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聖地で「神」様が止めた 日曜10試合目で初勝利

06/19 阪神4-7横浜DeNA(甲子園)

日曜日は今季9戦全敗。そんな中で京山が2回に失策と野選から3点を先制される重苦しい展開。しかし、蝦名と桑原のタイムリーですぐさま追いつき、宮崎の5号ソロで勝ち越し。勝ちパターンに入ったが、エスコバーが同点を許して京山の勝利が消える。8回、宮崎、桑原の連打から神里が殊勲の勝ち越し三塁打。さらに嶺井のゴロで神走塁を見せて3点を奪う。伊勢、山崎が締めて、日曜日10試合目で初勝利。

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ポジ

途中出場の神里が打撃、走塁に殊勲の活躍

6回表にソトが、アウトサイドのフォークに全く合わず、3球三振に倒れると、6回裏の守備から神里をレフトに入れて佐野をファーストへ回した。7回にエスコバーが同点に追い付かれて迎えた8回表、1アウトから宮崎と桑原の連打でチャンスを迎えた。

マウンドには、防御率0.78の湯浅。6月5日の日本ハム戦で登板後、積極的休養ということで一度、登録抹消となり、この3連戦から復帰。交流戦後、岩崎が同様に休養で登録を外れている。8回のセットアッパーとして登板した湯浅に対し、神里が2球目の浮いたフォークを捉え、打球はセンターの頭を越えて、フェンスを直撃した。2者が還り、神里も三塁まで到達した。貴重な2点の勝ち越しに、ベンチも沸いた。

続く嶺井の2球目にスクイズを敢行したが、ファウル。同じ日曜の楽天戦で、1点を勝ち越してなおも1アウト三塁という場面で、嶺井がスクイズを仕掛けたがファウルだった。この日は既に2点リードになっていたが、あと1点が取れないと嫌な雰囲気が残るところだった。

嶺井は4球目のフォークをバットに当てたが、前進守備のショート正面。ゴロGOの神里がホームへ突入し、中野が捕ってバックホーム。送球が少しだけファースト方向に逸れ、坂本のタッチが遅れた。俊足の神里がタッチを掻い潜るようにヘッドスライディングでベースタッチ。追いタッチになってセーフ。阪神側からリクエストもない、完璧な走塁だった。

宮崎、桑原の連打から、まさに神里で3点を奪ったイニングだった。0勝9敗の日曜日。リードが多ければ多いほど後ろの投手のプレッシャーも小さくなる。3点の勝ち越しは大きな勇気になった。

楠本が今週からファームで実戦復帰。6月5日以降は守備だけの出場で、打席に立つ機会もなかった神里が、入れ替えの筆頭候補だったと思う。17日は青柳との相性を買われてスタメン出場し、3ラン含むマルチ。結果を残していたからこそ、この日の途中出場を得た。

そうした中で、日曜日の連敗を9で止める活躍。思えば、昨年の10連敗が止まったのも甲子園で、神里の攻守に渡る活躍があった。さらにその前にも、開幕6連敗でスタートし、三浦監督が初勝利を挙げた広島戦でも、神里の活躍があった。そして、今年も広島戦の6連敗を止める決勝の三塁打。こうした連敗を止める試合に、不思議と活躍する存在。今度は、チームを連勝に導く存在になって欲しい。

先発4試合目で勝利は逃すもチームは3勝1敗

京山は、2回に牧のエラーの後、絶好調の大山を打ち取ったが、糸原の強烈なピッチャー返しのゴロを弾き、ボールが握れていないのに慌ててセカンドへ送球し、フィルダースチョイスとなった。1アウトで打順が下位へ向かうところなのだから、弾いてボールが握れない時点で送球を止め、ファーストへ送球すべきだった。そういった判断力が欠けている。

結局、糸井に繋がれて1アウト満塁。高校時代からバッティングが良く、8番に入っている西純に、三塁線への2点タイムリー二塁打を許した。これも、高いバウンドがサードの横、ラインの内側ギリギリにバウンドする打球。前進守備だから抜けてしまったような形で不運な当たりではあるが、自分の判断ミスが招いたもの。続く坂本も打ち取っていたが、これも前進守備の内野の後ろにポトリと落ちるタイムリー。しかし、島田、中野を打ち取り何とか3点で食い止めた。

すぐさま同点に追い付いてもらった3回は、大山と勝負し切れずに2アウトから歩かせ、ピンチを迎えたが糸井をファーストライナーに仕留め切り抜けた。4、5回は三者凡退で抑えた。

勝ち越し点をもらった6回、先頭は大山。インサイドを攻めるが、ボール球には手を出してくれない。前の打席も3-1からインサイドのボール球を投げて歩かせたくらい、インサイドを意識させたが、この打席も勝負し切れなかった。1点を勝ち越した後、すぐに一発で同点にされるわけにはいかない。この四球は分からないでもない。ただ、糸原も歩かせてしまったのは反省しなければならない。

ここで田中健にマウンドを譲った。田中健が素晴らしい投球でこの回を無失点で抑え、勝利投手の権利は残った。しかし、7回にエスコバーが同点され、4試合目の先発でも勝ち負け付かずという結果になった。

