたのに残念です

  2. よーすけ より:

    グッズすべて処分しました

    もう応援しません

    さようなら

  3. 早乙女ツバサ(@volvatamartin ) より:

    レギュラーシーズン中、ほぼ毎回ブログを更新していただき、ありがとうございました。私は球場へ行って、食事をしながら試合内容に一喜一憂するニワカに毛が生えたファンなので、内容の濃いブログ記事にいつも勉強になっています。
    横浜スタジアムでファーストステージが開催できないことは残念でした。アンケート、楽しみにしています。

    • Rocky より:

      いつもありがとうございます。素人の考察ですが、こんなこと考えてるんだと楽しんでいただければ幸いです。
      アンケートよろしくお願いします。

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