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牧が2発!9回に宮崎の2点打で勝ち越し 締めは連日の冷や汗

09/30 東京ヤクルト6-7横浜DeNA(神宮)

引き分けがチラつく9回に3点を勝ち越し。その裏、山崎を投入するも2ランで1点差に迫られ、冷や汗。三嶋が後続を断って逃げ切った。苦手とするサイスニードから牧が2打席連続ホームランを放つも、6回まで2点止まり。先発の宮國は山田に逆転3ランを浴びてしまったが、6回まで投げ切った。7回、星から楠本の犠飛と佐野のタイムリーで同点。9回はマクガフから宮崎の2点タイムリー二塁打と知野の三塁打で3点を奪った。7連敗の後、首位に連勝となった。

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ポジ

前日に球団新人安打記録を更新した牧が、サイスニードから2打席連続ホームラン。1試合で複数ホームランはプロ初。そして、大台の20本に到達した。球団では2003年の村田修一以来となる。

初回の打席では、アウトサイド高めのスライダーを捉えて、バックスクリーンの左へ先制の20号。そして、3回は真ん中付近のナックルカーブを打ち、同じような軌道を描いて21号勝ち越しソロ。6回は四球を選んで3打席連続ホームランとはならなかったが、3番に入って春先のような存在感が戻って来ている。

7回に同点に追い付いた後の1アウト1、3塁での併殺は、一度セーフの判定からリクエストで覆った。併殺崩れでも1点取れれば良かったが、毎回打てるわけではない。9回もマクガフがかなり警戒してストライクを取りに行けない感じだった。結果的に、宮崎の勝ち越し打に繋がった。サイスニードからはソロ2本に終わったが、結果として2番佐野、3番牧で連日の大量点。終盤に来て牧の状態が良いこともポジ要素だ。栗林も素晴らしいので難しいところだが、数字を積み重ねるしかない。

宮崎が前日の2発に続いて、連日のヒーローに。3割を切っていたが猛打賞でまた戻して来た。9回の打席では、初球に高めのカットボールを見逃してしまったが、もう1球続けて来て、それよりも真ん中へ甘く来たところをしっかりと捉えた。前進守備のレフトの頭の上を越えて、2点タイムリー二塁打になった。神宮では.396と打ちまくった。

そして、結果的に1点差逃げ切りの殊勲打となったのが、知野のタイムリー三塁打。宮崎への代走大和を置いて、2-2からストレートが高めに来たところを押っ付けて、前進守備のライト後方を襲った。渡邉がダイビングキャッチを試みたが届かず、三塁打となった。

前進守備でなければ、ライトフライかなという打球ではあるが、結果を出すことが大事な立場で、しっかりと知野の魅力である思い切りの良いバッティングができた。これがプロ2本目のヒットで、初ヒットは5月26日のオリックス戦(ハマスタ)でホームラン。単打より先にホームランと三塁打を打つ形になった。

宮國は悪くなかった。立ち上がり山田にシュートでインサイドを意識させてから、アウトサイドのスライダーで空振り三振。三者凡退で立ち上がった。オスナにはスライダーが真ん中低めに入ったところを完璧に打たれた。

ランナーなしでの一発は仕方ないが、3回は青木と勝負し切れずに歩かせて塁を埋めたところで、山田に一発を打たれてしまったのが悔やまれる。1打席目でインサイドを意識させていたので、アウトサイドから入って1-1。3球目、戸柱はアウトサイド低めという感じでミットを出したが、ややインサイド寄りの低めに変化球が入ったところ、スタンドまで持って行かれた。山田はフォークとコメントしていたが、1球速報はカットボール。あまり落ちないボールだった。1打席目でインサイドに意識があるので、この中途半端なボールは勿体なかった。

それ以外はコーナーの投げ分け、変化球の精度も良かったし、シュートでインサイドを突いて行く姿勢も非常に良かった。今季最長の6回を投げ切ることができたし、8三振というのが好投を表している。ソロ2発で2失点だったら文句なしの登板だった。次回があるかどうか分からないが、来季の契約に近づいたのではないか。

同点に追い付いて伊勢、エスコバーがきっちりと抑えたことで、9回の勝ち越しに繋がった。そして、山崎が2ランを浴びた後、前日2イニングを投げている三嶋を登板させざるを得なくなった。ヤクルト戦はまだ無失点で、相性の良い相手で打順も下位に向かうところで、落ち着いて投げられた。9月14日以来の22セーブ目を挙げた。山崎が3試合連続でセーブシチュエーションで失敗。再びクローザーへ戻ることになるのだろうか。次のカードの読売戦は防御率11.17だけに、どう判断するか。

