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東に打球直撃「複雑骨折」 徳山が156キロを記録

03/15 横浜DeNA0-3東北楽天(ハマスタ)

先発の東は、4回まで1安打の投球。しかし、5回に連打の後、石原がバントを決めて1アウト2、3塁。田中和のピッチャーライナーが東の右手首を直撃し、アウトには取ったが、ここで降板した。急遽登板となった中川虎は、このピンチは切り抜けたが、6回に守備の乱れからピンチを招き、島内のタイムリー二塁打と犠牲フライで2失点。9回はウィックが阿部にホームランを許した。打線は7安打も9残塁で得点を奪えなかった。

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ポジ [Good]

東は前回、4回3失点で変化球に課題を残す投球だった。この日は立ち上がりからストレートに力があった。2アウトから浅村が放ったライトへのフライが、度会の拙守もあって二塁打となった。しかし、島内を2球で追い込み、レフトフライに打ち取って切り抜けた。

2回は2アウトからセンターフライを関根が落球し、またもランナーを背負うが、後続を断った。3回、4回は変化球をきっちりとコースに投げ分けて三者凡退を続けた。

5回、伊藤裕に初球の浮いたチェンジアップをセンター前に運ばれ、辰己にもやや中へ入ったスライダーを速い球足で一二塁間を破るヒットにされた。ノーアウト1、2塁となり、石原はバントを決めて1アウト2、3塁。

ここで田中和がチェンジアップを打ち返した打球は、ピッチャーライナー。避けながらグラブを出したが、打球がグラブを掠めて右手首に当たった。ランナーはスタートしておらず、マウンドから降りて拾ってファーストはアウトにした。しかし、痛みが来たのか、手首を押さえながら表情がゆがんだ。

治療の為ベンチに戻り、そのまま降板となった。オープン戦なので、全く無理する必要がないので、降板は妥当だろう。ファンとしては骨に異常がなければいいなと心配していたが、試合後の東は、ケガの状況について「めっちゃ痛かった。複雑骨折です」と冗談を言う余裕があった。

小さな骨が折れていたり、ヒビが入っていたりすると、翌日以降になって痛みがぶり返したり、腫れが出たりするので、まだ安心とまでは行かないが、ひとまず重傷ではないので、最悪は免れたか。東は次回は予定通りと語ったが、22日のエスコンで影響なく投げられれば、開幕戦は心配ないだろう。

東が負傷降板という衝撃があったが、良い意味で投球が衝撃的だったのが徳山。2021年のドラフト会議で、ウェーバー順の2位でいの一番に指名された。他にも選択肢が多数あった中での指名で、即戦力というよりもポテンシャルが評価されたのではないかと言われた。実際、ここまで1軍での登板はなく、入団後2年はかなり苦しんだ。

2023年はようやくファームでも結果が出始め、フォームの改良、再現性の向上により球速も上がって来ていた。フェニックスリーグでも結果を残し、年末はオーストラリアに派遣され、普段とは異なる環境で自分に向き合って来た。

春季キャンプはA班で迎えたが、2月10日の紅白戦では1イニングに7安打を浴び、6失点。その後の練習試合ではある程度結果を残していたが、開幕1軍を大きくアピールすることはできていなかった。

この日は、3番手で7回のマウンドに上がると、石原に対して2球目からストレートで押した。154キロを連発し、最後は156キロを記録して空振り三振に取った。田中和にも155キロを3球投げ込み、力でファーストゴロにねじ伏せた。村林には変化球2つで追い込み、高めの155キロで詰まらせてファーストゴロ。堂々たるパワーピッチングで三者凡退に抑えた。

150キロ前後の速球を持つ投手だが、いきなり156キロに到達するとは。先週ジャクソンを見たあたりから、ハマスタのスピードガンは1~2キロ速くなっている疑念を捨てきれていないが、それにしても素晴らしいストレートの威力があった。宜野湾のスピードガンはアテにならないが、実際に間近で見ていて、そこまでの球威は感じなかった。本人はキャンプからの成果と言っているが、この数日で何があったの?というレベルだ。

変化球も思ったところに決まるようだと、リリーバーとして大きな戦力になる。入江が肩の違和感でメドが立たない中、代わりが務まりそうな新戦力が出てきた。ハマスタではほとんど投げていないので、相性が良いなら本拠地なので好ましい。広島遠征にも帯同し、おそらく2戦目に投げると思うので、注目したい。あと3試合くらい見て再現性があるようだと期待が一気に高まる。

この日もルーキーズが活躍。度会は、最初の打席は早川のストレートに押されてショートゴロ。開幕投手に選ばれた左腕なので、やはり苦労するかなと思った。2打席目も2球で追い込まれたが、3球目のストレートがやや甘くなったところ、上手く逆方向へ打ってレフト前ヒット。12試合連続ヒットとさらに伸ばした。早川クラスの左腕もしっかりと捉えられるというのは、ますます評価が高まる。

