DeNAは5日、カードが変わって日本ハムとの練習試合を行った。先発の今永が初回3失点も2回以降は立ち直った。梶谷が2試合連続のマルチヒットに盗塁を決め、1番定着をアピール。7回に4点を奪って逆転したが、9回に伊勢が不運もあり追いつかれ、練習試合初勝利はならなかった。
06/05 練習試合 横浜DeNA4-4北海道日本ハム@ハマスタ
ポジ
梶谷が2試合連続のマルチヒット。1打席目は有原のストレートをキレイにセンターへ弾き返した。オースティンの2球目で盗塁に成功。1番打者としてチャンスメイクの役割を果たした。
5回の第3打席では、左腕の宮西のストレートをショートの頭へ持って行き、レフト前ヒット。ここでもスタートを切った梶谷だったが、間一髪アウト。低めの変化球で投げづらい体勢から宇佐見がストライクの送球だった。7回は四球を選び、一挙4点での逆転を演出した。
ラミレス監督も、ケガなどがない限り、開幕の1番センターは梶谷で考えていることを明言した。昨年は開幕直前まで2軍で調整し、ぶっつけ本番でその座に座ったが、全く結果が出なかった。今年は早くから準備を進めてきて、こうして結果も伴っている。来週の練習試合でもしっかり調整し、開幕から全開の梶谷を見せてほしい。
前日は、夫人がアメリカに帰国することもあり、ラミレス監督から休みを与えられたオースティン。この試合でも若干詰まったが、レフトオーバーのダブルを放った。最初の打席でも冷静に四球を選んでおり、非常に高い出塁率をキープしている。
この試合は、途中からゲームに出場したメンバーの活躍が目立った。7回に逆転の口火を切った柴田、前日はオースティンの代わりにスタメンだったが、結果を出せなかった桑原も2点タイムリーを放った。大和は彼らしい、しぶといバッティングで一時逆転となるタイムリーをマークした。
練習試合ではスタメンの機会がまだない乙坂だが、途中出場でこの試合でもヒットを放った。梶谷が1番センターをほぼ手中に入れているが、乙坂も良い状態で続いている。桑原含めて外野の争いも熾烈だ。
投手では、平田、武藤、三上が順調な仕上がりを見せた。平田は前回に続いてまずまずの投球。これが開幕しても同じように投げられるかが彼の課題。武藤は自主練習中にかなり減量していて、スタミナがどうなのか気になるが、今のところ投げているボールもキレが良く、奏功しているように見える。
三上も順調に来ている。三嶋、国吉に続いて、彼らも鉄壁のリリーフを形成してくれれば、エスコバー、パットンを入れ替えて使い、ピープルズを先発ローテに入れることも選択肢に入ってくる。
ヤジ
オープン戦では打点トップをマークし、3月の中盤に入って1試合2発などで調子を上げた佐野。開幕4番もOKという感じだった。
2ヶ月強の中断を経て、練習試合に入ったが、まだ結果が出ていない。全く合っていないというほど崩れているようには見えないが、少し感覚がずれているのだろうか。強烈な当たりのファールもあるし、強いスイングはできているので、あと少しなのかもしれない。
この試合は4打席目までいずれも得点圏に走者を置いていたが、最初の打席こそ四球で繋いだものの、それ以降は凡退した。ソト、オースティンの並びは、現状だと四球も含めてかなり出塁してくれそうだから、佐野が繋ぎの4番として定着できれば、DeNAの得点力は格段に上がる。
佐野を4番として育てるためのBIG4が脇を固め、多少打てなくても彼らの活躍で勝てれば、乗って行けるだろう。ラミレス監督も、信頼はしているだろうが、多少チャレンジなところはあると思う。来週の練習試合では少し結果も欲しいね。
キジ
今永は初回、ストレートが真ん中に集まり、痛打された。西川の打球は、センター真正面に飛んだ判断が難しい当たりで、梶谷のスタートがやや遅れてダブルに。中田は詰まらせたが、力で持って行かれて犠牲フライ。王にはど真ん中に入ったストレートを完璧に打たれた。
ど真ん中だとしても、今永くらいの球威があれば、詰まらせることもできるはずだが、若干まだストレートの回転が全開とまでは行っていないか。だが、2回以降は本来に近い姿も見せており、全く気にするような内容ではない。投手にとっては、順調すぎるのも怖いところだろう。次回の内容を見たい。
9回に登板した伊勢は、ラミレス監督の期待も非常に高い。先頭の谷内には不運な内野安打。続く平沼のバントは少し打球が上がり、ダイレクトで取れるかどうかという感じだった。一塁ランナーもスタートできていなかったので、ワンバウンドでしっかり取れば、二塁で刺せたと思うが、ファーストの中井とお見合いになってしまった。
こういうところは、経験が必要かな。学生時代にもこういうプレーはいくつもあっただろうが、ファーストとも確認しておく必要がある。動きを見ているとフィールディングは上手い方ではなさそうなので、ちゃんと認識して練習をしてほしい。
ハマスタのスピードガンながら、ストレートは154キロをマークしていた。石井に対しては7球全てストレートと力で押し、三振を奪った。こういう投球ができる投手は非常に魅力がある。松本の打球は、ショートがセカンドベース寄りに守っていたところ、逆を突かれる形になり、同点打となったが、打ち取った当たりだし、気にすることはない。ラミレス監督もコメントしていたように、今後も伊勢の投球は楽しみだ。
試合後、神里と伊藤裕の2軍再調整が発表された。また、併せて上茶谷も2軍に合流することが発表されている。楽天戦では打ち込まれたが、ローテ入りは確実視されていただけに、何らかのアクシデントが発生した可能性もあり、開幕ローテが怪しくなってきた。ピープルズの存在が大きくなりつつある。
コメント