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2イニングで10点「5点差が5点差」リベンジ

10/18 横浜DeNA10-6読売@ハマスタ

上茶谷が3回3失点で降板。2番手の京山も2失点で0-5。打線は畠の前にまたも封じられ6回まで無得点。ワンサイドゲームの雰囲気が漂う中、7回に先頭のロペスが二塁打を放つと、読売の守備の乱れにも乗じて2点を返し、なおもノーアウト満塁。梶谷がグランドスラムを放って逆転。さらに8回にも戸柱の2点打に続いて梶谷が2本目の2ラン。2イニングで10点を奪い、「5点差が5点差」のリベンジを果たした。

ポジ

あの事件から6年半

2014年4月2日、横浜スタジアムでそれは起こった。

2014年の開幕戦は神宮。期待の2年目三嶋が開幕投手を務めたが、初回に7点を失い、2回9失点でマウンドを降りた。翌日にシーズン初勝利を挙げ、本拠地に戻ったベイスターズは、読売とのホーム開幕戦で当時読売のロペスに延長10回ホームランを打たれて惜敗。2戦目に勝って5割に戻したいところだった。

先発はMLBから日本に復帰した高橋尚成。初回に梶谷の2ランで先制したベイスターズは、3回に石川のソロなどで3点を追加。5点をリードし、本拠地初勝利に向けて順調に試合を進めていた。しかし、6回にアンダーソン、村田修一、ロペスの3者連続ホームランを浴びて2点差。高橋尚成はマウンドを降りる。

しかし、ベイスターズはその裏、山崎憲晴の2点タイムリー二塁打などで3点を取り返して再び5点差に戻す。試合は8回に入り、5点差に余裕を感じたのか、プロ入り2試合目の平田をマウンドに送った。最初の登板では1イニングを無失点に抑えていたルーキーだったが、死球と3本のヒットで1点を奪われ、1アウトしか取れず、満塁で降板。マウンドには山口俊が上がった。

大ピンチでセットアッパーを登板させたが、勢いの付いた読売打線を止めることができない。長野、アンダーソンと2本の2点打で同点とされると、阿部に押し出しで逆転を許し、さらに坂本の勝ち越しタイムリー、橋本の走者一掃の3点打でこの回10点目を奪われた。

ホーム開幕シリーズで、読売を相手に勝利目前というところで、ルーキーの平田を登板させたということでいわゆる「舐めプ」をしたために負けたと、当時は中畑監督がかなり批判された。

「5点差が5点差」、あっという間に5点リードが5点ビハインドになるということで、今でも一部のファンからは伝説として語られる試合である。

2回戦 横浜 4:03 23,644人 読売2勝0敗
読 000 003 0102 | 13 21 0
デ 203 003 0 10 |  9 14 0
[勝]香月1勝
[敗]山口1敗
[本]
アンダーソン2 村田1 ロペス4
梶谷1 石川1 井手1

そして、時は流れて2020年。10月18日、少し違った形で、それは起こった。

読売が上茶谷、京山から5点を奪い、主導権を握る。先発の畠も6回までDeNA打線を2安打で無失点。ワンサイドゲームになりつつあった。

7回裏、先頭のロペスがレフト線へ二塁打。日米通算2000安打まであと4本とし、代走に中井が入った。ソトのヒットで1、3塁。途中から大和に代わって入った柴田がセカンドの右へのゴロ。吉川尚がよく追いついたが、セカンドへの送球の際、ボールを弾いてしまい、見失う間にオールセーフ。記録は内野安打で1点を返す。代打の乙坂が告げられたところで、読売は高梨に交代。試合の流れが徐々に変わっていく。

DeNAは代打の代打で伊藤光を起用。追い込まれたが、詰まりながらもセンター前へ落とし、4連打で2点目が入った。左の戸柱はそのまま打席に入るが、高梨がストライクを取れず、歩かせてしまう。そして、梶谷がノーアウト満塁で打席に入る。この日ここまではいいところなく3打席凡退。防御率0.57という左腕の高梨相手に、どんなバッティングができるかというところだったが、2球目の低めのツーシームを叩いた打球は、ライトスタンドへ飛び込む逆転のグランドスラム。今季ここまで自責点2だった高梨が、この試合だけで自責3点を失った瞬間だった。

一気の逆転劇に沸く球場。8回表は初勝利を挙げた平田が、あの2014年とは別人のように成長して登板。先頭の松原にヒットを打たれたが、岡本を併殺に取って3人で片付けた。その裏、戸柱の2点タイムリー三塁打の後、梶谷がこの日2本目となる2ランを放って10点目。