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ヤジ

この試合も山崎に触れないわけにはいかないだろう。26日の広島戦では2点リードの9回、4失点で逆転負け。そして前日は3点リードで登板したが、1点を返されてなおも1アウト2塁で青木という場面で交代。この日もクローザーとして起用するのか注目された。

9回に3点を勝ち越して、その裏にマウンドに上がったのは山崎。三浦監督も終始やってくれないと困る投手として期待、願いのようなものを送っていた。コロコロ変えるポジションではないと、悩み抜いて配置転換を決めただけに、そう簡単には変えないということと、山崎への期待があったのだろう。

だが、肝心の山崎の投球がクローザーのそれではない。ファンがテレビで見ていても、ストレートでは打ち取れず、変化球も見極められてしまっていることが分かるのだから、本人が感じていないはずはない。それでも、せっかく舞い戻ったポジションだし自分からできない、自信がないと言うはずもない。

投球にはそれが表れてしまっている。村上に対して、コーナーギリギリを狙うしかないという投球。挽回しなきゃという焦りもあるのか、力んでしまっている。インサイドにストレートを投げ込んでいるようだが、勝負できていない。4つとも外れて四球。3点リードでクローザーが出て来て、一番やってはいけないのが先頭への四球。今の山崎では村上に一発を浴びても後続を抑えればいいという気持ちのゆとりもない。

オスナに対してもストレートが浮いて外れ、5球連続ボール。2球目はスライダーを投げたが、高めでアウトサイドに外れたかに思われたが、ストライクのコール。3球目もスライダーを続けたが、真ん中高めに入って、叩いた打球はライトスタンドへの2ラン。3点リードが、あっという間に1点差となり、1アウトも取れずに降板となった。

結局、ストレートに自信が持てないことが全てだと思う。もちろん、不用意に甘く行けば打たれるが、力み上がるのではなくベース上での強さを意識すれば、ファウルを取ることもできる。空振りを取れるストレートではないものだから、四隅のギリギリを突かなければというように自分で苦しくしてしまっている。

もう少し、バッターのタイミングを外して、ポンとストライクが取れるようなボールがあればいいのだが。現状のツーシームはそれに当たらない。スライダーも精度はまだ十分とは言い切れないので、この日のように操れないようだと苦しい。この状況で、三浦監督が山崎をどう使って行くか。結局、三嶋を戻すことになるのか。あるいは前日にセーブを挙げた平田も含めて役割を決めずに行くか、伊勢を思い切って使うか。残り試合はスリリングな終盤を見せられることになりそうだ。

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キジ

6連敗の状態で神宮に来て、8連勝していた対戦成績4勝14敗のヤクルトに勝ち越すとは思わなかった。いろいろあったけど、よく戦ってくれたと思う。特に牧と宮崎の活躍が大きかったのは言うまでもない。オースティンがこの3連戦では結果が出ない中、1番桑原の出塁を2番佐野が繋いで3番牧で還す、あるいは5番宮崎まで回して還すといったパターンになった。

これでオースティンも繋がれば上位は言うことがない。一方でソトの不振が続いているので、下位打線が心許ないが、パラパラとヒットが出ても得点にはならず、連打を待つしかない攻撃なので、調子の良い打者を並べて、そのイニングで一気に点を取るしかない。

神宮でのヤクルト戦の最終戦は連勝で締めた。3勝7敗と苦戦したが、4月30日から5月2日までのハマスタ3連戦以来、2度目のカード勝ち越し。残りは17日と未発表の新潟中止分の2試合のみ。ヤクルトがCSに出場することは濃厚なので、試合消化が優先されるところだが、10月25日の予備までヤクルトの日程が埋まっている。最短で10月26日にハマスタで組まれることになるだろう。

10月1日は、台風16号が関東に最接近する。離れたところを通過して行きそうだが、昼過ぎにかけて風雨が強まる予報。交通機関の乱れなどによっては、東京ドームであっても中止になることはある。予告先発は菅野とロメロが発表されている。ロメロは、20日の完封勝利の後、一度登録を外れており、既に勝っている東京ドームに合わせて来た。前回のような投球ができるだろうか。

菅野はスターナイト初戦で7失点。今回はそう簡単には得点を取ることはできないかもしれないが、東京ドームでも1勝4敗とあまり良くない今年。菅野と相性が良い2番の佐野がポイントになりそうだ。

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