石上も4回にセンター前ヒットで出塁。これも2球で追い込まれた後のカットボールを泳ぎながら打ち返した。宮崎の打席でスタートし、盗塁成功。楽天からリクエストが出るくらいギリギリではあったが、これでオープン戦3つ目。走攻守でアピールが続いている。牧の欠場で4番に入っていたが、今後は6番あたりに入るだろうか。開幕ショートスタメンが見えて来ている。

オースティンが6回にサードベースに当たる内野安打で出塁。佐野の左中間へのフライで、一塁からタッチアップ。隙を突く素晴らしい走塁だった。しかし、やはりケガが怖いので「うわ、行くんか」とやめて欲しい気持ちも混在した。ヘッドスライディングを自重してくれたのなら、そこは成長だろう。石上のセンターフライでも三塁へ進んだ。

3回のチャンスでも、左中間へ強烈なライナーを打ち返したが、外野に回っている伊藤裕がダイビングキャッチ。スーパープレーに阻まれたが、バッティングの感じは引き続き悪くない。このままケガなく調整し、開幕から脅威の2番として活躍して欲しい。

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ヤジ [Bad]

中川虎は、東のアクシデントにより、急遽予定よりも早く登板することになった。残ったピンチは村林に粘られながら、何とか断ち切った。ピンチでリリーフした投手の回跨ぎは、一度アドレナリンが出ているので難しいと言われるが、公式戦だったらリレーも違っていたと思う。オープン戦なので続投した結果、味方の守備にも足を引っ張られて失点してしまった。

小深田がエラーで出塁し、辰見に盗塁を決められた後、浅村と勝負し切れず歩かせてしまった。もちろん強打者だし、一塁も空いているということで安易にゾーンには投げ込めないが、ここできっちりと投げ切れるような投手になって欲しい。

島内には初球のストレートを狙われ、レフト後方を襲うフライ。風もあったし佐野も少し前に守っていたので追い付けず。ストレートで押し込み切れなかったのも残念だった。打者は球速表示ほど速さを感じていないように見える。

ウィックは、ナックルカーブが甘く入り阿部にホームランを打たれた。打った方がよくタイミングを合わせたと思うが、リリーバーとして一発を避けたい場面が多いと思うので、気を付けたい。田中和に3ボールとなったが、ストレートで押し込んでセカンドゴロ。まだ少し不安定さがあるので、今後状態を上げて欲しい。

守備の乱れも気になる試合だった。初回、度会が浅村のライト後方へのフライに追い付いたかに見えたが後逸してしまった。2回には、ショート後方のフライに関根が前進。余裕をもって捕ったかに見えたが、グラブの土手に当たって落球。昨年もライトの守備でまさかの落球があり、その後決勝点を奪われるという苦い思いをしている。油断したと思われても言い訳できないプレーだった。左投の外野手はセンターが難しいと言われているが、バッティングの内容も含めて梶原が一歩リードになるか。

林も小深田の正面のゴロを弾き、出塁させてしまい、結果として決勝点に繋がってしまった。ミスをゼロにすることは難しいが、余裕のある打球の時にこそミスをしないように、準備して欲しいと思う。

7回裏は、大和、関根の連打でノーアウト1、2塁のチャンスを迎えたが、松尾がファウルフライに倒れ、ランナーはそのまま。早川が良かったとは言え、高めのストレートに引っかかってしまった。進塁打を意識し過ぎて当てに行くのは良いとは言えないが、最低限のバッティングはしたい場面だった。林は初球、楠本は2球目を打ち上げて、チャンスで簡単に凡退してしまった印象。ここまでのオープン戦、良い攻撃もたくさん見られたが、この回の攻撃は残念な結果だった。

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キジ [Other]

東に打球が当たって降板。非常に心配していたが、まずは重傷にならなかったことが不幸中の幸いではある。影響なく来週の金曜日にオープン戦最後の登板ができ、万全で開幕戦に迎えることを願うばかり。

チームは、16、17日はマツダで広島2連戦。開幕カードで当たる相手と、同じ週末に組まれているということもあり、ジャクソンをファームの試合で登板させるなど、駆け引きも見せている。

広島遠征に帯同する選手が発表されており、15日にゲーム参加となったが出場機会がなかった粟飯原が引き続き、帯同する。体調不良から欠場が続いている牧も帯同し、試合に復帰すると見られる。投手は、森唯斗とケイがそれぞれ先発すると見られる。

広島遠征に帯同しない主な選手は下記の通り。

東
石田健
大貫
三嶋
小園
濵口→イースタンで出場
上茶谷
ジャクソン→イースタンで出場
ウェンデルケン
中川颯
平良
ウィック
松尾→イースタンで出場
山本
宮﨑
オースティン→イースタンで出場
楠本→イースタンで出場

東、大貫、平良、小園、中川颯は火~金で先発しているので、週末は登板機会がない。前述のようにジャクソン、濵口が16日のイースタン開幕戦に登板する。また、松尾、オースティン、楠本もイースタンで出場することが発表されている。宮崎はDOCKで調整し、来週のオープン戦に備えることになるだろう。体調不良で試合への出場を見送った山本も、この期間に調整し、来週の復帰を目指す。

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