反省すべき点はあるが、2回を3点までで止めたこと、その後の追加点を許さなかったことは評価できる。先発した4試合でチームは3勝1敗であり、チームに十分貢献できている。ただ、京山が本当に勝てる投手になる上で、6回裏のマウンドで連続四球を出しているようでは、その日はやって来ない。ここを投げ切り、7回まで投げ抜いてこそ勝利投手に相応しい。自分の手でチームに勝利をもたらす、そんな投球ができることを期待している。

気持ち感じた全員野球で3点差ひっくり返す

9戦全敗の日曜に、エラーなどミスから3失点。内容も悪く、10連敗という雰囲気になった。3回も2アウトを取られた。だが、森がレフト前ヒットで出塁すると、フォークをバットの先で拾った蝦名の打球は、不規則な回転で左中間へ。近本がボールの軌道に合わせられず、ワンバウンドした打球を弾いてしまった。その間に森が俊足を飛ばして一気にホームイン。さすがに間に合わないのではと思ったが、三塁を回ってからが速かった。

蝦名もきっちりと三塁まで進み、牧と宮崎が歩いた。2アウト満塁となって桑原。森の好走塁でチームが勢い付き、その流れに乗って甘いストレートを完璧に捉えた。2点タイムリーで同点。取られた直後に追い付けたことは非常に大きかった。

前日はスタメンを外れたが、6番で3安打した桑原。3回の同点打ももちろんだが、8回に5球目で最初にきた150キロのストレートをきっちりと捉えられた。これを見ても状態は確実に上がっている。森も俊足を生かして内野安打を取ってマルチヒット。宮崎は交流戦終盤から調子を落としているが、勝ち越しソロと8回は勝ち越しのチャンスを作るセンター前ヒット。

佐野と牧がノーヒットという中、他の選手の頑張りで7得点。停滞していた打線が2週間ぶりの大量得点を生んだ。

3連敗だけは何とか避けようと、チーム全体から気持ちを感じた。何とかしようという打席での粘りと、全力の走塁。投手も何とか踏ん張った。エスコバーは1点を失い、京山の勝ちは消してしまったが、1アウト満塁から犠牲フライだけで凌いだ。逆転されていたら、阪神の流れに押し切られていただろう。

そして、3連投となった田中健の6回の投球も見逃せない。連続四球から一気に逆転されてもおかしくない状況で、ベテランらしい落ち着いた投球だった。坂本には何か嫌なものを感じたのか、歩かせて満塁としたが、島田には格の違いさえ見せるような、素晴らしいカーブを投じて三振。

この試合に負けていればズルズルと借金を増やし、Aクラス争いからも脱落しかねない正念場だった。そういった試合で、一つ勝って戻れることはチームにとって重要。来週からも厳しい試合は続くが、この試合の気持ちを繋いで行って欲しい。

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ヤジ

2回の守備でのミスは前述の通り。土のグラウンドである甲子園は、人工芝よりエラーが起こりやすい。ミスを連鎖させない為にも、取り返したいという気持ちよりも冷静な判断が必要だ。

ソトはこの日はノーヒット。三振も、最初からボールというコースにも手を出しており内容が悪い。契約で1軍保証しているのかも知れないが、ソトと話し合ってファームで調整すべきと思う。右手首の状態が悪いのであれば、手術に踏み切ることも検討した方が良い。オースティンは手術を決断したが、おそらくソトは痛みや張りが取れたので復帰を選んだと思うが、このまま1軍で打っていても、直近2年を見る限り良くならない。

神里の活躍で、外野手はかなり競争が激しくなっている。佐野をファーストに固定して、それ以外の外野手を3人出場させた方が、チームとして得点力が上がるはず。楠本も戻れる状況にあるし、細川も状態が良い。ソトを置いておく枠はないと思う。

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キジ

長かった日曜の連敗が、ようやく9でストップ。思えば、阪神の開幕9連敗を止めたのも、この甲子園でのDeNA戦だった。昨年は、DeNAの10連敗が甲子園で止まっている。野球の聖地で、野球の神様がもたらした結果だろうか。

読売も日曜日8連敗だったが、この日の中日戦で勝利して止まった。この日はそういう日だったのかも知れない。7月10日に、東京ドームでDeNAと読売の直接対決は予定されていたが、それよりも前に両者とも連敗地獄を脱した。

勝率打率防御率
11830.727.2722.3239346
10550.500.2193.9139445
8530.625.2693.13292410
10550.500.2393.1333349
12390.250.2364.2232576
10190.100.2576.06396510
6127340.443.2483.8121125846
2022年ベイスターズ曜日別チーム成績

不思議なもので、この3連戦は負け越したのだが、日曜の負けを覚悟していたこと、3点ビハインドをひっくり返したこともあり、何とも良い気分で月曜を迎えられそうだ。日曜日に勝つことってやはり大事なことだね。

さて、これで順位の上では最下位は変わらないが、3位の阪神と1ゲーム差。4チームがひしめく混戦状態。2位の読売も5.5ゲーム差。広島は、大瀬良、森下、九里と三本柱を当てたが、いずれも打ち込まれて3連敗。実際は、床田が勝利、防御率ともにチームトップではあるが、勝負に行って力負け。2位と9ゲーム差でヤクルトが独走態勢に入った。これはしばらく落ちて来そうにない。

ベイスターズとしては、21日から読売、広島とAクラスを争う上位との対戦となる。前述の広島の三本柱は、今度はハマスタで対戦することになる。1勝8敗という相手で、ヤクルトのようにはいかないと思うが、何とか乗り切りたい。

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