2イニングを跨いでの10点ではあったが、「5点差が5点差」をやり返した瞬間だった。2014年のあの日に先制2ランを放った梶谷が、2本のホームラン。そして、魔の8回を呼んでしまった平田が、同じ8回で成長を見せた。当時は読売のユニフォームを着ていたロペスが、7回裏大逆転の口火を切った。少し強引だが、6年の月日で成長した彼らが起こした奇跡だったのかも知れない。

20回戦 横浜 3:10 15,833人 読売12勝8敗
読 102 020 001 |  6 13 1
デ 000 000 64X | 10 12 1
[勝]エスコバー1勝3敗
[敗]高梨1勝1敗
[本]吉川尚8 梶谷18 梶谷19

長打のある1番を魅せた梶谷

1番の梶谷がグランドスラムと2ランで6打点。2発で自身2度目の20発に王手をかけた。足も長打もある1番としての価値を示した。

7回は2点を返してなおもノーアウト満塁の場面。最初の打者で点が取れないと、無得点に終わるケースが多い。初球のボールを見ると、2球目を思い切って振りに行った。会心の当たりではなく、少し先に当たった感じだったので、打球を見ながら走っていた。永池コーチとハイタッチをしようとしたら、ベースから遠く、踏めていなかったため、戻って踏み直していた。

ちょうど1年前の2019年9月19日以来のグランドスラム。この日は2位を争っていた広島との対決で、今永が7失点KOされたが、ソトの3ランに続いて梶谷のグランドスラムで一気に追いついた試合だった。延長でソトが2本目の3ランを打ってサヨナラ勝ちしたが、それに匹敵するようなドラマティックな試合だった。

梶谷は8回にも珍しい三塁打の戸柱を置いて、ライトスタンドへの2打席連続19号2ラン。低めを打った後は、インサイド高めのストレートをうまく体を回転させて運んだ。とにかく左方向へのバッティングという取り組みを継続した今季。本人もホームランは捨ててでも、という思いがあっただろうが、結果的にはキャリアハイに迫っている。左方向へホームランも打てるし、こうした彼本来の思い切ったバッティングも消えていない。

数年苦しんで来たバッティングは、梶谷の中でこれというものを掴み、波が少なくなった。筒香は移籍したが、台頭した佐野に加え、DeNAは怖い打者が復活、いや進化を遂げた。願わくば、来季以降も横浜でその活躍を見せて欲しい。

この日、ハマスタのグラウンドにはずっと蝶がヒラヒラと飛んでいた。ちょうちょ、梶谷と言えば、あの日の守備を思い出すが、その黒歴史はもう封印していいだろう。リーグを代表する1番打者の「外野手」梶谷として、今輝いているのだから。

ヤジ

大和の落球という思わぬ形で足を引っ張られた上茶谷。この日も甘い球が多く、3回で3失点。どうしようもなく悪いというわけではないが、前日先発予定だった京山がブルペンに入っており、第2先発という形で交代となった。良い球もあったのだが、続かなかった。144球の完封のせいにはしたくないが、この結果になるとやはりそれが、ということになってしまう。

2番手の京山も、良いかなと思った途端、坂本には勝負し切れず歩かせてしまった。岡本には引っ掛けたあたりをレフト前へ持って行かれ、ピンチに。中島を打ち取って4回は何とか脱したが、続く5回に2失点。畠のセーフティスクイズも決められてしまった。良いボールもありながら、結果的に失点してしまう。投げるだけじゃなくて、もう少し「ピッチング」ができると良いのだが。

キジ

佐野の6試合連続ホームランはならず。チームが劇的な逆転で勝ったのは救いだろう。この日はシフトに阻まれたショートゴロもあったが、7回の逆転後に併殺打に倒れるなど4打数ノーヒット。久しぶりにヒットが出ずに終わった。

中日の好調さに合わせて、大島が絶好調で猛追してきた。ヒット数は佐野の131に対して128と迫っている。1番を打つことが多い大島だけに、ここは有利か。打率も.322まで上げて、差を縮めている。10月の月間打率は.404で、23安打を積み上げている。10月は.218で12安打と失速している佐野は苦しいところだ。

そして、火曜からはナゴヤドームで中日-DeNAが行われる。大島のDeNA戦打率は.420で完全にカモにされている。佐野の首位打者、最多安打に黄色信号が灯った。ここからどう終われるか、初めてのタイトル争いに挑む佐野を、投手陣が援護できるだろうか。

10月好調で2位に浮上した中日に対して、今年は相性が悪いナゴヤドームでの試合。Aクラスを狙う上では負けられない戦いとなる。大貫が投げるであろう初戦で勝てないと、大野雄も登板してくるだけに、厳しい結果となりそうだ。この日、5割に復帰したが正念場は続く。

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